夜を日に継ぐ   作:百三十二

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少しでもクロスオーバーに意味を持たせようとしてごちゃごちゃした様な話になってしまった。とはいえ答え合わせ回みたいなもんでもあります

あと茅場晶彦に対して作者の主観から解釈入ってます。違和感覚えたらスルーしといてください、姉妹の本筋に影響は無いです。それから小難しい話が面倒だと思う方へ、その手の話は次で一段落つきますのでもう少々お付き合いください……


対峙

 

 

「日菜」

 

「おねーちゃん」

 

 

 フロアボス討伐の歓喜の輪から抜け出してきた紗夜が妹の名を呼ぶと、首肯と共に呼び返される。表情や態度から彼女たちの想定通りに事が運んでいることを察し、改めて気を引き締めるのだった。

 

 そんな姉妹を前に、ヒースクリフは先んじて提案を述べる。

 

 

「どういう腹積もりかは問いかねるが……一先ずは場所を移させて貰おう。仮に今からの会話を第三者に聞かれた場合、その者を消さなければならなくなってしまう。私とて極力そうはしたくないし、無論君たちもそうなのだろう?」

 

 

 姉妹の思惑は別として、ヒースクリフの正体を人前ではなく態々離れた所で明かそうとした以上は、暴露する事そのものが目的ではないことは明白である。更に言えば、この場に居る3人以外をGM権限で抹殺する事くらいは容易に行えることを仄めかす。

 

 自分たちに向けられたものでは無いにせよ、目の前の男に命を握られているという事実を改めて認識することになり、姉妹の緊張した面持ちがいっそう険しくなった。

 

 それでも、ちょっとした死への恐怖を振り切り、彼の提案に二人して賛同する意思を示す。同意を得られたヒースクリフは周囲の他のプレイヤーが徐々に次の層へと移動し始めているのを確認すると、3人以外からは見えない様に何らかのパネル操作を行った。

 

 

「「っ!」」

 

 

 次の瞬間、3人の立っている場所が切り取られる様な形で景色が変わる。先ほどまでは和風モチーフで陣幕に囲まれていたはずが、真っ白で何もない無機質を通り越した『無』の空間へと変貌する。

 

 見渡す限り白が続く、上も下も、右も左も分からない別空間。浮遊感や抵抗は一切なく行われた所業に姉妹が落ち着けない中、『無』から二人掛けのソファが二台と長方形のテーブルが一台、どちらも白い空間には目立つ黒色のものが用意される。そしてSAOには存在が確認されていないはずのコーヒーが入ったカップが、テーブルの上に3杯置かれていた。

 

 今から行われる話し合いの場をあっという間に整えてしまった男の真意を測る前に、この歓待に乗るべきか悩む姉妹。それを嘲笑うかのように、男の姿がヒースクリフだったものから変化していく。

 

 

 変身を終えてそこにいたのは、SAOにおけるアバターよりも若く見える、白衣を着こなす研究者だった。年の頃は20~30だろうか、少なくともアバターの様に白髪気味という印象は覚えない。

 

 

 雑誌で見たことのある姿だと紗夜が得心しているのを他所に、本当の姿を露呈させた彼は告げる。

 

 

 

「座りたまえ。何を求めるにしても、冷静な判断が必要だと心得るが?」

 

 

 

 挑戦とも呼ぶべき姉妹の仕掛けに対し、そう言って茅場晶彦は迎え撃つ姿勢を示した。

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

「何から話すべきか……」

 

 

 あれから数分が経過し、3人共が着席した。

 

 そこから更に数分程は無言が続き、埒が明かないと踏んだ紗夜が意を決して用意されたコーヒーを口にしたのを皮切りに少しだけ空気が弛緩する。お互い、何も取って食おうと考え要る訳ではないことの表れだった。

 

 彼女は口にしたコーヒーの味に懐かしいものを覚えつつ、優雅な所作でカップが元の位置に戻される。それを合図に、茅場が話を切り出した。その際に紗夜は背筋を伸ばした生真面目な態度だったが、日菜はソファの肘置きに乗せた左腕で頬杖をつくというやや喧嘩腰な態度だった。

 

 

「順を追って行くのが無難だろう。では一つ目の問いだ。私の正体に気が付いた、或いはきっかけを持ったのは何時かな?」

 

 

 そんな切り口に、妹の視線が姉へと向けられる。どうやらヒースクリフという存在について推理していったのは姉の方であるらしいと納得する茅場に対し、紗夜が口を開く。

 

 

「疑ってかかったのは最初からですが、実際に誰かと予想し始めたのは第五層の時──日菜にアドバイスをした時です。あの件で貴方が私たちに何らかの目的があって接触したのを確信しましたし、内容からしてにわかながらに科学者や研究者の様な雰囲気を感じました。ですが……その際に貴方ではないかという着想を得たきっかけは、貴方と最初にお会いした時に披露されたプロフィールからになります」

 

「ほう? 参考までに聞かせ欲しいな」

 

