(仰せは承知したが、期待はせんでおくれや。
住処とするエイヴァーシャーの森から遠からぬところにユグドラシルの
伝えたアインズとしては、彼女の
むしろ、彼らがそうであることによって無用な闘争に陥らずに済んでいることにもアインズは自覚があるので、強いてコニーを巻き込もう、という思いもまたない。偶然彼女がそれに邂逅したとき、想定外の
(アインズさんも、まっこと苦労性よなぁ。)
そう
まぁ、言われて見ればそうだわな、
さりとて。
「おまえには何のことやら、かとは思うが。」
続いて
「あぁ、アレね。」
と、ツアーは特に
「……はぁ?」
「どうしたんだ、アインズ。ボクが何か
「いや……おまえ、
「知ってるよ、持ってたもの。」
「何だとォ?」
いつものようにアインズの骨の口がパカリと
「八欲王の一人、プレイヤーが使っていた。
そもそも彼らは無闇に魔法火力に頼るきらいがあって、それこそが彼らがキミの言う、二十、とやらを使って位階魔法をこの世界にもたらした理由だと考えているが、中でもアレの魔法の
これを聞きながらアインズは、魔法火力による近接航空支援に特化した
「……今、ソレは何処にあるんだ?」
「何を馬鹿なことを。もちろん以前の傀儡と一緒に居城諸共木っ端微塵さ。」
ツアーは、アインズ・ウール・ゴウンに次いでこちらの世界にやってきた
「そんなもの……どうしてたんだ?
おまえ自身はもちろん、傀儡でも乗れんだろ?」
「誰も彼も、ではないが、こちらの世界の人間にも乗れる者は僅かながらいたからね。
実のところアレを所蔵していたのは、こちらの世界の住人が
この話にただただアインズは呆れ返っている。
ことによっては、世界を汚す者、とツアーに断定された自分に、その酔っぱらいが
「そもそもキミの関心事はソレそのものではあるまい。」
あぁ、ツアーにはお見通しか、とアインズは息を吐く。
「アレは
「あぁ、その通りだ。」
「クリフ……だったかな?
<
「そんなところだ。」
気のない様子で相槌を打つアインズに、ツアーは、うーん、と唸って見せる。
「これはキミ個人の問題だ、と思うので、踏み込むべきでないのか、と思わないでもないんだが。」
「いや、ツアー。そういう気遣いは無用に頼む。」
自身が本当のところはどうしたいのか、いささかの迷いを
「二つ、わからないことがある。」
「まずは聞こう。」
骨の手が差し出され、続きが促される。
「第一に、
そんなことは、ツアーに言われるまでもなくアインズにもわかっていることだ。
「……あぁ、それはおまえの言う通りだな。
で、もう一つは?」
「キミが、クリフとやらを必要以上に気にする理由がわからない。ユグドラシル非公式ラスボスの勇名を馳せたキミに遺恨ある者がやって来るのは珍しいことではないし、実際、これまでにもしばしばあったことだ。今更何だと言うんだい?」
このツアーの言葉に、アインズは自分の中で
「それもおまえの言う通りだ。」
即答かつ断言されたその言葉に、どうやらアインズ自身が何か気づきを得たようだ、と感じたツアーが矢継ぎ早に問う。
「で、実際のところ……どうなんだい?」
アインズはしばし自身の考えを改めて整理するかのように呻吟する様子を見せたが、やがて意を決したようにこう言った。
「気味が悪いんだよ。」
「……はぁ?」
今度はツアーの大きな口がパカリ、と
「死人につけ狙われている、というのがな。」
「……キミ、鏡を見たことないのかい?」
「そういう意味じゃない!
