どうしてこうなった!?よう実!!   作:田舎狩人

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眠い。

前回のあらすじ

二種目終了
以上


第43話 肉体よりも喉を酷使する体育祭 その3

「さあてお次の競技は棒倒しだああああ!!!野郎どもの意地の見せ所だあ!!!棒を倒したり、防いだりすることに躍起になり肉体のぶつかり合いが起こりうるでしょう!!

あっ女子の皆様、腐らないようにね。」

 

「言いたい放題だなあの実況は。」

 

 

 

アルベルトのハードル破壊事件以外は滞りなく進み、第三種目に突入した。

 

 

 

「黒凪。」

 

「葛城か。」

 

 

 

赤と白に分かれ、皆が棒の周りに集まっている中、葛城は作戦の確認に来たのだろう…なんの打ち合わせもしてないんだけどな。

 

 

 

「作戦はどうする?」

 

「作戦か…とりあえず攻守を交互に行う形でいいだろう。」

 

「うむ、ならば俺たちは守備に入ろう。」

 

「じゃあ俺たちDクラスは攻撃に入るとするよ。」

 

 

 

少ないやりとりだが役割分担が決まったので良しとしよう。

 

 

 

「なら作戦名はどうする?」

 

「作戦名?」

 

 

 

それはいるのだろうか…先程と変わらないような真剣な表情でいるんじゃねえよ。

 

 

 

「それは…必要か?」

 

「あぁ、こういうのはモチベーションにつながる。」

 

「そうかぁ……」

 

 

 

聞いてみたけど大した理由ではなかった。頭を抱えそうになる。

 

 

 

「まあ…なんでもいいんじゃないか?」

 

「それはダメだ!!そんな腑抜けた状態じゃ勝てるものがなくなるぞ!!」

 

「ここまですごむ必要ある?」

 

 

 

なんでもいいという提案をした結果。俺は葛城に胸倉をつかまれることになった…なんで?

 

 

 

「やめるんだ葛城君!!流石にそれは愛がない!!」

 

 

 

そんな状況を我がクラスの教祖様は見逃すことはなかった。なんだろう……頼もしいと思うと同時に何か問題が増えたような気もする…

 

 

 

「平田か、しかし」

 

「確かに絢都君に愛が無いように思えたかもしれない。だけどこれは絢都君からの試練なんだよ!!」

 

「なん…だと!?」

 

「いや違うが?」

 

 

 

なんなの。平田の中での俺は試練を与える神みたいな存在なの?

 

 

 

「お、俺はそんな真実を見抜けなかった愚か者というわけか…」

 

「いや試練とかねえから。」

 

「大丈夫だよ。これから気づいていけばいいんだ。そしていつも心に問えばいい『そこに愛はあるのか』とね。」

 

「ねえ、俺の声届いてる?」

 

「平田…すまない!!俺はこれからより愛を学ぶことを誓う!!」

 

「とりあえずその誓いは体育祭終わってからでいいかな?」

 

「うん、その意気だよ葛城君。ともに愛を学んでいこう。」

 

「とりあえず二人ともさ、現実見よう?」

 

 

 

 

完全に二人の世界になっている……案外葛城と平田って相性がいいのか?

 

 

 

「すまなかったな黒凪、お前が本部テントで仕事していたことを知っていたはずなのに…老骨に鞭を打つような真似をして。」

 

「いや作戦名を考えるだけだからそこまで重荷じゃねえし、あと俺はお前と同い年だからな。」

 

 

 

二人の世界から戻ってきた葛城から開口一番に謝罪を受けたわけだが…本部テントでのツッコミ係は仕事になるのだろうか……

 

 

 

「うんうん、これこそが愛だね。」

 

「あーそうだな…」

 

 

 

まあなんでもいいや。

 

 

 

「さてでは作戦名を考えるとするか。」

 

「結局それはするんだな。」

 

「大丈夫だよ絢都君、発案は僕たちがやるから絢都君は評価してくれるだけでいいから。」

 