「このゲームをプレイすることが決定した際に購入した雑誌に掲載されていた茅場晶彦のものと一致していたんですよ。貴方は日菜に嘘だと見抜かれるのを警戒し、当たり障りのない部分で経歴を提示してみせた。全て真実だった訳ですが、それ故に私の頭の中で後になってから引っかかったんです。私たちにその手の知り合いなんていませんから、言ってしまえば先入観に相違無いですけど。それが本当にこうなるとは、流石に予期していませんでしたよ」

 

「成程。君たちに接触した際にある程度の信用を得ようとした行為が、その実最初のヒントになってしまった訳だ」

 

「そりゃそうでしょ」

 

 

 茅場の言葉に、呆れた様子の日菜が被せる。

 

 

「だっておじさん、あたしたちに正体を隠す気が微塵も無かったよね。第九層でおねーちゃんの意識が遠ざかっている時に、あたしに向かってそう言ってたし。それってつまり、茅場晶彦って人から見てあたしたちに正体がバレたところでどうにでもなる、というよりはどうにかするつもりだったんでしょ?」

 

「その心は?」

 

「あたしたちの存在そのものが、おじさんにとって何らかの利用価値があったから」

 

 

 普段の天真爛漫さから考えられない鋭い表情のまま、日菜が続ける。

 

 

「その利用価値がおじさんにとって大事で、しかもあたしたちに死なれると困る感じの奴。だから最初に接触してきた時に言ってた護衛ってのも本当。転じて、最悪正体がバレてもあたしたちを抹殺して証拠隠滅を図るんじゃなくて、監禁や幽閉するに留める必要があった。あってるよね?」

 

 

 日菜の確認に、茅場が無言で頷く。

 

 

「そうなんだろうなって気が付いたから、こうやっておじさんにちょっかいかけてる訳で。最悪でも死ぬことは無いだろうし、上手くいけばこれからの攻略が楽になるしで良いことだらけ。命の危険を冒すのがあたしたちだってことを除けば、リスクに対してもたらされるリターンが美味しいのは確実だった。条件を満たして博打を打てるのもあたしたちだけだったから、おねーちゃんは自分たちがやらなきゃって思ったみたいだけどさ」

 

 

 少しだけ恨めしそうに姉を見やる妹だった。

 

 勝算があったとはいえ、少しでも命に係わるリスクを取る義理があったのか。日菜からしてみれば自分のと言うよりも姉のだが、そんなことをしてまで危険に晒したくは無い側の考えだった。

 

 それでも、一度決意してしまった姉の意志を変えるのは不可能に等しく、その上で頼られてしまった以上は腹を括るしかない。作戦自体は理解していたし、理由に納得もいっていた。彼女から見ても非常に分の良い賭けであることは明白だったが、不安が拭い切れなかったのも事実だった。

 

 なのに蓋を開けてみればコーヒーまで用意される始末。変に警戒していたのが自分だけみたいで馬鹿っぽいじゃないかと、少しだけ拗ねているからこの態度なのであった。

 

 

「一応聞いておこう。私にとって君たちの利用価値とは?」

 

「人質でしょ」

 

「誰に対して?」

 

「こころちゃん家。第九層でアスナちゃんの口から財閥の名前が出た時、改めて影響力の大きさに気付かされたよね。そのおかげで人質だと分かった時、誰へのってなった際に真っ先に思い浮かんだよ」

 

「何故君たちだと?」

 

「こころちゃんにとって黒服さんたちが干渉しかねないくらい近すぎる相手じゃなくて、でもこころちゃんにとって交友がある見捨てられないくらいの距離間だから。ハロハピの皆は普段から黒服さんたちと面識あるみたいだし、こころちゃん本人を含めてSAOで遊ぶってなったら絶対にチェックが入るのを見越して、だよね?」

 

「もう一声欲しい」

 

 

 満足のいく回答だった様で顔を少しほころばせる茅場。それでもまだ完答ではないのか続きを求めるが、日菜は相変わらずつまらなさそうに目を細めるだけ。どうやらここから先を彼女が言うつもりは無いらしい。

 

 諦めて視線を姉の方へと向ける茅場だったが、彼女の方は彼女の方で非常に言いにくそうに見えた。しかし答えなければ男が満足することは無いと理解しているのか、大きな溜め息を一つ吐いてからいやいや答えていく。この手の事を自分から言うのは憚られると考える性格の姉に対する妹からのささやかの仕返しでもあり、この回答に行きついたのが『となりの天才ちゃん』という二つ名を持つ日菜では無いという意思表示であった。

 

 

「弦巻さんのご家庭──《弦巻財閥》からの干渉に対して人質に出来る存在。しかしSAOに誘拐したところで安易に死なれては元も子もない。ですから……こういった環境に事前の準備なく放り込まれたとして生き残ることが出来る──自分たちをあまりこう表現したくはありませんが、様々な面において対応できるくらい能力が優秀である必要があった、と言ったところでしょう。貴方が護衛につくと言っても、SAOをデスゲームに変えた直後は様々な干渉や妨害に見舞われることは想像に難くないですし、続行したければそちらへの対応に追われることは必至で、正式サービス開始直後から私たちに接触するのは不可能だった。なのでそれなりの期間は目の届かない所で死なれる可能性があった。現に第一層で危ない男に目をつけられてしまった訳ですから、懸念自体は大正解も良いところでした」

