シャングリラ・フロンティア ホラゲー好きは神ゲーでも平常運転です。   作:愛憎愛華

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永遠に愛を込めて花束を  其の十一

ガシャンと膝をついた金属音が響く。

なるほど、ようやく二十分というわけだね。

 

「………」

 

「倒した……というわけではなさそうだな」

 

「来るよ三人とも……ここからがヤバい」

 

ウェザエモンと同じように動きを止めた麒麟の上にどうしてそうなったのかぐるぐるに縛り付けられているオイカッツォ君と麒麟の頭の上に乗っている愛魔ちゃんも戸惑っているようだった。何でそうなったの・・・

 

「まだメンバーがマシだった頃の阿修羅会でもここまで来たのは一度っきり。便宜上第三形態と呼ぶけど……その時は墓守のウェザエモンの初手で全滅したからね」

 

「だからお前でも最初に何をしてくるかしか知らない、と」

 

「たしかペンちゃん秘策があるって言ってたよね」

 

「その前に・・・カッツォ君!愛魔ちゃん! 騏驎も動きが変わる可能性があるから気をつけて!」

 

「了解……っ!」

 

〈イエッサー!〉

 

ふふふふw・・・仕方ないとわかっていても絵面で笑ってしまう・・・

 

「ここから先は前人未到の領域、覚悟を決めてね」

 

「初見攻略はゲームの基本だ、覚悟なんて最初からできてる」

 

「この前ペンちゃんにやらされたしね」

 

「ならよし……!」

 

何がヨシ!なのか小一時間ほど問い詰めたいけど後にしよう。

ペンちゃんが出したのは・・・何だろ?謎の液体だった。

 

「あ、もしこれダメだったら自力でなんとかしてね?」

 

「おい!」

 

「流石に無敵は持ってないな〜」

 

「高確率で攻撃弾く上無敵持ってたらクソゲーも真っ青のレイドボスになるぞ」

 

軽口叩きながらペンちゃんを見守る。ウェザエモンに液体が当たった瞬間、咆哮しようとしたウェザエモンが

 

「ォォォオオオオ………ッ、ガッ!?」

 

怯んだように動きを停止した。

 

「よっしゃビンゴォ!」

 

「ナイス〜」

 

「何したんだ!?」

 

「このゲームさ、世界観や設定が攻略の鍵になるわけでさ。私はずっと墓守のウェザエモンは「神代の技術で身体を機械化したサイボーグ」だと思ってたわけよ」

 

確蟹、初見なら間違いなくロボットだと思うよね。

 

「だけどさ、ソースがどこなのかは知らないけどサンラク君が持ってきた「死に損ない」って単語から大体ウラが見えてきたわけで……要するにあいつ、過程はなんであれ分類的には「アンデッドモンスター」なんだよ」

 

分類は動物なのに動物に見えないポケモンみたいなかんじなのかな?

 

「シャンフロのアイドル聖女ちゃんが丹精込めて作った「聖女ちゃんの聖水」……裏ルートで大枚叩いて手に入れた最強クラスの対アンデットポーション、さすがの威力だね」

 

「言いたいことは分かるけど、アレなアレじゃないよ」

 

「大概ヨゴレ系だよな花形モデル」

 

「??????」

 

「清濁吸い上げて花は美しく咲くのだよ……全体衝撃波は阻止した、ここから先は私もぶっつけ本番だよ!」

 

よーし頑張るぞー『大変ですX‼︎』ってどうしたのアンジェラ?

 

『横を見てください!』

 

横?・・・え、何あれ?壊れゆく甲冑のなれ果てみたいな見た目だけど。

 

『それだけではありません。あの中からアブノーマリティ反応が三つ(・・)検出されました』

 

はあ⁉︎三つも⁉︎

 

『どうやらアブノーマリティがあの機械の中に取り込まれていたようです。しかもご丁寧に探知対策もして』

 

え〜・・・ちなみにいるアブノーマリティは?

 

『熱望する心臓、テレジア、そして妖精の祭典です』

 

あっれれ〜おっかしいぞ〜

それ私行かないと詰むやつ!

