夜を日に継ぐ 作:百三十二
前回までと階層は変わりませんが短編3分割となります。短い話を3つお届けとなります
一つ目が前回の続き、二つ目がその続きで、三つ目だけ時間が飛んでフロアボス戦の途中からになります
◇勧誘
クエストを進行し、ボスとの戦いになった途端に発生した異常事態。
突如として不自然な程に硬直してしまったノーチラスは、姉妹がボスを倒して脅威が去った後に自身の事情をぽつぽつと申し訳なさそうに述べていった。
曰く、元々ソロで活動してる際に少し背伸びをしようと思った時に引っかかりを覚えてはいたらしい。今までは露骨に影響することは無かったが、決まって彼が敵に対する不安を抱えている時には兆候があったと自覚していた。それが何処でどれだけ作用するかが不明だったために、万が一のことを考えてユナと共に戦闘することを避けていたのだと言う。今回は姉妹が付き添いということで自身の状態をはっきりさせる為に誘いに乗ったのだが、結果は御覧の有り様だったとい訳である。
「どの様なタイミングでなってしまうかは概ね把握出来たと思われますが、何故そうなってしまうかについては分かっているんですか?」
「いえ……自分が格上との戦いに恐怖を感じている時に起きるみたいですけど、自分の意志に反して動けなくなるのは流石におかしい、と思います」
トリガーが分かっても、根本的な要因が判明しなければ解決のしようがない。ある程度対処は出来ても、いつ同じ事態に陥るか不安を抱えたまま生きていかなければならない。それは戦い続けなければならないSAOにおいて、言うまでも無く致命的な欠陥だ。
紗夜の言葉に返すノーチラスの声音は、自身に起きている現象に対する怒りと無力さで複雑なものだった。
「何かご病気というのもありませんよね?」
「健康体だとは、思います」
事情聴取の形で紗夜は少しずつ情報を精査していき、その中である可能性を考慮し始めていた。
ノーチラスの身に問題は無い。何か特別なフラグを踏んでいるという話も無ければ、その様子も見られない。であるならば考えられるのは、SAOないしはVRMMOに関する何かではないか。
(そういえばあの人は、私たちを人質にするにあたって日菜のVR適性を確認したと言っていたわね)
彼女が思い至ったのは、白い空間で茅場晶彦と相対した時に話していた内容の一つだった。
彼は姉妹を人質としてSAOに招待したが、彼の求めた条件の中には、ある程度SAOを独力で生き延びることが出来るという節があった。そこから汲み取るに、SAOを展開する仮想空間で高い自由度を保持したまま動作をする為には適性が必要なのではないのか。
しかしノーチラスは動けていない、という訳では無い。部分的に不具合が生じている、と言った方が近い。
(もしかして、その適性とやらにも段階があると? 幸か不幸か、目の前の彼は中途半端な適性を持ってしまった、という線なのかしら?)
残念ながら、思考を拡げる紗夜にその手の知識は無いに等しい。どれだけ考えた所でも可能性の話止まりとなってしまう。
(……業腹だけど、話を通してみるしか無いわね)
だが今の姉妹には、その手の道に非常に詳しい伝手があった。紗夜としてはあまり頼りきりになりたくない警戒すべき相手なのだが、かといって苦しんでいる者を見捨てる様な真似も出来ない。自分が腹を括れば良いだけの話だと割り切り、提案だけはしてみることにした。
「日菜、ヒースクリフさんに連絡を取って」
「良いけど、教えてくれると思う?」
「……ギルドに勧誘したい将来有望なプレイヤーを見つけた、という方向性で行くわよ」
「間違ってはいないねー」
苦虫を嚙み潰した様な表情で妹に指示を出し、その意図をきちんと察した日菜がケラケラと笑いながら姉の言い分を肯定した。そうして慣れた手つきでコンソールを操作していく日菜に対して何をしているのかという視線を向けるユナとノーチラスの二人に、紗夜は悪魔の提案をした。
「──最強のギルドに入る覚悟はありますか?」
◇《フルダイブ不適合》と奇妙な縁
「私としても異論は無い。が、また奇妙な拾い物をしてきたものだ」
紗夜の提案に乗ってみることにしたユナとノーチラスだったが、ヒースクリフとの面接を終えて一先ずは解散という形になった。姉妹とフレンド登録を済ませた二人が去ったのを見届けた矢先、ヒースクリフが意味ありげにそう言った。
「それはどういう意味で?」
