どうしてこうなった!?よう実!!   作:田舎狩人

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前回のあらすじ

何回も来て情けなくないんですか?
以上!!


第55話 テスト前のあれこれ……時間という概念は忘れとけ。

ついに来てしまったテストの日、結局のところいつもよりは勉強をして頼まれていたテストの問題を作った以外はまあ混沌とした事件に巻き込まれていただけなような気がするが……

 

 

「やあ黒凪。美しい朝だな。」

 

「おう綾小路、いつも通りの変わらない朝だと思うがな…」

 

 

あれから相変わらずな綾小路との挨拶を済ませる。なんというか綾小路が高円寺みたいになったという事には驚いたが、高円寺みたいなナルシスト?が増えたと考えれば特に問題ないかと思えた。

 

俺は度々この世界に毒されているのでは?と考えることがあるが、原作みたいな殺伐とした学校じゃ青春なんて送れないだろうし、この世界線でよかったのかもしれないと思っている……

 

あれ?この考えこそ毒されていると言えないか?

 

 

…まあいいや。

 

 

 

「我が(ベストフレンド)黒凪よ、今日のコンディションはいかがかな?」

 

「俺お前にとってのベストフレンドだったのか…まあいつも通りと言ったところだな。」

 

「ん~自覚がなかったんだな…オレの心に刃が刺さった気分だが、返り血を浴びるオレも美しい。」

 

「返り血だとお前が俺を刺したことになるんだよ。」

 

「そんな友情もまた美しいとは思わないか?」

 

「思わねえよ。というかそれ本当に友情か?」

 

「そこに愛はあるだろ?」

 

「愛はアイでもコロシアイじゃねえか。」

 

 

 

なんだろう…こういうやりとりだけは昔と変わらない気がする。

 

 

 

「物騒なアイだね。」

 

「おう来ていたのか洋介。」

 

 

 

『アイ』という言葉に反応したからなのか俺の背後に立っていた平田がいた。そういえば今の綾小路との絡みを見た記憶がないな。どんな感じになるのだろうか。

 

 

 

「おはよう綾小路君。」

 

「あぁおはよう愛の伝道師よ。」

 

「僕はそこまでに至ってないよ…それはそうと随分と物騒な『アイ』の話題をしていたね。」

 

「なに、あれは友人同士の言葉遊びのようなものだ。友愛はあれど殺意なんてものはない。」

 

「そのようだね。だけど気をつけてね。」

 

「無論だとも、君の教えはオレの胸に居ついている…今まで聞いていただけだが今度は愛を語り合いたいものだ。」

 

「!!そうだね。このテストが終わってから…いや冬休みがいいかな?」

 

「そうだな…いややはりこれは…」

 

「「今からだな(ね)。」」

 

「というわけで屋上に行ってくるとするよ黒凪よ。」

 

「お、おう。」

 

「大丈夫、時間までには戻るからね。」

 

「あぁ…行ってら。」

 

 

 

……綾小路は今のままでもいいのかもしれないな。なんだか前よりも平田と対等にはなせていたという感じだな。

 

 

 

「おーい、くろっぴー。」

 

 

今までの光景に呆然としていると廊下の方から俺を呼ぶ声が聞こえた。俺をくろっぴーと呼ぶのはもちろん長谷部である。廊下の方を見るとここ最近できたグループのメンバーが集結していた。

まあ呼ばれた以上行くとしますか。

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

「どうした?」

 

「…ねえさっきの何だったの?」

 

 

 

俺が廊下に出るなりそんな疑問をぶつけられた。みんなの顔を見ると呆然としているようなどこかひいてるようなそんな表情だった。

 

おそらく綾小路が平田に連れていかれるという構図はこのクラスでは見慣れているものだったが今回は肩を組んで一緒に歩んでいたので違和感しかなかったのだろう。

 

そんななか俺の出した結論は……

 

 

 

「まあ意気投合した結果というべきだったのだろうな。」

 

「そっかぁ……」

 

 

 

こんな言葉しか出てこなかった…意気投合以外に合う言葉がなかった。そして俺は雰囲気を変えるために呼び出しの理由を聞くことにする。

 

 

 

「それでここでみんな集まってどうしたんだ?」

 

「ふふっ、それはねぇ…このグループで勝負をしない?」

 

「勝負?」

 

 

 

俺の疑問に長谷部は何か企んでいるような笑みを浮かべて告げる。

 

 

 

「勝負…点数を競うとかそういうのか?」

 

「そ。男子は男子だけで女子は女子だけで競うの」

 

「その分け方の理由は?」

 

「一番点数が低かった人には罰ゲームをしようと思うから。」

 

「なるほど…」

 

 

まあよくある学生の遊びというべきものだな……まって幸村勝てるビジョンが見えないんだが?

