SAO 白き隕石の軌跡   作:どこぞの機械好き

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ほぼ1週間ぶりの投稿、おまたせしました。
早速どじょ。


第29話 元同僚

「束……もう3年以上経つが、既に流星は……ツィマッドの代表も、マに変わっているし……」

 

「随分と弱気だね……でもちーちゃんが想い続ける限り、りゅーくんは消えないと思うよ?」

 

「その言葉は……どういうことだ?」

 

「ちーちゃんのりゅーくんに対する愛の力は「ば、場所を考えろっ!?」ミギャァァァアアアッ!」

 

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 ──―

 ──

 ―

 

 side メテオラ

 

「さて……どうやろうか」

 

『あれれ? まさかビビっちゃったアハハハ!」

 

「何を今更……3秒あれば十分だ。準備はできているな、主任?」

 

「いつでも行けるよー! ……まぁそんな(ビビってる)ワケないよね』

 

……それでは行くとしよう。

 

「キリトとユウキ、スイッチだ」

 

「おう……でかっ!?」

 

 1秒……キリト、ユウキとスイッチして軽く跳躍し、二人がいた場所と入れ変わる。

 

 ゴリゴリと言う音を立てて、マスブレードと化した柱を引きずる。一度の跳躍で、完全に近づき切れる距離にまで……攻撃を受け続けないといけない。

 

「メテオラッ!?」

 

 あからさまに殺意をむき出しにしていることで、俺の脅威度が引き上がったのか……ヘイトがこっちに向いたグリームアイズの口であろう場所から、ブレスが吐き出されてそれに飲み込まれる。2秒。

 

 2.5秒……体力の減りよりも近づくスピードが早いことを確信し、ブレスの中を突き進む……キルレンジは完全に内側に……もらった。燃え盛るマスブレードを振りかぶり、どこから来たか解らない推進力でボスの目前まで迫る。絶対に逃さない。

 

「もらった……!」

 

 ……2.8秒。この世界で聞いたことのない、鈍い音と共に敵が受け止めようとしていた武器が砕け散る。切れ味は質量の前では関係なかった。

 

 2.9秒。勢いが弱ること知らず、マスブレードはグリームアイズにヒットし、相手の姿がどんどんと潰れていく。

 

 

 

『やっぱりあんたは最高だ、メテオラァ!」

 

 

 

 原型を留めていないグリームアイズのポリゴン片が消え去った……3秒。討伐、完了。

 

「よっと……ふう。ユウキとキリト、大丈夫か?」

 

 掴んでいたマスブレードを手放し、周りの状況を確認する。

 疲れたのか、はたまたは緊張状態からの開放故か……地面に倒れて、数秒後には起き上がるユウキとキリトの二人の姿を認めた。

 

「最初に言うことがそれ……メテオラも早く回復して。ブレス攻撃の中を通ってたでしょ!」

 

「……ああ、分かってる」

 

 カンザから投げ渡されたハイ・ポーションを呷り、HPを回復させる。

 

「生き残った連中の回復は済ませたが……2人死んだ」

 

「……そうか、ボス戦で犠牲者が出たのは67層以来か……」

 

 このまま、前線にいるプレイヤーの母数が減っていったら、残っているプレイヤーにかかる負荷が増えていく上、その心だプレイヤーの周りの人が悲しむ……デメリットしかない。

 

「こんなのが攻略っていえるかよ。死んじまったら何もならないだろうが……!」

 

 そう言ってクラインは深いため息を吐く。そして……

 

「そりゃそうと、キリトとユウキ……さっきのはなんだ!?」

 

「あ、あれは……」

 

 俺が暴走したときにも使っていたようだが……一連の出来事は口外してはいけないことになっているため、ほとんどのプレイヤーはキリトとユウキがユニークスキルを持っていることを知らない。

 

「メテオラも、なんでオブジェクトが武器に……?」

 

「……見なかったって訳には?」

 

「「「あれを見せて、それを認めるとでも?」」」

 

 解放軍と風林火山のメンツからは許してもらえない様子……言うしかないか。と腹をくくり、キリトに目線を飛ばすとそれを読み取った彼は小さく頷いた。

 

「…………エクストラスキルだよ。《二刀流》」

 

「エクストラスキル……ユニークスキルっていうんじゃなくて?」

 

「どっちでも言うみたいだぞ? 俺のは《黒い鳥》……その中の一つの『マスブレード』だ」

 

 俺たち3人が、これらのスキルを持っていたことを明かすと……どよめきが《軍》の生き残りとクライン達の間に流れる。

 

「しゅ、出現条件は!?」

 