「ユナ君とノーチラス君、どちらについてから聞きたいかね?」
会話を楽しむ様に少し意地の悪い問いかけをする彼の態度に、姉妹は自分たちの知らない何かがあったことを悟った。かといって聞かない選択肢は無いので、何となくで判断した日菜が選ぶ。
「じゃあノーチラス君の方からで。結局はどういう感じなの?」
彼女が選んだのは、ノーチラスの身に何が起きているのかについての方だった。こちらの方が優先度が高いのもあれば、純粋に気になっていたというのもあるだろう。
これに対してヒースクリフは、特に気にした様子も無くつらつらと述べ始めた。
「どうやら彼は軽度の《フルダイブ不適合》を患っていると見て良いだろう。以前君たちのVR適性を確認したと言ったはずだが、通常その適性が無い者はSAOの購入は出来ない様になっている。が、理論上ではノーチラス君の様な者も現れてしまうというのも判明している」
「どういう理屈なんですか?」
「あまり詳細を述べても仕方がないが、軽く説明するのであれば──VR適性とは即ち、現実と仮想空間とを繋いでいるシステムが誤作動を起こすか否かだ。SAOの場合はナーヴギアがそのシステムに該当する」
ヒースクリフ──茅場晶彦がSAOを作った際、現実と仮想空間を繋ぐために作り上げたマシンがナーヴギアであり、その肝は脳から送られる電気信号である。
「人は何らかの動作を行う時に脳から電気信号が発せられる。ナーヴギアはそれを読み取り、仮想空間におけるアバターに反映していると思ってくれて構わない。しかしシステムはシステムでしかなく、万人にとって完全ではない。人によっては発せられる電気信号をナーヴギアが正常に読み取れない、という事態が起こり得るのだよ」
それこそが《フルダイブ
「正確な事は調査しなければ分からないだろうが、君たちの話を聞く限りでは、『
人が恐怖を覚えるのは『本能』であり、その上でどう行動するかが『理性』である。ここで彼が言うノーチラスの身に起きている出来事とは、『本能』が優先され過ぎてしまうが為にどう行動するかという『理性』が機能していないということを指している。
人は恐怖を感じた時に身体が硬直してしまう、というのは概ね避けられない事象だと言っても過言ではない。蛇に睨まれた蛙という言い回しがある様に、得てして本能的な恐怖とは硬直を生んでしまうものである。ノーチラスの場合、そこから先をどうしたいかという次の動作に入ることが出来ないというのが症状だった。
「解決策はあるんですか?」
「あるにはある。だが元来は、システムの強制力に抗おうという無理な話でもある」
しかし、と彼は続ける。
「人が持つ《意志の力》は、時にシステムを凌駕する。というのを、私は既にこの目で見届けたことがある。故に可能性というのは、我々の想像しているよりも遥かに多く存在していると言える。その上で彼にかける言葉があるとすれば──《鉄の様な無意識を超越する鋼の意志》を持ち得た時、彼の望むものが手に入る、だ」
人が持つ『本能』すらも抑え込んでしまう『理性』を手に入れた時、ノーチラスは《FNC》に打ち勝つことが出来る。ヒースクリフは紗夜へと視線を向けながら、確信を持ってそう結論付けた。
(君は《FNC》では無いが、第五層の時に見せたあの姿は正しくそれだった。だからこそ私は人の可能性というものに対して、当初よりも希望を持つことが出来ている。ノーチラス君の可能性を証明したのは他でもない、君なのだよ)
口にはしないが、この件に関してヒースクリフは楽しみを覚えていた。ノーチラスと言う若者が持つ可能性が開花するか否か、それを眺めることが出来るのだから。ましてや、それが絶対に叶わぬ夢ではないと知っているのだから。
「それに気が付いておきながら、さっき教えなかったのはなんで?」
「アドバイスをするにしても、まずは彼自身が問題と向き合わなければ意味が無い。努力無くして成果を得られるなどという都合の良い話があるはずもなかろう。まずは彼の中に残る甘えが消えるまでは保留、という形にしておくべきだ」
「いきなり教えても意味無いってことかな。おじさんが嘘ついてる感じはしないし、そうする必要があるってことだね」
「そういうことだ」
これでまずはノーチラスの身に起きている事態についての把握は完了した。今の彼に必要なのは時間だという見解に、姉妹は否定する材料を持っていなかった。なので当分は彼自身に頑張って貰うとし、残す話題へと移行していく。
