作者はガラスのハートなので過激なコメントはやめてくれると助かります。
千年続いてきた帝国、その帝国を守る歴史は『光』と『影』に分けることができる。
凶悪な犯罪者、凶暴な危険種、侵略してくる異民族、これらを打ち倒す者を人は勇者、英雄とたたえ畏敬し憧れる。まさに『光』、輝かしいばかりの栄光に包まれた存在であろう。
だが、光あるところに影あり、『光』が『外』の敵を討つ者ならば、『内』の敵を討つ『影』も存在する。彼らの務めは皇帝の命に従い、貴族、軍、宮中において帝国に害をもたらす人物たちを調査し、密かに抹殺すること。『影』は森を拠点として、その務めを次の世代へと託し続けて存在している。この白と黒、二つをもって帝国を存続させてきた。しかし、その『影』も滅びの時を迎えようとしていた。
夜の闇、月の光、そこにあるのはひとつの山、その山に広がる森。本来なら、ほとんどの人間はこの森の存在を知らず、それを知るわずかな者ですら、この森に近づくことは許されない。
その森は、あらゆる所が罠で固められ一つの山が『影』を護る要塞と化しているから。何も知らない人間が、この森に足を踏み入れることは死を意味することに他ならない。
だが、今この時だけは違った。金属と金属がぶつかり合う音。重火器が火を吹く音。罠が発動し森が壊れる音。ぎゃあぎゃあという人々の叫びの音。
地獄絵図がこの世に描かれている森の中心部にある、広大な屋敷。その中に和服を着た一人の男が畳の上寝転がりながら悪態をついていた。この男が長年帝国を影から支えてきた『影』の現当主である。
「ちっ、帝国の奴らめ俺たち『影』を散々こき使っておきながらこの仕打ちかよ」
部屋の外の騒ぎも近くなっていた。すると、廊下からドタドタと足音が近づいて、襖が勢いよく開けられた。
「親方様っ!!」
部屋に入ってきたのは、動きやすそうな着物を着た青年だった。しかし、その体は紅くかろうじて着物が黒だったと認識できるほどに血に染まっていた。
「お~う、タイガ。で、状況は?」
焦りも緊張感もない声と態度に青年は、イラッとしたが緊急事態のためその怒りを飲み込み報告した。
「すでに罠の半分以上は破壊され、ナオト様とマサヤ様の部隊も全滅! 戦える者たちに無傷で済んだものはいません!」
おめぇはみたとこ無傷じゃねぇかと男はタイガの報告を聞きながら考えていた。
「へぇ、ナオトとマサヤがねぇ。帝国の奴らの戦力は?」
「多く見て千はいるかと。その中には帝具使いもみつかっており、部隊の総指揮官はブドー将軍です!」
カハッと当主は笑った。使用者を一騎当千の修羅に変える帝具の存在、若くして将軍の地位を与えらた英傑、ブドー将軍。この二つの存在がどれほどの意味を持っているなど、知らないはずがない。
「こんな小さな里には過剰戦力だろ。ブドーも大変だねぇ。あいつの性格だから、こういうこと嫌いだったが、陛下の命とあっちゃなぁ。手加減してくれねぇだろうし。親父さんも手加減だけはしてくれなかったなぁ」
当主は昔のことを思い出して、笑みを浮かべた。
「でっ、ではっ! なぜ陛下が我々を!」
「まぁ、予想はつく陛下の周りを囲んでいる大臣たち、筆頭はオネストだろう。あいつら俺たちのこと嫌ってたからな。陛下も体調を崩すことが多くなってきているからその隙に付け込み、あらぬことを吹き込んだってところだろう。ブドーを指揮官にするのは予想外だと思うがな」
「くっ! 卑怯な!」
タイガは憤りを隠せなかった。皇帝を支えるはずの大臣が皇帝を操ることに。
「まっ、これで方針も決まった。しっかり聞けよ」
「は、はっ」
これが最後の命令であることをタイガは覚悟した。自分たちの終わりを告げる命令であることを。