 

 

 要するに、と紗夜は前置きし

 

 

「人質としての効力を発揮出来なくなる確率を限りなく下げる為に、VR適性やら初期段階で有利に働く身体能力やらで比較的秀でている者である必要があった。パスパレに依頼を出したのも日菜のVR適性を見る為の最終チェックだった。それで貴方の基準を日菜が満たしたことで条件は全てクリアとなり、人質として完成する。これでいかかですか?」

 

 

 と結論を述べた。

 

 これを聞いた茅場はしきりに頷き、パチパチと手を叩いた。用意されたもの以外は何もない空間に、称賛の証が虚しく響き渡る。

 

 

「ふっ、パーフェクトだ。やはり君たちを選んで正解だったと自画自賛しそうになる程だ」

 

「ハッキリ言って、全然嬉しくありません」

 

「嫌われたものだ」

 

「当然でしょう。ご自分の行いを顧みてはどうですか?」

 

「後悔はしとらんよ」

 

「でしょうね。そうでなければこんな所業、間違っても実行に踏み切れません」

 

 

 吐き捨てる様な物言いで苦々しく茅場を見やる紗夜。そこにある感情は、この様な事態を起こしたり巻き込まれたことへの怒りと言うより、何故やりきってしまったのかということへの嫌悪が強い。それは日菜も同様だった。

 

 この事件が起きた時、そして真相にある程度辿り着いた時、姉妹は揃ってある結論に至っている。それは巻き込まれたのが自分たちで良かったということだ。望む望まないを問わず、姉妹は茅場に気に入られているという確信があり、そうさせているのは他でもない彼女たちの有する能力や才能だと察しがついている。

 

 であれば、《弦巻財閥》の一人娘と接点を持つ者たちの中で選ばれたのが自分たちだったのは幸運であり、これが人質としての役割を重視されてVR適性やデスゲームに順応出来ない誰かが選ばれていたとしたら、あまりその先を考えたくは無いだろう。

 紗夜からしてみれば、ゲームは得意でも後方火力のスタイル故にSAOとは合わないと言っていた燐子が。日菜からしてみれば、やる時はやるにしてもドジを踏む確率も相応にある彩が。どちらもこころと同じ学校に通う知人であり、ガールズバンドパーティーという接点もある。パッと思い浮かぶだけでも一人ずつ、信頼よりも不安要素の方が勝ってしまう仲間がいる。

 

 

 故に姉妹は、事件が発生してしまった以上は自分たちで良かったという考えを持っていた。

 

 

 そして茅場に対する怒りや憎悪に加え、とびきり意地悪な選択をされなくて済んだことに対する複雑な感謝の気持ちを有していた。

 

 

 だからこそ頭ごなしに食って掛からず、敵対心は丸出しにしつつも比較的冷静な会話に臨めているのだった。

 

 

「ところでだが」

 

 

 それら全てを把握しているからこそ、茅場は会話を続けようとする。そうしても問題が無いと判断出来るからだ。

 

 

「こうして私との場を設けても大丈夫だと思った、その算段についても訊ねたい。まさか人質だと気が付いたからというだけで賭けに出た訳では無いのだろう?」

 

「貴方の性格ですよ」

 

 

 次いで問われた事へ、考える素振りも無く紗夜が答える。

 

 

「まず貴方には何らかのポリシーがある。絶対に譲らない、破るつもりが無い不文律。こんなことをしでかしておいて皮肉もいいところですが、貴方は貴方自身が定めた掟に対して非常に誠実な性格をしています」

 

 

 認めたくは無いことですが、と彼女は一度挟んだ。微妙に納得がいってないのか、腕組みをし始める始末である。

 

 

「アルゴさんの紹介でしたが、彼女の目利きは本物です。良からぬことを企もうものなら、そもそも私たちに会わせるという選択肢を取る訳が無い。その時点でまず、貴方に一切の害意が無かったと分かります」

 

「随分と評価が高いな」

 

「大事な仲間ですからね。それくらいの信用は当然です。とまぁ、これが表向きの理由です」

 

「裏があるのか?」

 

「ええ、ありますよ」

 

 

 意外そうな表情を見せる茅場に対し、紗夜は続ける。

 

 

「以前、同じバンドの宇田川さんが言ってたんです、『茅場晶彦がSAOを作った理由が分からない』と。SAOを作る事が悲願にしては熱意を感じられなかったと聞かされたんです。その言葉通り、貴方はSAOを作ったという事実に満足するよりも、人質まで用意してデスゲームを存続させる方へ労力を割いている」

 

「そして第三層での問いかけ……つまり貴方には、何をどうしてでもSAOという仮想世界で成し遂げたい本当の目的が存在している。SAOが終われば間違いなく逮捕されますし牢屋から出ることは無いでしょうから、チャンスは一度切り。これを逃せば、ただ犠牲を払っただけで得るものもなく終わってしまう」

