良い感じの能力を貰い転移したが 現地民の方が強い……   作:勇気の遊技

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初投稿なので色々と足りないところがあるでしょうが、そこは感想などで教えていただけると有り難いです。
どうか評価・感想などをよろしくお願い致します。


始まりのお話
プロローグ


 「佐藤健二くん! 突然だけどね、異世界に行ってもらうよ!」

 「……は?」

 

 オレはいつものようにベッドで寝ていたはずだった、はずだったんだ。

 だが、目が覚めたと思ったら草原が広がっていて混乱しているところにさっきの言葉を言われた。

 どうしろってんだよ……。

 でも、落ち着かないとさっきの問いに対する答えも出せないなと、考えてゆっくりと……大きく、深呼吸する。

 

 「えいっ」

 

 人差し指が腹に素早く、一直線に入って、ぶふっと吹いた。

 こいつめぇ…… 

 さっきから話しかけてくるオレの腹を突いた金髪で、宇宙のような黒い目をしたオレより背が少し低いロリは、あはは! と笑っている。

 少し頭に来たので頰でもつねって懲らしめようと手を伸ばしたが、それが触れることは無かった。

 なぜかと言えば、そう、見えない壁があったから。

 それは、感触は柔らかいが通り抜けようとすれば鋼となり、頑丈な壁となった。

 オレはその能力に驚いてこう聞いた。

 

 「お前、何者なんだ……」

 「ボク? うんとね、《神さま》」

 「神さまだって!?  ……実在したんだな

 

 この言葉を聞いて面白く思ったのか、ロリ神はクスクスと笑った。

 が、すぐに笑うのをやめてこう言ってきた。

 

 「異世界に行きたくなった?」

 

 いや、説明もされてないんだよ。ちょっとはオレをここに連れてきた理由を言ってくれよ、な? 

 じゃないと拗ねちまうよ……。

 

 「はぁ……しょうがないなぁ、説明するよ」

 

 心が読める……だと! 

 

 「異世界で、魔王が復活。だいぴーんち、マジ助けてとする異世界人を救いたいと思った神さまたちは、自分たちの世界の住民を拉、んんっ! 連れて来ることにしたのだ!  って感じ……かな」

 

 少し不穏な言葉が聞こえたが、聞こえなかったということにした。

 よしよし、大体は分かったぞ。

よかったぁ……分かったんだね。

 

 「異世界にはいつ頃行くんだ?」

 「君が行くって言った、そのときに。まぁ色々と準備があるけど……

 「なるほどな……分かった」

 

 ロリ神が何か言っていたような気もしたが、そこは無視する事にした。

 

 「行くぜ。オレは」

 

 覚悟は決めた、オレには家族なんてとっくに居ない。

 逆に言えば、それは失うものはもう何も無いということでもある!

 でもっ!

 

 

 

 

 

 死ぬのはっ! 嫌だからぁ! お願いですからっ! 自衛出来るぐらいの能力をくださぁぁぁぁぁいっ! 神さまぁぁぁ!

 

 

 

 「……あぁね、そんな事考えてたの? ……もう与えてるよ、能力。早かった?」

 

 また心が読まれた! そしてもう既に能力が与えられていた! 

 何が起こっているのか分からないが、まぁいっか! 気にし過ぎても、何も始まらないしな。

 というか、喉が……。

 

 「さ、座ってね。 今から君の能力を見せてあげるから」

 枯れた喉で小学生の様に元気よく、はぁいっ! と答えたら……ロリ神はまた、クスクスと笑った。

 

 ロリ神が水色の水晶玉を小さな座布団を敷いた草の上に置く。

 ────水晶玉が、動いて、そして浮いた。

 言葉で表すと、ふわふわと言った感じだ。

 

 「手を出してみてね」

 

 素直に従う。だけども、内心はどんな能力なのかと心躍っているのだ……考えてみてくれ、自分の能力なんだぜ!

 いや、貰い物ではあるかもしれないけども……。

 ……あぁ、うるせぇ! ちょっとは静かになれっ心のオレッ!

