それではどうぞご覧ください。
2つのリラティブドライバーから神々しい光が放たれた。
そして2人の間にハート型のアイテムが誕生する。
そのハート型のアイテム─────ベストリラブルズ。
「これは……」
「私たちの感情」
「……僕たちの想い」
「モヤシ、あの日あなたと会えて本当によかった」
「僕もです、氷」
「私たちの最高をあいつにぶつけてやるわよ!」
「勿論です!」
モヤシの中に氷が融合し、彼はベストリラブルズを展開してリラティブドライバーに装填する。
すると、モヤシは両手に違和感を覚える。
「このメダルはッ……!」
彼の手にはボルケーノとアイスバーグ、キョウフに破壊された筈のカンジョーメダルたちが全て元通りとなっていた。
「よしッ!」
モヤシは右側に、
《アングリー!》《ボルケーノ!》
《ライトコネクト!》
を装填。
そして左側に、
《ソロー!》《アイスバーグ!》
《レフトコネクト!》
を装填した。
それから互いの想いが綴られる。そんな印象を与えられる静かな様で、心に深く突き刺さるメロディーが流れる。
モヤシはゆっくりと腕を動かし、右手の親指を下に向け、左手の親指を上に向けて胸の前で拳同士を打ち鳴らす。
そして掛け声を言い放つ。
「「変身ッッッ!!!」」
掛け声の後、リラティブドライバー上部のボタンを押すと火山と氷山が出現し、その間から光りが漏れ出しモヤシを包み込む。
極寒と極暑から燦々と輝く自然が生まれる。
仮面ライダーリラティブを輝く翡翠色の装甲へと変貌させ、右腕と右脚は赤く激しい炎、左腕と左脚は青く静かな氷の様な装甲となる。
《ワン・フォー・トゥー!トゥー・イン・ワン!》
《ベストリラティブ!アイラビュー!》
仮面ライダーベストリラティブ。
今、ここに愛を生む────────。
「「僕たち『私たち』の感情は誰にも止められないッ!!」」
そう高らかに宣言した仮面ライダーベストリラティブ。
キョウフは目の前にいる新たなリラティブに"恐怖"した。
「ぼ、僕が、きょ、恐怖している……?あいつに……?」
その事実がキョウフの怒りを生む。
「僕に恐怖しろォォォォォォッッ!!」
甲高い絶叫と共に、キョウフは背中に生える4本の腕を伸ばす。
「無駄だ」
ベストリラティブは微動だにしない。
直後、4本の腕が彼らを捉えた。が、その腕は鈍い音を立ててへし折れる。
「ひぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!?」
「そんな攻撃で僕らを倒せると思ったのか?」
「調子に乗るなぁッ!!」
折れた腕を再び振るうキョウフ。
その時、ベストリラティブが両手を前に突き出すと、そこから柄の両端に其々赤と青の刃が付いた両剣を生成する。
それから両剣を回転させキョウフの腕をいとも容易く切り裂いた。
「う、腕がッ……!!」
「はッ!!」
すかさず両剣の赤い刃をキョウフに突き刺すと、そこを起点に爆発を引き起こし、彼を衝撃で大きく吹き飛ばす。
ベストリラティブは両剣をジッと見つめる。その威力に驚きを隠せなかった。
「氷、これが半情さんの言ってた最終調整ですか!」
「そうみたいね。でも、この姿になれるのは予想外だったんじゃない?」
「僕たちが創り出した奇跡……」
「やっと武器も貰えた事だし、これでキョウフをボコボコにしましょ」
「あ、この武器の名前はどうします?」
「え?名前?……うーん……………『ベストリラティブレイド』」
「……」
「行くわよモヤシッ!」
「は、はい!!」
ベストリラティブはキョウフに突っ込む。
その姿に"恐怖"を覚えてしまったキョウフは発狂しながら、口を首まで裂いて黒く濁った光弾を発射する。
「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあッ!!!」
それをベストリラティブは両剣の青い刃を目の前で振るって見せると、そこに氷の壁を創り出した。
光弾がそれに直撃して散った直後、今度は赤い刃を前に突き出す。
そこから空気を変える程の熱量を持った炎を放った。
「熱いィィィィィィィッ!!」
「なら、冷やしてあげるわッ!!」
続け様に青い刃を振るうと、キョウフの身体は一瞬にして氷付けにされてしまった。
「………ッ!!」
