良い感じの能力を貰い転移したが 現地民の方が強い……   作:勇気の遊技

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三人と一人? でのぶらぶら旅

 

 今……ダンジョンと言われる場所にいます。

 魔物が壁から生まれて、そして地面に落ちた……。

 ダンジョン内の魔物って、こんな気持ち悪い生まれ方で出来るのか……。

 そうして生まれた魔物を……召喚した【守護蟹虫】(ガード・カニムシ)とアルバート達と一緒に倒しています。

 茶髪の女──異世界での名をラナ・サングそして前の世界での名をを海原真知子と名乗る女は……古生物を出して攻撃している。

 恐らく、神から能力を貰ったのだろう、それが……古生物とは中々珍しいだろうが。

 と言っても、ただの古生物ではない。

 オレが前いた世界では小さかった古生物らは、皆大きくなり……さらには浮遊している。水が無くても生きれているし、異世界に行っても、何とかなるように改造されたのだろう……今目の前にいる、目もしくは口からレーザーや火を出す古生物らを見て、さらにそれが分かった。

 

「カッコいいだろう? キミにはあげないからね……私の子たちだからなっ!」

「分かってますとも……」

「それで良い。私は突撃する、自由に着いてきたまえ」

 

 そう言うとラナは槍を持って魔物の群れに

「ヒャッハー!」と叫びながら突進していった。

 戦闘好きで、古生物狂い……中々味のある転移者だ。

 

「はぁ……」

 

オレも、センコを持ってそれに続いた……。

「活躍しますよーっ!」

「まぁ、そうなるな」

 

───────────────────────

 【現状報告】 ダンジョン探索を終えた。

 大量、大量よ! 最高ですわ!

 魔物の素材なども多く手に入ったし、武器屋で武器も入手出来たし、本当に満足!

 

 ……ですので。

 

 冒険者ギルドに行った。

 受付での換金はラナさんに代わりにしてもらう。

 

 受付嬢曰く、「冒険者手帳がないと換金できません」との事。

 

 オレとアルバートは、冒険者手帳を持っていないからな……

勿論、そんなんじゃ冒険がし辛いので、ラナさんが換金を行なっている間に冒険者手帳発行の手続きをして貰っているのだが……。

 

 「君たち、発行の手続きは終わったかい? ちゃんとやり方は教えたから、出来るとは思うんだが……」

 

 無言でサムズアップするオレとアルバート。

 

「そう、出来たのか。なら良い、こちらも換金が丁度終わった所だから……一緒に遊びに行こうか」

「どこにだ?」

 

ラナは見るからに、

「はぁ〜だからさっきまで冒険処女だった田舎者は!」と言った顔……いや、思いっきり口にしてる!

「酷いこと言うな、このボサ女!」

「んだと、ガキ締めるぞ!」

やばい、バチバチだ喧嘩になんぞ……いや、なってる。

 止めようと動いたその時……誰かに手を掴まれて止められた。

 鉄のハサミに挟まれる様な感覚……これは。

 う、ウミサソリ! お前……。

 

「「……」」

 

 これは任せとけ……ということか?

 腕をバンバンと地面に叩きつけてる……やっぱりそういうこと?

 おっ、向かって行った……。

 勇気あるなぁ。

 

 その後、ウミサソリの勇敢な行動により……喧嘩は。

 

 

 

 

 

 止まらなかった。

 止めに行ったウミサソリが逆ギレされていた……。

 可哀想に、ナムナム。

 

───────────────────────

「着いたぞ……ここだ」

「ここは……」

「あぁ、【闘技場】(バトルアリーナ)だ……面白くなって来ただろ? 私はここに来すぎてもう、常連として覚えられたね。ふふっ」

 

ラナが連れて来たのは何と、【闘技場】(バトルアリーナ)……まじかよ、あんた前まで日本に住んでいたんだよな。

 何でこんなに戦闘が好きなんよ……。

 

「……つまらないものならだったら……サトウを連れて、私は帰る」

「そうかい、それならきっと……アルバート、お前は驚く事になる。そう、きっと」

 

ラナがなぜそんなに自信があるのか、正直言ってオレは分からなかった……【アレ】を見るまでは。

 

「さぁ、入ろうか。大丈夫、こう見えてもこの【闘技場】(バトルアリーナ)のVIP会員だし。……四人までなら、無料で入場出来てしまう! 凄いだろう?」

「どれだけ好きなんだよ……」

「……まぁ、早めに済ませよう」

 