 

「サンラク君、緊急事態」

 

「・・・どうした?」

 

「麒麟の方からアブノーマリティ反応、三体同時、ギミックタイプだから私行かないと詰む、OK?」

 

「OK」

 

「しばらく一人だけど・・・任せられる(・・・・・)?」

 

任せろ(・・・)

 

「よし、ペンちゃん行くよ!」

 

 

 

 

 

 

「なんか狂人じみた笑い声が聞こえるんだけどあいつ大丈夫?」

 

「大丈夫だと思いたい……けど、どうであれコイツを食い止めないと勝ち目はないよ」

 

「簡潔に言うね。今の麒麟は体力上昇、攻撃速度上昇、攻撃的中時回復、味方の体力を削って攻撃力上昇、オートリジェネ、ただし3回攻撃したらリジェネ分体力が削れる。あと聞こえてくる曲を一定時間聴いたらパニック起こすから一分前には耳を塞いで休んで」

 

「簡潔に言っても多いな」

 

「ただ、ウェザエモンに攻撃が通るならこいつにもダメージが入るようになった……と思う」

 

「逆に通らなかったら確定で負けだよ」

 

ただでさえ強い相手なのにアブノーマリティの力でさらに強くなってるのだから仕方ないね。

 

「なんかこう、隠し球とかないの? ウェザエモンにぶつけた瓶みたいなさ」

 

「実はあるんだなこれが」

 

「私も一応あるけど・・・あんまり使いたく無いな〜」

 

「じゃあ私から・・・じゃじゃーん!」

 

「なにそれ」

 

「魔魂丸薬イヴィル・フォースっていうおクスリ、原材料は聞かない方が精神衛生上健康デス」

 

「効果は?」

 

「十五分間実質レベル99の力を得る代わりに、副作用ペナルティーで酷いことになる。昔私も使ったことあるけど、色々酷かった」

 

「オッケー」

 

「それ私が使ったらどうなるんだろ?」

 

「バグる気しかないからやめとけ」

 

そう言ってオイカッツォ君は丸薬を飲んだ。

 

「うおお!?」

 

「どうしたの?」

 

「まず視覚情報の色調反転、まぁ元々色が逆転したようなフィールドだし問題なかったり? 他にも聴覚が靄がかったような状態になったり鼻が効かなくなったり……まぁ致命的ってほどじゃないけど五感が鈍くなったりおかしくなったりするわけで……まぁそれすらも序の口だよ」

 

わぁきっついな〜私だったら飲みたくないねぇ。

まあ、これでバフは受け取れたからやりますか。

 

「さぁ、ここからは三十秒毎に1レベルずつレベルダウン(・・・・・・)する喪失感との戦いだよ……!」

 

「はぁあ!?」

 

とんでもない爆弾発言にびっくりした・・・

そうだよね、こんなにうまいことないもんね。ただ、実質三十レベル無くなるのは相当辛いと思うな〜

 

「あ゛あ゛クッソ、これが終わったらレベル20からやり直しぃ……!? あーもう、サンドバッグにしてやるから覚悟しろロボットめ!」

 

もはやヤケクソな攻撃が麒麟を襲う!

 

「赤、黒……足して緋色! 混合拳気【火緋彩】! んでもってインファイトからの……デュアルインパクト!」

 

爆殺!流石に体勢を崩してはくれるみたいだね。

 

「スイッチ!」

 

「OK!」

 

手に握るはミミック、狙うは関節!

 

「ぶっ壊してあげるよ!」

 

愛魔ちゃんステッキも撃たせつつアタックしまくる!剣で、槍で、ハンマーで、鞭で、斧で!

 

「うーん硬い!」

 

「でも通った・・・。やっぱりここが正念場だよ」

 

「こっちの勝ち筋はアブノーマリティと麒麟を切り離して奴をスクラップにするとこだね。最悪、サンラク君が倒し切るまで逃げ続けても良いけど・・・」

 

「あいつが戦ってるのにこっちが逃げてたら煽られそうだしやってやるよ」

 

「そうだよね。最初はテレジアを狙って。あのオルゴールのやつがパニックを起こす原因だからあれを取れば楽になるはず」

 

「壊しそうで怖いんだけど」

 

「大丈夫、私が1時間から続けてもびくともしなかったから巻き込んでも無傷だよ」

 

「やっぱり化け物じゃねえか!」

 

「そりゃあアブノーマルな生き物だからね」

 

「やるしかないよカッツォ君」

 

「ああ、目指すは満点、勝利だけだ!」




そりゃあこっちが強化されるならあっちも強化しないとね。これからも定期的に相手を強化していきます。

今思いましたがこの三人見た目だけ見れば美少女三人に見えるんですね。

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