「分かってたらもう公開してる」

 

「右に同じだよ!」

 

 なんとなく予想は付いてるが……もしそれが正しければ、二刀流に関してはもう取得できる機会はないと考える。

 ……あくまでも俺の予想だがな。

 

「てか、《二刀流》はなんとなくどんなスキルか分かるけどよ。メテオラの《黒い鳥》ってどんなスキルなんだ?」

 

「さっきのあれを加えて、7つの規格外武装(オーバードウェポン)を一時的に使えるようになる。それともう一つ技? があるが……それは本当によほどのことがない限り使わない」

 

 クラインにそう言うと、彼は少し考えて口を開く。

 

「……だとしたら、ユニークスキルの方が言い方があってそうだな。それにしても水臭ぇじゃねぇか……こんな必殺技隠してるなんてよ」

 

「出し方が分かってれば隠したりしないよ……だけど、まったく心当たりがないんだ」

 

「それに、こんなレアスキル持ってるなんて知られたら、しつこく聞かれたり、いろいろあるだろうしな……メリットばかりというわけでもない」

 

 ユウキの性格からしたら、すぐに言いふらしそうだが「何か良くないこと考えてるでしょメテオラ?」なんで考えてることがわかるんだよ……

 

「い、いや別に……どうやったら出るか考えてただけだ」

 

「ネットゲーマーは嫉妬深いからな。俺は人間出来てるからともかく、妬み嫉みはあるだろう、それに……なんかどっから聞こえてるかわからない声の人は誰なんだ?」

 

「アーアー? 聞こえてる? 俺はただのシステムボイス……そんなに気にしなくていいよ!』

 

「とは言ってるが……彼はメテオラの知り合いか?」

 

 ドロップした素材を手に持ちつつ、シャアがこちらにやってきながら訪ねてくる。

 

「知り合いというより……腐れ縁だ。かつて、人の可能性で共感しただけのな」

 

「……アナザーの住人だった者か?」

 

「いや、そっち系統(ガンダムシリーズ)からは外れるな。文字通りの世紀末みたいな世界だよ」

 

 ……ネクストを乗り回してそんな世界にした自分が言える話じゃないかもしれないが。

 

『そーだねぇ……この仮想現実みたいな世界を、一度俺は見てみたかったんだ」

 

「……ほんとにこの人、気になりすぎなんだけど」

 

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 ──―

 ──

 ―

 

 砂とかした地に沈んでいる建造物の場所。ここは見知らぬ……いや、ここは知ってる。

 ここは、今日話していたあの世界。かつて、俺がいた世界。

 

『そろそろ彼がやってくるよ、◼◼。準備の方は?』

 

『まぁな、主任……あいつが見えてきた。あれは……RDが使ってた、グラインドブレードか?』

 

 向かい合っているのは、左膝に当たる場所には増加装甲が取り付けられているACと物騒な背中のあれ……ネクストでもないし、ノーマルでもない。

 対する此方は主任がEXUSIA、そして俺のアセン情報は……アレサ(00-ARETHA)。そうか。ならば、この記憶はラインアークが潰れて◼◼◼年経った地球での記憶。随分と物騒な骨董品に乗っているが……実体のなくなった俺に汚染の心配はいらない。

 

『……来たか、ひなの(レイブン)

 

「主任と……その声はアナトリアの……生きていたなんてっ!?」

 

 相手のオペレーターから驚きの声が聞こえる。随分と俺の名も広がっていたものだ。

 

『証明してみせよう。お前にならできるはずだ』

 

『……こい。イレギュラー』

 

 今の乗機はいつ止まってもおかしくないくらいのオンボロ……俺はきっと、コイツ(黒い鳥)に負ける。そして、コイツはきっと伝説になる。

 俺が、この後どうなるかわからない……それでも、せめて足掻いてみせよう。

 

 ────―

 

「……いでっ!?」

 

「何時まで寝てるのメーテオラー! もう昼になるよー!」

 

 目を覚ますと、横には鞘に入った状態のELS剣を持つユウキ……夢か。

 

「今は何時だ?」

 

「もう10時……気持ちよさそうに寝てたから、そっとしといたけど……これ以上寝てたら生活バランス崩れるよ?」

 

 身体が疲れていたのか、それとも現実の……いや、それはないな。

 

「起こしてくれてありがとな、ユウキ」

 

「ふふっ……どういたしまして、メテオラ」

 

 半年以上前にもらったユウキお手製のマフラーを巻いて宿を出立し、ギルドホームに足を運ぶ。

 

「五十連撃を繰り出せる2人のプレイヤーに、不可避の瞬間制圧プレイヤー……ねぇ」

 