「逃げるぞ」
「はっ!………はっ、はぁ!?」
当主の予想外の命令によりタイガは驚愕の声をあげてしまった。
「なに驚いてんだよ。お前もしかして俺が一族全員に死んで来いなんて命令をするなんて思ってたんじゃないだろうな?てかお前、自分の女と腹のガキに死んでくれなんていえるか?」
「いっ、いえ! しかし、逃げるとなるとどのように?すでに我々は敵に包囲されていますが?」
「帝具を使う。次元方陣シャンバラ、一定範囲の人間を予めマークした地点へと転送できる便利な帝具だ。俺が現役の時は逃走の時によく使ってた。お前も知ってるだろう?」
「知ってます。親方様が修行をつけてくれる際、私を極寒の大地や灼熱の砂漠、危険種がウヨウヨいる森に転送されましたから」
「おう、そんなこともあったねぇ。分かっているなら話は早い。里の奴らを全員、広場に集めてこい。先祖様がもしものためにと作ってくれたカルラの里だ。この里と似たようなところだし、陛下にも教えていないから大丈夫だろ、あそこに送ってやる。早くしろよ。相手は待ってくれねぇぞ」
「はっ!」
タイガは返事をするとすぐ行動に移り、残された当主はポツリとつぶやいた。
「里の連中は、だいたい三百五十人か。……俺の体力もつかね」
屋敷の前にある広場には里の人間たちが集まっていた。ほとんどが女、子供、戦いで負傷した者たちであった。
「親方様、全員集まりました」
「おう、みたところホズミの爺さんたちがいねぇようだが?」
当主が聞くとタイガは俯いた。
「ホズミ様たちは死ぬならこの里だと殿として帝国軍を抑えてくれています」
絞りだすような声に当主は「そうか」と答えた。
「ならお前ら送った後、俺もそうしようかね」
「なっ! 親方様なにをおっしゃいますか!親方様がいなければ里の皆が!」
「なら、タイガ次からお前が当主だ。……里の皆引っ張っていくんだ。任せたぞ」
「そんな簡単に!!」
「タイガ」
タイガは当主の声に黙った。いや、当主の持つ迫力に黙らせられた。
「俺は『影』の当主だ。今までやってきたことのケジメをつけないとな。……それにこうなったのも俺の責任みたいなもんだしな」
タイガは驚いた表情を作っていた。当主には驚かされてばかりだが、その言葉が一番の驚きだった。
「先祖から長い間この家業をしているからかな、下衆に対しての嗅覚が発達してな無性に殺したくなる衝動があるんだよ。特に国の害になる悪人には強く反応しちまう。その中でとんでもない下衆がいてな。しかも、そいつが国の大臣なんかやってる、早めに始末すればよかったなぁ」
「親方様は、その者を始末すれば里を救えたと……」
「ああ、てかそいつはこの国の民衆にとってとんでもない厄災になるだろうって確信してたしな。殺す前にどんどん出世して陛下に気に入られてしまったがな。………あの肥満やろう」
突如、森から爆音が響いた。
「ホズミの爺さんのとこもやばそうだな、ほれタイガみんなに当主交代の発表するぞ」
「しかし、自分はまだ未熟です。当主などとても……」
「大丈夫だ。お前はうまくやれるさ。暗殺者としては、俺より劣るがみんなを率いる人徳なら俺よりはるかに上だ。………一人の父親として息子がここまで立派に成長するのを見れてうれしかった」
タイガは当主の、いや父親の言葉を聞いて目を大きく広げた。
「お、親父……」
タイガは理解した。父親の決意は固いと。自分のことを自慢の息子だと認めてくれていたことも。これが親子として最後の会話であることを。
「心残りがあるとすれば、孫の顔を見れないことかな……」
「大丈夫、親父のような性格のひねくれて、人を振り回すような悪い人間には育てないから」