 

 

 

「じゃあ今から罰ゲームを何にするか話し合ってね…罰ゲームなしはダメだからね?」

 

「…おう、」

 

 

 

考えていたことを最初に封じられたな……まあ二人次第だが軽いものに出来るように交渉しようか。

 

 

 

「さてどうするよ?アキトマ、諭吉?」

 

「結局俺はそれなんだな。」

 

「俺はいつから福沢になったんだよ……」

 

 

俺はチラッと女子側を見てひそひそ話をしているのをみて三宅と幸村を円陣のような布陣にしてひそひそ話を進める。

 

 

 

「ぶっちゃけさ、なるべく軽度な罰にしようと考えているわけだがそこんところどうよ?」

 

「そうだな。俺もなるべく軽めにしようとは考えていた。」

 

「なしにしたかったが波瑠加がそれを最初に禁止したからな……」

 

「うちの彼女が済まない…」

 

「気にするな…そういえば罰ゲームって申告しないといけないのかな?」

 

「どういうことだ絢都?」

 

「いやさ、ここで軽めの罰にしてもはるるんに却下されたら世話ないだろ?」

 

「そうだな……というか絢都。本当にそのあだ名で呼ぶのか?」

 

「しょうがねえだろアキトマ……それともあれかお前が自分の彼女を『はるるん』呼びするか?」

 

「……少し時間をくれ。」

 

 

 

俺の問いかけに少しばかり顔を赤くする三宅。そんなに恥ずかしいものでもないと思うのだがな……そうだ。

 

 

 

「というかアキトマが最下位の時の罰ゲームはそれでよくないか?」

 

「何?」

 

「確かにな…これなら例え罰ゲームになったとしてもいずれ慣れるだろうし、いい塩梅じゃないか。」

 

 

 

俺の提案に幸村は賛同してくれたようだ。この調子で決めたいが……幸村の罰ゲームはまあテキトーでいいだろう。

 

 

「後は俺の罰ゲームか……」

 

「俺と同じような彼女をあだ名呼びとかはどうなんだ?」

 

「俺は別に抵抗はねえんだけどな……あだ名が思いつかないんだよなぁ……アイリスとかかな?」

 

「お前の文字を増やす癖はどうなっているんだ…」

 

 

俺のあだ名のセンスはあまりよろしくないのかもしれない…だけど本当に思いつかねえんだよ。

 

 

 

「うーん……飯奢るか?」

 

「…まあそんな具合でいいんじゃないか?」

 

「てるてるの罰ゲームも何か奢るでいいだろう。」

 

「そうだな…まて俺のあだ名が変わっているのぞ。」

 

「そう気にすることでもないだろ。」

 

「……はあ、なんというかはっちゃけてないか絢都?」

 

「俺はこういうテンションの時もあるんだよテルテル。」

 

 

 

なんだかこのメンバーだと俺がボケになっているような気がするな…他だと天然のボケがあちらこちらで遭遇するのだからここくらいはツッコミを休んでもいいだろうという精神でいるのかもしれないな。

 

 

 

 

「そっちは決まった?」

 

 

 

長谷部がこちらに声をかけてきた。おそらく向こうも決まったのだろう。

 

 

「あぁ、なんとかな。そっちは?」

 

「なんとかね。」

 

 

 

詳細は話さなくても大丈夫なようだ。ちらっと愛里の方を見たが…無…というか、絶望を漂わせた表情をしていた。

 

 

「よし、みんな頑張ろうね。」

 

「あぁそうだな。」

 

 

 

長谷部の一声により解散となった。教室に戻るタイミングで愛里に近づいた。

 

 

 

「大丈夫か愛里?」

 

「う、うん…なんとか頑張るね。」

 

「おう。」

 

 

 

なんというかもうすでに罰ゲームを受ける覚悟が出来ているみたいな感じだな…愛里が勝てるように祈っておくか。

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

「ちょっといいかなブラックボーイ。」

 

「なんだよ高円寺。」

 

 

 

グループのやり取りが終わり、教室に戻ると俺は高円寺に呼び止められた。

 

 

「私はね、完璧なんだよ。」

 

「おうそうだな、数ヶ月前から知っているからな。」

 

「ならば私が物事を教えた人も完璧ではないといけないとは思わないかい?」

 

