《未確認ライオット》。
沢山の企業が合同で興す、10代アーティストを限定として開催されるロックフェスティバル。
新進気鋭の若者たちの
『結束バンドのみんなで、グランプリを獲ろう……!』
全員のその決意に偽りはない。けれど、郁三と虹夏は迫る。
「ひとりちゃん」
「ぼっちちゃん」
『本気なんだね!?』
「あっはい……!」
『ライブ審査とネット投票があるけどいいんだね!?』
「あ……はい……」
『最終審査は数千人の前でライブするけどいいんだね!?』
「……あっあっあっ」
『いいんだね!?』
たっぷり十秒沈黙。
「…………………はいぃぃ」
言質はとった……! とてつもなく頼りない返事だったけれど。
虹夏、郁三、そしてリョウまでも、ひとりのその決意にただただ拍手を送る。
スマホで未確認ライオットの情報を得たのは虹夏と郁三。フライヤーで得たのはひとりとリョウ。
女子二人が手に持つフライヤーを見比べる。リョウの決意が軽いなんて言うことはないけれど、ひとりのフライヤーはぐしゃぐしゃだった。それだけの葛藤があったに違いない。
「……でも、すごい偶然ですね。俺らみんな同じこと考えてたなんて」
「喜多くんはどうして?」
「たまたまですけど。友達がこのフェスのこと教えてくれて」
「へぇ。まあ友達も多かったらそうなるか」
虹夏はリョウに向き直って笑った。
「まさか、リョウまでこうして同じだったってのはびっくりしたよ」
リョウはそっぽを向いた。
「……それこそ、たまたまだよ」
虹夏は、やみがSTARRYを訪れた日から調べた。
ひとりは一夜漬けだ。おかげで少し寝不足だったりする。
ともかく、迷いはない。未確認ライオットに出て、自分たちの実力を証明するんだ。
「それじゃあ、改めて内容を確認するね」
虹夏は自分のスマホを、四人が座るテーブルの中心に置いた。全員が見れるように。
最初はデモ審査。自分たちの作った曲を送り、ここから約100組が選出される。
次にウェブ投票。送ったデモ音源が特設サイトで公表され、一般の投票によって約30組が選ばれる。
さらにライブ審査。全国のいくつかの会場に分かれ、実際に観客の前でライブを行うことで審査員と観客の投票によって約10組が選ばれる。
そして、最終フェス審査。全国から選りすぐりの若者たちが青春をかき鳴らし、グランプリを狙う。
これが未確認ライオットだ。郁三が唸る。
「デモ審査の〆切は4月末……それまでに、たくさん活動しないとですね」
「うん、その通りだよ。それこそ、この間やみさんが言ってたことだ」
単なる
できることはたくさんあった。
「路上ライブもやろう。STARRYのライブだけじゃない、とにかく知名度をあげるんだ」
「それに、MVも作らなきゃですね! 俺、イソスタで拡散しますから!」
「頼むよ、SNS担当大臣! あとは練習。もちろん今までだってたくさんやって来たけど、これからは具体的な目標があるから」
こういう時、やっぱり主体的に動くのは虹夏と郁三の野郎二人だ。リーダーの虹夏は当然指針を語るし、陽キャの郁三は積極的に目標達成への糸口を話す。インドア陰キャよりの女子二人と比べてもその差は明らかだ。けど、今日はそれでは終わらない。
「リョウ、ぼっちちゃん」
「あっはい……頑張ります」
「なに? なんだって私は付いてくけど」
「ちょいちょい、まだ何も言ってないって。それにリョウ、ありがとね」
「……ん」
「でも、今回頑張るのは『誰か』じゃない。『皆で』だ。だから二人にも、頼みたいことがある」
「えっと……」
「それって?」
虹夏が息を吸った。少しためらいつつ、それを吐く。
「……新曲を、作ってほしい」
三人が虹夏を見る。
虹夏は自分の高校のノートのページを切って、一枚のペラ紙にする。
