KANZAってだあれ?と思っている人は、ISの方を見るとわかります。(突然の広告)
side メテオラ
このゲームが始まって1ヶ月が過ぎた。
それにも関わらず、未だに1層を攻略出来ていない。
死者は400人を超えだして、このまま攻略されないといつ全滅するか時間の問題になるだろう。
キリトは一層では最強レベルのアニールブレードを手に入れる際にMPK(モンスタープレイヤーキル)を狙った奴に嵌められかけたが、
返ってその狙ったやつが死にかけたから救ったぐらいだ。
俺も俺で、単独で行動中にミトというプレイヤーをホルンカの森で植物型モンスターにキルされかけていたところを救助した。
その後話を聞いていると、アスナというプレイヤーと離れ離れになってしまったということを聞いている。
「……そのアスナっていうやつ、今確かキリトと一緒に行動してるはずだぞ?」
「……ほんとに?」
「もうすぐボスエリアの攻略会議があっちに見えるトールバーナの町である。キリトも参加する予定だから、もしかしたらそこに行けばまた会えるかもな。」
「生きていたんだアスナ……良かった……」
とりあえず減った体力を回復させるためにポーションを手渡し、近くの町、トールバーナへと移動する。
そこの広場では、40人近い人が集まっていた。
その中にはキリトの横にいるアスナさん?とカンザの姿も見える。
「ほら、あれがアスナさんじゃないのか?」
「アスナ!!」
「……え!?ミト!!」
友人であろう二人は再開を喜び合っている。この二人は運が良かったな。
「今はそっとしとこうか……」
今は水を差さないほうがいいだろう。
「……ああ。」
二人のイチャイチャを横目に広場の集会の輪に入る。
「……お?あんたたちも参加してくれるんかいな?」
広場の真ん中で喋ろうとしていた男に呼び止められる。彼が司会者なのだろうか?
「そんなところだ。よろしく頼む。」
「おう!よろしく頼むで!はーい!それじゃあそろそろ始めさせてもらいます!
皆!今日は俺の呼びかけに応じてくれてありがとう!俺の名はディアベル!
職業は、気持ち的にナイトやってます!」
ユーモアを混ぜた自己紹介でこの場にいる多くのプレイヤーが笑ったりヤジを飛ばしたりする。
そのおかげか、ここの広場の空気が和む。
「……にしても人が多いな。自己犠牲とかはともかく、最前線に立っていたいのか。」
「重度のゲーマーあるあるだな。」
前に立つディアベルが続きを話し出す。
「今日、俺たちのパーティーが迷宮区の最上階で、ボスの部屋を発見した。」
その言葉によりこの場にいるプレイヤー達はどよめく。
そういや俺知ってたけど参加できなかったな……フィールドでずっと暴れてたから。
「1ヶ月、1ヶ月もかかった……!でも、俺達が第一層のボスを倒して第2層に到達して『はじまりの街』のプレイヤー達にこのデスゲームはクリアできるってことを示さなければならない!それが今の俺達トッププレイヤーが果たすべき義務なんだ。そうだろ、皆!」
その呼びかけにプレイヤー達は、拍手したり口笛を吹いて賞賛する。
カリスマ性はかなりある様子だな。
「よし!それじゃあ6人パーティーを組んでくれ。」
そう言って多くの人が横にいる人と話し出す。
こちらも近くにいる5人で話を始める。
「本来なら6人のパーティが8組必要なんだが、俺とかメテオラのレベル……おい、なんでそんなに上がってるんだよ!」
「あー……いっぱい倒したから?」
ステータスを見ると、レベルの欄に57と書かれている。おそらくボスの攻撃なんて蚊に刺された程度だろうな。
「……寝ているとき何回もレベルアップの音したよ?ほんとに休めてる?」
「でぇじょうぶだい。酷いときなんか2年ずっと起きてるときあったし、ちゃんと寝れてるからな。」
「なんで江戸っ子口調なの……2年ってどういうこと?」
「昔の話だよ。んで、パーティーだが、俺は……誰とも組まずに一人で暴れるほうが性にあってるな。キリトはどうするんだ?」
レベル高いし、遊撃手のほうがいいだろうな。
「俺は逆に組みたいな。ここにいるみんな、もしよかったら組んでもいいかな……?」
その言葉に、カンザとアスナ、ミトは許可を出す。
あと二人だが……
「私もそこに混ぜてもらってもいいかな?」
「あの……俺も、そのパーティーに参加してもいいか?」
両手斧を持った肌黒マッチョな男性と大型の盾を持った青年が話しかけてくる。
「いいけど……お名前を聞いても?」
「私はエギル。見ての通り斧使いだよ。」
「俺はガラハド。必要そうだったから声をかけてみた。」
マッチョマンはいいとして、盾の方はなんかツンデレみたいだな。
「キリト、盾の方はちょっと言葉捻ったほうがいいぞ。」
「わかった。」
根はいいやつなんだろうけどさ。
「ガラハド、俺たちのチームに入りたいのか?」
「んなっ!?……そうだよ。」
「ならよろしく頼む。」
これでキリトの班は6人揃ったか。
「そろそろ出来たかな?それじゃあ「ちょお待ってんかぁー!」……えーと名前は?」
ディアベルが進行しようとした途端サボテン頭のプレイヤーが勢いよくステージ前に飛び乗ってきた。
「わいはキバオウってもんだ。始める前に、言わせて貰いたいことがある!こん中に死んでいった400人に詫び入れにゃあかん奴がおる筈や。」
……どういうことだ?
