どうしてこうなった!?よう実!!   作:田舎狩人

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前回のあらすじ

新たな恋と微妙な飯と乱入者の混沌
以上


第25話 賑やかな二日目

気がついたら俺は、白い研究室なところにいた。何故に?

昨日まで無人島にいたはずなのに、こんなところに拉致されたというわけだはないだろう…これは夢だな。明晰夢というやつだな。

 

こうなれば俺の混沌とした夢を楽しむとしよう。

 

この研究室は数人の白衣を着ていた者が、資料を持ってどこかに行ったり、装置を動かしていた。なんの研究をしているかわからないけど、夢なんだから意味のないものだろう。

 

 

 

「よし、準備できました。」

 

 

一人の研究者がそんな声を上げる、この夢はどんな結末を迎えるのだろうな。

 

そうして装置が動き出した。研究者たちの目線の先にある装置にいたのは一羽のニワトリと高円寺だった。いやなんで高円寺いがいるんだよ。

…夢の中でツッコんでも意味ないな。

 

研究者たちは連携をとって装置を操作している。夢とはいえよくこの研究者たちは高円寺を捕まえることができたな。

 

「よし、融合開始。」

 

はっ?こいつ今なんつった?融合だと?ニワトリと高円寺を?それはちょっと見てみたいな。

そう考えているとニワトリと高円寺が光りだし一面が真っ白に包まれた。ホントに融合するのか…

 

「よし、成功だ。」

 

研究者の声を聞いて俺もその光景を見る。

そこにいたのは、頭は高円寺、身体は鶏のやべえキメラが完成していた。俺の夢よ、なんというものを作り出したのでしょう。

 

高円寺ニワトリは、堂々と歩き上を見上げ高らかに鶏鳴をあげた。

 

 

 

「フハハッハー。」

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

「いや待てよ!!」

 

 

そんなツッコミを声に出して目を覚ました。回りを見るとテントの中、他の奴らはまだ寝静まっている。とりあえず俺の声で起きなかったことに安堵するが、俺は一人頭を抱える。なんという夢を見たんだ。俺の頭の中も混沌なギャグに侵食されているのだろうか…

 

 

「フハハッハー。」

 

 

夢で聞こえた声が現実でも聞こえてくる。えっここも夢か?いや違うな。俺は誰も起こさないようにテントを出た。

そして最初に見たのは木に登り折れない枝に乗って鶏鳴の真似事をしている高円寺の姿であった。何しているんだろうこの御曹司は…

 

 

「フハハッハー。」

 

「『コケコッコー』に寄せた高笑いするんじゃねえよ…」

 

「おや、良い朝だねぇブラックボーイ。」

 

 

俺に気づいたのか高円寺は、木から降りてきた。結構高いところからの落下なのに、ダメージを受けてはいなさそうだ。綾小路もそうだが、高円寺も身体能力に関してはバケモノだな。うん?というか昨日はあまり考えていなかったがこいつがリタイアしてないだと!?

 

 

 

「どうかしたのかい?」

 

「いや…無人島生活は満喫しているか?」

 

「ふむ…不足を楽しむという意味では満喫してるとも。」

 

「そうか…まあこんな経験なんてそうできることではないからな…ところであの高笑いはなんだったんだよ?」

 

「あれは、私が自ら朝を伝えるためのものさ。現に君は私の鶏鳴の真似事で目覚めたのだろう?」

 

「まあそうだが…」

 

 

 

俺の場合は夢にまで入ってきたわけだがな。というか別に起こさずとも、普段との寝心地の違いでもうすぐみんなも目を覚ますだろう。

 

 

 

「やあ、おはよう、高円寺君。黒凪君。」

 

「おうおはよう平田。」

 

「やあ輝ける朝だねえ。ラブボーイ。」

 

 

そう言っている間に平田が起きてきた。

 

 

「二人とも早いんだね。」

 

「私はショートスリーパーなのでね。」

 