「そ、そうか。」

 

 

 

もう二人がやりたいのなら勝手にやらせておこう。どうせツッコミする必要が出てきそうだし。

 

 

 

「ふむ…『ガンガンに逝こうぜ』とかどうだろうか。」

 

「どこかで聞いたことがあるような作戦名だな!あと字面おかしくねえか!?黄泉を渡ったらそれはもう負けなんよ。」

 

「じゃあ…『ラブを大事に』なんていいんじゃないかな?」

 

「同じところからネタをパクるんじゃないよ!!あとその作戦名だと、何をすれば正解になるんだよ!!!」

 

 

「そうだな…『有栖にささげよ!』とかどうだ?」

 

「どうだじゃねえよ!!何を捧げるんだよ!!そういうのはそっちのクラスだけで何とかしとけよ!!!」

 

「『一日一愛』なんて最高じゃないかな?」

 

「お前は愛から離れろよ!!!それに関しては何をしたら一の愛になるんだよ!!!」

 

 

 

「じゃあ『ヌシよ、突貫せよ!!』とかよさげじゃないか?」

 

「よさげじゃないか?じゃねえよ!!その場合のヌシって俺だろ?!だとしたら他力本願過ぎるだろうがよ!!!!」

 

「『愛に生きよ』『ラブ注入』『そこに愛はあるんか』…ダメだ僕は愛から離れられないんだ!!」

 

「もういいよ!!!考えるな!!!」

 

 

 

 

結局二人の発案は意味をなさず、『各々がんばろう』という形になった…作戦名はやはりひつようなかったな。

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

開始のホイッスルが鳴り、一回戦はDクラスが攻め、Aクラスが守りとなった。白組の方はCクラスが攻めとなり、Bクラスが守りとなっている。龍園たちがこちらの棒を倒すよりもはやくケリをつけないといけないわけだが…

 

 

 

「フーハッハッハッハッハ…あぁ私はどこに立っていても美しい。」

 

「高円寺、お前は攻撃側だろ?!」

 

「ノン。私はオフェンスとかディフェンスとかではない…パーフェクトなのだよ。」

 

 

 

立っている棒の上に立つ高円寺に

 

 

「………」ズザーズザーズザー

 

「おいなんだあの動きは…キモッ!!!」

 

 

 

無限にスライディングをしながら周りを混乱の渦に巻き込む綾小路……俺たちって勝てるのかな…

 

まあ、綾小路に関していい具合に注目を浴びているからヘイト要員と考えればまだいいか。まだうちのクラスには須藤という最強格が残っている。

 

 

 

「うおおおおおおお!!!ケガしたくなかったら離れてな!!!」

 

 

 

雄叫びを上げながら敵陣へと乗り込む。頼もしい限りだ。せめて須藤が思い切り暴れられるようにサポートするように立ち回るとするか。

 

 

 

「おい須藤!!」

 

「あん?」

 

 

 

須藤を大声で呼び止めたのはCクラスの小宮だ。いったい何をするつもりなのだろう…

 

 

 

「なんだよ小宮?」

 

「バスケやろうぜ。」

 

「やろうぜ!!!」

 

 

 

簡単に相手の策には嵌ったような気がする。須藤の快進撃はもうここで終わってしまうのか…いやまだ大丈夫なはずだ……多分……おそらく………きっと……

 

 

 

「おい小宮、ボールがねえぞ?」

 

 

用意できるわけないだろうというツッコミは呑み込んでおくが、小宮はこれからどうするんだろうか。

 

 

「ふっ甘いな須藤。」

 

「あん?」

 

「真のバスケットボールプレイヤーなら……魂で感じ取れるはずだぜ。見えざるボールがな。」

 

「あっ……すげえ見えるようになって来たぜ、小宮やるぞ!!!!」

 

「おう!!!!」

 

 

 