そしてペンを走らせる。
「ぼっちちゃんとリョウのおかげで、僕たちはもうこんなにオリジナル曲がある」
・ギターと孤独と蒼い惑星
・あのバンド
・カラカラ
・忘れてやらない
・星座になれたら
「改めて考えると……ひとりちゃんもリョウ先輩もバイタリティーすごいですよね」
「え、えへへへへそれほほどどどでもぉ」
「ぼっち、顔が溶けてる。ま、相性がいいのかな」
「おかげでリョウは成績どんっどん下がってるけどね! 僕は心配だよ。ま、今回はそこに無茶ぶりをかけるけどさ」
初めて作った一曲目。初ライブでひとりが覚醒した二曲目。文化祭ライブで披露した五曲目、六曲目。
《カラカラ》はリョウが片手間で作った曲。いつの間に作ったのか、郁三ではなくリョウがボーカルなうえに、作詞もリョウ自身が行ったというのだから、それを聞いた時には他の三人がとにかく驚いた。
ひとりは最近《星座になれたら》を作曲したし、その直前には《忘れてやらない》も作っている。ここ最近は忙しかった。
それを経て、あえて虹夏は次の新曲を二人に求める。
虹夏もひとりと郁三の件で思うところはある。そこを経てのやみとの一件。メンタルは揺らぎっぱなしだ。
それでも、不安だとしても、みんなを支えなきゃ。そして、みんなの背中を押さなきゃと息巻いている。
「二人に負担をかけちゃうのは悪いけど……でも、皆同じ方向を向いてくれた。だから頼みたいんだ。未確認ライオットに向けた、最高の一曲を」
結束バンドが。未確認ライオットのために。今この時に。作ろうとする曲。
ひとりは返した。
「あっ頑張ります」
ひとりからすれば、最初の作詞の時と同じように多少はプレッシャーがかかる話だ。それでもモチベーションは高い。寝不足で少しテンションがハイになってるのもあって、普段のひとりからすれば早い返事になる。
「……まぁ、がんばるわ」
一方のリョウは、少し間をおいて返事をする。少なくとも、作曲はリョウの真骨頂だ。
「もちろん、僕はリーダーとして舵取りとかライブの調整をする。二人は新曲に専念してほしい」
「俺は広報しますから!」
こと音楽作りに関しては力のない男子共だった。
新曲作成。広報。今まで以上のライブをこなす。これが結束バンドが今やるべきことだ。
そして練習の前に、もう一つ話すべきことがあった。
真面目な空気を少し柔らかいものに変えて、虹夏は拳を掲げた。
「今日はMVを作るよ!」
今の結束バンドは、正直なところ発信力がほとんどない。
そもそも結成して活動を始めてから半年程度というのはあるけれど、それでも虹夏の夢を考えれば、少し活動が少ないというのはある。
STARRYでのライブはまだ3回だけ。他には文化祭ライブが1回。固定客はファン1号2号にきくり、それにSTARRY常連がチラホラ。まだまだ未熟者バンドだ。
広報はSNS担当大臣の郁三がやっているのだけど、そもそも活動数が少ないので郁三の独り言アカウントになりつつあるという問題がある。
何よりも、実際の自分たちの音楽をネットの海に放流していない。それじゃあ自分たちの自己紹介すらしていないのと同じだ。実際、文化祭ライブの一般客が映像をSNSに挙げたからそっちの方が有名になってやみが来たわけでもある。
だからこその
リョウが聞いてきた。
「でも、これからいきなり撮るの?」
「ふっふーん。そこは問題ないよ……姉ちゃーん!」
虹夏、弟スキル発動。姉貴召喚。
「ん? なんだよ?」
「この前の僕たちのライブ、スマホで撮ってたよね?」
すぐさま星歌の顔に冷や汗がたちこめた。星歌としては弟から来た予想外の発言。
