そして
現在執筆中の別の小説を見てる人はお待たせしました。
亀更新かと思われますが絶対に完結させてみせます。
第1話 ログイン
とある会社の医療施設内……
「リンクスタート」
今日も今日とてリハビリが始まる。
ちょっと前にドイツで無理したのがまずかったな……治療期間が長くなった。
そして今日のリハビリは一味違う。
一体どう違うか?
いつも使ってるメディキュボイドで行うゲームがランクアップする。そう、今日は新しいフルダイブ型ゲーム『ソードアート・オンライン』を使うことができるのだ。
使う……前からやってたから正式版を使えるといったほうが正しいか。
『【ソードアート・オンライン】の世界へようこそ。まずは名前を入力してください』
出てきた入力欄に迷わず『メテオラ』と入力する。β版からこの名前だからな。
その後のアバター設定も手慣れた手付きで設定していく。
すべての設定が終わった。長くてめんどくさい説明はさっさと飛ばして……
『それではゲームをお楽しみください』
前に現れたゲートをくぐる。
眼下に広がるのは……
「……やっぱすげーよなぁ」
仮想世界とは思えないほどに精巧な作りとなっている石畳や草原、吹き抜ける風までも感じることができる。
ポリゴン数とか、風の生成する乱数とか絶対すごいことになってるよな……
それはまた後で考えるとして、早速……
「楽しみますか!」
片手斧を持ち、草原を駆け出した。
―――――
「ふんっ!」
斧を振り下ろしてフレジーボアを叩き斬り、HPを全損させる。
片手斧はやはり両手斧より取り回しがしやすい。威力は確かに劣るが、数で押せばどうにかなる。ゆくゆくは両手シリーズも使いたいな……
レベルが12に上がり、頭上にcongratulations!と書かれた文字を横目にステータスを割り振っていく。
今のところは、ソードスキルは片手斧多めで次に片手剣、両手剣の順番で割り振る。
……?⬛⬛の欄?何だこりゃ……気になるからちょっと振っておいとく。
その他の職業は武器を生産できる鍛冶スキルに7割振って、あとは貯める。
「あの……」
誰かが後ろから話しかけてくる。振り向くと、和風な服を着て薙刀を持った水色の髪の女性だった。
「……どうされました?」
「このゲーム始めたばかりであまり良くわからなくて……出来ればすこし、教えていただけないでしょうか……?」
時計を見ると……なるほど確かに5時間ぶっ通しでレベリングをしてたから、普通の人よりレベルが高いだろう。きっとさっきのレベルアップを見て話しかけようと思ったのか……
「いいですよ。時間もたっぷりあるので……」
「っありがとうございます!」
「一応名前を言っときますね。俺は『メテオラ』っていいます。よろしく。」
「……私は『KANZA』。よろしくおねがいします、メテオラさん。」
KANZA……またニックネームを考えておくか。
「呼び捨てでいいさ。それじゃあまず……持ち武器は薙刀で間違ってないな?」
「はい。」
「ここにはソードスキルっていう普通に切ったりするより威力が高い技があるんだ。
もちろんデメリットもあるから、使い分けは重要だ。と言ってもソードスキルを使っていくのがベタだな。」
すると少し離れた場所にさっきのイノシシが湧いたのが見えた。
「ちょうといいのが出てきたな。まずは敵に近づいて横薙ぎのポーズをとってみな。」
言われたとおりに彼女がフレジーボアに近づき、横薙ぎの構えをすると……
「やった……!」
ソードスキルが発動し、イノシシが倒れた。
「お見事!今みたいにちょっと動きが鈍くなったりするから気をつけたほうがいいな。」
「……ありがとうございます。……時間なのでここでお暇させてもらいます。」
「またどこかで……?」
ウィンドウを開いた彼女は驚愕の表情を見せる。
「……え?」
「どうしたKANZAさん?」
「ログアウトボタンが……ない?」
……What?
俺もウィンドウを開くが……
「……初日からバグか?」
確かにβ版のときにあったはずの場所にボタンがない。場所が劇的に変わったわけではないはずだからくまなく探すが……
「どこにもないな。」
「なんでこんなことが……?」
その場で呆然と立っていると、
ゴーンッ!ゴーンッ!