いや、確かに。自身
ツアーは相変わらず不思議そうな表情を浮かべ、アインズの続く言葉を待っているようだ。
対してアインズは、極めて理知的な口調で喋り始めた。
「まず、オレが
ツアーはただ、ふむふむ、と相槌を打って続きを待った。
アインズは淡々と語る。
「オレの生まれ育った国には、
死、という絶対的な断絶を境目に操作可能性のある世界とない世界を分かち、自身の手の届かぬ側に勧善懲悪の力を措定して、以て手の届く世界の倫理を
いつの間にかアインズは、骨の両手を自身の顔の前に広げ、それをジッと見つめたまま語り続けている。
「オレと戦ってみたい、という未練を
一方で、今のオレは<ギルドの
思えばオレが、連中に復活を試みる資金を出してやる、なんて突拍子もないことを思いついたのは、そこに覚えた感情を認めたくなかったから、なんだろうな。おばけなんてないさ!おばけなんてうそさ!というヤツだ。」
ツアーの大きな手が動き出すのに気づいて、アインズはたちまちにそれを押し
「いや、わかっているツアー。オレは
今のこの思いも、少し経てばオレはすっかり忘れちまうし、なんならペカっちまえば感情なんざ消えちまうんだ。なんでコレ、自分の意思で発動できないんだろうな。変な設定だよ、まったく。
いや、待て待て、ツアー、早合点してくれるな。そういうことじゃないんだ。そういうわけじゃないんだよ、本当に。オレはユグドラシルに名を馳せた非公式ラスボス、大魔王アインズ・ウール・ゴウンだぞ。そんなはずはないだろう。」
何を言われたわけでもないのに、アインズは骨の
「問題は、だ!
こんなことを言いながらオレは、連中と対峙したら、何の迷いもなく最適な戦略、戦術を選んで確実に
そんな自分が……」
はーーーっ、とアインズは深い溜息をついて言葉を切った。
そして、ぽそり、とこう言った。
「……
*
「
ブンブンッ!
「
シャンシャン!
「「
パン、パンッ!
「……おまえら。
何やってんの?」
ナザリック地下大墳墓
ツアー訪問から戻ってみれば、そこには
巫女姿のアルベド……ちょっとそそられるかも。
いやいや、そこじゃなくて!
「何の……騒ぎなんだ、これは?」
大魔王アインズ・ウール・ゴウンは、決して問い質したわけではなく、ただただわけがわからなかったのでそう尋ねたのだが、問われた二人の
「お祓い、をやっておりました。」
「……お祓い?」
「
そこに思い至っているのは流石デミウルゴス、と思わないでもないが。
気の遣いどころが……根本的に間違ってないか?
というか。
ユグドラシル時代から
「お気に……召しませんでしたでしょうか?」
心配そうに上目遣いのアルベドに覗き込まれ、きちりと揃えられた巫女装束の襟口から、それでも豊満な胸の谷間が垣間見えて、アインズはアルベドの真意を疑った。
口ではそんなことを言っているが、どう考えても誘惑してるよな?そうだよなーーー!
「あーーーいやいや、気にいらん、とかそういうことはないぞ。
むしろ……なんだ。その……た、たまには、み、巫女姿も……いいにゃ。」
か、噛んだ!