「おいおい、俺のどこが性格の悪い男だって、せいぜいお前たちにはいい人間として接していたんだがなぁ……」
「俺たち若い世代があんたの無茶苦茶な修行や任務にどれだけ頭を抱えて振り回されたか知らないようだな」
はっはっと二人は笑った。
しかし二人はすぐに真顔になって額を合わせた。
「おい、ふざけんなよ。俺はお前のことを思って、修行をつけてやったんだからな。それをカンナのやつにチクリやがって、俺がその後どんな目にあったか知らないようだな」
「知ってるよ。お袋が毎朝、親父を起こす時スパイクの付いた靴を履いて腹にトリプルアクセルをかましたことだろう。その後、1週間食事が見た目はまともだが、味は拷問に使えるようなものにされたな」
「あいつは、奇襲や気配を消すのは俺以上だったからな。反応できなかった……。エビルバードの唾なんか隠し味にしやがって、変な走馬灯を見たぞ。つか、お前俺が嫁さん紹介しなかったら、今でも鍛錬続けて独身だっただろ。それについての感謝をまだ聞いてねぇぞ」
「いきなりマイを紹介して『こいつお前の嫁さんな』って言って里のみんなに俺が結婚するって言いふらして、なにいってんだよ。俺、マイと二人っきりになったときどうすればいいか分からなくてパニックに陥ったぞ。マイができた女だったから良かったけど……。第一、俺はまだ二十一だ。世代交代が早いこの家業でも早すぎるぞ」
「マイは元々お前に気があったんだ。そのために色々と努力してたんだぞ。それにしても、祝言のお前は傑作だった。足と腕が同時に出てガチガチだったもんな。幼馴染の連中もみんな笑うの我慢してたぞ。夜の方はうまくいくのかでみんなと酒の肴にしたな……」
「本当に最悪だな、クソ親父。子供をまともに育てる決心がより一層強くなったわ」
声をあげ、二人は空を見た。
「……色々あったな」
「ああ、……本当にな」
二人は顔を見合わせ、お互い頷き、ふと顔を離した。
「いくぞ、みんなが待ってる」
「そうだな」
親子は里の皆が待つ広場へ歩いていった。
広場に集まった人々は表れた当主とその息子の姿を見て、不安感を和らげた。人々から「親方様」「タイガ様」と声が聞こえた。
里の人々を見て当主は叫んだ。
「皆、聞け! 俺は、本日を以って、当主の座を息子タイガに譲る!そして、この地で最後を迎える!」
誰もが耳を疑った。彼は十代半ばにしてライバルである兄弟たちを蹴落とし、『影』の当主となった天才児であった。その彼が当主をやめることには大きな衝撃があった。
「お気を確かになさってください、親方様!」
「貴方様は『影』の象徴!」
「その御身が一体なぜ!」
側近たち、当主とともに育ち、彼とともに戦ってきた古参の者たちは茫然とした後に、銃撃のように叫んだ。
「何もいうな――」
当主がその者たちを目で射るとサッと静まり帰った。
「これからのことを皆に伝える。俺の帝具、次元方陣シャンバラで皆をカルラの里に送る。しかし、シャンバラは数人送るのにも相当な負担がかかる。お前たち全員を送ると俺の命も尽きるだろう。故に当主の座をタイガに譲る。これは決定事項だ」
親方様、親方様と皆が声を出すのが聞こえる。
「タイガ!」
「はっ!」
当主の後に控えていたタイガは当主の声にはっきりと返事をした。その姿に迷いはなかった。
「お前は当主としてカルラで里の皆をまとめろ。ただし、皆を破滅に巻き込む選択だけは絶対にするなよ。いいな?」
「はっ! 承知いたしました!」
息子のその姿を見て、当主は満足そうに頷いた。
「さて、そろそろ時間だ。タイガもさっさと入れ」
「はい」
タイガは皆の元に行き、当主の前に立った。次期当主として、息子として、一人の父親になる身として、その姿を目に焼き付けたかった。