「それで、ユナちゃんの方は何なの?」
「ああ、そのことだが」
日菜が訊ねてみれば、ヒースクリフはサラッと答えてしまう。
その答えに、姉妹は思わず絶句してしまうのだが。
「以前、君たちの父君を知っていると言っただろう? その際に私の恩師についても触れたと思うが、ユナ君はその恩師の娘さんだ」
「「……は?」」
あっさりバラしたヒースクリフは、意地の悪い笑みを浮かべて爆弾を落としていく。
「つまりだ……どちらの娘が可愛いかを論じていた二人の教授、そのお相手の娘さんということになる」
親バカ教授の娘同士のファーストコンタクトは、開いた口が塞がらない姉妹の姿をもって終了となった。
そして後に姉妹は、この話をユナにすべきか否かで相当悩んだという、要らぬ苦労を強いられたそうな。
◇初の──
来たる第十三層フロアボス戦。火山洞窟の奥底に用意された円形フィールドの中央から一切移動する気配の無い炎の怪物との決戦は、概ね順調な進行を見せていた。
名を《Alaz The Blaze Shooter》と称する六本の腕を持つ炎の怪物は、それぞれの腕の先から作り上げた炎球を投擲するか、近寄ったプレイヤーに対して薙ぎ払い攻撃をしてくるかだった。燃え盛る胴体の足元には青く光り輝くコアの様なものが存在しているが、本体が振り撒く炎が邪魔をしてくるので攻撃する隙が無かった。
とはいえ、一行はディアベルの指示のもと、時間こそかかるものの着実にダメージを重ねていく。例え弱点らしきコアが攻撃出来ずとも、多少の被ダメージを覚悟の上で炎まみれの胴体に攻撃すればボスの体力ゲージを減らすことは可能だった。渾身の攻略では無いが、それでも前に進むことが出来ていた。
体力を減らしたプレイヤーが円形フィールドの壁際で回復に努め、そちらに炎球の投擲が行かない様に盾役がヘイトを稼ぐ。それを繰り返していき、フロアボスの体力ゲージがおよそ2/3を迎えた所にそれは起きた。
「なんやアレ!?」
プレイヤーを代表して驚愕の声を上げたキバオウの視線の先で、フロアボスのモーションが変化した。頭上に青い炎を作り出し、六本の腕を怪しげに動かしながらそれを育てていく。
少なくともアレは何らかの攻撃である。そう判断したプレイヤーたちは、これまでの傾向から投擲を警戒してフロアボスから距離を取り始めた。
(……何だろう、凄い嫌な感じがする)
警戒するプレイヤーたちだったが、その中でも日菜は一際だった。距離を取るよりも、巨大になっていく青い炎球から目を逸らすのは悪手だと、彼女の直感がけたたましい警鐘を鳴らしていたからだ。
「……?」
やがて青い炎球を育て上げたフロアボスはそれをプレイヤーたちに投げつけるのではなく、どういう訳か床に向かって盛大に叩きつけてしまう。叩きつけられた青い炎球は消滅した様に見え、疑問符を浮かべるプレイヤーたちは次第に拍子抜けしていく。
だが、そうでは無いことにいち早く気が付いた日菜が叫んだ。
「っ! 壁際から離れて! 早くッ!!」
彼女は感じていた。叩きつけられた青い炎球のエネルギーが自身の足元を通り過ぎて行った感覚を、ハッキリと知覚していたのだ。
背筋が凍るどころではない悪寒を全身に感じた彼女は、普段の飄々とした姿から想像しにくいほど真剣に、それでいて焦燥を隠すことなく声を荒げていた。
「────!」
声にならない悲鳴をあげながら、ただならぬ日菜の様子につられてフィールドの内側へと駆け出すプレイヤーたち。しかし間髪入れず、フィールドの壁際に青い炎の柱が勢いよく噴きあがった。
「各員、状況!」
突然の出来事に浮足立つプレイヤーたちだったが、レイドリーダーを務めているディアベルが声を張り上げる。それによって少しだけ我に返った面々だったが、事態は既に最悪の結果を生んでしまっていた。
「か、回復が遅れていた奴がいる……前衛が盾になってくれてたから、大丈夫だと思って……!」
「どういうことだ!? そいつはどうなったんだ!?」
恐怖から解放されず、息も絶え絶えに報告するプレイヤーに対して焦りからかリンドが詰め寄る。
「い、いなくなっちまった……さっきまで隣にいたはずなのに、消えちまったんだ……!」
「「「っ!」」」
辛うじて報告することが出来たプレイヤーだったが、それを聞き届けたことで何が起きてしまったのかを理解していった。