 

「だからこそ私たちという爆弾を抱えてでも、目的を達成する為なら我慢を厭わない。強かで、執念深い。それが貴方の本質であり、その根幹を成しているのが貴方のポリシーです。正体がバレるリスクを冒してでもプレイヤーたちと同じ世界に足を踏み入れ、自分の目で確かめたいという欲です」

 

「言ってしまえば、気が済むかどうかでしょう。茅場晶彦という人間の気が済むか否か、それだけです。ある意味では、何もかもをご自身で確認しなければ納得しない性格とも言えます。ですが、今もこうして何故と問いかけてくる時点で、私たちの人間観察力も強ち悪くは無いのではと思えましたよ」

 

 

 皮肉を込めて彼女は言い切った。

 

 姉妹から見た時のヒースクリフとしての言動は特別狂っている様なものではない。ただし姉妹を試す様な物言いをしたり、ふとした時に見せるプレイヤーたちへの視線がとても同じ立場に立たされている者とは思えないくらい上からだったりと、端々に傾向は見られていた。

 

 だがSAOというゲームの造りからも感じられる通り、ヒースクリフが他人に無茶振りをしたり理不尽を強いるということは無かった。あくまでもその者なら出来るだろうという程度に過ぎない。

 

 つまりヒースクリフというアバターを通した茅場晶彦の性格とは、多少意地悪な部分はあるものの比較的誠実であると言えた。そして彼を誠実たらしめているのは、彼が持つポリシーに起因しているという予測が立つ。

 

 何かを為すために犠牲を強いることを躊躇わない。しかし同時に、何かを成し遂げる為に必要ではない余計な悪手を取ることも無い。その根拠は──

 

 

「以前貴方は日菜への問いかけで、この世界の矛盾についてこの子に指摘されていました。そしてデスゲーム開始直後の台詞、『これはゲームであっても、遊びでは無い』という発言こそが、貴方の真の目的を表している」

 

 

 そこから導き出される結論は

 

 

「茅場晶彦という人間は異世界を創造し、そこで生き延びる人々を観察したかった。SAOは妥協に過ぎないからこそ、宇田川さんの言う様な熱意があまり感じられなかったことへの証左でもあります。VRMMOを作るのは通過点に過ぎず、そこで戦うプレイヤーたちを観察し続けることの方が重要だった。貴方はプレイヤーたちを弄びたいのではなく、適度な鞭を与えて導こうとしていることから汲み取れます」

 

「では何故導き、観察するのか。それについても大体の予測がついています。プレイヤーたちを死地に送り込むことでまだ見ぬ才能が開花するのを見届けたい、人間の可能性について触れてみたいとかそんな感じでしょう。であれば日菜の才能を伸ばそうとしたり、他の方々を間近で観察したいという心理にも説明が付きます」

 

「現実世界で同じことをしようものなら、間違いなく戦争を引き起こすことになるでしょう。それが最善だと考えた場合の貴方なら、その引き金を引くことに躊躇しないと断言できます。しかし現実世界における戦争では、貴方自身が間近で観察するという本懐が遂げられない。あくまでも人間の進化をその目で見て、体感したい。だから神視点とやらが存在するゲームのGMに座り、それでは飽き足らずこうして足を運んでいる、という訳です。違いますか?」

 

 

 ほとんど確信を持って告げられた内容が、茅場を射抜く。

 

 

 語り切った紗夜は勿論の事、ここで嘯くことは許さないと言わんばかりに日菜も睨みを利かせる。

 

 

 腹の内を明かせと催促された茅場はしばし目を伏せ、自身の目の前に置かれているコーヒーカップへと手を伸ばした。落ち着かせる為なのか、それとも余裕からか、コーヒーをすする音だけが耳に入る。

 

 

 やがて彼は利き手にカップを持ったまま、ポツリと言葉を並べ始めた。

 

 

「いや、参った。そこまで見抜かれていたことについては、君たちを少々過小評価していたかもしれない。ヒースクリフというアバターの正体へ最初に辿り着くのは、バレても構わないと隠しきるつもりが無かったのもあって君たちだとは予想していた。だが時期のかなり前倒しと内情まで勘繰られてしまうとは、流石に思っていなくてね。事前の予想では露呈するのが第二十五層から第五十層の間辺りだったから、日菜君に鎌をかけられて引っかかった時は驚きを隠せなかったよ」

 

 

 そうして茅場晶彦という男は手に持ったカップをもう片方の手で何度か撫でた後、やや前傾姿勢のまま姉妹へと向き直る。

 

 

「であれば、語る他ないだろう。それが私から君たちへ送られる、最大の敬意だ」

 

 

 今まで誰にも語られることが無かった男の人生が、当人の口から告げられる。

 

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

 

 

 ──茅場晶彦という人間は、幼少の頃から異世界への憧れを持っていた。

 

 

 それがどういった経緯で思うようになったかは本人でさえも覚えていない。ただあるのは、彼が今生きている現実世界とは別の、もう一つの世界を欲していたという事実である。

 