 VIP会員のラナのお陰様で、無料で入れた会場には……『熱』があった。

まだ試合が始まる一時間前だと言うのにじっと、席に座り、今か今かとその目を光らせる大人……その連れであろう子供もまた、その純粋そうな目の奥に今日の試合への期待と……そして闘志を宿らせていた。闘うのが自分ではないというのにだ。

 

 アルバートもその光景を見て、衝撃を受けていたようだ……恐らく今頃、彼の脳には「案外良いものなのかもしれんな」と言った考えが思い浮かんでいるだろう、まぁ、真面目なアルバートのことだ……きっとその考えが正しいかどうか試合を見て判断しようとしているのだろう。

 そのせいか、早く始まれ! と言った感じにソワソワしている。

 

「ご飯美味しいです! ラナさん、ありがとうございます!」

「どういたしまして、センコちゃん」

【即行呪文詠唱】(インスタント・スペル)で【変身】を詠唱したセンコは今、トルティーヤ*1の様なものを食べている。

 VIP会員で無料で入場できる人数が、四人までで良かった……本当に良かった。

 

 オレも一応トルティーヤの様なものを買ったので、食べてみることにした。

 薄焼きパンの中には、紫のトマト、キャベツ、特製のタレであろうものに、プリプリの鶏肉が入っている……美味そうだな、これ。

 一気に齧る。

 「……!」

美味しい! 美味しいぞ! 口の中に広がる野菜、タレ、そして鶏肉がいい感じにお互いの長所を高めあっていて、それでいて、混ざった様な感じは無く……あぁ洒落臭いっ! 普通にうまいっ!

 

 そんなこんなで食べたり、アルバートやラナさん、そしてセンコと好きなタイプの話したりしていると……角笛の音が響いた。

 試合が始まるってことか。

 観客はもう居ても立っても居られないらしく、まだ選手が入場していないにも関わらず、歓声を出している。

 

「どうだい? 凄いだろう、この熱気は……でも、これからだよ」

「何……だって」

おおっ! あっ、ごほん。……別に、期待している訳ではないぞ。本当だ、おい、サトウ、センコなんだその目は。本当だ。本当だぞ!」

「素直になれば良いのにね……」

 

【闘技場】(バトルアリーナ)の右側、左側の大きな門が開く……。

 一体全体、どんな奴が来る……のか…………な。……嘘だろ。

 

 右から出たるは、巨大な機械……それも、人型の。

 巨大な、鋼の大剣を持っていて……それで、かっこ良い!

 しゅっ、とした鉄の体に不釣り合いなほどの大きな剣!

 語彙力喪失になるほどだぁ……最高ですわ、こりゃ。

 

 左から出た巨大な何かを見た時、私は目を疑った。あれは、魔道機兵*2……しかも、最新型だ。虫の様な鉄頭に、東の国の装備の甲冑を思い出させる胴体……あれは、まさしく【武帝】と呼ぶに相応しい! ああ、ここに来て、良かった。

 

 熱い試合が、今始まる……

 

───────────────────────

 残念なことに、試合はあっという間に終わってしまった。

 右の機械が、自分の大剣を挨拶中の相手に投げたんだが…‥左側の機械のパイロットは、よほどの熟練らしく、それを簡単に避けた後に僅か3秒で相手を切り伏せた。

 でも、良い体験になった。

 気づいたら、もう夕方だ。

 太陽が沈んでいくのを見ると、何だか寂しくなる。けど、今は寂しくともない……だって、良い事があったからな。

 ロリ神、あんがとな……この異世界に連れて来てくれて。

 

「楽しかったかな? まぁ、今日の試合は少しアレだったが……まぁ良いだろう。また今度だ、転移者。私もそうではあるけどね、ふふっ」

 

そう言って、ラナさんはどこかへと行った。

「安心しろアルバート、宿は予約してある」

「……ありがとう」

「さっさと行きましょう!」

 

 オレ達は、宿へと向かった。  

 そして。

 

「あぁ、また会ったね」

 宿でまた、ラナさんと会った。

 偶然というのは、案外凄いものだな。

 

 まったく、今日はいい日だ。

*1
トルティーヤは、すり潰したトウモロコシの粉や小麦粉から作るメキシコ、アメリカ合衆国の伝統的な薄焼きパンである。Wikipediaより。

*2
偉大なる賢者『ソクラテス』により魔法を用いて作られた機械である、同じく魔法を使い作るゴーレムとの違いとしては……搭乗者がいるか否かである。また、人型である理由としては……それが魔力の伝導効率がよく、それによって高い機動力、戦闘力を得られるからである。




今回の魔法解説。

【変身】
第二階位の中で最も難易度の高い魔法、自分の体を変化させる事で、擬態したり他の生物になれるが……あくまで、姿だけである。
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