確かに、星歌は自分のスマホでライブ映像を撮っていた。素人の撮影した動画ではあるけれど、動画としてはいい素材だ。とはいってもその映像はほとんどひとりを中心に撮られていたのだけど。
何も知らない郁三が眼をキラキラさせて青春オーラを漂わせて星歌に目を向けた。人に憧れ尊敬する無垢な人間の瞳。今この場にいる郁三以外の誰もが過去に捨て去った瞳だった。
「……ええ!? さすが俺たちの店長! 痺れます憧れます!」
「お、おぅ……がんばれよ」
「店長、ほんとにそれ私たちのため?」
「いや、リョウ。お前なに言ってんだよ……」
「本当に?」
「い、いや、あの、あれだよ、それ。ライブの照明……かわいくてキレーだなーって」
虹夏は知っていた。ひとりを人知れず可愛がる星歌が、法を犯すか犯さないかギリッギリのラインを迫る勢いで無許可で撮ったものだと。いじける虹夏を慰めようと星歌がこっそり見せてくれたものでもあった。
それを見た虹夏は感謝はそこまでしないで、むしろ怒った。ぼっちちゃんになに盗撮してくれとんじゃ。
星歌の眼が言っていた。クソガキ、てめぇ恩を仇で返しやがったな。
虹夏の眼が言っていた。ふんだ、有効活用できて公に認められるだけありがたく思ってよ。
今夜、伊地知家は戦争になる。
────
虹夏がカタカタとパソコンを操作する。星歌からほとんど強奪したスマホの映像を基に、虹夏が自分の感性を頼りに
最初は四人であーだこーだ言いながらやっていたけど、郁三とリョウが後ろからやれ「俺のシーン角度加工できないですか!?」とかやれ「ベース強調の時は私の手元映してよ」とか無理難題を突きつけてくるので、二人は早々に虹夏に追放された。二人は適当に時間をつぶしている。
ひとりも「わ、わたしは映しすぎないでください……」とかそれなりに文句は言っていたのだけど、そもそも元の映像がひとりの配分が多すぎるので多少は付き合ってもらった。というか虹夏権限でひとりだけは追放を免れた。姉に似て職権乱用だった。
そして、ひとりは虹夏の後ろから、彼が作成しているMV(仮)の様子をずっと見ている。
見続けながら、ひとりは少し考えこんだ。
(……MVかぁ)
コマ毎に停止されながら演奏を続けるパソコンの中の自分たち。中でも映ることが多いせいか、どうしても自分の顔が強調される。
(うつむいてるし、猫背だし……目が死んでる)
ギターヒーロー名義のアカウントでは、自分の顔を出したことはない。MVは何も全て顔だしというわけじゃないけれど、自分たちを売り込む以上は自分たちの顔が入ることは十分あり得る。
(わたし、びみょう……)
映像は直樹とふたりが遊びに来た時のライブのものだ。この頃だから、他のメンバーだってライブそのものに慣れてない。それにしたって自分の顔は明らかに、絶望的に覇気がなくて、ひとりは落ち込みに落ち込む。
「……虹夏くん」
「うん? どうしたの?」
「わたしの顔……どうですか?」
「ん!?」
虹夏がむせた。
「に、虹夏くん……?」
「ゲホッ、ゴホッ……ご、ごめんぼちっちゃ……」
「あっあっ、急にごめんなさいぃ!」
「い、いや、いいんだけど……」
虹夏はようやく後ろに立っていたひとりに向きなおった。
「で、ど、どういうこと、かな?」
想い人から急にそんなこと言われりゃあ経験のない男子なんてどもるに決まってるわ。
「え、えっと……わっわたし……顔が、ずっとあるから」
「あー……」
逡巡する虹夏は、パソコンに向き直った。
画面の中のひとりは、ほとんど常にうつむいている。その姿は……大衆から考えればまあ、かっこ悪い。
虹夏は手をばたばたと振った。
「い、いや……ほら! ぼっちちゃんはカッコいいというか……か、可愛い感じじゃんっ!」
「……そうですか」
ひとりは落ち込んだ。
虹夏は思った。え、今のでぼっちちゃん照れないの?