が、言われたアルベドは愛する
「ん、どうした?」
「お待ちを、
もう一方の手でアインズを制したアルベドは、こくこく、と頷きながら、ナザリックの目からの報告に耳を傾けている様子。この
「件の
アルベドの復命は予想通りだった。
「そのまま監視だ、陽動と思われるそれにこちらから手を出す必要はない。
隙あれば退却経路の
「承知いたしました。」
さきほどまでのノリとは打って変わった冷静な指示をアインズは与え、アルベドもまた、容姿こそ冗談のような巫女姿のままでありつつもニグレドに
矢継ぎ早にアインズはパンドラズ・アクターを振り返る。そこには
「どう思う?」
「父上の、陽動、とのご判断に間違いはないものかと。」
相手方の対応能力の程を計るべく敢えて目立つ駒をこれ見よがしに動かして見せる、というのは、ユグドラシルにおけるギルド対ギルド戦術のイロハのイ、だ。なればこそ、転移以来これまでがそうであったような、発見即対応はご法度となる。
こちらの世界にアインズ・ウール・ゴウンがあることに既に気づいている
「注目すべきは出現位置、でしょうな。」
それはアインズも気になっていたところだ。
アルベドを介してこれを問えば、最初に検知された地点とはかなり離れた場所であるらしい。
が、共通点もあって、それはかつての人間の街道が通っていた箇所だ、という点だった。
「ギルド維持資金獲得のための廃材集め、と考えると妙だな。」
「仰せごもっとも、かと。
それが目的であれば都市廃墟の方が効率は
「ニグレドに伝えろ。
敵能力の把握の優先度を下げ、何をやっているかの目視観察に注力せよ、とな。」
「はっ!」
ニグレドと言えど単位時間当たりに収集可能な情報量には上限があり、
「……あらそう。わかったわ、アインズ様にはそうお伝えする。」
「消えたか?」
アルベドが失意の声でそう呟いたので、意を察したアインズが問う。
「
以降、
「発見から三十分、実際の行動開始からは一時間といったところか。わかってはいたが、やはり敵方の
で、何をやっていたと?」
「それが……」
とアルベドは言葉を濁す。
「瓦礫の片付け、だそうで御座います。」
「……はぁ?」
いつものように、アインズの骨の口がパカリと
*
かつてのバハルス帝国の法体系においては、
もちろん、個人的に用心棒を雇って身を守る者が他に皆無であったわけではないが、特別な徽章でその身分を示す
無論、有権者の支持をその存立基盤とする皇帝が、その権を濫用して無用に人を殺める、などということはそう起こるものではなかった。歴史上、これを最も活用した皇帝は、誰あろう初代ジルクニフ・エル・ニクスである。父帝謀殺に際しての、さらには帝権掌握後の政敵粛清は、すべて名目上は
そういった歴史上の仔細にまで精通はしていなくとも、ジョウンはもちろん
一方で、それが必要だったのはかつての帝国がトブの大森林の東から大地溝帯に至る広大な領域を支配下におく巨大国家だったからであり、全臣民から遍く忠誠を誓われる皇帝、などというものが、所詮は観念上の存在であって現実ではなかったからだ。
対して目下の谷は人口千五百人強。流石に全員の顔と名前が一致することはなくとも、一人、二人を間に挟めば全員が顔見知りだ。このような社会で、伝統によるものとは言え自身が
が、それもいつまでそうでいられるか、とジョウンは息を吐く。
今夜こうして帰宅が遅くなったのは、数日前に催した村民会議において、自身が問うた決議に異議が唱えられ、その善後策について<
それは決して謀議、といった性格のものではなく、酒を酌み交わしながら図らずも逞しく成長しつつある
それを正しく理解しつつも、であるからこそ、個々の村人がどう考えているかはともかく、自身の担うそれを重責であると考えるジョウンは、一抹の不安に囚われてもいた。
トブの森から迎えた移民団も無事定着し、当初懸念された元からの住民と移民の対立も杞憂に終わった。実際、ブライアの異議演説に強く賛同を示した顔触れには、若者を中心に谷の出身者も多かった。がそれは、以前はその命脈を絶やさぬことが精一杯だった
ジョウン自身は決してブライアに、自身を蹴落として権力を掌握しようなどという野心を見てはいなかったが、一方で今回の議論が、これまで意識していなかった世代間対立の存在を顕わにしたのも事実だ。ブライア自身にそのつもりがなくとも、善意の取り巻きがブライアの発議を現実化たらしめるべくジョウンの追い落としを図る、という可能性はあり得るし、これにやはり善意の保守派が感情的に応じるようなことがあれば、谷が真っ二つに割れてしまうことにもなりかねない。
「ことによっては、今回の一件の取り回しが谷の命運を決しかねん。よくよく考えて事に当たらねば。」
ジョウンは独身で、私邸にも独居している。
流石にジョウンの私邸を、宮殿、と呼ぶお目出度い者はいないが、原則としてそこは全住民に開放されており、彼が留守の間に入って中で待つ者もしばしばある。
それにしても、既にとっぷりと夜も更けて日付も変わろうかという時分まで待つ者は、少なくともこれまでにはいなかった。あるいは、そうまでせねばならない切迫した何か、があってのことだろうか。
ジョウンは、万が一に備えて常に
「
敢えて軽口を唱えながら入室したジョウンは、ハッ、と息を呑んだ。
「……キミたちは。
いったいキミたちは
無作法なことに、まったく見覚えのない待ち人は奥手の
ジョウンの問いに応えることなく逆に問う。
「キミが谷の皇帝、ジョウンだね?
