どうしてこうなった!?よう実!!   作:田舎狩人

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前回のあらすじ

占いだけなら凄かったんだけどなぁ
以上


第35話 プールだよ、全員集合

夏休みの最終日、いろいろなことがあったが平和と言えば平和だっただろう。

 

 

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なんて考え部屋で涼んでいると生徒会長から電話がかかってきた。

 

 

 

「新しい朝が来たぞ黒凪。」

 

「そのフレーズはラジオ体操前にしか聞かないのですよ。」

 

 

モーニングコールのつもりなのか彼らしいジョークなのかはさておいて生徒会長が無意味に電話をしてくるわけはないので、今日はお仕事のようだ。

 

 

 

「それで…何用です?」

 

「プールに行くぞ。」

 

「えっ?遊びですか?」

 

「違う。監視、あるいは視察だ。」

 

 

 

誘い方の文言的に遊びだと思っていたんだが違ったようだ…残念。

 

 

 

「わかりました。それで服装は?」

 

「海パン以外に何を着るつもりだ?」

 

「うん?」

 

 

 

何かすれ違ったような気がする。風紀の監視のためなら別にシャツを着ても問題ないだろうし、救命ならライフジャケットくらいは着けるべきだろうし…あれやっぱ遊ぶつもりじゃないのか?

 

 

 

「あの…彼女を連れて行っていいですか?」

 

「仕事をするのなら別に問題ない。」

 

「やっぱ遊びですよね?」

 

「仕事だが?」

 

 

仕事とは言い張っているが…その実生徒会長も遊びたいのでは?

 

 

 

「メンバーはどうなるのです?」

 

「全員だ仲間外れはだめだろう?」

 

「まあそうですが…何か楽しみにしていることはないんですか?」

 

「仕事だぞ楽しむことはそうないはずだ。」

 

「…橘先輩の水着とかは?」

 

「不快にならない程度にはチラ見する。」

 

「…やっぱ遊びですよね?」

 

「仕事だが?」

 

 

なかなかに仕事だと譲らない模様。強情ですね。

 

 

「妹の水着姿は楽しみじゃないんですか?」

 

「ふっ黒凪、鈴音はどんな姿でも可愛いだろ?」

 

「一息ついて言うセリフですかそれ。」

 

 

 

相変わらずのシスコンで少し安心しましたよ…安心しても大丈夫なのだろうか…

 

 

「妹の可愛さは同じクラスにいるお前なら理解はできているだろう。佐倉がいなければ彼女したいという欲望も持ったんじゃないか?」

 

「あーまあソウデスね…」

 

 

なんかエンジンでもかかったような気がする。少し面倒くさくなって来たぞ。

 

 

「俺も、妹じゃなければ声をかけアプローチをして清き付き合いをしていただろうと思っている。」

 

「おっとリアクションに困るなあ。」

 

 

とんでもない爆弾を投下するんじゃないよこの人は。聞いてる相手が俺であってよかったと思う。

 

 

 

「黒凪はどうだ?俺の妹は?」

 

「えっ…彼女したいと言ったら許可するんですか?」

 

「今のお前には佐倉という女がいるだろう。そんな不義理な奴に妹は託せないな。」

 

「そりゃそうでしょうね…まあ俺はいらないですね。」

 

「黒凪…俺の妹をいらないと言ったか?いい度胸だな?」

 

「あんた今最ッ高に面倒くさいぞ!!」

 

 

最早何を選んだら正解なのか…いや正解なんてないのかもしれないな。

 

 

 

「ともかく場所はプールに現地集合だ。仕事時間は特に決めてない、問題ないと判断したらその時点で解散してもらっても構わない。」

 

「そうですか…やっぱ遊びですよね?」

 

「仕事だが?」

 

 

最後まで仕事というスタンスは崩さないようだ。まあテキパキと風紀を守って愛里と遊ぶとしよう。

 

 

 

「では黒凪は来れる準備が出来たら来い。」

 

「了解です。」

 

 

 

そうして電話は切れた。とりあえず俺は愛里に連絡して、水着の準備をすることにした。

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

「というわけで生徒会で遊ぶことになりました。」

 

「そうなんだ。生徒会長さんって意外とお茶目なのかな?」

 

