蛇たちは世界を超えて、また会合する。
side no one
「そういえば、最近気になるスキルを手に入れたんだ!」
「なんて言う名前なの?」
「それはね、『二t……メテオラ?」
遠征組は、昨日中断した層に転移して準備を進めている……が、
ユウキが話をしていると、一人足りないことに気づく。
「……メテオラはどこにいった?」
「……あれ?確かにメテオラさんが来ない……」
一番うしろにいたメテオラが、気付けばどこかにいなくなっている。
「まだ誰かと
「うーん……そうかもね。リーダーがそんな事するとは思えないけど……」
メテオラはどこに行ったのか、考えを巡らせる一行。
「……私、さっきのところちょっと探してくる。ここで待っててもらってもいい……?」
「……遅くならないようにね。」
このパーティーでも、一番レベルが高いカンザが47層の捜索に名乗りを上げ、それを全員が了承した。
パーティーから一旦抜けたカンザは一人、転移門に戻って47層の扉に顔を出して周りを見る。
「ここまではいたはずなんだけど……」
首を右に、左に動かすが……
「こっちにもいない……?」
―――――
――――
―――
――
―
side メテオラ
47層の転移門がある町の外れで、俺は金髪の元クローン仲間と相対している。
相手は金髪オールバックで、上半身は前部の肌が見えるように服を開けている。
「随分と愉快な仲間を連れてたじゃないか。
子供のような見た目とは裏腹に、かなり年季の入った口調で喋るソリッド。
「……賑やかで、いい奴らだろう?」
皮肉を混ぜてこの言葉を返す。
「そうだな……随分といい仲間を持っているようだ。」
……なにか反応がおかしい?
これ以上の与太話はやめにするか。
「それで、俺と何したいんだ?」
「お前とは、
あの時……オールドスネークとして、潜水艦の上で決着をつけたあれか。
「……そうだ、その時にお前の野望は潰れたな。」
「だがなんの因果か、お前ともう一度やり合うことができる機会ができたようだ。」
リキッドからの申請で半減決着モードがされる。
「俺は今、純粋にお前と闘いたい!」
「いきなりだな……だが、それでお前が止まるのなら!」
俺の言葉の最後は、不思議そうに首を傾げる。
「ん?……まぁいい。こい!スネーク!」
リキッドは持っていた獲物を投げ捨てて、格闘戦の構えになる。
そして俺も、すべての武器を収納して、CQCの構えをとる。
―――――
「ここだっ!」
リキッドの手首を掴み、腕を折ろうとする。
「ふんっ!」
だが、一瞬のうちにその手を離して距離を少しだけ取る。
「……チッ!」
すると元々顔があった場所に回し蹴りが飛んでくる。
手を離さなかったら、あれが炸裂していただろう。
今のように両者共に、掴んでは関節を極めようとしたり、腕や足を脱臼させようとするがその手前で必ずそこから脱出する。
それを繰り返すこと、早43回目。
このことだけを見れば、ただの組手のように聞こえるかもしれないが……
一回の組み合うだけでも瞬時に判断したり、腕力を酷使する。
どちらの息も絶え絶えになりつつある。
こうしている間にも、リキッドが一瞬のうちに距離を詰めてきて胸ぐらを掴み……
「いきなり柔道かよ……!?」
足を払われて尻もちをつく。
そこから、踏みつけの追撃を受けそうになったところを体を回転させて回避し、そのまま起き上がる。
「ハァ……ハァ……その小さな体での高速戦闘か……」
現実で戦った時より厄介かもしれん。
「フゥ……やるな!……フゥ……だがまだまだいくぞ!」
今のが俺に効くと考えたのだろうか、また俺の体を掴んで別の柔道の技を繰り出そうとする。
一回食らったらやつは!
「かかったな!」
伸ばした右腕を引っ掴み……
そのままヤツの背中と地面でディープキスをさせた。
「グァァァアアッ!!」
リキッドが小さな体格に軽装備だったことに加え、ステータスの差も相まって体力が一気に半分になる。
「……勝負あったようだな。」
ワンパターンにこだわろうとした末路だ。
こちらの勝利と出されたウィンドウを横目に、空を向いたまま息が整ってないリキッドに視線を落とす。
これで満足か……?
「まだだ!まだ終わって「もう終わったわ!」へぶっ!?」
どこまでこいつは戦闘狂なんだよ!?
突然起き上がってこちらに飛びかかってくる。
だがその顔にアッパーをかますと、吹っ飛んでそのまま伸びた。
―――――
――――
―――
――
―
「……ったく抱きつこうとしただけじゃないか…………お前も吸うか?」
目を覚ましたソリッドは、紫煙をくゆらせながら葉巻を一本差し出してくる。
さっきの紛らわしいわ!なんであれで抱きつくことになる!?
