Persona4 The StrikerS in MID-CHILDA (現在、凍結中…)   作:Neo-PSI

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第12話『迷う心』

>・・・・・。

 

 

 

色々と冷や汗が出る場面もあったが、「特別捜査隊」のリーダー“鳴上 悠”と「機動六課」の部隊長“八神 はやて”の間で協力関係が結ばれることが無事決まった。これで漸く悠も一安心できる。

 

 

先程まで一触即発の雰囲気だった部隊長室からは、今やお茶会の会場の様に明るい声が聞こえてくる。

 

 

「さて!そうと決まれば色々と関係書類作って、根回しをしたりしておかんとな!」

 

「すみません、よろしくお願いします。」

 

「そんな畏まらんでええよ、悠君。」

 

「は、はい。」

 

 

先程までの取締官のような威圧感のある雰囲気から一転して、はやての態度は非常にフレンドリーな物となっている。どうやらこれが彼女の素のようだ。

その態度の変わり様に、悠は先程までとは別の意味で少し緊張してしまっている。

 

 

「なのはちゃん、悠君に色々と隊舎内とかの案内したってくれる?」

 

「うん!分かったよ!」

 

「あ、私も行くよ、なのは。」

 

 

 

 

 

事情聴取の時から、ずっと固唾を飲んで見守ってきたなのはは本当に嬉しそうにはやてからの願いを聞き入れる。そしてフェイトも、悠に付き添う事を申し出た。その表情は非常に穏やかだ。

如何やらなのはが嬉しそうにしているのが、彼女にはとても嬉しい様だ。

 

 

 

「これから悠君は機動六課の“民間協力者”ってことになるんだね!改めてよろしくね。」

 

「分からない事があったら何でも聞いてね、悠。」

 

「はい、よろしくお願いします。高町さん、ハラオウンさん。」

 

 

 

仰々しく挨拶する悠になのは達はクスリと笑う。

 

 

「そんなに固くならないで。“なのは”で良いよ。」

 

「私も“フェイト”で良いよ。仲間になるんだからさ。」

 

「・・・はい!なのはさん、フェイトさん。」

 

「「うん!」」

 

 

 

もう構えなくてもいい、と言ってくれた事で、改めて親交を深めるべく名を口に出すと満足そうになのはとフェイトの2人も笑みを浮かべる。

 

 

 

「それじゃあ、はやてちゃん私達はこれで。」

 

「うん、頼んだで~!」

 

 

 

 

そして悠は、なのはとフェイトに機動六課の中を案内してもらう事となり、部隊長室を出て行った。

 

 

 

>・・・・・。

 

>引き続き、部隊長室・・・。

 

 

 

 

「さぁ、忙しくなるでぇ~!シグナム、手貸してくれる?」

 

「勿論です、主はやて。」

 

「・・・・・・・。」

 

 

 

悠となのは、フェイトが退室し、早速作業に移るはやてとそれを手伝うシグナム。

だが、ヴィータの表情は未だに曇ったままでいる。

 

 

 

「はやて・・・。」

 

「ん?どないした、ヴィータ?」

 

「あんな簡単に信用していいのか?」

 

「納得いかないようだな、ヴィータ。」

 

「だってよぉ。あたしらも、管理局も知らない能力を持ってるし、あいつの言ってる危機ってものも、やっぱ信じらんねぇよ。」

 

 

 

短気な割にかなり慎重な考えを持っているヴィータは信じてよいものか悩んでいた。故にはやてが何故信じると言ったのか理由を聞こうと思ったのだ。

だが・・・。

 

 

「確かに、信じられん話や。それに、私らは彼と会ったばっかやし、彼の全てを聞いたわけやない。敵じゃない、という確証もない。」

 

 

はやてから返ってきた答えは、とても明確な答えとは言えないものだった。

 

 

 

「え!?じゃ、じゃあなんで?」

 

 

 

一部隊を率いるはやてはこれまで理屈に叶った、冷静な判断をしているものだからてっきり確証がある、と思っていたヴィータは、ますます何故信用すると言ったのかが分からなくなってしまった。

 

すると、はやてが自分の考えをポツリポツリと口に出し始めた。

 

 

 

「なんでやろな・・・。自分でも不思議やわ。けど・・・。」

 

「?」

 

「“彼は味方だ”、“彼は嘘を言っていない”・・・。何でか、彼と接してると、そう思えてきて仕方ないんよ・・・。」

 

「・・・・・・。」

 

 

 

はやては笑いながら話をしている。そして、はやても、もう1人の意見を聞く事にした。

 

 

 

「シグナムは彼のこと、どう思う?」

 

「そうですね・・・。私もあの男が嘘をついているようには思えません。」

 

「なんでそう思うんだ、シグナム?」

 

 

長年共にいたシグナムの考えはヴィータにとっても非常に気になるものの様だ。

 

 

「私は最初あの男が威圧に動じなかったのは、何か裏があるから、腹の底で何かを企てているから・・・とも思ったが・・・違った。あの男の目・・・、あれは覚悟、決意を宿した目だった。」

 

「覚、悟・・・・・・。」

 

 

その言葉をヴィータは復唱した。まるで、自分に言い聞かせるように・・・。

 

 

「本来なら異世界に行くなど、生半可な覚悟で決める事は出来ん。この世界からならばともかく地球には次元を渡る技術は確立されていない。下手をすれば帰れない可能性、そして危機に立ち向かい、戦いで命を落とす可能性もある。だが、それを省みずに来たのだ。ならば、あれが狂言である筈がない。」

 

 

 

非常に体育会系な理由だが、その理由は非常に説得力のあるものだった。

確かに追及されていた悠のあの慌て様は、痛い所を突かれた詐欺師の顔などではなく、警戒されて慌てて弁明する子供のようなものだった。今思い返して見るとあの慌てる姿は、何だか微笑ましく感じる。

 

 

「そう、か・・・。はは、それもそうだな。」

 

 

漸くヴィータも悠を信じる決意、覚悟が決まったようだ。その顔は憑き物がとれた様に晴れやかな物だった。

 

 

 

 

「それに彼の力も加われば、ガジェットともっと有利に戦える筈や。うちらにとって悪い事は何もない。」

 

「・・・確かにそうだな。それに訓練中の“あいつら”にとっても、いい刺激になるかもな。」

 

 

 

 

彼が民間協力者として入った後の事を考えるはやてとヴィータだったが・・・・・・。

 

 

 

「訓、練・・・・・・・。フ、フフフフフ・・・・・。」

 

 

 

その中に何やら不穏な空気を発するものが1人いた・・・・。

 

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