「どうなんだろうなぁ…まあ天然ではあると思うが…」

 

 

 

あの連絡の後愛里を誘い、道すがら事の経緯を話していた。

 

 

 

「ねえ絢都。私の水着、楽しみにしてていいよ。」

 

「そうか、それはぜひとも脳内フォルダに焼き付けておくよ。」

 

「部屋で撮影会してもいいんだよ?」

 

「それは…頼むかもしれない…」

 

「うんわかった。」

 

 

小悪魔的な笑顔で微笑む彼女。こういう時に愛里が彼女でよかったと幸せをかみしめる。

 

 

 

「あれ?黒凪君?」

 

「うん?平田か。」

 

 

 

後ろから声をかけられて振り返ると平田、軽井沢カップルがいた。まあ来るだろうとは思っていたけど同じタイミングになるとはな。

 

 

 

「君らもプールか?」

 

「そうだね、恵とも愛を深めたいし、他の人の愛模様も見てみたいからね。」

 

「愛模様って知らない単語が出てきたな…」

 

 

今日も今日で絶好調なご様子で…まあ恋人のことほっといてないからいいか。

 

 

 

「そういえば黒凪君聞いたよ。」

 

「何を?」

 

「生徒会に入ったんだってね。」

 

「ああそれか。」

 

 

 

愛里以外に言ったつもりはなかったが…情報が回るのは早いものだ。

 

 

 

「いったいどんな愛を使ったんだい?」

 

「いや愛は関係ないと思うが…」

 

「そうだね、君には深い愛があるんだからわざわざ披露しなくても気付く人は気づくからね。」

 

「ねえ、絶妙に会話できてないとおもうのは俺だけかな?」

 

 

 

平田君は愛のことになると自己完結するんだから…本人がいいならもうそれでいいか。

 

 

 

「ねえ!!洋介!!」

 

「うおっ!?」

 

「ど、どうしたんだい恵?」

 

 

平田の横にいた軽井沢がわなわなと震えていたかと思えばいきなり声を上げた。いったいどうしたというのだ…

 

 

「よ、洋介ってその……って気にしないよね?」

 

「えっ?なんて言ったんだい恵?」

 

「だ、だから。胸の大きさって気にしないよね!?」

 

「えっ!?」

 

「はっ?」

 

 

 

いきなりの問答に俺も平田も思考が停止する。もしかして愛里を見て、これから水着になることに自信を無くしてしまったのだろうか。

 

 

 

「だ、大丈夫だよ。僕は恵の全てを愛せてるとはまだ言えないけど、今日は昨日以上の愛を、明日は今日以上の愛をもって恵の全てをいつか愛して見せるから。」

 

「ほんとに!?巨乳な子にうつつを抜かさない?」

 

「現を抜かすことはないようにするから安心してほしい。」

 

「ほんとに…じゃあ洋介手を出して。」

 

「はい…えっ?」

 

 

平田の説得に落ち着いたかと思ったら軽井沢は平田の手をつかみ自分の胸に押しあてたのだ。

…ここいやあの人々が行き交うところでなにしてるんすか?

 

 

 

「け、けけけけけけい。なななななにをしているんだい!?////」

 

「な、なにって……当てているのよ……どう?///」

 

「ど、どどどどうって言われてもなにを言えば……/////」

 

「じゃあ興奮するのかって聞いているの?////」

 

「えっ………それはその……なんて言うんだろうね……服越しでも恵の温かさを感じる。その…なんだかドキドキしてきたよ。///////」

 

「そ、そう?あ、あたしも今ドキドキしっぱなし…//////」

 

 

「お二人さんさ、ここ往来の場ってことわかってます?」

 

 

 

なんだか二人だけの世界に入ってしまったようだ。どっちも顔真っ赤だし、俺の声も届いているかどうかわからないし…どうするのよこれ。

 

 

 

「ねえ絢都。」

 

「なんだい愛里?」

 

「私の胸…どう?」

 

「…いやここでは触らないからな。」

 

「じゃあプールで?」

 

「もっと触らないから!!」

 

 