葉巻は……美味そうだが……
「いや……もう吸わなくなった。」
「そうか……ヘビースモーカーだったのにな。」
残念そうな顔をして、葉巻をまたストレージに直す。
「というか……こんな事で気が済むんだな、強盗とかよくしてるのに。」
「……何言ってるんだ?確かに強盗紛いのことはしてるが……対象は一般人じゃないぞ?」
……は?一般人が標的じゃない?
「じゃあ、誰に対して……」
「俺達『ホワイトマンバ』は、犯罪ギルドから奪われた物を強奪し……そのものを奪われた人に返すことを目的としたやつらだ。」
盗賊ではなく、義賊をしていたのか……?
「つまり……そういう噂は、オレンジギルドが流したと。」
その問にリキッドは2回、首を縦に振る。
ということは、キバオウはその話をオレンジギルドの誰かが話してるのを聞いたんだろうか。
情報の裏付けってほんとに大事だということが分かる。
つまりその点では、アルゴは優秀な情報屋であるいい証拠だということだ。
「昔とは想像つかなくなったな……」
「全くだ。昔の俺が見たら殺しにかかって来そうだよ。」
過去とは決別したのか?
「つまるところ……もう『愛国者達』はいらない、のか?」
「……嘗ては、この世界も戦いに落とし込もうとした。」
過去形?やろうとしたのは良くないが……
「じゃあ、なぜ……」
「この世界に巻き込まれたガキ達を見てると……そんなことするより、今度は助けてみようって思ってな。」
そう言って後ろに親指を指すと、後ろには10代前半くらいであろう子どもたちがこちらを見守っていた。
あの見てる20人ほどが、噂の正体だとは……
「ほんとか……?」
「今までの俺の行動からすれば、信じることができないだろうな。
少し前にこいつらが……俺ならこの世界の開放に導いてくれる、と言ったんだ……
それなら、正しい方向に導いてやろうと思ってな。」
それでもし……俺が道を間違えた時、ソリッドが俺を殺せ。」
「……嘘だろっ!?」
殺せ……!?こいつの口からそんなことが出るのか!?
「……この通りだ。」
それどころか、俺に頭まで下げてくる始末。
本気なのか、こいつは……
「……俺が、そんなことをしないようにな。」
それを聞いたであろうリキッドは、そっぽを向き何かブツブツと言う。
「……ィーライ。」
「ん……?」
「俺の本当の名前は『イーライ』だ。それに対して、お前の本当の名前は、なんだ?」
「まさかソリッドスネークじゃあないだろう?」と言葉を続けるイーライ。
それはそうだな……俺も言うか。
「……尾白、流星だ。」
「流星……ほう。人がお願い事したり、導きの標となるものか……」
「昔っからついてる名前だよ。」
「昔から……?」
「ああ……さっきのやつだが、ソリッドでもあり
「は…………え?」
「……メテオラ!」
リキッドが宇宙の猫になりかけたところで、第三者の声が聞こえた。
この声は……
「カンザか……悪いな、野暮用でちょっと外してた。」
「……離れる時はせめて声をかけてください!もしかしたら、メテオラが……」
途中までは言葉の勢いがあったものの、段々とたどたどしくなってくる。
いらぬ心配かけさせてしまったか……おそらく他のみんなも、今頃探しているのだろう。
「すまんな……今度からは絶対にそうする。」
「……約束、ですよ?
それで……
この子は?」
これは……またあのパターンか……?
―――――
――――
―――
――
―
「スネェェェク!!頼む!今殺してくれ!!」
カンザに抱きつかれ、頭ナデナデされ、恥ずかしがってる中に悲鳴も混ざった声で俺に助けを求めてくるイーライ。
「だが断る。」
あぁ……これが愉悦か……
というか、なんで小さい男子が女性にこんなにも需要があるんだ?
「なにぃぃっ!!?」
「……ほら、そんなこと言わない。」
「ま、待ってくれ!……はうぅぅ〜」
シャアはユウキやミトによくナデナデされてるから、今度はこいつがカンザのナデナデ人形になるのか?
……そんな声出るんだな。
お前はシャアと同じく人の温かみを直で感じとけ。
次回はアンケで多かったシャアとカンザの絡みをお届けします。
ですが……
明後日から修学旅行に行くので……投稿頻度がガタ落ちすると思います。
ご了承を……
最近、小説の頭に乗せている誰かの1幕は……
-
アリ
-
ナシ