良い感じの能力を貰い転移したが 現地民の方が強い…… 作:勇気の遊技
感想も、下さいっ!
旅というものは大昔から人々が行ってきたことだ……
オレが転移前までいた日本では、江戸時代にはもう京都などの観光ガイドの本などが出ていたりしたと言う。すごいね。
アフリカの猿人《アウストラロピテクス》が100万年程前にアフリカを出て世界へと広がっていったのもまた、旅と言えるだろう。
フン族によって、ゲルマン人が大移動したのも旅と言える。
ヨーロッパの人々が香辛料を求めてインドへと行こうとしたのはまさに旅だと言える!
……そう、人類は昔から旅をずっとして来ているのだ。
今も、昔も、旅は変わらない。
前いた世界でも、異世界でも……変わらない。
そういうものだ、旅というのは。
オレは今、揺れる馬車の中にいる……アルバートと一緒に。
乗り物酔いはあまりしない方だが、ガタガタした道を走る馬車はとんでもなく嫌な乗り心地である……吐きそう、乗り物酔いってやっぱり辛いわ。
アルバートは平気そうだ、むしろ馬車から見える景色を楽しんですらいる……欲しいよ、その乗り物酔いに対する耐性。
「もう少しでオキシ街に着くぞ……サトウ、大丈夫か?」
「マジでぴえんって感じです」
「異世界の謎の言葉は……私には、少しも分からない」
そもそも、なぜハカノ村を出て、オキシ街に行こうとしているのか……簡単だよ、オレの装備が伝説剣*1のみだったからだよ、もう壊れかけだけども……こんなんで戦える訳ありますかっ!? ってドラーさんからも言われたし、旅に出るのも良いなと思ったから出たんだよ……。
想像していたよりも、馬車は揺れたのだが……うっぷ、これはやばいかも。
「正門だ、サトウ! ……おい、吐かないでくれ馬車が汚れる」
その後、何とか吐かずに済んだものの……気分は下がっていた。これは異世界らしいことが起こらないと、直らないかもなぁ〜 ?
「馬鹿言うな。何も起こらないのが一番だ」
「そうっすよね、すいませんでした……」
少し、下を見てからアルバートは呆れた様にオレに向かって、こう言った。
「……ここには、お前の様な転移者がいるらしい。まぁ、会ってみたいよな? サトウ?」
「うっす、会いたいです!」
アルバートはふっ、と笑う。その後、拳をゆっくり突き出し、こう言う。
……何で拳突き出したんだ?
「ここの飯は美味しいらしいぞ何とあの
分かってるよなサトウ……私は先に行くからな! 待っていろ飯達よっ!」
そのまま、どこかに行ってしまった。
「そういや、食べるの大好きだったな。あいつ」
そんな言葉が、小さく口から漏れ出た。と言うか、お小遣いの量じゃないよ……ドサって感じだし、なんか重いし。
そうしてオレは、 武器屋へと重い足を運ばせるのだった。
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武器職人、エステルティ・パラッシュには、個人的なルールがある。
【初めに】上がらない、調子に乗らない。
【次に】適当に武器を作らない。
【最後に】初心を忘れずに……そして、興味があることに、何でも挑戦する。
それが、彼のルールだ。
……そんな彼の武器屋へと、やってくる者がいた。
分かるぞ、転移者だ。この雰囲気、この力……そして、『神』から与えられたであろう能力の匂い。
全てが分かる……なぜなら、自分は
────神から力を貰い、転生した。
そう、転生者だからだ。
こいつは、日本人だな。懐かしい、アレももう50年ぐらい前の事だったか?
そう懐かしさに心を弾ませていると、転移者はこう言った。
「良い武器、ありますか? あの、出来るだけ安めが……」
「冗談じゃぁ無い、武器は命を守る為の道具だ。それを、金が足りなかったらどうしようと出し絞って安いのが良い! なんてな……あんた、そんなんで本当に自分の命を守れるのかい? 金よりも重い、自分の命を」
転移者は、ハッとした表情になった。
確かに、出し渋って、それが原因で死んだら辛い。
そうとでも思ったんだろう。
「この金で、買うことのできる……一番良い武器を、お願いします」
持ってる全部の金出してよ、こんなこと言っちまうんだわ、流石に驚いたぜ。
ならよ、その心意義に応えない道理はねぇよな!
「任せな、転移者……最高の武器をやる」
自分は工房の裏に言って、本来なら非販売のアレを出す。
値打ちを推量すること大体、500万ルド。
太極剣、槍、弓、斧、盾の機能をつけた自分の最高傑作!
……を出そうと思っていたが。
流石に、駆け出しの様に見えるアイツには、これは使いこなせんね。
使いやすい、もう一つの方を取り出すことにした。
さて、アイツはどんな顔するだろうかと思うと。
つい、にやけてしまう。
柄にもねぇのにな、ハハハッ!
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どうも、アルバートがくれたお小遣いで武器を買った佐藤です。
良い武器ですね、軽くて、とんでもなく頑丈で、振りやすく、そして……
「任せるのです!」
喋る。
可愛い女の子の声で喋る……しかし、どこからどう見ても左右に巨大なブースターがついた、勢いをつけて相手を潰す為のとんでもないサイズの戦鎚である。どのくらいの大きさかって?
オレは168cmなのだが……相手を潰す為の部分は、大体その半分ぐらいの大きさだ。しかも、魔力を込めると、さらに大きくなるらしい……何と言うべきか、これで10キロ程しかない。
恐るべき、異世界。てか、オレも10キロをひょいと持ち上げれる様になってるし……やっぱり、恐るべし、異世界。
……何で喋るのと聞いたら「妖精がこの武器の中に入ったからです!」と帰って来た。
まぁ、納得はしたよ。
またクセが強いのと出会ってしまった。
まぁ、これもまた運命か。
所で、アルバートはどこに?
「味方さんですか? 頑張って探します!」
「でもあんたはただの喋る武器で……」
「甘いのです。
そう言って、オレの武器は変身した……。
クリクリの目をしたオレより遥かに小さな、毛皮を持つ生物。
ハムスターに!
「可愛いですよね!」
「失敗したんだな」
「うるさいですぅ。なまいき転移者!」
「ぐっ……もう一度、詠唱したら?」
「そうですね」
再度の詠唱は成功し、自我を持つ戦鎚は、『人』へとなった。
「センコと呼んで下さいね」
「ん、了解」
アルバート探しが今始まっ
「サトウ! 助けてくれ、 変態だ!」
目標発見、一件落着……というか変態って、誰?
「おやおや、そこにいたのだね大人しく私の仲間達の話でも聞いてあげれば良い事を、オパビニア*2くん、ハルキゲニア*3くん、ディッキンソニア*4ちゃんにサカバンバスピス*5くんとウミサソリ*6くんもそう思うだろうなぁ言いたまえよ〜! 自分の魅力的な所を伝えたいってさぁ!」
「「…………」」
目の前でテンション高く、発狂する様に物語るそのボサボサの茶髪の眼鏡をかけた女を見て。
これは、面倒なことになりそうだと、一瞬で分かった。