そんなバカな……結局須藤は小宮の方に向かっていってエアバスケをやり始めた……終わった。Dクラスの最強格がことごとくいなくなった。

 

いやまだだ。平田や三宅、俺もいればまだなんとかなるはずだ。

 

 

 

「なあ、平田さん。俺に愛について教えてくれよ…じゃなくてくださいよ。」

 

「うん、わかったよ。ならば善と愛は急げだね。」

 

「おいいいいいいいいい!!!」

 

 

 

後ろから声をかけてきた石崎に早速反応する平田。これがCクラスの作戦なのか…だとしたらもうこれ大成功と言っても過言じゃないだろう。攻めたと見せかけてこちらの攻撃を弱体化させる…Cクラスも攻撃の手が緩んでいないかこれ?

 

 

 

「いやまて洋介、今じゃなくていいだろ!!そう時間も取れないし…昼休みでもいいだろ!?」

 

「そ、そうだね…石崎君ごめんね…」

 

「い、いや俺は今教えて貰いたいんすよ。俺の心にあるとある子への想い…これは愛なのか知りたいんすよ!!」

 

「よし、そうとなれば話は別だ!!絢都君ごめん。僕は彼に愛を教えてくるとするよ。」

 

「洋介ええええええええええ。」

 

 

石崎の発言が事実なのかはさておいて、そんなことを言われたら愛の宣教師である平田が放置しておくわけがなく石崎と共にフィールドの端っこに行って愛を語りに行った。

 

もうダメだぁ…お終いだぁ……

 

 

 

「ヘイ、鬼神サンアソビマショウ。」

 

「俺の相手はお前か…というか俺はいつから神になったんだよ…隣人な。」

 

 

 

後ろから回り込むようにやってきたアルベルトによって敵陣に進めなくなった俺はここでアルベルトの相手をするしかなくなった。

 

 

 

「ナニシテ遊ビマショウカ…カバディナンテドウデス。」

 

「俺ら今棒倒しをやっているんだよ!!」

 

 

 

結局そこからアルベルトから逃れられないまま時間だけが過ぎて第一試合が終了となった。

 

棒倒しのルール上、時間内に勝負がつかなかったら棒の傾いた角度で勝敗を決定するわけだが俺たち赤組はCクラスの妨害、Bクラスのディフェンスにより誰も棒に触れることが出来ず、一方の白組は棒の下までたどり着いたが高円寺のディフェンスにより傾けることさえ出来ていなかった。

 

教師陣達の審議の結果により、敵陣の棒にたどり着いていた白組の勝利となった。

 

 

俺が次なる試合の前にやることは未だに愛を語り続けている平田を石崎から引き離すことだった。

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

始まった第二試合、今回はDクラスがディフェンス、Aクラスがオフェンスなわけだが……平田が先程の愛の語りの為に颯爽と石崎のところに行った。遠目から見てみると石崎の顔が疲弊しているように感じた……やはりあのセリフは平田をオフェンスから外すための嘘だったか……だがその代償はかなりデカいぞ。

 

 

 

「あー服がかなり汚れてしまったな。」

 

「当たり前だろうが!」

 

 

 

アホな呟きをする綾小路にツッコミを入れる。あんだけ無限スライディングをやっていたんだからそれは砂まみれになって汚れるでしょうが。

 

 

 

「なあ黒凪。」

 

「なんだよ綾小路。」

 

「オレ達は勝てるのか?」

 

「……まあ負けはしないだろうけどな。」

 

 

 

そう言いながら俺は自陣の棒を見る。そこには第一試合と変わらずに立っている高円寺がいた。

 

 

 

「あぁ私の次に美しい太陽よ。私の輝きの為に雲一つないことに感謝するよ。」

 

「……」

 

 

まあ高円寺のことは気にしなくてもいいか。こいつはそこにいるだけで最強のディフェンスを果たしてくれてるわけだし……

 

さて今回はどんな戦術を使ってくるのだろうか…

 

 

 

 

 