「お義父様!」
すると、一人の長髪の女性が集団の中から走って現れ、タイガの隣に立った。
「マイか。そんなに激しく動いていいのか?腹の子がびっくりするだろう」
「大丈夫です。でも、お義父様が……」
マイは顔をくしゃりと歪めた。
「そんなに悲しい顔すんな。『影』として、生まれた以上覚悟はしてたさ。まぁ、孫の顔を見れないのが残念でならないが。名前は決めたかい?」
「はい、二人で決めました。男の子ならコウマ、女の子ならサオリと。」
「コウマ、サオリね。いい名だ」
当主はその名を噛み締めるようにつぶやいた。
「おい、タイガ。マイを泣かすんじゃねぇぞ。こんないい嫁さん他にいないぞ」
「わかってるよ。マイに手出しするやつなんかこの手で叩き潰してやる」
「はっはぁ、そうかいそうかい」
当主もタイガも笑いながら話した。話したいことはまだいっぱいあったが、十分な答えを聞けたので当主は満足だった。
当主は手のひら大の円形道具を取り出しその名を言った。
「そんじゃ、いくぞ。元気でな――シャンバラ」
光が走る。光はタイガたちを包むとパンっという音を立てて消えた。そこには、タイガもマイも里の人々もいなかった。残されたのは当主ただ一人。
「ぐっ、かはっ、……はぁはぁ、こんなにも負担がかかるもんなのか。……きつ過ぎるだろ」
最早立っているのも難しく、激しい頭痛、めまい、吐き気がこみ上げており、体は悲鳴を上げている。グラリと体が崩れるがそれを誰かに支えられた。
「親方様……」
当主の体を支えたのは側近たちだった。
「お前ら、なにやってるんだよ。タイガたちと一緒に行かなかったのか……」
「親方様に最後までついていく。それが我々の務めです!」
「……馬鹿野郎どもが」
側近たちの言葉に当主は呆れた。だが、怒るようなことはしなかった。
「なら、命令だ。俺の屋敷、里に火を放て、その後は帝国軍に『影』の恐ろしさを教えてやれ」
『はっ!!』
側近たちはすぐさま行動に移った。
残された当主はフラフラとした足取りで屋敷に向かった。
「……俺の死に場所はあそこしかねぇな」
負担が大きかったせいか、目も霞み、叫び声や破壊音、銃撃の音も聞こえなくなっていた。
屋敷の中の部屋に着いた当主は大きく息を吐いた。こうでもしなくては、体が負担でおかしくなってしまいそうだった。いや、すでにいくつかの部分はおかしくなっているのだろう感じれるものが感じれないのだ。
「タイガとマイ、孫には悪いことしちまったな。これからの帝国は、『影』という存在がなくなった今、大臣たち、いやオネストの天下になるだろう。組織として壊滅した『影』には生きることが難しくなる時代になるな。まぁ、帝国に関わらないことと暗殺稼業から手を引けばの話だが」
すでに屋敷には火の手が上がっており、周りは灼熱の世界だった。柱がメキメキと倒れ、火の粉が舞う。
「っ……本当に……すまなかったな」
当主ではなく一人の親としての顔と声で呟いたと同時に、屋敷は崩れ去った。
こうして帝国を長きにわたって支えてきた『影』は壊滅した。残った『影』の者たちを討ち、里を制圧したブドー将軍は部下の報告から焼け残った屋敷から遺体と帝具シャンバラが発見され、当主が帝具を使い里の人間を逃がしたと理解したが、転送先が分からなかったことにより、これ以上の捜索をやめ部隊を撤退させた。
『カルラの里』――そこは『影』の拠点として古くからあり、山を背にし、深い樹海に囲まれ、腕試の場所として使われたところである。この場所が帝国に見つからない理由の一つとして危険種の存在がある。樹海に入ろうとするならば、凶暴な危険種に襲われ骨すら残さずに喰われてしまうからだ。この危険種の樹海に入り、獲物を狩り、無事に突破できたものは一人前として認められる。里が危険種に襲われない理由は定かではないが、有力な説として『影』の先祖がこの樹海の主たる超級危険種を倒し、その血を里の周辺に撒いたことにより、超級危険種の気配を感じて危険種は近づかないというのがある。