全く身動きが取れないキョウフに対し、ベストリラティブはベストリラティブレイドの中央部分にあるジョイントに、再生成したオウトツバイダーを装填する。
《テラー!》《ジョイ!》
そこへテラーとジョイカンジョーメダルを装填し、オウトツバイダーのボタンを押し込んて起動する。
《ダブルカンジョー!》
「くらえ、キョウフッ!!」
柄の部分にあるスイッチを押す。
それからベストリラティブレイドの赤と青い刃の両方を使い、自身の前でXに切り、それによってできた赤と青のエネルギーの刃をキョウフに向けて放つ。
《ダブルカンジョーギリ!》
「グハァッ……!!?」
キョウフを閉じ込めていた氷と共に切り裂く。
そして刃はキョウフの身体にXを刻みつける。
「あ、あぁ……ッ!!」
自身はもうダメだと悟る。
全身に嫌な感情が芽生え始める。恐怖からなる絶望。死を実感する。
「嫌だ嫌だ嫌だッ!!」
そうキョウフが叫び出すと、全身から溢れ出た恐怖の感情がもう1人のキョウフを形作る。
巨大化はダメ。凝縮もダメ。ならば増えるしかない、と単調ながらもキョウフは生きる為に必死に足掻いた。
「"1人"でもいけそうだけど……モヤシ!」
「はい、"2人"ならもっと早いですもんね!」
ベストリラティブはドライバーに装填したベストリラブルズの両端に付いたボタンを押す。
すると、ベストリラティブの身体が光、2人の戦士を誕生させる。
《ベストパートナー!》
《怒りのベストリラティブ!ウィズ氷!》
《悲しみのベストリラティブ!ウィズモヤシ!》
仮面ライダーベストリラティブ ウィズパートナー。
2つに別れたベストリラティブ。モヤシは左半身が翡翠色で、右半身が赤く燃え盛る装甲に変化。
一方の氷は右半身が翡翠色で、左半身が冷たく光る装甲に変化する。
「武器は別れないんですね……」
「それ頂戴。私の方がか弱いだから」
「今更それ言うんですか?」
「悪い?」
「いえ、どうぞ僕の大切な人」
「ありがとう、私の大切な人」
氷はモヤシから武器を受けとり、顔を合わせて笑う。
それからすぐに前に向き直る。
「僕が道を切り拓きますッ!!」
モヤシはそう言って両腕の炎を激らせ、そのまま地面に突っ込んだ。
そうすると地面から大量のマグマが噴き出し、キョウフの創り出した分身たちを次から次へと溶かしていく。
「モヤシあとは任せてッ!」
それに続く様に氷は、ベストリラティブレイドの青い刃に冷気を凝縮し、巨大で鋭利な氷の槍を創造した。
それを力の限りキョウフに向けて投げ飛ばす。
着弾した瞬間、それなりに離れていた筈のモヤシも飛んで避けるほど広範囲が一瞬にして凍りついた。
「あ、ごめん!モヤシ!」
「だ、大丈夫ですよー……ふぅ」
身動きができないキョウフ。
モヤシと氷は互いに顔を合わせて頷く。
「これで決めるわ!」
再びお互いにベストリラブルズのボタンを押すと、瞬時にベストリラティブの状態に戻る。
それからリラティブドライバーの上部のボタンを叩き、両足に炎と氷、そしてお互いの感情を込めた翡翠色のエネルギーが混ざり合う。
「ふっ!」
ベストリラティブは上空へ飛んだ。
身を翻し、キョウフに向けて勢いよく降下する。
「はぁぁぁぁ──────」
そして────。
ベストリラティブの両足蹴りが、炸裂する。
「そ、そんなッ……僕が……僕が消えるなんてッ……!!」
「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!」」
《ベストリラティブ!メンタリング!》
「嫌だァァァぁぁあぁああああああぁぁぁアァァァァァァァァァァァァァァァッッ!!!」
そしてキョウフは感情のエネルギーと共に────爆散した。
「………カナシミ……僕たちエモーションは……間違ってたのかな?──────────」
*****
高層ビルの屋上。
それはカナシミが勤めていた会社。
そこへカナシミはとある巨大な装置を作り出していた。
「2年………お前と会うのは久しいな。人はこれを短いと評するが、私は永く感じるよ半情」
「ああ、だからさ。お前と少し話がしたい」
因縁の友との再会。
2人は互いの想いを静かに語る──────。
テラ・エモーショナリデミックは止められるのか────?
次回、第26話「エモーション=人」
次回もよろしくお願いします!!
最終回まで残り……2話