愛里よ。この空気に触発されたのかわからないがここをさらに混沌としないでくれ…しかし前から想っていたんだが平田は平田で軽井沢の攻めに弱いし、軽井沢も平田の攻めに弱いし…互いに防御力が皆無なんだよな…というか彼らはいつ現実に戻ってくるんだろうな。

 

 

 

そして二人の世界が解除されるまで数分がかかったのである。

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

「いやー…恥ずかしいところを見られたね…」

 

「いや公衆の面前であんなことできるならもう何も怖くないでしょう?」

 

「黒凪君…忘れてくれると助かるんだけど…」

 

「話題に出さない努力はするとしよう。」

 

「「忘れてくれると助かるんだけど!!」」

 

 

 

あれからどれほど経っただろうか。急に我に返った二人を抑えて何とかプールへの歩みを再開したのである。というか軽井沢よ、恥ずかしいからと本当に穴を掘ろうとするんじゃないよ。『穴があったら入りたい』という気持ちのたとえを物理的に実行しようとするんじゃないよ。

 

 

 

「ねえ絢都。あれ…」

 

「あれは…」

 

「池君と篠原さんだね。」

 

「やっぱ二人も来てたんだ。」

 

 

 

俺たちは前方にいた池、篠原ペアを発見した。話題を変えるにはちょうどいいなと思っていたんだが、なにやら言い争いをしている雰囲気を感じ取った。無人島で見たような光景だ。

 

 

 

「やあ池君、篠原さんもおはよう。」

 

「うぇ、平田か。」

 

「あっうんおはよう…軽井沢さんも黒倉さんらも行くんだね。」

 

「その略されかた初めて聞いたな…というかまた喧嘩していたのか?」

 

 

まあ俺と愛里の略され方よりも喧嘩の仲裁をするとしよう。なんとなくだけど理由はしょうもないような気がするが。

 

 

 

「それでなんで喧嘩なんかしていたんだ?まあ大方池が余計なことをいったんだろう。」

 

「…まあそうなんだけどさ。」

 

 

「ねえ黒凪君。ちょっと聞いていい?」

 

「なんです篠原さん?」

 

「黒凪君は…佐倉さんが貧乳でも愛していた?」

 

「とんでもないこと聞きますね…」

 

 

 

推測はできるな。おそらく池がプールで何が楽しみかを語った時にそういう話題になったんだろうな。それを篠原さんはキレたと。そして俺に飛び火したと。

 

 

 

「そうだな…それでも俺は愛里を好きになって愛していたんだと思うよ。」

 

「っ!?じゃあ佐倉さんを好きになったきっかけは何?」

 

「ぐいぐいきますね…」

 

「私も聞きたいかも。」

 

「愛里!?」

 

 

なんということだ。愛里が興味を示したことで逃げ道がなくなってしまった。さてどう説明するか…

 

 

前世から好きだったなんて言えるわけもないからな…この世に生まれて改めて好きになったのはいつだろうか…家が隣の幼馴染だったわけで幼稚園のころから知っていてそのころから守ってあげなきゃなんて思っていて気がついたら目で追っていて、小学生になってから誰にもとられたくないなんて思って優しくしたりプロポーズしたりして気を惹いたりして中学では離れ離れだけど手紙でやり取りをしつつけて…

 

 

待て待て待て、きっかけを話せばいいのに今までの過去を振り返る思考に至っていたぞ。とりあえず守ってあげないととかそういう理由を並べたら納得するだろうか。

 

 

 

「黒凪君、もう大丈夫だよ。」

 

「えっ平田?何がだ?」

 

 

思考の海から上がると平田が俺の肩をポンっと押した。何が大丈夫なのか…もしかして俺の思考が声に出ていたとか?

 

 

 

「君の佇まいから大きな愛を感じ取ったんだ。佐倉さんをとても大切にしているということが理解できたんだ。」

 

「俺が考えているだけで!?」

 

 

思考の海に潜っていただけなのに彼はなにを感じ取ったのか…いよいよ人間離れしてきたぞ。

 

 

 

「篠原さんも感じ取ったよね?彼の愛は不変で不滅なんだよ!」

 

「……篠原さんの質問に答えたわけじゃないから納得するとは思わないが…」

 

「あ、あそこまでの愛を見せられたら言葉なんていらないね///」

 

「なにを見て納得した?」

 

 

何故顔が赤くなる?