 

 

おそらく綾小路のことを言っているんだろうなぁ。ただ何が言いたいのかは見えてこないな…

 

 

 

「まあそうなのかもしれないな。」

 

「ならば期待してくれたまえ…彼は変わっているからね。」

 

「すでに目に見える変化はあるけどな。」

 

 

本家の「たまえ」口調を久しぶりに聞いたような…いや本家って何だよ。というかこの御曹司、あの性格や言動の変化には触れないつもりなのだろうか。

 

 

 

「あの言動については今はどう考えているんだよ?」

 

「ふむ…あれについていろいろと考えたのだがね…あれは私のせいではないとおもうのだよ。」

 

「ほう……」

 

 

 

あくまで綾小路の問題とするわけか…どうしてそう結論付けたのか聞いておこうか。

 

 

 

「その心は?」

 

「彼は一言で表すのなら、白いキャンバスなのだよ。」

 

「白いキャンバス……何も書かれていないからこそなんでもかけるという事か?」

 

「exactlyだよブラックボーイ。ならばこの後の答えも…わかるね?」

 

「えぇ……」

 

 

 

何故だか答えを委ねらたのだが…まあどういうことか考えてみようか……何も書かれていない白いキャンバス…なんでも描けるというよりかはなんにでも染まることができるという意味だろうか…なんにでも染まる…影響を受けやすいという解釈もできるな…つまるところ…

 

 

 

「お前の授業を受けていた綾小路は知識もだがお前のあり方…性格も吸収したという事か…」

 

「excellent!!」

 

 

 

どうやら正解を当てることが出来たようだ。何にもない白だから何にでもなれる…だが綾小路の場合は言うほど白いキャンバスだっただろうか…まあこの疑問をぶつけると長くなりそうだし黙っておこう。

 

 

 

「それで…高円寺の言いたいことをまとめると、綾小路は確実に100点を取れるし、必ず取るということか?」

 

「流石だね。そういうことだよ。」

 

「まあ…綾小路に関してはさほど心配をしていなかったけどな…あいつはこういう時はマトモにやるから。」

 

「信頼しているようだね。」

 

「信頼……というべきかわからないがな…」

 

 

 

この世界線の綾小路は青春をするためにこの学校に残ることを頑張っているようには感じているから、放っておいても100点くらいはとってそうではあるからな……

 

 

 

「時にブラックボーイ。」

 

「なんだよ?」

 

「廊下ではなにやら楽しそうにしていたね。」

 

「見ていたのか。」

 

「いや聞いていたとも。」

 

「聞いていた!?」

 

 

 

廊下と教室、近いとはいえある程度距離はあるものだ。それに聞こえたとしてもそれほど大きな声でなかったら誰かの声が聞こえる程度それをこの御曹司は聞いていただと?肉体のスペックは五感も鋭いというのか……

 

 

 

「驚いているようだね。私の天国耳(エンジェルイヤー)に」

 

「それは地獄であれ。そして反対にしたいならエンジェルじゃなくてヘヴンだろうよ。」

 

「地獄……あれは美しくない。」

 

「行ったことあんのか。」

 

「あるわけないだろう。」

 

「だろうな。安心したよ。」

 

 

 

なんだか話が脱線しているような気がするな…というかこいつもボケるんだな。

 

 

 

「それで何が言いたいんだ?」

 

「私とも戦わないかい?」

 

「嫌だよ。なんでわざわざ負け戦しないといけないんだよ。」

 

「ふむ……勝った時の報酬は弾まさせてもらうよ?」

 

「俺が勝つときなんてそんなありもしない事象を言われてもなぁ…頑張っても引き分けにしかなりえないだろ。」

 

「万が一の可能性は君にもあるだろう?」

 

「億が一の可能性もねえよ。あったとしても引き分けだよ。」

 

 

 

高円寺が誰かに負けるなんてことはまずない。そして凡人たる俺が勝てるわけないんだよな。

 

 

 

「ふむ……勝負をしてくれないのかい?」

 

「するわけないだろ。」

 

「そうか……ふむ……」

 

 

なにを考え込んでいるのだろうか……

 

 

 

「黒凪君。」

 

「ん?」

 

 

俺を呼ぶ声が後ろから聞こえてきたので振り返るとそこにいたのはみーちゃんこと王美雨であった。

 

 

 

「どうしましたか?みーちゃん。」

 

「ちょっとこっちに。」

 

 

高円寺から少し離れたところでひそひそ話をすることになった。

 

 

「でなんです?」

 