「俺はまあ…高円寺の鶏鳴で目をさましたというような感じだな。」

 

「?」

 

「気にしなくていいぞ。とりあえずみんなの朝飯でも準備するか?」

 

「そうだねこれも愛だね。」

 

「ラブだねぇ。」

 

「そうだな、愛だな。」

 

 

そうしてみんながぞろぞろと起きてきて残っていた木の実や果実で朝飯をすませるのだった。

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

「お願いします。黒凪さん!!」

 

 

朝の点呼が終了したのち各々が食料の調達の班分けをしようとしたとき、Cクラスの男子が三人やってきた。何事かと思ったらいきなり土下座をしだした。いったいなんだというのだ…

 

 

「…どうした何があった?」

 

「その…俺たちCクラスは今、バカンスを楽しんでいるんです。」

 

「…自慢に来たのか?」

 

「いえっ!!そうじゃなくてですね。」

 

 

じゃあ何しに来たんだろうか。

 

 

 

「今日はみなさんをご招待にに来たんです。昨日龍園さんがここでご馳走をもらったみたいなので。」

 

「……何が目的だ?ポイントか?情報か?報復か?」

 

 

蛇肉を食わせたことキレてんのかねぇ。しかし、ご馳走か。昨日からバカンスをやっていることを考えると蛇肉をご馳走と言うあたり、皮肉がきいてるね。

 

 

「あの…龍園さんからの伝言ですが、『クククッ本当のバカンスというものを教えてやるよ。』とのことです。」

 

 

伝言ならその笑いを真似する必要はないと思うんだけどな…

 

 

「そうか…今更ながら土下座の意味はなんだ?」

 

「みなさんにバカンスにきていただいて構わないのですが…」

 

「ですが…何かやってほしいことでもあるのか?」

 

「黒凪さん……元グラビアアイドルの水着姿が見たいです!!!!」

 

「そういうことか……」

 

 

土下座の意味がようやく理解した。こいつらは、自分たちのバカンスに愛里を連れてきて欲しいのだ。そして水着姿を拝みたいと。俺自身としてはあまり見せたくないけどどうしたものか…

 

 

「絢都。私はいいよ。」

 

「愛里。」

 

 

後ろから来た愛里がそんなことを言う。まあアイドルやっていたのならそういう視線には慣れているのかな。というか俺の思考を読み取ったよな?

 

 

「ねえ、Cクラスのバカンスにみんなで行っていいの?」

 

「えっはいみんな来てもらって大丈夫です。水着とかも用意していますし、モーターボートも借りましたので海も楽しめますし、お昼からバーベキューもやります。」

 

「そうなんだね。」

 

 

愛里はそのままCクラスの男子と会話してる。そいつらは愛里に来てほしいのか、自分たちのバカンスのアピールをする。バーベキューの言葉に何人かは反応していた。まあ昨日の晩飯なんて木の実とか果実だもんね。

 

 

 

「わかったあとで、希望する人だけそっちに遊びに行くね。」

 

「あっはい。待ってます!!」

 

「あっでも…」

 

「どうしました?」

 

 

愛里の好感触な返事に喜びの感情を帯びて返事したCクラスの連中が帰ろうとしたタイミングで愛里がまた声を掛ける。

 

 

 

「私を見るのは構わないけど、見すぎはだめだし、なにより勝手に撮ったのなら…」

 

「撮ったのなら?」

 

「…潰すしかないよね♪」

 

 

潰す発言に少し顔が青くなるC男子たち。

 

 

「あっあの…何を潰すんですか?」

 

「そりゃあ…男女共通の球か、男だけの玉だよね?」

 

「ひっ!?」

 

 

前者が眼球で後者が…まあ、言わなくてもいいだろう。C男子たちは股間を手で押さえてるが君らまだダメージ受けてないだろ。

 

 

「で、では俺たちは待ってますので。」

 

 

そう言ってC男子は帰っていった。愛里…強くなったな。

 

 

「今日は、楽しめそうだね。」

 