 

 

「すげぇな黒凪。俺らがしょうもないことに気づけたよ。」

 

「うん何を言ってるんだ池?」

 

 

 

絶妙に会話できてないな。

 

 

 

「絢都…////」

 

「なんだ愛里?」

 

「その…ありがとう///」

 

「何のお礼!?」

 

 

俺だけ世界に取り残されたような感じだ…というかまた足が止まってしまっている。

 

 

 

「とりあえず進もうぜ。」

 

「そうだな…あっちょっと篠原。」

 

「なによ池…んむ////」

 

 

 

チュッ

 

 

 

「わあ、」「あら」「きゃあ。」「ふー。」

 

 

 

仲直りの印なのか池が篠原にキスをした。無人島の時とは立場が逆転したな。

 

 

「じゃ、じゃあ俺先に行くから////」

 

 

 

そういって池は走っていった。恥ずかしいのはわかるが顔真っ赤になった自分ひとりじゃ立てない彼女をおいていくなよ。

 

 

 

「大丈夫篠原さん。」

 

「うん…ねえ私って結婚したんだっけ?」

 

「違うよ。」

 

 

 

夏の暑さがみんなを暴走させているのだろうか…だとしても暴走しすぎだと思うんだが…

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

 

あの後篠原さんは先に行った池を追って走って行った。さて今度は誰と遭遇するだろうか…

 

 

 

「おー、黒凪に平田じゃねえか。」

 

「うん?」

 

 

また後ろから声がして振り返ると須藤と小野寺が走ってきた。朝から二人でランニングをしていたみたいだ。

 

 

「やあ、須藤君に小野寺さん。情熱的で健康的な愛だね。」

 

「いつも通りの平田はいいとして…なんだランニングでもしていたのか?」

 

「ああ、そして今からプールだぜ。お前らもそうなんだろう?」

 

「まあそうだが…元気だな須藤。」

 

「おうよ。Dクラスの元気担当みたいなところあるからな!」

 

「うん、それは聞いたことないな。」

 

 

ランナーズハイというやつなのかいつも以上にテンションが高い気がするな。

 

 

 

「ただ…黒凪。」

 

「どうした?」

 

「俺…プールでバスケがしたいです。」

 

「うーん、無理。」

 

 

 

テンション高いなと思ったらまた一気に落ちたような気がする。本当にこの世界線の須藤はバスケ愛がすごいね。

 

 

 

「…そうだ黒凪。俺いいこと思いついたぜ!!」

 

「おう…まあとりあえず聞かせてもらおうか。」

 

「プールで出来るボール球技を作ればいいんだよ!!」

 

「…ほう。」

 

「ドリブルは無理だろ…てことはパスでゴールまでつないでいけばなんとかなる…バスケゴールよりもサッカーゴールの方がシュートは決められそうだな…な黒凪、いいアイデアだと思わねえか?」

 

「いいアイデアだとは思うぜ。そんなスポーツが存在しているという点を除けばな。」

 

 

 

それまるっきり水球じゃないかな。発想はいいけど先人とかぶっているから残念だ。

 

 

「じゃ、じゃあ水中で六対六の人数で戦うボール球技なんてどうだ?」

 

「うんそれブリッツ〇ールのこと言ってない?多分俺らはあのレベルの潜水も投球も無理だろ。」

 

 

どこぞの最終幻想のシリーズ十番目にでてきたやつじゃねえか。あれをやるには俺たち人類は柔すぎるぞ須藤。

 

 

 

「そっかぁ…いいアイデアだと思っていたんだがな…」

 

「不可能という点に目を瞑ればいいアイデアだったかもしれないな。」

 

「須藤君の愛が広がってきているね。」

 

「そうかあ…というか小野寺たちは…」

 

「向こうで恵や佐倉さんと話しているね。」

 

 

 

少し距離が空いたところで三人が何かやっていた。

 

 

 

「へえ小野寺さんって結構お腹固いんだね。」

 

「軽井沢さんもなかなかに鍛えているほうだと思うけど。」

 

「まあね、佐倉さんは腹筋とかないけどくびれとかすごいね。流石グラビアアイドルってことかな。」

 