咄嗟にギルドメンバーの一覧を開いたディアベルだったが、そこで目にしたのは該当プレイヤーのネーム表示が灰色になっていたことだけ。このゲームにおいて灰色表示とは連絡不可領域にいるか……体力ゲージを散らしてSAOの舞台から退場──現実世界の肉体が死亡してしまったことを意味している。
そして先程の攻撃を食らいながらもギリギリ生存出来たプレイヤーがいたことから、別の空間に移動させられたという線もほとんど無い。残された事実は、遂に目の前で人が死んだという惨状だけである。
「い、い、いやだぁぁぁああああ!!!」
今まで攻略組から死人が出ず、この面子なら何とかなるだろうという慢心があった。それがいきなり崩されてしまい、心が弱い者から壊れていく。戦いを続行することが出来ずに逃走を図るプレイヤーが現れてしまうが
「ばっ、駄目だっ! フロアボスから背を向けるなっ!」
ここは第十三層のフロアボス、その決戦場である。そして炎の怪物は、遠距離攻撃を得意としていた。
「ぁ──」
キリトの叫びも空しく、逃げ出してしまったプレイヤーに向けて容赦なく炎球が投じられる。背を向けていたせいで攻撃に気付かず、フロアボスの一撃を無防備に食らってしまう。衝撃を感じたが最後、彼の体力ゲージは灰色一色になってしまい──今度こそ明確に、プレイヤーたちの目の前でポリゴン片となって命を散らしていった。
「総員傾注!」
およそ人の死に方では無い。しかし人の死に様を目にしてしまった。そのせいで再び浮足立ってしまうかと思われたところに、ギルドフラッグを突き刺し続けながら気丈に振舞うディアベルの檄が飛ぶ。
「まだフロアボス戦は終わってない! まずはそっちを優先するんだ! 死にたくなければ──剣を取れッ!」
「「「ぅ、ぉぉぉおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」
非情とも取れる号令だが、指示に従わなければ次に死ぬのは自分かもしれない。その恐怖が恐慌状態に陥りかけていたプレイヤーたちを奮い立たせ、束の間の勇気を与えていく。
「戦線崩壊は免れた様だな」
「そうみたいですね」
そんな状況にあって、全く動じてない者が一名。言うまでも無くヒースクリフである。そして比較的動じていない者が二名。間接的にとはいえ人の死に触れたことがある双子の姉妹だ。
三人は他のプレイヤーたちが立ち直るまでの間、盾役二人と《投擲》による目潰し役一人とに分かれてフロアボスの攻撃を引き受けていたのである。途中からは第一層で人の死に触れたことがあるキリトと、実際に死にかけたアスナの二人が加わって戦線の維持に努めていた。
傍から見れば平然としている様に見える姉妹に対してキリトが問いかけるという場面もあったが、昨日まで仲良くしていた人が悪意によって殺されたのを知っているからと答え、納得されていた。
結局、大なり小なり傷を抱えているからこそ踏ん張れている。無垢なままではいられないのだと、多少は悲観もしつつ得心していった。
「すまない! ここからは引き継ぐ!」
「お願いします」
そうして5分に満たない時間が経過した頃、ディアベルから立て直したという合図が飛んできたので5人は一旦後退した。ヒースクリフ以外の4人は思っていたより精神的な疲労を感じつつ、束の間の休息を得ることが出来た。
その後は時間稼ぎをした5人の甲斐あってか、それ以上の犠牲者を出すことなくフロアボスの討伐は果たされた。ラストアタックの寸前、プレイヤーたちを巻き込んで自爆しようとしたフロアボスの最後のあがきがあったが、あのコアに意味が無いはずが無いと警戒していた紗夜の《弓》と日菜の《投擲》でコアが破壊され、事なきを得ていた。
だがフロアボスを討伐したプレイヤーたちの表情に笑顔は無い。いつの間にか生じていた油断なり慢心なりが引き起こしてしまった最悪の結果を悔やみ、犠牲となってしまった者たちを悼むばかりである。前に進むためには乗り越えなければならない事態ではあるが、ここで心が折れてリタイアしてしまう者も現れるだろうと予想された。
壊滅的とまではいかないが、大きな打撃を受けてしまった攻略組の間に流れる空気は淀んでいた。それを視界の端に捉えながら、姉妹は黙祷を捧げている。いまいち落ち着かないアスナは二人に倣って目を瞑り、キリトは唯一少しの動揺も見せなかったヒースクリフに向けて視線を送るばかりである。当の本人は顔色一つ変えずに佇むだけだったが。