「……キバオウさん。あなたの言う詫びを入れる奴とは元ベータテスターの人達かな?」
「当たり前や!ベータ上がりどもはこんクソゲームが始まったその日に街を出て9000人ものビギナーを捨ておった。美味い狩場やクエスト、マップのあらゆる宝箱を掻っ攫ってった。
もしもベータ共がアイテムなり情報なり提供すれば400人も死ぬ筈がなかったし、今頃2層、3層を突破出来た筈や!そいつらに土下座させて、溜め込んだコル等を出させて貰わんと、パーティーメンバーとして命は預けられんし、預かれん!」
むぅ……暴論だが、否定できないな。現に俺たちもゲーム開始後すぐに出発したからな。
「キバオウさん、少しいいか?」
横にいるエギルが発言を始める。
「すまない、俺はエギルだ。キバオウさん、アンタの言い分は元ベータテスターがビギナーを導かなかったせいで400人ものプレイヤーが死んだ。その責任を取って謝罪、後に賠償しろと?」
「せや、アイツらが見殺しにしたのは一部が他MMOじゃトップ張っとるベテランだったんやぞ!ベータ共が協力すればそのベテランも今ここに居ったんやぞ!」
「……ゲームが始まって数日間、フィールドにはモンスターがほとんどいなかったことを覚えているな?」
近くにいるキリトとカンザがジト目で、この人犯人ですという目線で見てくる。あってるんだけどさぁ……
「……確かにそんなことあったな。それがどうしたんや?」
「そのモンスターたちがもう一度出現する前に、このガイドブックが無料で大量に配られた。この場にいる人も持ってるんじゃないか?あんたもだ。」
広場にいる殆どのプレイヤーが首肯する。
「だから何や!」
「このガイドブックは……元ベータテスターが作った。そしてモンスターの殲滅も元ベータプレイヤーがやったのだ。」
「「「っ!?」」」
広場の空気が驚愕に包まれる。これボス戦のときバレるじゃないですかやだー。
「これを作った複数人の元ベータテスターは今も、ビギナーにレクチャーをしている。
そして死んでいった400人のうち、8割がビギナーを庇って死んでいったことも知ってるか?
始まりの広場にある命の石碑を見てみな。名前に線が入ってる人、即ち死んでいった人の死亡理由も乗っているさ。『誰かを庇って死んだ』と!きっと元ベータテスターだろうな。」
「な、ならなんでその数十人のベテランは死んだんや!」
「いいか?俺達には情報と元ベータテスターのレクチャーがある。そして元ベータテスターが多く死んでいった。それを踏まえて俺達はどうボスに挑むのか、それが議論されると、俺は思ったんだがな。」
「キ、キバオウさん。今は歪み合うのは辞めましょう。それ元ベータテスターがボス攻略に手を貸してくれるのはとても心強いことだ。そうだろ!皆!」
これ以上ヒートアップしないようにディアベルが話しを遮る。このあと続いてボス戦に参加できないなんてことになったらキリトが困るしな。
これに多くのプレイヤーも頷く。
「……ええわ。今はあんさんに従うことにしたる。けどな、ボス戦終わったらキッチリ白黒つけてもらうわ。」
そのままキバオウが、近くの席にドカッと座る。
「……それじゃあ作戦会議を続ける。」
その後、フロアボスのイルファング・ザ・コボルトロードとその取り巻きである、ルインコボルド・センチネルの特徴やら武器やらの説明がされた後、作戦や陣形を考え今日はお開きとなった。
終始、装備が整っている俺たちをキバオウが睨んでた。
一悶着ありそうだな……
人見知りさんのオリキャラ『ガラハド』が早速参戦しました。
まだまだ他のキャラも登場予定なのでお楽しみに。
最近、小説の頭に乗せている誰かの1幕は……
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アリ
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ナシ