「なんだ…?」
俺は突然鳴り響いた鐘の音に驚いていると、知らない間にフィールドの草原から始まりの街の中央広場に転移していたことに気づく。
「強制転移だと……?」
そう呟く。これは世界観が合わないはずだからやめたはずだが……
辺りを見渡すと数多くのプレーヤーがこの場所に集まっている。今ログインしているプレーヤー全員がこの場所に集まってるのか……
集まったプレーヤー達は何があったのか分からずにぼけーっとしていたが、徐々に騒がしくなっていく。すると上空を【Warning】【System Announcement】という表示が埋め尽くし始める。
物々しいな。謝りに来たのか?
「……何あれ?」
突如上空に現れた黒いローブに言葉を失った。周りのプレーヤー達もあっけに取られてしまったのか、さっきまでの喧騒が嘘のように静まり返っている。
その時、黒いローブが言葉を発した。
「プレーヤー諸君、私の世界へようこそ。」
「私の世界?」
何だ何だ?中二病か?
「私の名前は茅場晶彦。今やこの世界をコントロールできる唯一の人間だ。」
「ほう……?」
茅場=サン?このゲームの開発Dの彼がなぜここに……?
「プレーヤー諸君はすでにメインメニューからログアウトボタンが消滅していることに気づいていると思う。しかしゲームの不具合ではない。繰り返す。これは不具合ではなく『ソード・アート・オンライン』本来の仕様である。」
……仕様?
「諸君らは今後この城の頂を極めるまで、ゲームから自発的にログアウトすることができない。また、外部の人間の手による、ナーヴギアの停止あるいは解除もあり得ない。もしそれが試みられた場合、
―――ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブが諸君の脳を破壊し、生命活動を停止させる。」
これまたひどいことしてくれるな。まぁサイクロプスボムで死体残らずに殺されるよりかマシか。
「ちなみに現時点でプレーヤーの家族または友人が警告を無視してナーヴギアの強制除装を試みた例があり、その結果すでに213名のプレーヤーが、アインクラッド及び現実世界から永久退場している。」
現実世界から永久退場、ねぇ……アイツラ外してないだろうな?
そういや外してないからまだ生きてるか。
「諸君らの身体は厳重な介護体制に置かれるため心配は要らない。安心してゲーム攻略に励んでほしい。」
ゲーム攻略より会社の仕事に励みたいのだが……
「しかし十分に留意してもらいたい。諸君らにとって『ソードアート・オンライン』はただのゲームではない。今後ゲームにおいてあらゆる蘇生手段は機能しない。ヒットポイントが0になった瞬間、諸君らのアバターは永久に消滅し、同時に、諸君らの脳は、ナーヴギアによって破壊される。」
なんでリハビリで死ぬハメになってるんですかねぇ……
「諸君らがゲームから解放されるには、アインクラッド最上部、第100層までたどり着き、最終ボスを倒してゲームをクリアすれば良い。」
100層……いつになったら終わるんだろうな。
「最後に諸君らにとってここが唯一の現実だという証拠を見せよう。アイテムストレージを確認してくれたまえ。」
俺は言われた通り、アイテムストレージを開く。
「……手鏡?」
オブジェクト化してもそこには俺の顔があるだけ……と、俺の体を白い光が包んだ。
「ん?」
しかし、そこには俺の顔があるだけだ。
「お前、キリトか?」
ん?キリトだと?斜め後ろから聞こえた声に後ろを振り向くと、黒髪の少年とむさ苦しい男が立っていた。
「……キリト?」
「その声、メテオラか!?お前の後ろの子は……?」
「さっきまでレクチャーしてた。そっちこそ横のやつ誰だ?」
「こいつはクライン。俺もさっきまで一緒に行動してた。」
「おう、俺がクラインだ……にしても、茅場はなぜこんなことをしたんだ……?」
「さぁ、今から話すんじゃないのか?」
「諸君らは何故、と思っているだろう。目的はなんなのか?と……
私の目的はこの状況を作り出すことだ。それ以上でもそれ以下でもない。そしてそれは今達成せしめられた。
以上で『ソード・アート・オンライン』のチュートリアルを終了する。諸君らの健闘を祈る」
そう言い残し茅場晶彦は姿を消した。
さぁ始まりました。
ゆっくり書いていくので気長にお待ちを。
最近、小説の頭に乗せている誰かの1幕は……
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アリ
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ナシ