こうして、第十三層フロアボス戦は非常に苦い経験となってしまった。攻略組の分裂も起きず、絶対的な柱も健在であるが故に生じていた『このメンバーなら絶対に大丈夫である』という前提が崩壊してしまった影響は如何ほどだろうか。
(まだ、折れてくれるな)
項垂れる面々を見やる男は超然とした態度の裏で、そう期待を残していった。
〇ユナとノーチラスの勧誘
すぐに入団という訳では無いが、望むのであれば加入を認めるという手形を発行した感じ。この時点で既にヒースクリフはユナの持つスキルに目をつけているし、ノーチラスに関しては実力を認めている。後は克服する意志を見せた時に、少しだけ助言するつもりでいる
今作では姉妹を人質にする都合上、他人との接触が多くなった結果ユナに関して干渉するかどうか少し迷いを見せている。恩師の一人娘を手元に置いておくくらいはしても構わないかと思い始めていたりとかそんなところである
姉妹とユナの父親同士が親バカを発揮してるのを知ってるので、もしかしたらからかいのネタにすることもあるかとか考えていたりなかったり
ちなみに紗夜が悪魔の勧誘だと思っていた訳は、ヒースクリフ=茅場晶彦だと分かっている状態でその庇護下に入って変な事態に陥らないか、妙な不安を持ったから
〇《フルダイブ不適合》
略してFNCとも称される、VR適性に関する用語。ざっくり言うのであれば現実世界と仮想空間とを行き来する為の素質が無いということ。詳細は説明しづらいが、仮想空間に用意されたアバターを動かせない、という認識で良いかと
ノーチラスの場合は非常に中途半端で、本能が恐怖を覚えた時以外は正常というもの。軽度であれば克服することが可能らしいが、それはそれで普通に難しい話でもある
〇第十三層フロアボス戦と初の犠牲
全身炎で包まれているというか、炎で出来ている身体の持ち主。腕が六本あって、フィールドの中央から動かない代わりに炎で出来た何かをぶん投げてくる。足下に青く光るコアがあるが、これに攻撃しようとしても炎で守られているせいでほとんどダメージが通ることは無い
このコアは最後の自爆の際に守りが消えるので、トドメを刺すならその瞬間を狙うしかない。初見で自爆を回避しようと思ったら超近接戦闘を仕掛けている最中か、遠距離攻撃持ちを用意するかくらいしかない。分かる人には分かるが、常時セルフバーニング状態なので接近戦ばかりやってるとジリ貧にしかならない。何故か目だけは弱点判定が残ってるらしく目潰しは効くとか
で、遂に攻略組に犠牲者が現れた。今作では第一層でディアベルが死ななかった為、攻略組の面々が人の死を目の当たりにするのは初めてとなる。姉妹もキリアスも直接目にするのは初めてだが、姉妹はカストールとポルクスの件で、キリトはネペントの実云々の際にコペルの件で、アスナはミトに置いて行かれた際にと、何だかんだ人の死に触れている
アスナだけは原作と劇場版とでどちらを採用するかによって何とも言えないが、裏ではこうなっていたという劇場版の方を採用しつつ原作に合流するという形に。ここでは恐らく原作ルートを踏襲してキリトと出会わずに自力で脱出したということにしておく。なので第五層の地点でお察しかと思われるがミトは登場しない
βテストの知識が活用出来なくなった段階で始まる、ボス戦における意地悪なギミック。壁際に後退しているプレイヤーを狙うのもそうだが、最後っ屁の自爆もあるからと油断してはいけない。ただし今回の自爆に関しては体力ゲージが0になってからではなく0になる直前であり、コアに攻撃したことで0になったので自爆する前に消滅、というのがシステム的な処理になる
さて、この話をもって一つ区切りですので、次話投稿までまたお時間をいただく形になります。身内のあれこれも重なりそうで次回投稿は1~2か月先と非常に曖昧ですが、何を書くつもりなのか決めてはあるので失踪することは無いと断言出来ます
それで次回階層ですが、第二十五層──つまりクォーターポイントにおける話になります。ただし、ほっとんどオリジナルの第二十五層編になりますのでご容赦ください。あと平行世界だとか未来世界だとかの概念が少しだけ混じると思いますが、その辺はノリと勢いで処理して貰えればと思います。SAOIFというか大体のゲーム版からして無茶苦茶だからね、大丈夫でしょう
では、また
※3/28追記
色々あってしばらく休止という形を取ります。いつになるかは分かりませんが、意地でも完結はさせるつもりです……