SAO 白き隕石の軌跡   作:どこぞの機械好き

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前回の続きです。

ユウキ達はどうするのか?


第6話 招待

side リズベット

 

鍛冶屋のカウンターを整理していると、店の扉が開きメテオラが戻ってきた。頼んでたものを回収できたみたい!

 

「おかえりなさーいって誰その子達!?」

 

彼の後ろに続々と入ってきたのは6人組……?しかも、

 

「見たことない装備……攻略組のプレイヤー?」

 

「違う。

これは、それどころじゃない、えげつない事だ……彼らの部屋を一つ借りてもいいか?んでアルゴ呼んでくれ。金は俺が持つ。」

 

「え、ええ。分かったわ……あなた達、ついてきてね。」

 

そう言って彼らを部屋に案内する。表情は誰もが絶望したものとなっている。

一体何があったの……

 

―――――

 

「んデ……来てみたガ、彼女たちは誰ダ、メー坊?」

 

応接間……交渉をするときによく使う部屋で、あの後アルゴがやって来て現在9人がこの場にいる。

 

「アルゴは、ALO……アルヴヘイム・オンラインを知ってるか?」

 

ALO?確かアーガス社がそんなの作るって言ってたような……

 

「あア、あの妖精が飛び回るのが売りのもので時間が正しけれバ、1年半後に発売されてるはずのゲームだナ。それがどうしたんダ?」

 

「そのベータテスターがこっちに来たって言っても信じてもらえるか?」

 

……嘘でしょ、なら彼女たちは新たにデスゲームに巻き込まれたっていうの!?

 

「……なるほどナ。それなラ、他にもいるかもしれないナ。いヤ、いるカ……」

 

「というわけで、もしそんなやつがいたら、情報提供を頼む。できるだけ死なせたくない。」

 

どうやら彼が迷い込んだプレイヤーを助けたいみたいだ。

 

「構わないガ、これは高くつくゾ?」

 

「解っている、言い値で払おう。」

 

名前も知らない人を助けるのに彼の財産をすべて捨てる覚悟まであるようだ。

私はそんなことできないだろうな……

 

「……いヤ、今回は金はいらなイ。()()()()()でチャラにしよウ。」

 

「……悪いな。今度いい狩場教える。」

 

「それでもお釣りができるくらいだヨ、ニャハハ。」

 

話し終えたメテオラは先程からずっと話を聞いていた6人に顔を向ける。

 

「今からは、君たちのことを話すとしよう。まずは自己紹介から。

ボス部屋の時から紹介が遅れたが、俺はメテオラ。一部のプレイヤーにビーターとか言われてるしがないプレイヤーだ。大体の武器は使えるが、片手斧とカタナ、片手剣を両手に装備してよく暴れてる。」

 

あんた今教えたの!?

 

そう心の中でツッコミを入れる。アルゴの方を見ると今私がしているであろう表情と同じ顔をしている。

話し終えた彼が私に目配せする。私もしたほうがいいのだろう。

 

「私はリズベット。ここで武器を作ってる、メイス使いで役職は鍛冶屋だよ!こんな世界で本物の武器を作ってみることが今の目標かな!」

 

「オレっちは情報屋のアルゴ。そこにいるメー坊、メテオラを始めとしたプレイヤーから情報を得てそれを商売にしていル。」

 

この場にいる三人が自己紹介を終えるとポツポツと相手も話し始める。

 

「……私はシウネー。メイジを使ってて元々ウィンディーネっていう種族だった。ユウキがリーダーのパーティー、『スリーピングナイツ』で守りを担当してます。」

 

「……もしよければその種族というものを聞かせてもらっても?」

 

メテオラが疑問を投げかける。すると、シウネーが先程よりかは少し明るくなった顔で話し出す。

 

「それはですね、まずALO内には8つの種族があってそれぞれに長所があるんです。例えば―――」

 

――

 

その後、なんとかその場の空気が和んだ中で4人の紹介が終わり、最後の一人となった。

 

「それじゃあ最後となったが、名前を聞いても?」

 

「はい!ボクはユウキ!最初にシウネーが行った通り、ここにいる6人のパーティーのリーダーをしてるんだ!ほんとは9人なんだけどね……」

 

「ユウキ、そのことは無理して言わなくても……」

 

メンバーの一人がこれ以上話さないようにと言う。なにか難しいことがあるの……?

 

「……いいんだ。メテオラ達なら大丈夫だよ。さっきもすぐに助けてくれたし。」

 

だが、ユウキは私達を信じると言って続けざまに話し出す。

 

「私達は病気……しかも、今の医療では治すことの難しい人たちの寄せ集めなんだ。

僕のお姉ちゃんが元々このパーティーのリーダーだったのだけど、最近様態が悪くなって、私が、引き継いで……」

 

話がとぎれとぎれになり、遂には泣き出してしまう。

 

「そうなんだ……」

 

「……ちょっと外に出るぞ。」

 

メテオラにこの場にいるのはまずいと言われ、一旦別の部屋……貯蔵庫に三人は移動する。

 

「……この世界に来た以上、いつ現実で息がなくなるかもわからない上、この世界で死んだら問答無用で機械に殺される、か。これはメンタルケアがいるな……」

 