「そうだな…」

 

 

俺たちは、クラスの人らと話してCクラスのいる海辺へとむかうのであった。

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

「おう、龍園。来てやったぞ。」

 

「クククッ歓迎するぜ。昨日の飯の礼だ。」

 

 

俺たちDクラスは、大半がこのビーチにやって来ていた。堀北や櫛田はお留守番をしているわけだが…櫛田はむしろ喜んでいたな…堀北、生きているといいんだが…

 

 

 

「水着ならレンタルしてあるから好きなものを着ればいいぜ。こちらの男連中はお前らの女子たちの…特にお前の女の水着姿を期待しているからな。」

 

「そうか…だそうだ愛里。」

 

「わかった。じゃあ着替えて来るけど…覗かないでね。」

 

「安心しろ。覗くことはないし、覗かせないから。」

 

「絢都になら覗かれてもいいよ?」

 

「アホなこと言ってないで、早く着替えて来なさい。」

 

「はーい。」

 

 

 

愛里の生着替えとか見たい欲望は、あるけれどそれは自重する。水着に着替えに行く愛里やDクラスの女子たちを見送り他の男子もモーターボートのところへ行ったり、ビーチバレーに参加したりとこの場に俺と龍園だけとなった。

 

 

 

「ずいぶんと、羽振りがいいんだな。」

 

「はっ言っただろ。昨日の飯の礼だと。」

 

「蛇を食わせただけだぞ。」

 

「それでもだ。本物の肉の旨さを思い出させてやるよ。」

 

「そうかい…」

 

 

うーん、なんか律儀な奴に思えてくる。龍園ってこんな奴だっただろうか…

 

 

「まだお前の女の着替えはまだみたいだな。このでも飲みながらそのへんうろついてな。」

 

「おう。」

 

 

 

龍園から炭酸のジュースをもらう。おいぬるいんだが?もてなしはするがそれはそれとして、蛇を食わせた反撃はするってことか?

まあ、貰った以上特に文句を言ううわけにもいかず、このビーチ内を散策するのであった。

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

「かひゅー、かひゅー。」

 

「……」

 

「椎名サン…」

 

 

 

散策して見知った顔に会えたはいいが…椎名ひよりが死にかけているんだが?アルベルトもどうすればいいのかわからず佇んでいる。うん、俺もどうしたらいいかわからないよ。

 

 

「…なあアルベルト。」

 

「ナンデスカ?」

 

「何がどうしてこうなった?」

 

「ワカリマセン…タダ、昨日カラ不調ニナッテイッテマシタ。」

 

「そうか…」

 

 

昨日からって椎名も夏風邪をひいたのだろうか…いやこれは風邪の症状ではないな。なんというか生気が失われているような…

 

 

 

「どうか…本を……インクを……紙の香りを…」

 

「禁断症状ですねこれ。」

 

 

理解した。本がなくて死にかけていたんだな。一日、二日ほどでこうなるなんて原作以上の本の虫だな。いやそう表現するには何かが違う気がする…まあたいそうなご病気だと言うことで。

 

 

「コノ状況ハ、ドウシマショウ?エジソンサン。」

 

「隣人な。偉人じゃねえから。」

 

 

俺に聞くんじゃねえよ。どうにかできるならとっくに何とかしているだろうよ。

 

 

 

「とりあえず…応急処置として、ルールブックやカタログでも与えておいたらいいんじゃないか?」

 

「ソレヲヤッタラ、『いらない』ト返サレマシタ。」

 

「じゃあ、さっさとリタイアでもさせてやれ。」

 

 

意外とワガママなんですね。こだわりが出来てしまったのだろうか…考えても理解はできそうにないな。

 

 

 

「まあ、椎名について後のことはアルベルト、お前に任すよ。」

 

「ワカリマシタ。息ノ根ヲトメタライイノデスネ?」

 

「トドメを差そうとするんじゃねえよ!?船に連れていったらいいんだよ!!」

 

 