まぁ、掛けて楽にしたまえ。」
こいつ、曲がりなりにも人の家で何を言っているんだ、と思わないでもないが、その余りに堂々とした態度に気押されたジョウンは、言われるがままに対面する椅子に腰掛けた。
「私がジョウンだが……キミは?」
見たこともない真っ赤な
「私かね?
魂と引き換えにキミの秘したる願いを叶えるべくやって来た……」
男の両手が左右に大きく開かれる。
「悪魔さ!」
「……はぁ?」
ジョウンにはわけがわからない。
男の態度もさることながら、着座した男の一歩後ろで立っている美しい女性もよくわからない人物だ。さきほどからこちらをゴキブリでも見るかのようなきつい眼差しで睨みつけている。そんな目で見られるほど小汚くはしていないつもりだが。
「それは……何かの冗談なのかね?」
それでもジョウンは、強いて平静を保った。
少なくとも二人からは、たちまちにこちらを害そう、といった殺意の類は感じられない。
「なるほど、皇帝に推されているだけあってなかなかの胆力じゃないか!」
愉快げに赤服の男はそう言う。
ジョウンとしては、会話が成立していない感に目眩を覚えざるを得ない。
「すまないが、疲れて戻って来たので、特に用がないのであれば後日に改めてもらえるとありがたいのだが。」
ジョウンは狂人に見える目前の人物と諍いになることのないよう、穏便なお引き取りを願おうと試みたが、相手にそういうつもりはないらしい。
「そう時間は取らせない。虚心坦懐に私の話に耳を傾けたまえ。」
と応じられて、なお目眩は増すばかり。
話を聞けば帰ってくれるのであればともかく聞こう、と言わんばかりに、無言のままジョウンは片手を差し出して男に続きを促した。
「キミの権力に危機が迫っている。」
いきなり嫌なところを衝いてくるな、とジョウンは思う。
それはまさに、今、自分が考えたくはない、と願いつつも考えてしまっているところだ。
「これは、谷の外からの介入によってなされているものだ。承知しているかね?」
ん?とジョウンは意外だ、という表情を隠しもせず晒す。
目下進行中の事態は、たしかに皇帝として推戴された自身の立場を危うくする恐れのあるものではあるが、あくまでも谷の中での意見の対立であって、男の言う外部からの介入などということは考えてもみなかったからだ。
「気づいていることを期待はしていなかったのでそれは構わない。
キミはそこに注意を払わなければならない。谷の住人に、これまでになかった力や知恵を発揮する者があれば、まずはその者を疑うことだ。」
まったく見知らぬ人物が深夜に自邸で待ち受けていて、名乗りもせずに語りだしたにもかかわらず、流暢な喋りにジョウンは完全にその
「その者は、谷の外の何者かと何らかの手段で繋がっており、キミにとっては獅子身中の虫となっている存在だ。疑わしい者に探りを入れ、谷の外の者との連絡手段を特定したまえ。」
今、自分と明確に対立する立場を顕わにしたのはブライア・ペシュメルだ。そこに疑いはないが、彼はそもそも独立不羈の精神に溢れる若者で、赤服の男が言うように、これまでになかった力や知恵を突然発揮し出したわけではない。さりとて、公衆の面前で堂々と反対の立場を表明したのは初めてのことだから、これを力や知恵の発揮、と呼ぶのであればそうなのかも知れない。あるいは、ブライアの背後にこれを使嗾する真の対立者があるのか?