 

 「ちょっと君、大丈夫?」

 「はい、大丈夫! です……たぶん」

 

 色々とあったが水晶玉に手を伸ばすと、生暖かいものを感じた後脳に電気が流れたかのように……いや、流れたな。

 自分の能力の詳細と今の自分で出来ることが分かった。魔法は頑張ればいけそうだな……。

 

 気を取り直して、オレの能力は全部で五つある。

 ロリ神曰く。

 「なかなかの量を入れれて、正直驚いたし。楽しかったよね!」とのことであるらしい。……よかったね。

 

 能力の一つ目は、【梟の眼:壱】(ハンター・アイ)これは、その名の通りフクロウの視力を手に入れる。オンオフは可能らしい、疲れるよね……そりゃ、ずっと遠く見続けたら疲れるよね、うん。【壱】というのが何なのかは分からなかったが、恐らく使い続けたら進化したりするのだろう……そうだ、よな

 

 「よく分かったね、凄いよ!」

 

 やっぱり……長い事厨二病でいたのは間違ってはいなかった。こういう時にすぐ、対応できるからな! ガハハ! 

 ……まぁ、こういう時がくる人は、殆どいないものだと思っているが……。

 

 「他の神たちもこれをやっているよ……ボクより早くね」

 

 ……他の転生者もいるって事か。まぁ、今気にする事じゃないし、転生者に会ったその時になってから考えればいっか。

 で、二つ目が、【永遠の地図】これはまぁ、ずっと消えない地図なのだが……なんと、一度訪れた場所の地形や環境などが記録されるのだ! はえーっ、すっごい便利。チートでは? 

 

 「人の生活に紛れ込む神とか、あっちの世界の上級冒険者(ヤバいやつ)は大体持ってるけどね……結構便利だよ!」

 

 あっ、そうなんだ。でも、これを駆け出しの頃から入手できるのはかなりデカいし、旅でも大いに活躍してくれるだろう……頼りにするのは間違いないな。

 

 三つ目、【滑空】まぁ。そのまんまだ。強いて言うなら、風の魔法が使えれば、滑空する場所を選ぶ必要がなくなるな……まぁ、魔法は練習しかない。

 

 四つ目はなんと攻撃系の能力! その名も【即行呪文詠唱】(インスタント・スペル)ま、魔法が使えるよ! まだ覚えてはないけども、頑張らなければ……神様! ありがとうございます。

 

 「第一第二階位の魔法もしくは低度の呪術でしか使えないんだけどね……この能力。高い階位の魔法は、もうレベルが違うんだよ。呪術もだけど……だから、簡易詠唱が出来ないんだね」

 

 低度の魔法や呪術しか簡易詠唱出来なくてごめんねと、あのロリ神は言っているが……それでもオールオッケー! 問題ナシっ!

 魔法とか呪術が少しでも使えるだけヨシッ! 

 ありがてーな神の優しさはよぉ!

 

 「……君もね。うん、ありがとっ!」

 

 うおっ眩しい、人が人なら消えてしまうほどの笑顔だ! だがオレは厨二病でオタクでファミリーコンプレックスだった男さ、耐え、た……ぜ……

 

 

 

 ……あーっと、最後の能力は【守護虫】(ガード・バグ)、どうやら自分を守ってくれる大きな虫を魔力を使って召喚する能力らしい。

 虫というとかなり嫌な見た目をしていることが多いけども……こいつらはかなりデフォルメされているので、虫嫌いな人でも一応見ることぐらいはまぁ、できる……はずだ。

 まぁ守ってくれるのなら何でもいいけどさ。

 今出せる守護虫は3種のみ。

 

 【守護蟹虫】(ガード・カニムシ)カニムシというサソリに似てはいるが尻尾がない(毒も持っていない)という違いがある虫を召喚する、カニムシは見た目は攻撃的であるが、実際は意外と攻撃的ではないし、おとなしい。待って相手をその両腕のハサミで捕まえた後に捕食するので、相手を拘束するのに向いているだろう。

 

【守護雨馬】(ガード・アメンボ)知ってるか? アメンボは実は飛ぶこともできるんだぜ。まぁ、水辺で使うと移動にも撤退にも使えるだろう、もしくはその水に油が含まれているか確認するのに……使えるかな? 

