TS超絶美少女呪術師が五条悟を倒そうとする話 作:ちぇんそー娘
アニメの夏油傑が美麗過ぎるので投稿しました。
「やばいな……流石に可愛すぎるだろ俺……」
鏡に映る自分の姿を見て、俺は思わず溜息を吐いてしまう。もちろん美し過ぎてだ。
シルクのような純白の髪の毛に同色でバシバシのまつ毛。目鼻立ちも日本人離れした整い方をしてるし、まだ7歳故に幼さの方が目立つが将来は絶世の美女になること間違いなしだ。
まぁ、俺なんだけどね。
しかし自画自賛の過大評価ではなく、客観的に見て俺は可愛すぎるのだ。
この可愛さははっきり言って世界を救えると思うし、生きてるだけでノーベル平和賞受賞モノ。この可愛さに生まれた時点で神様ありがとうと心の底から敬虔な信徒になっても良いくらいなのだが……一つだけ問題があった。
「恋鈴お嬢様、そろそろ準備は出来ましたか?」
「待って、もうちょい俺の美貌を目に収めておきたい」
「準備できてますね? あと、その話し方はおやめ下さい」
恋鈴というのは俺の名前。
安楽家は京都でうん百年と続く名家であり、1997年とはいえ十分に現代日本と呼べるような環境で、毎日和服で生活をするような家である。
そこに文句は別にない。強いて言うなら日本人離れしてる俺の容姿もあって、もっとドレスとか着た方が俺の美貌を活かせるとは思うけどそれはまぁいい。
問題は、だ。
「これから会うのは我らが本家、五条家の次期当主様です。恋鈴様とはいえ、くれぐれも粗相のないように」
「……その人って、五条悟って名前だったっけ?」
「様つけてくださいね? 私達分家は本家の意向でどうにでもなってしまうのですから」
五条家。
安楽家はその家の分家であり、
つまり俺が生まれ変わったこの世界は、呪術廻戦の世界だということだ。
しかも俺はあの五条悟と同い歳。これから色々あって渋谷が壊滅したりする危ない日本を生きていかなければならないのだ。
幾ら美少女に生まれて、呪術についてもなかなか才能があるらしくてもギリギリ釣り合わない不穏な世界、というほど悲観的ではない。だって俺可愛いし。
とは言え、俺の生まれた安楽家は五条家のご機嫌を伺うことだけが取り柄の小判鮫みたいな家だ。お父様としては、俺にその可愛さを活かして五条家に取り入って貰いたいらしいのだけれど、死ぬほど気が進まない。
だって五条悟、性格悪いし……。
幾ら中身男とはいえこれだけ美少女となると俺にだって選ぶ権利があると思う。俺はナナミンみたいな大人がタイプなんだよね。やっぱ頼りがいがあって落ち着きのある年上がいい。間違っても女子生徒の制服を着る変態教師となる同級生とそういう関係になりたくない。
そもそも、五条悟と恋仲とはいかずとも許嫁とかになったら、絶対五条悟に死んで欲しい勢力から狙われるし。
しかしお父様は五条家の靴を舐めるのが得意技なだけで、決して悪い人物ではない。むしろ娘の俺の未来と安全、あとちょっと自分の保身を考えてるだけのどこにでもいる、平凡な人間だ。
あと俺の事可愛がってくれるから好き。
そんなお父様の顔を立てる意味もあって、とりあえず愛想良く、表向きだけでも仲良くしなければならない。
でもやだなぁ五条悟とか関わるの。
キャラとしては好きだけど関わりたくないタイプだし、原作のあれこれに巻き込まれたくない。
幾ら俺が美少女で、呪術の才能に満ち溢れた最強系美少女だとしても、だ。
まぁ幾ら五条悟でも今は8歳くらいの子供だ。高専でもあんな感じの男なのだから、きっともっとクソガキなんだろうがそこは大人な対応をするとしよう。
「初めまして悟様。安楽家の恋鈴と申します」
「うわっ、ブスだな」
「表出ろクソガキ」
挨拶から五秒。
俺は本家次期当主様に喧嘩を売っていた。
俺の次くらいに容姿の整った美少年、五条悟は絶世の美少女である俺に対して、なんとブスと言いやがったのだ。
「ちょ、お嬢様!?も、申し訳ありません! 恋鈴様も謝ってください!」
「なんで俺に非が無いのに謝らなくちゃならないの? 謝るのは女性の容姿に対して的外れな言葉を吐いた節穴野郎の方でしょ?」
「あ? 俺は事実しか言ってねぇだろブス」
自分は元々大人だった分、精神年齢が高いからガキに何言われても笑って許してやれると、そう思っていた。
だが俺は自分の容姿に、自分が思うよりもよっぽど自信を持っていたらしい。それに加えて、なんだかんだ7年近く女の子として生きてきた。
初対面の男にブスって言われたら、どんな女の子だって泣きたくなるくらい腹立つに決まってるだろ!