「そうだナ……どうすル?ここにメンタルカウンセラーなんているのカ……?」

 

「私もできる自信がないな……メテオラのギルドはどうなの?」

 

彼のギルドなら……

 

「……できなくはない。ギルドのやつにも声をかけてみるとしよう。ありがとな、リズ。」

 

彼が悩んだ末、一応できると言った。確かに、彼のギルドには色々な人材がいるのでもしかしたらいるかもしれない。

 

「お、思いついただけだし……」

 

まさかありがとうなんて言ってもらえるなんて……

 

「それでも守れる命があるんだ。もしギルド内にいなくても、アイツらなら大丈夫だろうな。万が一も無いだろう。」

 

「……自分で言うカ?」

 

「それほどうちのメンツには自信があるんだよ。」

 

―――――

 

応接間に戻ってきた。ユウキは泣き止んだようで、水を飲んでいる。

 

「ユウキたちに……これは提案なんだが、もし良かったらこのあと一緒に俺のギルド、『ベセスダの酒場』に来てほしい。俺達のできる限りサポートする事を保証しよう

 

……なんか怪しい誘いみたいだがそれだけは絶対にないぞ?」

 

一層に本拠地を置く、400人以上が在籍している彼の作ったギルド……『ベセスダの酒場』は参加するのも自由、抜けるのも自由なギルドだが、一度入ったプレイヤーは抜ける事がまずない。

 

なぜなら、【プレイヤーの憩いの場】という合言葉をモットーにプレイヤーがのびのびと出来る場を提供しており、出来るだけストレスがかからないような環境を日々送っているからだ。

 

レベルの低いプレイヤーは必ず複数のトップレベルのレベルプレイヤーとチームを組んで行動することと、全員が転移結晶を必ず持つことがルールとなっており、PKや異常事態が発生しても安全に逃げることや返り討ちにすることができる。

 

そのおかげもあってか、そのギルドから出た死者は驚異のゼロを誇っている。

私も近々入ろうか悩んでいる所だ。

 

「……いいのカ?」

 

「こっちに来てしまった以上、誰でも歓迎するよ。ただしPK(人殺しを)するのは許さないな。」

 

「やっぱりそれはやったらだめなの……?」

 

スリーピングナイツのメンバーの一人が聞く。

 

「ALOではPK推奨だったかもしれんが、ここでやったら本当の殺人になるからな。そこのとこは頼む……リーダーさん、どうする?」

 

メテオラがユウキにどうするか選択を聞く。彼女の回答は……

 

「……皆の判断に任せる。」

 

「と、言ってるが、シウネー達はどうしたいんだ?」

 

それに5人はギルドに入って安全に暮らしたいと答えた。あのギルドなら、いつかこのゲームが終わるその日まで、あるだろうな。

 

「それで、ユウキはどうするんだ?」

 

「ボクは……メテオラに付いて行ってもいい?」

 

斜め上を行く答えをしたね……君のメンバーも驚いてるよ……

 

「……俺自身はユウキの意見を尊重したいが、ほんとにそれでいいのか?メンバーと会えなくなるかもしれんぞ?」

 

「うん……それでも、ボクを君みたいに強くしてほしい!そして、早くこの世界から脱出してみせる!」

 

「言うじゃないか……いいだろう。覚悟しとけよ?」

 

……それキリトに言ってた時、レベルが10上がって帰ってきたキリトがとんでもなくげっそりしてたよね!?それユウキにもやっちゃうの!?

 

「あー、ユウキ?メテオラは今のとこ一番レベルが高くて強いんダ?今も全プレイヤーで唯一3桁を超えていル。それなりの覚悟がいるゾ?」

 

「うぇっ!?そうなの!?」

 

「ずっと敵狩ってたら自然とこうなるぞ?「なってたまるカ!」さいで……

んでユウキ、そんなギチギチにやるわけじゃないから安心しな。キリトのときは生意気なこと言ったからキツくしただけだ。」

 

「キリトって友達?」

 

「それに近いな。最初の頃からの縁だよ。」

 

その後、この場にいるメンバーをフレンド登録して、武器を作りたくなったらいつでも来て欲しいと伝えた。

 

―――――

 

「すまなかったなリズベット、面倒事に巻き込んでしまって。」

 

メテオラが6人を連れて行く前に、一人戻ってきて謝ってきた。

 

「いいよ別に。というより、一人で悩んでたら辛いだけでしょ?」

 

「……そうだな。ほんとに今日は助かった。礼といってはなんだが今日のボス戦でドロップしたアイテムやるよ。」

 

そう言ってストレージにアイテム『合金の火ばさみ』が送られてきた……って

 

「これドロップ率とんでもなく低いやつじゃないの!?」

 

「俺はそれ使わないからな……あっても邪魔なだけだ。本来なら換金する予定だったんだが……これできればほしいって言ってただろ?」

 

「言ってたけど……ほんとにいいの?」

 

「いいぞ、ぜひ使っていいものを作ってくれ。」

 

そして彼らは転移門で1層に降っていった。

 

 

 

……ほんとに気の利く野郎なんだから。

 




これでユウキの来た経緯が終了です。

次回は月夜の黒猫のあたり……どうなるのやら。

最近、小説の頭に乗せている誰かの1幕は……

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