 ちなみに、アメンボは肉食である。

 

【守護尺取虫】(ガード・シャクトリムシ)元からシャクトリムシは長い生物であったのだが、守護虫(ガード・バグ)となった事によりさらに大きく、そして更に長くなった。臨時の橋には使えるが……戦闘にはあまり期待しない方がいいだろう。

 

 何故【守護獣】(ガード・ビースト)とかじゃなくて【守護虫】(ガード・バグ)なのか? 獣の方が強そうではあるが……と思っていたのだが。答えに辿り着いた! そう────オレの魔力が少な

 

 「違うよ」

 

 「はいっ?」

 

「カブトムシやクワガタみたいな、君らの世界でいう甲虫はとても硬いよね。なんなら、小さなアリだって集団を率いれるから強い……なら、それらが魔力を持つ守護虫(ガード・バグ)となって更に、大きくなったと考えたら?」

 

 「……最強じゃん」そうだよね!

 

 「まぁ体がかなり大きくなったせいで、攻撃が回避しにくかったり魔法に少し弱い弱点もあるけど、充分君のことを守ってくれるよ!」

 

「そうか……頼りになるぜ」

 

「佐藤くん……さっき、異世界には、君が行くと言ったそのとき行くと言ったけどね

 

 

 

 

 ────ちょっと無しで」

 

 オレは寒い風が吹いてもいる訳でもないのに、体が震える感覚を覚えた……多分、ロリ神は本気だ。

 なぜそうなったのかは分からんが、恐らく、オレを試すのだろう……試練ということか。ちょっと燃えてきた。

 ……水晶玉はオレに能力の詳細、使い方や総魔力量、そして自分が出来ることを教えてくれた……それで、立ち向かうしかない。

 

 「準備はいいかな?」

 「……()()()に祈る時間は欲しかったなぁ〜」

 「準備万端だね……!」

 

 ロリ神との対決が、今、始まった!

 空間を裂き、鋼鉄の槍を出すロリ神。

 オレは【守護蟹虫】(ガード・カニムシ)を召喚して迎撃し、ロリ神から距離を置く。

 今ので、かなり魔力を消費した……体が軽くなっていることから、それが分かった。

 

 「風よ、吹け──【ウィンド】」

 ロリ神が風の魔法を使う、オレは何とかそれを回避する、【守護蟹虫】(ガード・カニムシ)は両腕のハサミを使って防いでいるが……ロリ神がその後に投げつけてきた槍までは防げなかったようだ、右腕に深く刺さっている。

 そのままロリ神は【守護蟹虫】(ガード・カニムシ)に突撃した。

 

 

 というかオレは、どうやったら【守護虫】(ガード・バグ)なしで攻撃できるんだ……。

 【守護蟹虫】(ガード・カニムシ)の方を見てみると、使えなくなった右腕は既に切り離しているようで、なんとか左腕だけでロリ神の攻撃を凌いではいるのだが……勝敗は既に決まっていると言っても過言ではない。

 ロリ神が放つ魔法で【守護蟹虫】(ガード・カニムシ)はその身を焼かれていたが最期の力を振り絞ったのだろう……

「ギィィィィィィ!」と叫びながら体当たりをする。

 が、その最期の体当たりは無常にも避けられ、そのまま燃え尽き、光の粒子となってオレの元に戻った。

 

「お疲れ様だぜ、【守護蟹虫】(ガード・カニムシ)敵はなんとか取る」

 

「まだやる? やるのなら、手加減はなしだよ」

「やってやるさ……諦めんぜ、オレは」

 

 正直、ここからあのロリ神に一発決めることはとても厳しいだろう……。

 だが、やってみないことには何も起こらない!

