思いつくままに書いた作品part2です。あれこれ考えるのが嫌になりすぎて己の中の性癖全部解放したる!……そのように思って作ってたはずなのにやべェ作品になっちゃったよコレ!
そういうことで自身の作品の墓場たるここに投稿させていただきます。警告として本小説は反社会的な内容を含みます。
叩く、肉の塊を叩きつけた。肉には穴が開いていて、木の棒が触れるたびにその穴から不快で高い音が飛び出した。それを聞くたびに一層不快感が強まり、何度も木の棒を振り下ろした。棒は空に昇る三日月をなぞるように動き、空を切って心地よい風を鳴らした。そしてからパカァンという心地よい音に変貌するのである。それを聞くたび、私はこの世が素晴らしいものであると実感するのだ。だが肉がまた、その衝撃で内にたまった空気を気持ち悪く吐き出すため、その音は幾度も邪魔された。
ああ、この肉は引き裂かねばならない。この穴は割かれ、肉を上と下に切り分ける谷にならなければならない。そのような使命感と共に私はバットを振り続ける。心地よい、不快だ。気持ちい、気持ち悪い。素敵だ、死ねばいい。肉は引き裂かれる前に音を出すのを止めた。私は首をひねりながら肉を見た。肉には当たり前ながら骨がついている。それが叩きつけるうちに柔らかくなったのかだらんと肉は弛緩して倒れている。
私は試しに肉の細くなっている握りやすい部分を両手で絞めてみた。しかしだらんとしたままの肉は、何の反応も示さない。それは新鮮な感情であった。普通そうすれば肉は反発し、様々な反応を見せてくれるものである。ところが柔らかくなった肉は何の反応も示さないのだ。新しいことを知るというのは面白い。私は口に笑みを浮かべていた。
ある時私は肉に包丁を刺し入れてみた。肉からは血や音が漏れないように厳重に布とロープを巻きつけておいた。包丁が肉に刺し入れられる時、グウンというような反発感とともに音が漏れた。それは綺麗な音色であった。美しい春風のような音色であり、私に郷愁と懐かしみを覚えさせ、涙すら流させた。
しかしそのような感動を起こさせる肉というのは稀であった。まさしく運を天に任せて成否を分けるというものであり、それは人生を思い起こさせる。努力が成否を分けるなどというものは成功者たちの幻想である。失敗者たちは努力を怠ったものなのだろうか。それとも限られたパイを奪い合うことを良しとせずに、自ら堕した聖人なのだろうか。成功者たちはこの疑問を気にも留めない。そうすることは即ち、自身の残虐性の発露であり、悪性の汁がにじみ出る不快感なのである。彼らはそういうものを嫌悪し、忘れ、勝手気ままに振舞っている。だが私はむしろそのような悪性をこそ愛したのである。彼らが上へ上へと高みを目指したように、私は木の根のように、地獄を下るダンテのように、下へ下へと目指し続けたのである。
肉には様々な香りがする。血を醸す芳醇な香りであったり、腐ったような吐き気と食欲を同時に催すガスだまりであったりする。そのほとんどが私を魅了するのであった。ただしその肉に刻まれた残滓たる生命は私から嫌悪のみを引き出し、何も生み出さないただの物質だけが私を幸福たらしめた。
まさしく、まさしく、まさしく。私は社会に対して働きかけるつもりが毛頭ない。しかし私の行動は自然、彼らから疎まれるものになっていった。そして私は、私が嫌う彼らから、嫌われ避けられているという事実にすら幸福を覚えるのであった。まさしく、まさしく、まさしく。私を救わない社会に認められるよりも、彼らを苦しめるほうが私の心の救いになるのであった。まさしく、まさしく、ましく。私はこうして初めて社会という愛すべき存在から追われ、求められるのであった。このようなところに、私の社会への愛情と憤怒が混じっているのだと思う。
窓の外では赤い光が瞬き、青い布を着たたくさんの肉がうるさい音を立てている。私の聖なる時間を終わらせに来ている。だがそれでいい。私の行為は、私の終焉によってのみ完成する。私は手に持っていたナイフを肉に向けた。その刃が突き刺さる。それは激痛であり、福音であり、親が子供に送るキスのように、甘くとろけるいずれ憎しみに至る感触だった。