オルフェノクー灰の翼   作:デアウムウス

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プロローグ
覚醒


(僕は…こんなところで…)

自分は高校からの帰宅中だった。だがその最中に轢き逃げ事故に巻き込まれ、息絶えようとしていた。

 

(まだ死にたくない!)

そう強く願った時だった。

力が抜けきるかと思っていた身体から全身に力が漲った。倒れた状態から跳ね起き、交差させた両腕を左右に広げ雄叫びをあげる。

 

「ウオオオォォッ!」

その瞬間、身体が光に包まれた。降り注ぐ雨粒が宙で停止し、街灯が点滅しぷつりと消える。

 

「『ー!ー!』」

光が消える。そこには一人の戦士の姿があった。

灰色、あるいは白い肌と鎧をまとっている。頭には一本の角が後方へ伸び、口元へは長いクチバシが伸びている。だが境界線がないそのクチバシは鳥のものではない。どちらかといえばそれは翼竜のものに似ていた。そして背中には皮膜のようなマントのようなものがついていた。

 

「……」

無言のまま周囲を見回す。そこは人気のない路地裏だった。遠くに見える繁華街の明かりだけが彼を照らし出していた。

自分の両手を見る。それは人間の手ではなかった。形状は灰色でかぎ爪がついている。さらによく見ると、腰の部分も何か金属的な装飾――後に『オルフェノクレスト』が形成されている。

このときは知らなかったが、僕は『オルフェノク』とよばれる人類の進化体――『ケツァルコアトルス・オルフェノク』へと覚醒していたのだ。

 

 

 

「うわっ!?」

人間態に戻り自宅の前についたとき、突然目の前に光の塊が現れた。それはいかにも高級そうな車のライト。中から現れたのは青い髪、青い服を着た女性。

 

【おめでとうございます】

「な、何だ?」

いきなり言われて戸惑ってしまう。

 

【あなたは選ばれました。あなたにはこれから我々の世界のためにして活動していただきます!】

「え?ちょっと待ってくれよ!僕はまだ協力するなんて一言も言ってないぞ!そもそもあんたは何者なんだ!」

【私は『スマートブレイン』の案内役、『スマートレディ』です!後々ですが、あなたには我々と共に活動するための教育を受けていただきます。それではがんばってくださいね!】

彼女はそれだけ言うとさっと車に乗り込んだ。そして走り去ってしまった。

 

「何だよこれ……一体どうなってるんだ」

僕の運命が大きく変わり始めた瞬間だった……。

 

◆◆◆

 

☆ケツァルコアトルス・オルフェノク

主人公。オリジナルのオルフェノク。武器は二丁の銃で、基本的にはこの銃から放つエネルギー弾を心臓に撃ち込むことで『使徒再生』を行うが、クチバシを突き立てることでもエネルギー注入は可能。

大型翼竜型オルフェノク

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