「黒凪サン、私ガキタ!!!」

 

「来なくていいんだよ!!」

 

 

 

どうもCクラスは俺をアルベルトで封殺することを目的としているみたいだ…俺そんなに強くないんだけどな……

 

 

 

「アレ…ココカラドウシタラヨカッタノデスカネ?」

 

「俺に聞くんじゃねえよ。」

 

「ソレハソウデスネ…Heyクイーン指示ヲクダサイ!!!」

 

「そこは龍園じゃないのか……」

 

 

 

なんだか今の発言でCクラスの力関係がわかったような気がする…そして今のアルベルトの叫びに反応したのかCクラスのテントで椎名ひよりが何か身振り手振りをしているが…遠くてよくわからないな。

 

 

 

「フムフム…ナルホドワカリマセン!!」

 

「じゃあなんで聞いたんだよ!!!」

 

 

 

今の時間はなんだったのだろうか…

 

 

 

「クククッどうだ黒凪、手も足も出ないだろ?」

 

「なんだ椎名ひよりに手も足も出なかった龍園か」

 

「グフッ!!!!!!!!」

 

 

いつものクククッ笑いをしながらやってきた龍園だったが俺の発言で何か痛恨の一撃をくらったように倒れた。それをなんとかアルベルトが支えた。

 

 

 

「龍園サン、シッカリシテクダサイ!」

 

「アルベルト…俺はもうダメみたいだ。」

 

「龍園サン!!アナタガイナクナッタラ誰ガ野郎共ヲマトメルンデスカ?」

 

「ククッ…アルベルト…石崎と共に励めよ…」

 

「龍園サン!!!目ヲ開ケテクダサイ!!!」

 

「クク…クッ。」

 

「龍園サン?龍園サアアアアアアアアアアアアン!!!」

 

 

「……お前ら二人して何やっているんだよ。というか今が競技の最中だということを忘れてないよな?そして敵陣にいるということを覚えているよな?!」

 

 

 

謎の寸劇を見せられたのだが…結構試合時間が経過した気がするがAクラスはどうなっているだろうか…ちゃんと敵陣に進撃しているのか?

 

 

 

 

「さて皆の衆、声をあげよ!そして讃えよ!!汝らの偉大なる女神の名を!!!!」

 

「あ・り・す!! あ・り・す!!」

 

 

「えぇー……」

 

 

 

どうしてこうなった…事の経緯はわからないが金田の言の葉に乗せられた結果があのような状態であろう。はっきり言って混沌そのものである。

 

だが一つ言えることがある…それは今回の競技、Cクラスの完全勝利と言ってもいいだろう。

Dクラスに対して特定の相手への最適解なヘイトコントロール、Aクラスへの有栖コール扇動、それによって赤組はまともな進撃が出来ていない。原作以上に厄介ではないかな?これが龍園の指示なのか椎名の指示なのかわからないがこの世界線でもCクラスには負けそうな気がするな。

 

 

 

「黒凪…」

 

「うおっ!?神崎か、お前…自分の陣地は……守らなくていいか赤組の攻撃はあれだし……」

 

「あぁ…」

 

「あ・り・す!!あ・り・す!!あ・り・す!!あ・り・す!!あ・り・す!!」

 

 

 

突如湧いたかのように隣にいた神崎と共に白組に攻め込まないAクラスの団体を見る。これ試合時間が終了してちゃんと終われるのだろうか…

 

 

 

「なあ黒凪。」

 

「なんだぁ神崎。」

 

「俺たち…何をやっているのだろうな…」

 

「さぁ…俺ももうわからん。」

 

 

 

 

そうして二試合目の時間も終了し結果白組の勝利となった…が俺は平田と須藤の回収に手こずることとなった…

 

どうしてこうなった…




あとがーん

眠気と忙しさでこちらに時間を割けていない作者です。たとえ時間がなくても最低月に一話は投稿を頑張ります。

次回もお楽しみに。

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