「今でも太らないようにはしているけどね。絢都のためなら頑張れる。」

 

「本当に仲がいいね…てかさ小野寺さんの腹筋マジすごいんだけど。」

 

「ちょっと軽井沢さん触り過ぎ、くすぐったいんだけど。」

 

「でも小野寺さんの腹筋すごいよ。」

 

「ちょっ!?佐倉さんまで、あははくすぐったいって」

 

 

女三人お腹を見せあい、そして触りあっていた…俺たち男衆はただ遠巻きに見るしかできなかった。

 

 

 

「なあ黒凪。」

 

「なんだ須藤?」

 

「あれ…止めれるか?」

 

「どうやって止めろと?」

 

「あれも愛だから僕らもやるかい?」

 

「うんやらない。」

 

 

 

この後いじられ過ぎた小野寺さんが須藤に泣きつき俺と平田は自分の彼女たちを注意した。そして須藤と小野寺はプールの前にもう一走りしてくると言ってランニングを再開した…いや元気過ぎね?

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

「ゆきぴープールに行こうよ~」

 

「いや俺はいかないから摩耶だけでも楽しんだらいいと言っているだろう。」

 

「ゆきぴーと一緒じゃないといやなのー」

 

「俺は勉強をする予定なんだあ」

 

「その予定はキャンセルでぇ。」

 

 

 

なんかやってるなぁ。須藤たちと別れたあとすぐに、幸村と佐藤のペアに出会った。佐藤は幸村とプールに行きたくて幸村のお腹に手をまわして力ずくで引っ張っている。一方幸村はそれに抗って寮に向かっている…ように見えてずるずると少しずつ引きずられている。

パワー負けしてるぞ幸村。

 

 

 

「……諦めたらどうだ?幸村」

 

「黒凪か…この状況を何とかしてくれ。」

 

「あっ黒凪君、ねえゆきぴーを説得してよう。」

 

「…とりあえず落ち着け。」

 

 

まずはその引っ張りを止めさせて話し合うことにした。

 

 

 

「それで幸村はどうして行きたくないんだ?」

 

「俺は今日夏休みにやっていた勉強の復習をしようとしていたんだ。」

 

「それは別のタイミングでもよくないか?プールが開いているのは今日が最終日なわけだし

…」

 

「それは…俺にだってルーティンみたいなものなんだ。それを崩されるのはどうもな…」

 

「なるほどな…佐藤さんはとりあえず行きたい理由とかアピールポイントとかある?」

 

 

 

人それぞれにルーティンとかやりたいことがある以上強く言えないな。とりあえず佐藤からなにか幸村が行きたいと思える言葉を引き出すことができたら簡単に解決できそうだが…

 

 

 

「うーん…ゆきぴーと思い出作りたいなぁって…ダメかな?」

 

「っ!?だ、ダメだ。」

 

「なんだろう…もうひと押ししたら落ちそうな気がするな。」

 

「着実に愛が育まれているね。」

 

 

 

平田言うことはさておいて、何故幸村はそこまで拒むのか……自分が運動が出来ないからとかかな…

 

 

「なあ幸村」

 

「なんだ黒凪。」

 

「別に運動できないのは恥じゃないと思うぞ。」

 

「な!?」

 

「やはりそういう理由か。」

 

「どういうこと?」

 

 

 

俺の発言に何故バレたと言わんばかりに驚く幸村。やはり気にしてはいたんだな。

 

 

 

「簡単に言えば運動できない姿を見せたくないということだな。」

 

「く、黒凪!!はっきり言うなよ。」

 

「そっかぁ…大丈夫だよ。私はそれでもゆきぴーと一緒に行きたいな。ねえゆきぴー、私夏の思い出、作らない?////」

 

「そう……だな…わかった///」

 

 

 

なんかあまあまな空間が出来た気がする。まあ問題は解決できたものだしいいか。

 

 

「しかし…俺は水着を買ってないな。」

 

「あぁ本当に行く気がなかったんだな。」

 

「じゃあ一緒に買いに行こっか。」

 

「いや…女子と選ぶのはちょっとな…」

 

「じゃあ僕と一緒に行こうか。大丈夫一番いいものを選ぼう!」

 

「それはそれで大丈夫か?」

 

 