Cクラスのポイント事情は知らないがもうここまで来たら全部使いきったんだと思う。なのでもう連れて行ってもいいんじゃないかな。まあ後のことはアルベルトに任せるとしよう。

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

愛里はまだ着替え中なのでその辺をうろつく俺なのである。アルベルトはあの後龍園に確認をとったのちに椎名を船の方へと連れて行った。あのまま放っておいたらどうなっていたのだろう…考えるのはやめておこう。

 

 

 

「このヘンタイ!!」

 

 

えっいきなり怒られた?いや俺じゃねえな。声のした方に歩いていくとそこにいたのは、海パンの石崎とジャージ姿の伊吹澪(いぶきみお)であった。この世界線だと伊吹を始めてみたな。

 

これはあれか、石崎が何かしらの要求をして伊吹に怒られたという図なのだろうか…もう少し様子を見るか。

 

 

 

「なあ伊吹、お前も水着に着替えて遊んだらどうだ?」

 

「なっなに言ってるのよ!そうやって素肌晒して欲情した奴がいたらどうするの?!も、もしかしてそれが狙いなの?このヘンタイ!!」

 

「いやちげーよ。伊吹だけあそんでないんだし、ほら、みんなと遊ぼうぜ。」

 

「み、みんなしてあたしで遊ぶ!?やはりそういうことかこのヘンタイ!!」

 

「いやそうは言ってねえよ!!」

 

 

なるほどな…伊吹…お前、脳内ピンクなのか…Cクラスにも尖ったやついるんだなあ…いやどのクラスも大概か。

 

 

「なあ伊吹、大丈夫だって。お前が思っているようなことにはならないって。」

 

「なっ!?最初は優しくとか言っておきながらどうせ想定以上のことが起こるって分かっているんだからね!このヘンタイ!!」

 

 

 

ヘンタイなのは伊吹のほうなんだよなぁ…思わず隠れてこのやり取りをみてしまったけどこれは、気づかれる前にここを去ったような気がするな。絡まれたらめんどくさそうだ。

そう思って俺は立ち去ろうとしたら、足元の木の枝を踏んでしまった。やっちまったな…

 

 

 

「!?!!!?!だ、誰かそこにいるの出てきなさいヘンタイ!!!」

 

「どうもお邪魔してます。」

 

 

出る前からヘンタイ呼ばわりされてしまうとは…どうすれば彼女を刺激しないようにできるか……無理かもな。

 

 

 

「おう黒凪、ちょっと見苦しいところ見せちまったな。」

 

「見苦しいって何よ。というかあんたなんで覗いてたのよ?そういう趣味でもあるわけ?このヘンタイ!!!」

 

「会話が通じなさそうだな。」

 

「すまんな黒凪、伊吹はちょっと自意識過剰っつーか、まあいろいろとあるんだ。」

 

「そうか…」

 

 

石崎…それあまりフォローになっていないからな。いろいろとありそうではあるが…

 

 

 

「そういや黒凪、嫁さんはどこだ?」

 

「まだ着替えているはずだ。あとまだ嫁じゃねえよ。」

 

 

嬉しいことを言ってくれるな。いやもしかしてこいつも楽しみにしているのか?

 

 

「石崎…一応言っておくが…」

 

「ああ、大丈夫。写真は撮らない!!心の脳内フォルダに保存するから。」

 

「それならいいか…いやそれはどっちだ?」

 

 

脳内フォルダの場合、心というより頭の方だと思うんだけどな…まあ約束を守るのならいいか。

 

 

 

「はあああああああ!?」

 

「なんだよ伊吹、そんなに大声をだして?」

 

「あんた付き合っているこここ、恋人がいるっての!?」

 

「そうだが…それがどうかしたか?」

 

「…なあ伊吹、黒凪と佐倉さんって結構有名だと思うぞ。」

 

 

石崎とのやり取りにそこまで驚くようなことでもあっただろうか…伊吹は何故か顔を真っ赤にしているし…

 