「ガキが……恋鈴さん世界一可愛いって言わせてやるからな……」
「おうやってみろよブス。と言うか、誕生日的にそっちのがガキじゃね?」
はっきり言って、俺は結構強さには自信があった。
呪術師の家系なのもあって鍛錬に勤しむ環境があった。4歳の頃には術式を自覚していたし、呪力の扱いの訓練は物心ついた時から始めていた。
客観的に見ても結構強い術式も持っていたし、何より原作の知識があった。
あくまでイメージでしかなくとも、イメージがあるかないかは全然違う。それもあって俺は黒閃を……まだキメてないけれど、なんだかもうすぐイける気がするくらいまではいっているのだ。
いくら最強とはいえ小学生の五条悟くらいならばきっと俺でも勝てる。というかここで勝って最強の美少女は俺だとこいつの口から言わせる。それだけがこの時の俺の頭の中にある考えだった。
──────結果?
「……はぁ。俺は怪我してても可愛いなぁ」
鏡に映る美少女を見て、俺は大きく溜息を漏らす。
しかしそれは感嘆が理由ではなく、鏡に映る美少女の顔に貼られている絆創膏やら何やらと、その下に見える痣などを見ての憂鬱な気持ちからによるものだった。
俺はもう、清々しいくらいに五条悟にボコボコにされた。
向こうは軽く遊ぶくらいのつもりだったのだろうが、俺はブスブス言われ続けてすっかり頭に血が上り、それもあって向こうも多少本気で応戦せざるを得なくなって……。
俺は顔がボコボコになるまで殴られて、気絶するまで泣きながら這いずってたらしい。流石に一応中身大人として恥ずかしい。俺ってこんなに容姿に対する煽りの耐性なかったんだ。
流石に7歳のガキ相手に本気になって、その上でボコボコにされたら反省する。五条悟がどんなに悪いこと言ってきたとしても、流石に良くなかったね。
うんうん、本当に良くない。しっかりと反省しなければ。
「何がなんでもアイツに俺の顔を傷つけた報いを受けさせてやる……」
そう、俺は反省した。
俺は確かに美少女だが、強さに関しては最強美少女ではなかった。ならばどうするか? 最強美少女になれば良い。
もう原作とか無下限と六眼とか知ったことでは無い。
傷つけられたプライドと女の子の顔の問題だ。何がなんでも五条悟には俺の顔を傷つけた報いを受けさせて、絶対に俺を美少女だと認めさせる。
その為に俺は『最強』にならなければならない。
五条悟に俺が美少女であることを認めさせるために、俺は五条悟をぶっちぎりで超越した存在になるのだ!
しかし、幾らなんでも虚式まで修得したアイツを倒すのは無理があるので、期限は2006年の夏まで。あと10年もないくらいか。
それまでにその時の五条悟を超える強さと美しさを手に入れる。美しさに関しては抜かりなくケアすれば絶対に超えられるとして、強さについては……どうにかする。
どうにか! するんだよ!
安楽 恋鈴
1990年3月18日生まれ。五条悟と血縁的には遠縁だが見た目はかなり似てる。