 ある意味では少し、或いはかなり変わった人間。だが変人や奇人というものは得てして特異な才能を持つことが多く、その例に漏れず茅場もそうだった。彼という人間が頭角を現すのに、そう時間はかからなかったという。

 

 平凡な者からしてみれば、彼が何を何の為にしているのか理解できない。同学年の子供は疎か、教師や親である大人たちでさえも彼の才能を推し量ることが出来ないでいた。所詮凡人には天才のやることなすことは理解できないのだと諦めてか、次第に彼の周囲から人は離れていった。そして彼は、そのことを一つも気にすることは無かった。

 

 

 転機が訪れたのは大学に入ってからだ。東都工業大学電気電子工学科に入学し、重村教授の研究室に在籍してから卒業するまでの期間で彼は様々な理論や発明を世に生み出すことで、学生の身でありながら億単位の資産を築き上げていた。重村教授をして天才と評される茅場だったが、ここでも彼は熱意らしいものを見せることは無かったという。

 

 しかし違ったことと言えば、何に興味を持っているのか分からない彼が資産を手に入れ始めたことである。出来るからと言われればそれまでだが、理論や発明を資産に変えるという行為を積極的に行っている様にも思われていた。彼にとって資産が必要になることでもあるのかと周囲が邪推する中、彼の夢について聞かされていた者が一人だけいた。

 

 神代凛子──同じ研究室の後輩であり、一時は茅場の恋人でもあった女性である。彼女は茅場から彼の夢について教わったことがあり、その内容は当然ながら彼の持つ異世界への憧れだった。そして彼が資産を集める理由についても、その夢を実現させるためだと理解するに至っていた。

 

 彼女がその夢を聞かされて特別何かをしようと思ったことは無い。自分より圧倒的な頭脳を持つ茅場の足を引っ張る事は本意でない為、実現可能かどうかは差し置いて夢を応援するだけに留まった。それがこの様な形で実現されるとは、幾ら恋人であった神代凛子でもあっても分からなかったことだろう。

 

 

 ただし彼女についての話題における本質は恋人であったということではなく、茅場がその夢を他人に話したということにある。

 

 

 当然ながら、大学時代には既に仮想空間を用いて異世界を実現するまでの道筋を立てていた茅場ではあるが、それが明確な目的を持って形になったのは彼女に吐露した時の事だ。

 

 茅場自身、異世界に並々ならぬ憧れがあったことは間違いない。では何故憧れを持ったのか、ということに関しては彼もまとまった思惑があった訳では無かった。ただ漠然とした、掴みどころのない夢のままだった。

 

 ところが、自身の夢を初めて他人に話した時、思わぬことに彼の頭の中で段々と整理がついていった。人に物事を教えると良い復習になるとは言ったものだが、彼も該当する一人だったのだ。

 

 自問自答するいい機会だからと夢を追う理由について考察していく中で茅場は、これまでの経験則からある結論へと辿り着く。

 

 

 ──人は己の領域を超えた才能を有する者を、天才だと持て囃して理解を拒む。

 

 

 それは天才だなんだと遠巻きに扱われ、彼と同じ立場に立つことを最初から諦めていた人々への呆れと怒りが混じった、絶望だった。これまで気にしたことは無かったがふと過去を振り返ってみれば、彼は人生の大半を孤独に過ごしていた。

 

 

 ──才能が人を孤独にさせるのか。孤独とは不幸なのか。それはあまりにも、許される事ではない。

 

 

 今の現実があるのは、先人たちが築き上げてきた土台があるからである。その中には当然、天才と呼ばれてきた者たちがいる。

 

 ではその彼ら彼女ら天才たちは孤独で、不幸だったのか。それは当人たちにしか分からない。

 

 だが茅場は、天才たちが孤独であり不幸であったとは認めたく無かった。常識や倫理観という意味ではなく、天才という存在を孤独にさせているのは、天才だからと持て囃す割には近づくための努力をしない凡人たちの怠慢だと考えた。だからこそ彼は安易に天才という言葉を使って諦めてる者たちに呆れ、その癖に不幸だと一方的に憐れんでくることへの怒りを覚えたのである。

 

 

 ──なればこそ、人々は努力するべきだ。が、その為の舞台を整える必要がある。

 

 

 そこで彼は考えた。どうすれば人々に努力を強要し、眠っている才能を開花させることが出来るのか。

 

 その答えは歴史に見つけた。人類のみならず生物という存在が進化してきた歴史に、見出してしまった。

 

 

 ──最も単純で明快なのは、生存本能を刺激することだ。生死をかけた環境に身を置くことこそが、進化を促進する効果的な方法と言える。

 

 

 暴論の様な、歴史的事実の様な、何とも言えない結論に至った時、彼は一つの天啓を得た。

 

 

 

 ──まさか私が異世界に夢を見ていたのは、平和で闘争の起きない現代社会では望みを実現出来ないと本能で悟っていたからなのか?

 

 

 

 ──異世界というのはあくまでも手段であり、真の望みはその先にあったということになるのか?