 

 

「つ、つまり、あんたは女がいながらあ、あたしに何かしようとしていたってこと!?」

 

「いやそんなこと、微塵も考えちゃいないが?」

 

「く、口では何とでも言えるのよ!!着替えから帰ってこない時間の内に女遊びがしたくなり石崎に見張りでもさせてあ、あたしにあんなことやこんなことをさせようと…」

 

「それ全部君の妄想だからね。」

 

「妄想を超えるようなことをするつもりだったの!?もしかしてあたしと本命の恋人と…」

 

「あのさ会話のキャッチボールをしてくれない?」

 

「監視カメラもないこんな開放的なところで、欲にまみれた男の毒牙にあたしはかけられて…こ、このヘンタイ!!!!」

 

「ヘンタイはお前だよ!!」

 

 

もう疲れたよパトラッシュ。妄想や思い込みで暴走する伊吹の相手をするのはとても面倒くさいというこが分かった。石崎はこいつの相手をしているの偉すぎるだろ。

 

 

「す、すまん黒凪。伊吹のことは俺が何とかしておくからさ、他のところで遊んでいってくれ。」

 

「おう…そうさせてもらう。」

 

「何よ石崎…もしかしてあたしを助けてそのお礼としての要求があたしの…やっぱヘンタイ!!!」

 

 

俺はその場からそそくさと去っていった。なんでこんなに遊んでもいないのに疲れているのだろうか…

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

いろいろなところをぶらりと歩き回って一周していくところがなくなったので愛里が着替えに入ったテントの近くにで海を眺めて、ジュースを飲んでいた。なんだか試験中なのに贅沢なことやっているな俺は。

あっジュースがなくなった。

 

 

 

「絢都お待たせ。」

 

 

愛里の声が聞こえて振り返るとそこには、黒色のシンプルなビキニ姿の愛里が立っていた。

 

 

 

「お、おう。」

 

「えへへー…へ、変じゃないかな?」

 

「とても似合い…ます。」

 

「そ、そっか…」

 

 

あまりにも魅力的で語彙力というか喋る力すらなくなってしまった。ヤバイめっちゃ可愛い。

 

 

 

「うおおおおおおおおおおお!!」

 

 

周りの大声で思考が戻った。そういやここCクラスの拠点だし、なんならDクラスの奴らもいる。というわけで俺は持ってきていた自身のジャージを愛里に羽織らせた。

 

 

「あー。」

 

「あーじゃねえからなお前ら。」

 

 

俺の行動に落胆する野郎連中にツッコミをいれる。ものの数秒かもしれないがそれで満足しとけ。

 

 

「いい匂いがするね絢都♪」

 

「嗅がなくていいからな。」

 

 

 

流石に衣類は洗濯ができない以上、汗の匂いは残っているから嗅がれるとそれはそれで困る。

 

 

「じゃあ愛里、お散歩デートでもしようか。」

 

「うん♪」

 

 

俺は愛里の手を取りまたその辺をうろつくことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「クククッいい女だな。」

 

「それはどうも、というわけで見物料として、愛里にジュース渡しな。」

 

「ふん、俺のところにきたのはそういうことか…オレンジでいいか?」

 

「うん、ありがとうね。」

 

「はっ構わんさ。」

 

「あっ冷えている奴をやれよ。俺みたいなぬるい奴じゃなくてな。」

 

「…分かってる。」

 

 

 

というわけで龍園のところに自慢と飲み物のせびりにやってきた。こいつ俺が温度の指定でもしなかったら愛里にもぬるいジュースを渡していたのでは…流石にそれはないか。ところで愛里さんや、俺はもうジュースのこと気にしてないからそんな睨みを利かすな。

 

 

 

「おい、黒凪。お前の分ももう一個やるからさっさとどっか行け。そんで他の奴らに自慢でもしておけ。」

 

「自慢なんかするつもりはないけどな。」

 