幸村の水着買いに平田が参入したが、それはそれで大丈夫か?一番いい水着って何だろうなあ…

 

 

 

「さあ行こうか。時間は有限だよ。今日この日に愛が深まるんだよ!」

 

「声高らかにそんなことを言わないでくれ!!」

 

 

幸村を引っ張って平田はどこかに行ってしまった…軽井沢と佐藤が取り残されたんだが…

 

 

「…あたしたちもついて行こっか?」

 

「そうだね…」

 

 

2人も平田たちの後を追うことにした。しかし今日は同じクラスの奴らによく遭遇するな……あと一組くらい遭遇しそうだな…

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

「うぐぐぐ」

 

「うぎぎぎ」

 

「まあ最後はそうだよな。」

 

「黒凪も止めるのを手伝ってくれ。」

 

「はいよー」

 

 

というわけでおそらく最後のペアになるであろう長谷部、三宅と出会った。遭遇するや否や愛里と長谷部がちょっとした取っ組み合いが始まったわけだが…あんたら好きねぇそれ。

何とか引き離すことには成功したけど離れていても威嚇しあっている…野良犬か君たちは。

 

 

 

「黒凪たちもプールか?」

 

「まあそうだな…生徒会の招集で行くことになったがな。」

 

 

 

俺と三宅の仲は良好なのになぜこの二人はこう…悪いというわけではないが毎度張り合うのか。

 

 

 

「フーン、夏休み最後の日にプールで思い出作りってなんか安直じゃない?」

 

「うぐっ!波瑠加、安直ですまない。」

 

 

「なにおう波瑠加ちゃん私のデートにケチつける気?」

 

「そんなことよりそっちの発言でお隣さんダメージ負っているぞ。」

 

 

長谷部の発言に三宅が胸を押さえるような動きをする。あなたが飛ばした言葉の刃横に飛びましたよ。

 

 

 

「ふん、場所はどうであれ一緒に過ごすことが重要なのよ。最近絢都は構ってくれる回数が減っているんだし…そういう重要さが波瑠加ちゃんにはわからないんじゃない?」

 

「あいたたた…本当にすみません。」

 

 

「ぐぬぬぬ愛里のくせに好き勝手いって」

 

「なあ佐倉さん、横の彼氏がダメージを負っているんだが。」

 

 

 

今度は愛里の発言に俺が胸を押さえる。なんでこの二人は刃を真横に飛ばすのだろう…

 

 

 

「なあ愛里、仲良くできねえのか?」

 

「ダメだよ絢都。私は波瑠加ちゃんの一歩先を行かないといけないんだから。」

 

「うんどういうことなの?」

 

 

なんかよくわからないが愛里的に譲れない何かがあるみたいだな…喧嘩するほど仲がいいなんて言うけど、いずれ長谷部とはほのぼのとした感じで仲良くなってほしいんだがな…多分無理か。

 

 

 

「みやっち…私たち勝つよ!じゃあ行くよ。」

 

「な、何にどう勝つんだ。待ってくれ。」

 

 

 

先に行ってしまった…なんというか夏休み最後に一波乱が起きそうだな。

 

 

 

「絢都…負けられない戦いがあるよ。」

 

「俺も三宅も取り残されているんだよなぁ…」

 

 

 

勝手に愛里と長谷部の世界が作られたけど、とりあえず俺たちもプールに向かった。早いうちに生徒会長と合流しないとな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「生徒会長…」

 

「どうした?」

 

 

 

合流した時には生徒会長は右腕にビーチバレーのボールを抱え、左腕にスイカを抱えて手には木の棒と手ぬぐいを持っていた。

 

 

 

「ガッツリ遊びですよね?」

 

「仕事だが?」

 

 

 

 

どうしてこうなった。

 




あとがき「zzz」

遅くなりました作者です。
書こうとして寝落ちしてを数日繰り返していました…今回でプール回を終わらそうと最初は考えていたんですが、Dクラスのメンバーをだしていたら分けた方がいいなとなりました。


次回もお楽しみに。

他ヒロインというIFルート…見たいのは?

  • 堀北鈴音
  • 櫛田桔梗
  • 軽井沢恵
  • 長谷部波瑠加
  • 椎名ひより
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