ひとりは思った。かっこよくなかった……。
リョウはいつもの通りクールな様子でベースを弾いている。虹夏は緊張もそこまでなさそうで、後ろでがっしりと構えている。
何よりも目立つのは郁三だった。もちろん、腕前もパフォーマンスもまだまだ未熟。けど、少なくともひとりの目にはこれ以上ないくらいカッコよく映る。
そうして、ひとりはパソコンの中ではなくて、少し遠くでリョウと話している郁三に目線を向ける。
(……喜多くんは、リョウさんが)
わかってはいた。わかってはいたけど。
喜多くんが求める自分。喜多くんが求めるリョウさん。
「……ぼっちちゃんは」
「あひゃいっ?」
「やっぱり、この映像だと不満?」
ひとりは、郁三とリョウに向けていた目線を急速に虹夏に戻した。
近くには、柔らかい表情の、頼れる虹夏がいる。
「あっあっ、すみません……」
「ううん、いいよ。そもそも姉ちゃんがぼっちちゃんばっかり撮ってるのが原因だし」
「ううう……まだ目を付けられてる……」
「それ何の話? て、まあいいや。まあ、どっちにしても難しいんだよね」
「え、えっと、難しいって?」
「MV作成。ほら、座ってこれ見てよ」
虹夏はひとりを隣に座らせて、少しだけ席を寄せて二人でパソコンを見始める。
まだ作成途中のMVだけど、少しづつ形になり始めている。とはいっても、なり始めてるだけだ。骨格ができただけで肉付けはまだまだ。
結束バンドのライブ。客観的に見ると、やっぱり微妙に感じてしまう……。
「虹夏先輩~、できました?」
「虹夏、見せろー」
「うるせぇのが来たよ」
リョウと郁三が戻ってくる。結局最初の構図に戻る四人だった。違うのはひとりが虹夏の隣で座ってることくらい。
「まあ僕が映像の素人だってのは置いといて、素材が少ない。みんなが求める希望の画がない」
「私のアップがないのは論外」
「俺も、せっかくならパフォーマンスやってるところがよかったです」
「君たちの無理難題はそのためにカメラ回さないといかんのよ……!」
「……」
「で、ぼっちちゃんも意見があるんだって」
虹夏が助け船を出してくれた。
ひとりは、深呼吸。
「わたしももっと、かっこいい映像に……かっかっこいいわたしに、したぃ……です」
郁三が、リョウが、虹夏が。それぞれの目線で、ひとりを見る。
根柢の理由はそれぞれ違うけど、もっと自分たちのポテンシャルをそのままにしたい、というのは同じだった。
みんなの顔に笑みが生まれる。
虹夏が天を仰いだ。
「そういえばさ、喜多くん。1号さんと2号さん、連絡先交換してなかった?」
「あ、はい。結束バンドのアカウントと一緒に交換しましたね」
「ひゃぁう!?」
「ひとりちゃん? どこからその声でた?」
イケメンとファンの連絡先交換。バンドマンの淫行。
(き、喜多くんやっぱりかっこいいし陽キャだからお姉さんたちとも話せるんだあばばばばば)
ひとりの妄想はひとりを殺した。
「ってか、それを言うなら虹夏先輩も交換してませんでしたっけ?」
「うん、したした。あの二人、美大の映像学科なんだって。すごいよね」
「……に、虹夏」
「え、リョウなに? 肩もみしてくれんの?」
「するわけないでしょ……」
虹夏の後ろでリョウの膝が折れた。
(こんな時まで変なフラグやめてよ……)
リョウの不安がSTARRYの天井をぶち抜いた。
そんなことは知らない、初めてファンになってくれた1号2号と純粋に仲良くなりたくて連絡を取っている程度の、
「とにかくさ、二人ともすっごい協力してくれるし。一度、MV作成手伝ってもらうのもいいかなって」
「あ! それいいですね!」
今作成しているのは、それはそれとして完成させて投稿する。
それでも、もし彼女たちに頼ることで、自分たちの可能性を押し広げることができるなら。
心にダメージを負った女子たち。それでも、異存はなかった。
────
納得いく映像ではなくても、MV第一弾は無事作り終える。それをネットの海に流して。1号さん2号さんにはまた連絡することになって、四人はスタジオでの練習に入る。
未確認ライオットでグランプリを獲る。その目標を掲げた日の練習。今までも一生懸命だったけれど、今日は怖いくらいの集中力があった。それぞれが自分のどこかが未熟で、課題があることをわかっていて、それを直そうと時間の限り、何度も何度も曲を繰り返す。