「はっそうかよ。そうだな自然の姿が一番の自慢になるわな。こんなことならブラックコーヒーを買っておくべきだったな。」

 

「そうか…じゃあ行こっか愛里。」

 

「うん。」

 

 

 

なんだね、龍園君。俺たちが甘いとでも、ただDクラスには俺ら以外にもカップルがいるからその甘い雰囲気はそこかしこで発生すると思うけどな。まあそんなことは気にせずに愛里とデートを楽しもう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「黒凪君。佐倉さん。」

 

「ヤッホー二人とも。」

 

「平田に軽井沢か。」

 

 

歩いた先で二人を見かけたので合流した。軽井沢は赤いビキニ、平田も海パンに着替えていた。そういや俺、その辺うろうろしていたから着替えてねえや。まあいいか。

 

 

 

「昨日のお礼でここに招待してくれるなんて、龍園君もなかなかに愛を持っているんだね。」

 

「そうだな。」

 

 

何か裏があると思ってしまう俺だが、平田が愛認定したんならまあ問題ないだろう…

 

 

「だけどなんだかここで過ごしていると試験中だってこと忘れるね。」

 

「そうね、あたしたち…遊んでいて大丈夫かな?」

 

「まあ試験のテーマが『自由』であるからペナルティ行動以外は何も問題ないだろう。」

 

 

愛里と軽井沢がすこしばかり不安になっているが、こうやって遊ぶこと自体は何も問題はないのだ。問題は…ここで娯楽や贅沢を知った以上、明日からの五日間を耐えきれるかどうかってことだろう。

 

 

 

「ねえ、黒凪君。」

 

「どうした?」

 

「あたしの後ろにいる人たち…わかる?」

 

「後ろ?」

 

 

軽井沢の後ろの方を見ると遠くに女子二名に抑えられているメガネの女子が遠くに見えた。

 

 

 

「お姉さま、お姉さま、お姉さま。」

 

「諸藤さん、落ち着いて。」

 

「流石に今行ったらだめだから。」

 

「ああ、お姉さまの引き締まった身体、魅惑の宝がそこにあるのに!!」

 

「「諸藤さん!落ち着いて!」」

 

 

 

抑えられている人夏休み前に出会った諸藤さん。抑えている二人は、恐らく藪と山下という子だろう。

 

 

 

「…大変だな軽井沢も。」

 

「他人事とか思ってない?」

 

「実際、他人事だしな。」

 

 

ジト目で見られるが気にしない。度が過ぎれば平田がなんとかするだろう…多分。

 

 

「じゃあ、お二人さんも甘いひと時を楽しみな。」

 

「ちょっ黒凪君////」

 

「黒凪君。それは///」

 

 

 

意識しないようにしていたのか俺の言葉で顔を真っ赤にする二人。ホントにこの世界線だとお似合いだな。

 

そんな二人を置いて俺は愛里とまたその辺を歩いて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…」

 

「…」

 

 

そしてこうなった。愛里と長谷部が正面から向かい合って無言のにらみ合いというべきか…なんで喧嘩っぽい雰囲気になるんだよ…

周りの男子どもは、Dクラスの二大マウンテンを見て興奮している。

 

 

「どうしてこうなるんだ三宅。」

 

「俺に聞かないでくれ黒凪。」

 

 

俺も三宅もただ困惑したまま沈黙は続く…かに思えた。

 

 

 

「フーン愛里は黒なんだね。」

 

「波瑠加ちゃんは白なんだね。」

 

 

なんだか二人だけが納得したような空気になりましたが、喧嘩しないのならそれに越したことはないな。というかいつの間に名前呼びになったん?

