SAO 白き隕石の軌跡   作:どこぞの機械好き

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予告通り、ゼータちゃんとの絡みをましましでつくってみました。
そして……


第16話 memories

 side メテオラ

 

 第57層、マーテンの中で遠目で食事をしているキリトとアスナを見ていた。

 二人並んで食べてるし、もしかしたら……あるのか? 

 

「メテオラってさ、たまに私見ると言葉詰まったりするよね?」

 

 とある飲食店の中での夕食中、前に座っていたゼータからふとそんな言葉が出てくる。

 

「……何だいきなり?」

 

「いや……横にいるアルゴとか、カンザとかは全然そんなことないじゃん?」

 

「ブッ……そうなのカ、メー坊?」

 

 一瞬むせたアルゴからも疑問の声が飛んでくる。

 

「いや…………どうしても、思い出しちまう事があってな……

 

 ……とある昔話だ」

 

「「……昔話?」」

 

 ゼータとアルゴがハモって疑問型を口にする。

 

「気になるナ……もしよければ、教えてくれないか?」

 

「……構わないが、コルにはならんぞ?」

 

「それでも、ダ」

 

「ズズッ……私も気になるから、話を聞いてもいい?」

 

 鶏天のようなものが入った麺を啜る音の後、横に座っていたカンザからも興味の目線が飛んでくる。

 

「別に拒否はしない、カンザ。聞きたければ聞いてくれ。……これはある奴の話だ──―」

 

 ────―

 ────

 ──―

 ──

 ―

 

 

 昔々、10000人くらいが別の世界みたいなとこに迷い込んだ場所に『AtoZ』っていう野郎の集まりがいた。その名前の通り、イニシャルがAからZまでコードネームを与えられていたんだ。

 

 ──―それって26人にそのコードネームが? 

 

 ──―ああ。名前から取ってきたり、そいつの行動からヤジったりな。

 誰もが、何処かおかしかった……いや、Sだけはまともだったか。

 

 toとか27個目のコードネームのやつ入れたら実際は28人だが……今はそっちがメインじゃない。

 

 コードAをリーダーとして、コードZが副リーダーをしてた。全員、なんだかんだで仲は良かった。

 

 例えば、爆弾をこよなく愛してたコードB、ちょっと性癖がアレだったが信頼できるコードHに…………話たらきりがないな。これはまた話すとしよう。

 

 そんな奴らがいる中で、コードMがいた。

 

 普通にモンスターの肉は食うわ、異常に近接戦は強いわ……そいつも、その何処かおかしいという例外に漏れなかった。

 

 ──―そのコードMっていう人が、この話の主人公カ? 

 

 ──―いや、それはコードZのほうがお似合いだ。ただ、今回はこいつに焦点を当てたほうが話しやすいからな。

 

 そいつは他の奴らはどうかは分からないが、ちょっと不思議な事を経験してきたようで……

 

 とある2大国間の全面戦争を食い止めて()()を間接的に終わりまで導いたやつの記憶を持っていたんだ。

 

 ──―それは……ゴルバチョフ? 

 

 ──―いや、最前線て戦っていた。それも西側。

 

 ──―……やけに設定細かいね? 

 

 その最前線で培った戦闘技術は、どんな場面でも役に立つと断言できるほどの実力を持っていた……はずだった。

 

 ある日、蜘蛛の怪物が人を襲うっていうことそのコードMは知った。

 

 だが、そのことをコードAとZにあった時に忘れていたんだ……

 

 その後……コードAが、その蜘蛛の怪物に殺された。

 

 あの時に、一緒に行動しようと……一言でも言えば……! 

 コードMはザ・ボスの時と同じように判断を間違えたんだ……

 

 ──―ザ・ボス? それは誰? 