リョウさえ、例えば郁三にアドバイスをする余裕もなくて、それぞれがそれぞれの演奏に集中した。
時間はあっという間に過ぎて、解散の時間。
「ぼっち、ちょっと待って」
「あっリョウさん?」
リョウが、いつものように一足先に帰ろうとするひとりを呼び止める。
「この後時間ある?」
「アッハイ。両親にも、今日は遅くなるって言ってます……」
「よかった。ちょっと付き合ってくれない?」
郁三、忠犬スキル発動。楽しそうな匂いを嗅ぎつける。
「リョウ先輩とひとりちゃん、遊びに行くんですか? それじゃあ俺も──」
「郁三はお呼びじゃない」
「──しょんぼり」
会話を聞いていた虹夏は思った。このイケメン自分で「しょんぼり」とか言いやがった。
「新曲のことで相談があるからさ。二人で話したい」
「あっはい」
虹夏と郁三、星歌やPAさんにも挨拶をして、女子二人はSTARRYを後にする。
夜の下北沢を歩くリョウとひとり。
「な、なんかリョウさんと新曲のこと話すの……久しぶりですねっ」
「だね。最後にがっつり話し合ったの、《忘れてやらない》の時だし」
陰キャでコミュ障のひとり。インドアで一人が好きなリョウ。どちらにしても一人でいることが多い二人。男子共とは違って、普段から密に話すわけじゃない。
だからたまにこうやって二人で話すときは、STARRYから離れることもある。
「あっそれで、今日はどこに? わたし、喫茶店は……」
「心配しないで。今日は自分の
「……」
とことん信用のないクズだった。
とはいえ、今日のリョウはほとんど真面目だ。
そのことをアピールするわけじゃないけど、リョウはため息をついて、そして足を止めた。
ひとりは基本人の後ろをついていく。前を歩くことはほとんどない。だからリョウが足を止めたのにも気づいて、ひとりも足を止めた。
ひとりとリョウが相対する。
「……リョウさん?」
「……ごめん、ぼっち」
「あっはい?」
「もちろん新曲のことも話す。けど、聞きたいこともあって」
「あっはい」
雑踏の中。形の似ているベースケースとギターケースを背にしている二人。
あっけらかんと、リョウは言った。
「郁三のこと、好きなんだね」
「あっはい──ハイ?」
おまけ。というか無駄な独り言。
※本作とは関係なし。
※原作最新話までのネタバレあり。
瞬間。
作者の脳内に溢れ出した。
……存在しない記憶。
???「ほう……ここがSTARRYですか」
虹夏♀「いらっしゃいませー! 今日はハロウィン仕様でーす!」
喜多♀「あ! お客さんも張り切ったコスプレですね!」
???「ええ。わたくしも随分と渋谷に染まったものです」
虹夏♀「お兄さん、ここは渋谷じゃなくてシモキタ! 間違えちゃだめですよ?」
???「これは失礼。ところでお嬢さん方。もしや《結束バンド》でいらっしゃいますか」
虹夏♀「あっはい! お兄さんは?」
???「ふふ、お兄さんとは恥ずかしい。わたくしただの音楽マネージャーでして」
喜多♀「ええ!? もしかして取材ですか……!?」
???「ええ。惜しくも《未確認ライオット》フェスには届かず……しかしその歌と演奏は、確かに民草に届きました。是非お力添えをいただきたく」
虹喜多『お力添え?』
星歌「ぼっちちゃんどうしたの? 向こうが騒がしいみたいだけど」
ひとり「そっそれが虹夏ちゃんたちがコスプレした変な人に絡まれててて……」
リョウ「私は嫌いじゃない。てかハロウィンだし」
星歌「それはお前と同じ変人だからだろ。まったく渋谷じゃあるまいに」
???「おや、貴女は?」
星歌「ここの店長でね。悪いけど取材とかは前例があるから乗り気じゃないんだけど?」
???「そんな、滅相もない。是非《結束バンド》のライブをこの眼に焼き付けたく」
星歌「ま、客ならいいけど。うちのバイトも若いんでね。妙な真似はしないでくれよ」
???「もちろんでございます」
星歌「そんで? アンタ何者?」
???「おっと、これは失礼。申し遅れました、わたくし──」
「性は
《ぼっち・ざ・ろっく!》×《パリピ孔明》!!!!
……誰か書いて? 描いて?