 足に全体重を掛けて、前に体を傾ける。

 まさに倒れんとするその瞬間に、足に更に力を掛け、そして力を放出する! 

 ここに来た時、ついでに強くされたであろう身体能力に感謝する……いつも通りのオレならこんな事は出来なかったからな!

 だんだんとロリ神との距離が近くなる、力がどんどん籠っていき、スピードが更に上がる。

 これなら、いけるっ!

 

 「うぉぉぉぉくらいやがれぇロリ神ぃぃ!」

 

 

 「面白いねぇ……君って奴はさぁ!」

 

───────────────────────

 

「おつかれさま!」

 

「ぐ"ゃ"じ"ぃ"で"ず"ぅ"!」

 

 一応、あの後何が起こったのか説明すると……まぁ、ボコられたよ。それは完膚なきまでまでに。

 まずオレの全力の突撃をヒョイっと避けて、その後の無防備なオレに魔法で作った石を思いっきり投擲……避けれなかったよ。

その後は本当に死ぬかと思ったよ。

 投擲を受け、くの字の形になった背中の後ろに一瞬で来たと思えば、オレの頭を掴んで地面に向かってロリ神は何と、叩きつけてやがったんだよ! それはそれは、死ぬほど痛いわ……苦しかったぜ、ははっ。

 

 「あぁ……君は、まぁうん武器も無かったし、喧嘩は素人だし……まぁ仕方ないよね!  痛かったよね? ごめんね、久しぶりの戦いでちょっとその……興奮しちゃって」

「あっあぁ、そうなんだな、うんそうだな」

 

これで異世界大丈夫なのだろうか? やはりオレじゃ──

 

「ねぇ、ちょっとだけ──()()()()()?」

 

ロリ神さまって本当に最高の御方だ!

 

 

───────────────────────

 それからオレの修行が始まった。

 

「はいもうちょっと腰を入れて剣は持って! 返事はっ!」

「はいっ!」

 

「魔力を練って纏うような感じに! 魔法はイメージを固めないと、どれだけ魔導書を見ても分からないんだよ! 分かったね!」

「はいっ!」

 

 【守護虫】(ガード・バグ)も修行に参加させ……

 

「シャクトリムシくん、カニムシくん、アメンボくん……佐藤健二を全員で襲って複数対一の戦いを体験させてあげて?」

「嘘だろロリ神、おっおい待てお前らっ……ちくしょう! やってやる! やればいいんだろっ!」

 

 複数対一はやっぱりキツイものがあったし、意外と【守護尺取虫】(ガード・シャクトリムシ)は強かったよ……

 

色々なことがあった……自分が成長していくのを感じれた事は、その中でも一番嬉しくて、つい泣いてしまった。

嬉し泣きなんて、本当にあったんだな。

 まぁ、ロリ神じゃなくて【守護尺取虫】(ガード・シャクトリムシ)に一番心配されたのであるが……。すっごいクネクネしてたいたし【守護尺取虫】(ガード・シャクトリムシ)のその様子を見た他のやつらも駆けつけていた。

 

 ロリ神からは、「良い感じになったね!」と言われた……最高です。

 

 そうして、短い修行は終わったのだ。

 

 一息ついた後に周りを見渡してみると……いつの間にか草原に門が置かれており、そこから光が絶え間なく出続けている。

 

 転移の準備が出来ているということか。

 そうこう考えていたら、ロリ神が寄ってきてこう言ってきた。

 

 「命は大切にしてね……魔王討伐は難しいから、もう他の強い転移者に投げちゃってもいいしうん、とにかく! 命だけは本当に大切にしてよね!」

 「任せといてくれ……まぁ、心配ありがとうな!」

 

 門の前に立って、振り返る。ロリ神が手を振っていた──眩しいぐらいの、笑顔で。

 

 「本当にありがたいな、行ってくるわ!」

 

 門を開ける。

 

 まばゆい光が、体を覆う。

 

 転移が今、始まった。

 

 




初投稿なので、緊張しますね。
感想や、評価を頂けると嬉しいです。
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