 

 ──―……こっちの話だ。あまり気にしないでくれ。

 

 その守れなかったコードAに……コードMは約束をした。

 

 ──

 

 コードA(■■■)が息絶えたその場に花を持って現れる人物が一人。彼の持っている大きな白い花束は、彼女が臥したその地に置かれた。

 

「こういう方法でしか、あなたを弔うことができないが……できる限りのことを持って、あなたを弔わせてもらう」

 

 花束を置いた彼は立ち上がる。

 

 そして、革靴の乾いた音が、辺りに広がった。

 

「『コードM(■■■■)』…………いや、『スネーク』の名として、あなたに誓わせて頂きたい。これからは、全力を持ってコードZ(■■■)を守ってみせる……だから……ゆっくり、休んでくれ」

 

 そして彼はその場をあとにした。

 

 ────―

 

「……すまん、ちょっとだけストップ」

 

 この話をすると感情が動きすぎてしまう。こんなに生きてるのに、こういう話には弱いんだ。

 

「感情移入しすぎでハ……?」

 

「この話だけは、どうしてもな……すまん」

 

「……ゆっくりでいいよ」

 

「ありがとう、カンザ。そろそろ落ち着いたから続きを話すとしようか──―」

 

 ────―

 

 リーダー失った時コードAの恋人だったコードZは荒れに荒れた。

 

 具体的にはtoを一時的に追い出したり、仲間からの静止を振り切って無理なレベリングをする……

 

 それでも、コードMはコードZを失わないために何度も彼を食い止めようとしたんだ。

 

 結局、別の要因でそいつはなんとか持ち直したがな。

 

 ──―ふーん……そのコードMは仲間思いの人だったってわけ? 

 

 ──―まぁ……ここからがミソだからよく聞いてくれ。

 

 その世界があと少しでクリアできるってとこで二人の悪もんが現れた。一人は裏切り者、もう一人は……コードZから『青い蝶』って言われたか? 

 

 裏切り者の悪もんは周りにいた人を動けなくして、コードZを殺そうとした。

 

 AtoZの全員が全員が動けなくなっていて、それを見届けるしかできない……筈だったんだ。

 

 何故かコードMだけが動けるようになってコードZを庇った。

 

 その後、コードMはその悪もんと何十分も戦った。

 

 ずっと……ずっと……体力が尽きても止まることを知らなかった。

 

 ……今度は、仲間を失わないために。

 

 ―

 ──

 ──―

 ────

 ────―

 

「そっか……メテオラはあんとき……」

 

「ゼータ……?」

 

 何故それを……!? 

 

「…………ん? 私がどうかした?」

 

「さっき何か……言わなかったか?」

 

「いんや、正直話の途中からボーッとしてたからわかんないや!」

 

 あんのなぁ……聞きたいって言ったのあんたなんだぞ? 

 

「なにか言ったのカ?」

 

「ゼータの方からは、何も聞こえなかったけど……」

 

 ゼータのつぶやきは、アルゴとカンザの耳には届いてないようだが……

 

「それで、この話はこれでおしまいなんだナ?」

 

「いやこの話はまだまだ続きがあるが……俺が気にしてるのはさっきの部分だ」

 

「仲間を庇った──―ってとこカ」

 

 アルゴはふ厶、と手に持っていたスプーンを置いて考え込み始める。

 ちょっと感情入りすぎて感づかれたりしないか……? 

 

「この時、そいつは約束を守れてたのかなって、ゼータの顔を見るたびに思うんだよ……」

 

「……私がそのコードZにそっくりだと」

 

「…………ああ。そいつがそっくりそのまま性別だけ、変わった見た目をしてるんだよ」

 

「ふーん……だから今までそうだったって言うんだね? ……あ、このお肉美味しい! メテオラも食べてみなよ!」

 

 ……差し出されたフォークの先についたお肉を口に頬張り、咀嚼して味を確かめる。

 

「これはたしかにいけるな」

 

 なんかアルゴとカンザが口開けて、目の辺りが痙攣し始めたが……

 

「「なっ……!?」」

 

 なんか辛いものでも食べたか? 