 

 

「そういや黒凪は、海パンに着替えてないんだな。」

 

「その辺うろつき過ぎて着替えるのを忘れたんだよ。まあ泳ぐつもりもあまりないからな。」

 

「そうか。」

 

「おう。」

 

 

 

なんだか俺と三宅の会話が淡泊に感じる…まあそう喋る機会もなかったが。

 

 

 

「よし、みやっち、愛里たちよりも海を楽しむよ。」

 

「じゃあ絢都、波瑠加ちゃんよりも夏を楽しむよ。」

 

「「ああ。」」

 

 

なんだかんだ変なところで張り合うのか…喧嘩ではないから別にいっか。俺は二人と別れて愛里に引っ張られながらこの無人島で楽しめる夏を堪能した。

 

 

 

 

 

 

「クククッお前ら飯だぜ。これが本物のバーベキューだよ。」

 

 

 

龍園の言葉にDクラスから「おー。」という感嘆のこえがあがる。まあ昨日は木の実と果実だけだもんな。

 

 

「ほらよ黒凪、これが『本当』のバーベキューだぜ。」

 

「いちいち強調するな…有難く頂くよ。」

 

 

嫌味ったらしい龍園から肉と野菜が刺さった串をもらう。そんなに根に持っているのかねえ…そして食おうとして串を見ると開いた口がふさがった。

 

 

「おい龍園、これ焼いてねえやつじゃねえか。」

 

「おっと、間違えてしまったな。こっちは、焼けてるぜ。」

 

 

絶対わざとだなこいつ。まあ今度こそ大丈夫だな…食った瞬間にポイント請求とかしてくるか…流石にそれはないか。

 

 

 

「おう、うまいな。」

 

「はっそうだろうな。俺がじっくりと焼き加減にこだわったんだからな。」

 

「いやお前が焼いてたんかい!!」

 

 

ここはアルベルトとか他の奴らに任せるんじゃないのか…まあ美味いからなんでもいいか。

 

 

 

しかし、少しばかり考えてしまう。俺たちDクラスは昨日の蛇を食わせたお礼としてここに招待されてきて遊んだし、いい飯も食わせて貰った。この状況でも贅沢できることを知ってしまった。俺たちはポイントを節約するなら、明日からの五日間は、出来うる限り自給自足のような生活をするしかない。ただそんな生活に疲れてくるとふとした瞬間にこの光景を思い出してしまうだろう。そして楽な方に手を伸ばしてしまうかもしれない。

 

そうやって心を揺さぶるのが龍園の戦術なのだろうか。もしそうだとしたら龍園はそうとうな策略家であるな。もしかして俺たちが昨日受け入れてなければ、この戦術のターゲットはBやAクラスの人たちになっていたかもしれないな。

 

龍園、この世界線でも恐ろしいやつだ。

 

 

 

 

「どうしたの絢都?」

 

「愛里…いやなんでもない。肉の旨さをよく味わっていただけだ。」

 

「それにしては眉間にしわがあったよ?」

 

「…少し考え事をしていただけだ。」

 

 

愛里に指摘されて、思考やめる今は、このひと時を楽しもう。そう思い愛里が串にかぶりついている姿を

見る。

 

 

 

「あの…絢都…そこまでまじまじとみないで////」

 

「あっすまん。」

 

 

頬を赤らめて言われたので視点を海に替え自分の串肉を堪能する。まあ明日のことは、明日にでも考えよう…ダメな人間の発想になっている気がする。

 

 

 

「だから俺のところでいちゃつくんじゃねえよ…」

 

 

 

後ろからそんな声が聞こえてきたが………気にしないことにする。

 

 

 

 




あとがきの霊圧がきえた!?


この話の序盤部分をあまりにもふざけたもの書いたが後悔はしていない!



番外編についていろいろと考えていますが、原作キャラを連れて来るときの時系列というかどこまですすんでそれをやろうか悩んでいます。

例えば綾小路なら春休みか冬休みとかその辺のタイミングにしようかと考えています…形になるかな。


意見や提案があれば感想や活動報告のほうにでも言っていただけると幸いです。


次回もお楽しみに。

この作品の番外編で見たいのは?

  • 他ヒロインのIFルート
  • 原作キャラをこの世界線に連れてくる。
  • メインヒロインとただイチャイチャする日常
  • その他

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