 

 

 

 ──そこから導き出される結論は、私は孤独であり、仲間を得ようとしていた……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と言うのが、SAOを作るまでの私だ。有体に言ってしまえば、私は孤独から脱却しようとして同類を探そうとしていたことになる」

 

 

 そう言って茅場は、自嘲する様にコーヒーを再度口にして間を取った。

 

 

「現実世界に魔法や超能力は存在しない。あったとしても自身で扱えなければ意味が無い。だから持てる能力を駆使して異世界の代替品を作り上げることにした。それがVRMMOという仮想世界であり、ゲームだった」

 

 

 だが、と彼は続ける。

 

 

「これはあくまでも私が異世界というものへ漠然とした憧れを持っていたことに対する回答であり、異世界を実現しようと考えたことへのそれではない。確かに孤独を脱却しようという考えもあったが、結局のところ私自身がそうであることへの執着は無いと判明した」

 

「私は、恐らくは見返したかったのだろう。最初から理解を拒み、努力を怠る癖に我々を見世物にする者たちへ、証明という形で見せつけたかった」

 

「しかし既に、私にその気は無い。そうして才能を開花させる舞台を整えようと準備を重ねていく内に、私自身が才能に魅入ってしまった。誰がどの様な才能を開花するのか、見届けたくなってしまった」

 

「何故だろうね。私自身分かっていないことなんだ。感情とは不思議なもので、理論や理屈では考えられない過程と結果をもたらしてくれる。でも嫌いではない。そんな風に考える私は、やはり変なのだろうか」

 

 

 最後は縋る様な言い方に、姉妹は目の前の男が大量殺人犯であることを一旦置いといて憐憫のまなざしを送った。

 

 何故なら、茅場自身が既に手にしておきながら気が付いていない一つの事実に、姉妹の方が気が付いてしまったからだ。それを口にしても良いものなのか、果たして自分たちから告げて説得力があるのか、判断に迷う内容だった。

 

 そんな姉妹の逡巡を察したのか茅場はフッと苦笑いを浮かべ、カチャリという音を立てながらカップを置いた。閑話休題、という合図である。

 

 

「身の上話はこの辺にしておこう」

 

 

 彼はそう言うとコンソールを操作し、ソファ以外の調度品を消し去った。突然の行動に面食らう姉妹だったが、それ自体が茅場なりの空気の入れ替えでもあった。現に姉妹は直ぐに立ち直り、表情を険しいものに戻していった。

 

 

「私の正体を明かしてまで、君たちが求めるものが何なのか。取引をしよう」

 

 

 先程までの物憂げな様子は何処へやら、SAOのGMとしての茅場が姉妹に向けてそう告げた。

 

 

 

 ☆

 

 

 

「私たちからの要求は二つです。一つは最前線を攻略するギルドを立ち上げ、貴方がリーダーとなって率いてください。そして貴方にとって可能な限り攻略に参加することです」

 

「元よりそのつもりではあった。いつか私がギルドを立ち上げ、最前線における最強のギルドを作るのだと」

 

「話が早いのは助かりますが、何故その様な予定を?」

 

「君たちには言ってしまっても構わないだろうから教えるが、当初の予定では第九十五層を攻略した際に私の正体を明かし、そのまま第百層にてプレイヤーたちを待ち受ける気だったのでね」

 

 

 衝撃の真相に、思わず日菜が

 

 

「……おじさん、悪趣味過ぎない?」

 

 

 と詰るが

 

 

「演出と言っていただこう」

 

 

 などと返されてしまう。

 

 

「……私も日菜に同意するけど、そうではなくて──私と日菜をそのギルドに加入させてください」

 

「構わんが、何か意図が?」

 

「私たちが無所属であることから脱却するのと、相互監視みたいなものですね」

 

 

 更に、と紗夜は続ける。

 

 

「それから会話の中で思いついたことですが、正当な理由で貴方がログアウトしているのを誤魔化す手伝いくらいはしますよ。私たちの護衛と言いながら夜分は別行動を取っていたのも、SAOを維持する為なのでしょう?」

 

「おや、良いのかな?」

 

「そこまで制限して、万が一SAOの維持が出来なくなっても困るのは私たちの方ですから。トラブルが起きてバグなどのせいで死にましただなんて、目も当てられませんので」

 

 

 ただし、と彼女は付け加える。

 

 

「二つ目の要求にも繋がりますが、その上で私たち以外の誰かに貴方の正体が露呈した場合、その方と私たちとでパーティーを組み貴方と戦わせてください。そして私たちが勝利した暁には、その時点でSAOからの解放を望みます」

 

「ゲームクリアを早めろということかな? それを私が呑むと」

 

「どの道すぐには無理でしょうし、第三者に露呈する頃には貴方が目的を果たして満足しているのをお祈りという形にはなります。だとしても、少しでもクリアが早まるならそれに越したことは無いので保険みたいなものですね」

 

「妥当ではある。私の正体に自力で辿り着いた勇者には報酬を、というのは想定していた。だが謙虚だな。今そうするという手段もあるだろう?」

 