 

「それで……そのコードMは、コードAとの約束を守れたと思うか?」

 

「大丈夫だと思うよ? そんなに仲間思いなら、誰だって嬉しいと思うし!!」

 

 口に肉のソースが付いた状態でいい笑顔で直感的な事を言ってきた。

 

 その姿が一瞬、コードZ(■■■)と重なったのは……見間違いだろうか。

 

 いや………………()()()は、案外近くでみてくれてる……のかもな。

 

「……そうか。それなら、そのコードMの気持ちも軽くなってるだろうな」

 

「そういえば、私……親父と大喧嘩したことあるんだよね〜……あれ? いつしたっけ?」

 

 なんでリアルの話を……

 

ピキーンッ!! 

 

 NTの予知!? これは……! 

 

「……いきなりだが、外に出るぞ」

 

「まだご飯食べきってないよ?」

 

「嫌な直感がしたんだ」

 

「……変な電波でも拾ったの?」

 

 ……だいたいそんなとこだな。

 

「きゃぁぁぁぁあっ!! 誰かぁぁああ!!」

 

 ほら……って言ってる場合じゃない! 

 

 女性の叫び声が聞こえた時頭が回るよりも、体が先に動きはじめる。

 それはキリトも同じだったようだ。

 

 入口に近かったキリトが外に出て、俺がその後に飛び出ていく。

 声のした方向、広場に向かった。

 

 一体誰見て「メテオラ! 教会の上だ!」上? あそこか! 

 

 そこの二階の窓から、全身アーマー装備の男性のプレイヤーがロープで吊られていた。

 

「……なんでダメージ受けてるんだ!?」

 

 しかし、信じられないのはそこではない。

 信じられなかったのは、彼の胸に深々と刺さった短槍……ショートスピアである。それも本来ありえない『圏内』でダメージが入っているのだ。

 

「何してる! 早く抜くんだ!」

 

 キリトがそう声をかけるも、力が足りないのか、はたまた恐れてるのか……その得物がが抜ける気配はない。

 他に俺ができることは……! 

 

「ゼータとアスナさんは教会内を探せ! 逃げるやつがいるかもしれない!」

 

「わかった! 行きましょうゼータさん!」

 

「はい!」

 

「アルゴとカンザは周辺の警戒! 怪しいやつは報告してくれ!」

 

「まかされタ!」

 

「……了解!」

 

 この指示に従い、二人は教会内に駆け込み、もう二人は武器を取り出して戦闘態勢になる。

 

「キリト! 俺と一緒にあのロープを切るぞ!」

 

「……やってやる!」

 

 キリトと俺は壁を走り、そのが吊られている原因である。ロープを切ろうとする──―

 

「「……っ!?」」

 

 その直前だった。

 

「──―」

 

 その男は何かを口にして、そのポリゴン変化を四散させた。

 そしてその声は、鳴り響いた協会の鐘の音によって掻き消されてしまっている。

 

 俺達とともに落ちてきたのは、突き刺さっていた得物と、ロープだけであった。

 

「……間に合わなかった、のか?」

 

「いや……まだわからない。デュエルなら、ウィナー表示が出ているはずだが……」

 

 そう言いながら、男が元吊られていた場所を見上げる。

 

「……何も、表示されてない?」

 

「だが、あのエフェクトは……」

 

 心当たりがないわけではない。だが、その見分ける方法は教会の鐘の音でかき消されてしまっている。

 れっきとしたデスか、はたまたは……

 だがこの場合……いずれにせよ死んでいる方が確率が高い。

 

「メテオラ! 中には誰もいなかった……さっきの人は?」

 

 教会の内部を探し終えたゼータとアスナがこちらに戻ってくる。

 そして、さっきの男性がいないことを認めると、表情があからさまに曇った。

 

「……ポリゴン片になった」

 

「そんな……それじゃあ……」

 

「……だろうな。なぜデュエルの表示がどこにもないのか、気になるが……」

 

 今落ち込んだところでしょうがない。

 

 ここに残された、ロープと……

 

 右手に持った『ギルティゾーン』という短槍だけが手がかりだ。

 

 俺でも一応こうやって鑑定はできるが……

 他の人にも、頼んでみるか。




始まる圏内事件。
これからどうなっていくのか……お楽しみに。

最近、小説の頭に乗せている誰かの1幕は……

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