「……随分と話に尾がついたな?」

 

「噂なんてそんなもんだろう……トレンドの話は独り歩きしやすい。それが世の常ってもんだ」

 

 オセロットと共に目を通しているのは、色んなところで出回っている複数の情報誌……いわば新聞や週刊誌みたいなものだ。

 どこもかしも、そんな根も葉もないことを垂れ流してばかり……アルゴの出版しているものだけは、今後も情報を集めていくとだけ記しているから、そろそろ……

 

「メテオラー! ちょっと取材してもいいカー?」

 

 ……噂をすればと言うやつか。

 

 ────―

 

「朝はぐっすりねてたから、そんな事あったのか……」

 

「キリトとユウキにハ、早朝から剣士や情報屋が詰めかけテ、脱出するのに二人は転移結晶まで使っタみたいだゾ? ……その二人は今ここで休憩してるみたいだナ」

 

 俺が起きる前に一悶着あったことを知らされつつ、アルゴからの取材を受ける。

 実際にキリトとユウキがそこの椅子でへにゃっているが……ここのギルドはそういうところだし、ギルメンじゃないやつがいても特段来にしてない。

 

「終わりよ! ……何っ!?」

 

「まだだ! まだ終わってない!」

 

 ……一方、ザ・ボスとイーライはババ抜きに熱中している。後1枚のところから、かれこれ1時間くらい続いてるが……いつ終わるんだ? 

 

「案外、今まで俺のところには来てないぞ?」

 

「まァ……74層のあれ(ユニークスキル)もそうだけド、メテオラの武器って大概鈍器みたいなもので使ってるプレイヤー少ないだろうシ……」

 

「……こうやって平穏な方がまだいいさ。教えを請う人が多かったら、その分トラブルなんかも増えるだろうし……だが、少数人くらいなら、時間を見てたまに教えるくらいならできるな」

 

「ほうほう……一応、それは大丈夫なんだナ」

 

「実際にユニークスキルを取得できるかは別として……という枕詞がつくな」

 

 そんな感じで話していると、入口の扉がものすごい勢いで吹き飛ばされた。

 哀れ我がギルドの扉よ……お前はアスナに蹴破られる運命だったのだ。

 

 ……それはともかく、アスナの青褪めた顔で現れる。

 

「キリト君とメテオラは、はここにいる……?」

 

「俺はここにいるし、キリトはそこで潰れてるが……どうしたアスナ?」

 

「大変なことになっちゃった…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「ヒースクリフが俺達2人との立ち合い(タイマン)を求めてる?」」

 

 アスナからの話を聞き、俺とキリトは二人して疑問の声を上げる。

 

「一体、何がどうなってそうなったのよ……」

 

 久々にアスナと話せると思って来ていたミトも、突然の話に困惑している。アルゴはさっきそのまま、トクダネになるであろうこの話をずっとメモしている。

 

「昨日、私がギルド本部に行って団長に一時退団する件を話したの。それで、昨日はそのまま家に帰って、今日の朝のギルド例会で承認されると思ったんだけど……」

 

「どういうわけか、俺たちとやり合いたいと言い出した、と」 

 

 と言葉を返すと、アスナは申し訳無さそうに首を縦に振る。

 

「なんでアスナが抜けるのに、俺たちと戦うのが条件になるの?」

 

「そんな事しても意味がないって説得したけど……団長がどうしてもって譲らなくて……」

 

「……それにしても、珍しいな。あの男が、そんな条件を出してくるなんてね」

 

「そうなのよ。団長は、普段ギルドの活動どころか、フロア攻略の作戦とかも私達に一任して全然命令とかしないのに……今回に限ってなの」

 

 ヒースクリフの謎の行動に、その場にいる一同は頭を捻って考える。

 そしてその中で一番最初に口を開いたのはキリトだった。

 

「ま、考えた所で人の考えなんて分かる訳ないよな。直接確かめに行こうと思うけど……メテオラは?」

 

「俺も別に構わないぞ? 実際にやり合うわけじゃないだろうから、減るものは何もない。手合わせくらいなら、気のゆくまで付き合う」

 

「ごめんね、二人共……」

 

「それくらい大丈夫だよ、アスナ。そんなに気を落とさなくてもいいさ」

 

「……キリトくん」

 

 ……キリト、おめぇかなり罪な男だな。

 キリトとアスナは気づいてなかったが、彼らを囲む周りの目が生暖かった。




感想、高評価で主は気持ちよく夜しか眠れることができなくなります……お願いしますネ。

最近、小説の頭に乗せている誰かの1幕は……

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