 

 と、茅場が提案してみせるが

 

 

「「馬鹿言わないでください(馬鹿言わないでよ)」」

 

 

 姉妹が口を揃えて拒絶する。

 

 

「今の私たちが貴方に勝てるとは到底思えません」

 

「それにおじさんだけ何もかも知ってるって分かってるのに、増やせるかもしれない戦力を削ってまで挑戦する気にはなれないでしょ」

 

「見え透いた罠にかかる程、無知蒙昧なつもりは無いです」

 

 

 理由を聞いた茅場は納得し、やはりこの姉妹は領分を弁えていると再認識する。

 

 そして突き付けられた要求に関しても、きっちりと踏み込み過ぎない線引きがされていると分かり口角があがる。自分の目に狂いは無かったとほくそ笑むくらいには、二人を評価していた。

 

 

「是非も無いな。君たちの要求、二つとも受け入れよう」

 

「そうですか……」

 

 

 茅場が肯定すると、流石に気が張っていたのか紗夜は深い息を吐いて肩の力を抜き、日菜はソファにどかっと背中を沈ませた。

 

 

「その要求を受け入れる代わりと言っては何だがね」

 

 

 そんな姉妹の様子にやや追い打ちをかける形で、茅場がある条件を述べる。

 

 

「当然だが、君たちが私の正体を他の者に教えるのはNGだ。出来ない様にセーフティーをかけさせてもらう」

 

「具体的にどうなるんです?」

 

「ヒースクリフが茅場晶彦である、といった類のワードを私以外に対して発言出来ないように設定する」

 

「まぁ、仕方ないよね」

 

「それから、これは可能であればで構わないのだが……私を楽しませて欲しい」

 

「善処はしますが確約は出来ませんよ」

 

「それで構わない。そして最後に一つ」

 

「まだあるんです──」

 

 

 まだあるのかと呆れを口にした紗夜の台詞が、不自然にも途中で止まる。

 

 

「おねーちゃん?」

 

 

 姉の様子がおかしいと悟った日菜が目を向けると、その場で固まった紗夜の姿が目に映る。

 

 何か言っている最中に彼女の時間だけが停止した様な、普通ではありえない状態だった。

 

 

「おじさん!」

 

 

 故に日菜は怒りをあらわにする。顔を姉から正面の茅場へと向ければ、コンソールを操作したらしい彼の姿を視界に捉える。

 

 まず間違いなく、姉の時間を止めたのはこの男である。いきなり何なのか、戸惑いも見せる日菜に対して茅場が告げる。

 

 

 

 

「日菜君。君と一対一で話がしたい」

 

 

 

 

 彼の表情は、真剣そのものだった。

 

 

 

 

 

 






本編がぐだぐだしてるのにこっちもぐだぐだです。以下いつもの


〇茅場晶彦の目的

A:異世界を作る、或いは行きたい
B:腫物を扱う様にしてくる連中を見返したい
C:人の可能性をこの目で見たい

の3つで推移していて、順番はA→B→A→Cです。異世界に憧れてたという理由から人の可能性を求める様になった過程が分からなかったので捏造しました。ちなみにですが、彼がプレイヤーたちを閉じ込めた癖に観察へと走ったのは、彼の中に親心みたいなのが芽生えたんだと思ってます。で、その親心が芽生えた理由と言うのが、どんな形であれ神代凛子と恋人関係にあったことに起因するのではないかと。原作でも彼女はファインプレーしてるみたいなものですし、そういうことかと

で、茅場の話を聞いた姉妹が何に気が付いたかと言うと、それら全ての発端が神代凛子と交際していたことだと察しがついたからであり、それ即ち『愛』を知ったからだと推測しています。ただし姉妹は他人との交際経験がある訳じゃないので、それを指摘するだけの説得力に欠けていると思った為に言えないでいました。他人を愛することを無意識の内に知った茅場が、これまた無意識の内に誰かを育てるという親心に目覚めていたという設定で行きます

どのみち一般人からしたら傍迷惑なんですけどね。でも原作キリトらがそうですが、偶然とはいえ現実で何か抱えていた人たちが強制的に環境を変えられたことで改善されたなんて事案があり、そのせいで茅場のことを殺人者でありながら憎み切れないという超絶複雑な心境だったりと、とんでもない爪痕を残していった模様


〇《弦巻財閥》

バンドリ界における何でもアリな存在。ただ財力があるに留まらず、どこぞの国王と個人的な付き合いがあったり、熊の着ぐるみを単独飛行可能なパワードスーツに改造するだけの技術力を持ったりとぶっ飛んでいる

一人娘であるこころは、紗夜からしてみれば一学年後輩で、日菜からしてみれば学校は違えど同じ天文部に所属しているお友だち。特に後者は波長が合うのか、日菜がお土産に買ってきたワラスボを喜んで受け取っていた程(なお紗夜は夕飯にワラスボが出ると聞いてファミレスに逃げた)