「親方様、こちらが資料になります」
「ああ、ありがとう」
「いえ、この程度のこと……」
ようやく目途が付いたな、と口にはせず、当主となったタイガは部下から渡された資料に目を通した。
カルラの里にある当主の屋敷の外からは、明るい声が聞こえる。
『影』が帝国の侵略を受けて、数ヶ月が過ぎていた。
『影』が壊滅して後の里の人間たちは無事にカルラの里にたどり着き、当主となったタイガは初めの仕事として里の暗殺家業を辞めることを宣言することであった。
多くの人間は帝国によって与えられた深い傷を癒すことに専念したいと。帝国に従う義理はないと。穏やかに暮らしたいと。タイガの意見に賛成であった。だが、一部の若い連中は、帝国に対して報復をと唱えるものもいたが、それはタイガの実力で黙らせた。
「地元の奴らのおかげで、とりあえずは何とかなりそうだな」
「はい、彼らも当面はこちらに対して協力的な態勢を取ってくれるそうですしばらくはこの里は平穏でいられると言うことですね。」
ホッとした顔で部下がいう。
部下を退室させたタイガは疲れたような表情になっていた。
「平穏……か」
それは自然とタイガの口から出てしまった呟きだった。
タイガはそれを止めようとせず、そのまま続ける。
「俺は『影』の当主の息子として、必死に腕を磨き続けた。当主になってもその力を振るうつもりだった。故郷の地で死ぬ覚悟もできていた。けど、当主になってみろ。帝国から切り捨てられ、親父や親友たちを犠牲して、ボロボロになったみんなを引っ張る。みんなを守るために先祖から引き継いだ責務も捨てた。それが今の当主のである俺だ。……俺の心は平穏を受け入れることができるかね」
タイガの独白が終わると外が騒がしくなっていた。すると、先ほどの部下が慌てて部屋に入ってきた。
「おっ、親方様、大変です!」
「どうした? そんなに慌てて?」
タイガが聞くと部下は叫ぶように言った。
「マイ様が!!」
タイガは自分の妻の名を聞くと物凄い速さで部屋を出ていった。
タイガが妻の元に着いたときには、全てが終わっていた。
侍女たちは慌ただしく駆け回っており、周りは里の人間に囲まれて、普段は静かな当主の屋敷が祭のように騒がしかった。
だが、タイガにはその騒ぎは届いていなかった。耳に届いているのは、赤子の産声だけだった。
「親方様! お喜びください、元気な男の子ですよ!」
自分の近くで産婆が報告をしたが、タイガは返事が出来なかった。その視線はマイの腕の中にいる赤子に集中していた。
「ほら、コウマ。お父様ですよ」
マイは抱いている赤子――コウマをタイガに渡した。
タイガは壊れ物を扱うような手付でコウマを受け取った。
「ああ、そうか……そうだよな。お前がいるんだよな。すまなかった」
タイガはコウマを抱きしめた。
(……コウマ……俺は『影』として生きていきたかった。だが、その『影』ももうない。自分の好きな生き方ができないのは残念だったが、それ以上にお前がどんな道を歩めるのか見てみたい。)
コウマは父親の腕に抱かれて静かな寝息を立てていた。そのコウマの頭をそっと撫でた。
(しかし……千年続く『影』の血が築き上げた業は拭いきることはできないだろう。……ならば俺はお前に『技』をくれてやる。お前がお前の道に進めるように俺の磨き上げた『技』を全部やる。それを生かすも殺すもお前次第だ)