そして、その後・・・。
刀と梅干とよっちゃんとわたし
第2章 お城でドキドキ初稽古
第2話 よっちゃんともお稽古
「よっちゃん?」
かっきーが置いていった木刀を差し出す。
「Pちゃん、ごめんね」
「相手、して」
「ごめん、つい」
「だから、相手して」怒ってなんかないよ、の意味を込めて、笑顔を向ける。
二人で構える。
よっちゃんはいつものように、ふわりふわりとかわし、さり気なく攻め込んでくる。
木刀の打ち合う音が場内に心地よく響く。
「そう来たか、ならばこっちか、と、見せかけて・・・」
よっちゃんとは、まだ、数える程しかお手合わせ願えていないが、いつも“勝負”という
これもまた、私にとっては初めての体験だから、
時に踏み込み、時に
「そこまで!」今度は、叔父が割って入る。
「お前らは、キリがないからな」
「まるで、
よっちゃんと私、二人、声をたてて笑いながら壁際に座る。
その
かっきー。
「よっちゃんで、
耳元で
その後ろを、小姓が私に頭をぺこりと下げ、ついて行った。
かっきーとの試合、
図星!さすが柿崎!
「どうしたの?」
私は、体ごとよっちゃんに向き直る。
「楽しい!よっちゃんと打ち合うの!」
「僕も!」よっちゃんも、体ごと私の方を向く。
本当に、笑顔がよく似合う。よっちゃんの笑顔を見ると、心も体もホコホコしてくる。
直後、次から次へと、手合わせを願い出られる。
私は、刀を交えながら、クセを直したり、足の運びを助言したりした。
よっちゃんも、次々に相手を
実力者であることが、認識されたのだ。
オマエらの目はフシアナか?!
この日、二度目の
一区切りした頃を
風に当たろうと、
「Pちゃん、お疲れ様!」
私は、不思議に思った。そこは、陽は当たっていないのに、どうしてよっちゃんは陽射しの中にいるように見えるのだろう。
何やかやと話していると、かっきーがふらりとやって来る。
「よっちゃん、P、
はっ?邪魔って・・・それにPって、Pって今、呼び捨て?
「かっきーは、今から、ここで昼寝するんだ」
へ?昼寝?そして、こんな、廊下?
「ごめん、かっきー」よっちゃんが、小声で言う。
見ると、もう、目、閉じてる。
寝息も聞こえてきた。
「もう、寝てる?ね、よっちゃん」
「うん、寝てるね」
「よね、もう寝たんだね」
「うん、寝たんだね」
二人でクスクス笑ってしまう。
確かめようと近づくが、こらえきれずに噴き出して、二人とも笑い声がもれてしまう。
「よっちゃん、P、邪魔!」
さっきより大きな声に、二人、驚く。
「まだ、起きてた?」息の声で、よっちゃんに確かめるが、肩が
「まだ、だったね」よっちゃんも体が震えてる。
こらえきれず、クククと声が
「よっちゃんっ!Pっ!邪魔っ!!」
予想外に大きな声に、びっくりして、飛び
すかざず、よっちゃん、
「逃げろ!」
私達は
よっちゃんに手を引かれ、廊下を走る、走る、走る。
廊下を走りきり、曲がった所で、どちらからともなく手を離し、止まる。
二人して、そこへ、へたり込むが、笑いが止まらない。
笑い過ぎて、お腹とほっぺたが、異常に痛い。
苦しくなって思わず
頭を並べるようにして、よっちゃんのは向こう、私のはこちら側、という感じで。
はあはあと、胸が大きく波打つほど、大きく息をついていると、よっちゃんが半身を起こし、こちらへ顔を向ける。
「おっかしいねぇ」
私も起き上がる。
「ホント、もう、たまらん」
二人でまた、
予想外に、よっちゃんの顔が近かった。
落ち着いたはずの
走ったからね、笑ったからね、だから、こんなにドキドキしてるんだ。
なぜか、私は一人ごちる(※独り言を言う)。
そして、
第3章へ続く。