こころが分け隔てとかそういうのを超越したぶっ飛んだ性格なので、大勢の人に何かあった時に動こうとするのも当然かと。そして世界観が違えば世界征服まで果たしてしまいそうな力を持つ財閥が動いてしまえば、茅場晶彦といえどもSAOを実行したり維持したりするのは困難、というか想像がつかない

なのでそれ対策で人質を用意し、牽制とした。脅しの内容としては、もし財閥が動いて誰のを問わずいずれかのナーヴギアに何らかの接触があった場合に問答無用で姉妹を殺害する、というものです。要は茅場のやる事を阻止しようとしたら姉妹を道連れにするからな、です

この辺が、バンドリとSAOのクロスオーバーをするにあたって誰を主役にするかについて大きく関与しています


〇クロスオーバーに理由づけ

まず当然ですが、SAOに限らずVRMMOを初見で攻略しようと思ったらVR適性に加えて圧倒的な身体能力(リアルチート)を有するか、キリトみたいなゲーマーでゲームの仕様に詳しいかのどちらかが求められます。それ以外となるとほぼほぼ運ゲーになるので、ご都合主義どころではなくなってしまうかと

なのでまずバンドリキャラにおいて身体能力が高いキャラとゲームに詳しいキャラを列挙します。そして大事なのが、一人ではなくペアでになります。バンドリはバトルものとかそういう非日常ものではないので、SAOに巻き込まれた際のメンタルを考慮すると一人というのは行動原理に欠けてしまうと考えました

で、列挙したキャラと組めるペアを羅列し、そこから極端に運動神経が悪いキャラと、ゲームについて飲み込みが遅いキャラ、更には基礎的な頭脳や協調性とで足切りしていった結果残ったのが、紗夜+αの組み合わせでした

そして紗夜と組み合わせても違和感が無い、或いは問題が無いということになると、原作ガルパにおけるやり取りから見てもRoseliaの面々か、日菜とつぐみが挙がります。この中でRoseliaから友希那はゲーム×、リサはメンタル面に不安あり、燐子とあこはゲーム◎でも後衛職かつ運動神経×と△。そもそも組み合わせるなら紗夜よりも友希那とリサ、燐子とあこの方が妥当になるので除外

ありとあらゆる意味で紗夜をヒーローに据えるならば、つぐみを圧倒的ヒロインにするという路線もありました。でもそれだと序盤の負担がとんでもなかったり、紗夜の性格からして日菜以上につぐみを優先しそうで、これで話を作ろうとするとSAO原作勢が空気どころではなくなる。彼女の出番はALO編に先延ばしする形に

なのでスペック◎、協調性は姉さえいれば何とかなる、ゲームも事前に体験させておけば持ち前の吸収力で対応可能な日菜に白羽の矢が立った訳です

これがバンドリ→SAO目線の理由で、SAO→バンドリ目線の理由は一つです。茅場晶彦を満足させられるか否か、それにつきます。氷川姉妹は万能と言う意味での公式チートなので、そこから才能面に少し手を加えれば十分満たせるだろうという判断です

やったね茅場君、同じ高みに立つことが出来るお友だちが増えたよ! みたいな感じです。原作ではキリトが到達するまでの間は、他にそういう人はいなかった模様。本当に孤独だったらしい


上記のは氷川紗夜にとある武器を持たせたくてSAOとのクロスオーバーをやるなら、で考えた設定です。無い頭で振り絞った割にはそこそこ出て来た様な気がしてます。というかバンドリとクロスオーバーってなった時に、SAO側から抽出される重要人物が最初のラスボスで、しかもその掘り下げが必要になるとかそんなことあるんですかね……?


〇取引内容

姉妹側
1.新しくギルド作って在籍させて。可能な範囲で攻略に参加して
2.自分たち以外に正体突き止めたらゲームクリアを賭けて勝負して

茅場側
1.他人に正体明かせないよう発言にセーフティーをかける
2.ゼロからでは無いにせよ、才能が開花していく過程を見せて欲しい
3.日菜と会話させて欲しい

となっております。姉妹側の1は言わずもがな《血盟騎士団》ですね。原作だと第二十五層の後に設立されてアスナが勧誘されたとか、SAOIFだと第十一層の時点で小規模ながら結成済みだとか定まった設定が無い様子。果たしてSAOPで語られることがあるのか、ってのは置いといて茅場が《血盟騎士団》を作った理由に1点追加という形です

姉妹側の2は、原作第七十五層におけるキリトとの決闘関連です。あそこで茅場はキリトに褒美という形で決闘を提案してましたが、褒美をゲームクリアにした理由、そのきっかけが明かされてない気がしたので1点追加ということに

茅場側の1は当然として、2は保険みたいなものです。もし茅場の求める才能がSAO内のプレイヤーの中から現れなかった時は姉妹に託すつもりです。既に茅場目線だと、姉妹の才能が開花するのは確定事項だからという事情があったり


という訳で茅場側の3を次回やります。共に世間から天才と称される者同士、茅場が日菜に何を見たのかを綴る予定です。ただし日菜の才能にというよりは、ちょっとしたメンタルケアみたいになるかと

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