「高円寺君はね、寂しいんだと思うの。」

 

「ほう……」

 

 

 

とんでもない発言がされたような気がするが……まあ高円寺みたいな天才は孤高ではあるだろうからそう思えるのはわかるけど、あの御曹司様がそんな感情を抱くのだろうか……

 

 

 

「高円寺君ってなんだかんだ誰かといる時間帯の方が多いの。」

 

「まあそうだな。御曹司という情報があるからなのか先輩方といるのは目撃したことがあるけど。」

 

「だけど同級生といる時間はそこまで多くはないの。」

 

「そうだな。あいつがこのクラスでの交友関係もほとんどなさそうだし。」

 

「でも黒凪君とはよく話していると思うの。」

 

「……そんなに話した記憶もないけど、まあ他と比べたら多いのかもな。」

 

「そんな黒凪君は仲良しのグループが出来てたよね?」

 

「……あぁそうだな。」

 

「そんな君をさっき高円寺君は見ていたんだ。」

 

「そうか……」

 

「高円寺君は前に言っていたことがあるんだ。黒凪君は、自分を御曹司とかそういう目で見ていない。ただの同級生としてしか接していないから居心地がいいんだって。」

 

「おう……」

 

 

 

みーちゃんから明かされる情報…というかこの子もよく高円寺を見ているな。そういう目って…御曹司とは思っているけどまあおこぼれを与ろうとは考えたこともなかったからそういうところが高円寺的には心地よかったのだろうか……

 

つまるところ高円寺は俺が相手だとただの男子高校生でいられるということになるのか。

 

 

 

「だからお願い。高円寺君と戦ってあげてくれないかな?」

 

「みーちゃんってさ…高円寺の保護者かなんかか?」

 

 

まさかみーちゃんからそんなお願いが飛んでくるなんて思いもしなかったよ。正直言ってあまり気は乗らないがたまにはたどり着けない頂に挑むのも大切だと考えよう。そう思考を切り替えた俺は高円寺の元まで行った。

 

 

 

「いいだろう高円寺。俺が挑んでやるよ。頂点の輝きというのを俺に見せてくれよ。」

 

「いいとも!では君は私に必死に挑む様を見せてくれ。」

 

「テストという形式的に見せるのむずいと思うがまあ頑張るわ。」

 

「うふふ、よかったね。」

 

 

 

俺と高円寺のやり取りを後ろで微笑んで見ているみーちゃん……やはり保護者なのでは?

 

 

 

「しかし、今回のテストはもしかしたらチャイナガールが一位を取ってしまうかもしれないね。」

 

「うん?なんでだ?」

 

 

 

確かにみーちゃんは成績は優秀な方だ。だからと言って高円寺よりも上かと言われたら否と答えるべきであるからな。

 

 

「考えてみたまえ。チャイナガールの名前がヒントだ。」

 

 

 

みーちゃんの名前がヒント………みーちゃんが一位………王美雨(ワンメイユイ)が一位………そういうことか。

 

 

 

「おい高円寺、くだらなくないか。」

 

「ほう?君は答えにたどり着けたんだね。では答えをいただこうか。」

 

「………王だけに一位ってことだな。」

 

「「そう彼女(私)こそがナンバー(ワン)!!!!」」

 

「……息ぴったりだな君ら。」

 

 

 

各々が決めポーズをしつつ人差し指を天高く伸ばしている。なんだかお似合いのカップルに思えてきたぞ。

 

 

 

「やったね高円寺君。私のネタがウケたね。」

 

「君のネタだったのか……ウケたかはわからないがまあ良かったんじゃないかな。」

 

「実によかったね。私がミスター円〇なら座布団を差し上げていたとも。」

 

「〇点じゃねえからな。」

 

「ヘイミスター山田、彼女に座布団と一枚与えたまえ。」

 

「このクラスに山田いねえからな。だから笑〇じゃねえから。」

 

「椅子デ良ケレバ、持ッテキマシタヨ。」

 

「来なくていいよ!!!」

 

 

笑〇の件になったタイミングからこうなると思っていたよ。これテスト当日の朝なんだけどなぁ………

 

 

どうしてこうなった?




あとがき「明けたな」


皆様あけましておめでとうございます。今年もどうしてこうなった!?よう実!!をよろしくお願いいたします。


今回の話でテストを終わらせるつもりだったんだけどな………いろんな人の絡みを書いていたらまさかの終われなかった………まあいいか。

とまあこんな感じですがこれからもよろしくお願いします。
次回もお楽しみに。

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