「それを突き止め私に報告した暁には、キミには揺るがぬ権力が約されるだろう。」
「どうやって?
私はあなたが
この荒唐無稽な話を丸っと信じたわけでもあるまいに、ついついジョウンは赤服の男への連絡手段を問うた。
「何か気づきを得れば、この部屋で夜半に独り呟きたまえ。
私は地獄耳なのだ……悪魔だからね。」
そう告げると赤服の男は、すっと立ち上がった。
「夜更けに前触れなしの突然の訪問の非礼は詫びよう。
キミの善処を期待しているよ。」
えっ?と虚を衝かれて着座したまま首を回して見送るしかないジョウンを
「……な、何だったんだ?
それとも、今夜の酒が悪かったのか?」
深夜の
「よいのですか、デミウルゴス?」
村を出てしばらくしたところで、女が男に声をかけた。
「何がだね?」
男……狡知の
「アインズ様のお許しも得ずに現地住民に対しあのような……」
「
ぴた、と歩みを
「私は
「……しかし、
「それは通報の結果、外敵が排され彼自身の行為によって実現するもので、私が何かするわけではないだろう?」
「……」
どうにもナーベラルは煙に巻かれた感を覚えるが、さりとて彼女に割り当てられた知性はこれ以上の反論を可能とはしなかった。それを承知しているデミウルゴスは、また何も言わずに歩き始める。
「で……」
「何だね、まだ何かあるかね?」
「どうして徒歩なんです?<
「馬鹿なことを言うものではない。<
うーん、それはごもっとも。
しかし、デミウルゴスの物言いは、彼がこの村にそれがある、と必ずしも確信を得ていないことを示してもいた。流石のナーベラルもそこには思い至る。
「この虫の巣に敵ギルドの息がかかっていると、確信しているわけではないのですか?」
ふふふ、とデミウルゴスは不敵に笑って漸く振り返った。
「私としたことが、そのような関心をキミに
そう言いつつもデミウルゴスは常と変わらず、否、常に増して愉快げだ。
「いいかね?
キミも
「……それはもちろん。」
「アレはNPCには扱えぬ。さればプレイヤーが機乗するを要するが、
「?」
「わからないかね?
こちらの世界の人間さ!」
「そんなことが?本当に?」
ナーベラルには、虫が自身に匹敵する力を発揮する機動兵器を操る様が思い浮かばない。
「これは過去に例がある。大陸西方、かつてリ・エスティーゼ王国と呼ばれたところに
思いも寄らない話にナーベラルの目がまん丸に見開かれる。
「同じことを
そして連中にはこれをする動機もある。
いつの間にか、ナーベラルの視線は驚きのそれから、うっとりとした魅了のそれに転じていた。
「だが!」
と、両手を高々と振り上げ歓喜に満ちた笑みを浮かべるデミウルゴス。
「連中の計算違いは、ナザリック地下大墳墓に狡知の参謀として私、デミウルゴスがあることだ!
彼らの拠点<
最後のそれが標的される可能性は無視して構わなかろうから、二つの村に善意の通報者を仕込めば、キミの言うところの
実に愉快に……感じないかね?」
「えぇ、とても愉快だわ!」
「そう考えれば、これから徒歩でもう一つの村へ向かうのも苦になるまい!」
急にナーベラルが冷めた真顔になる。
「……いえ、それは面倒臭いわ。」
なおもデミウルゴスは変わらず愉快げだ。
「はははっ、それは私もだ。
十二分に安全
やがて二人の姿は闇の……中へと消える。