Persona4 The StrikerS in MID-CHILDA (現在、凍結中…) 作:Neo-PSI
>・・・・・・。
>機動六課内、訓練場・・・。
ガジェット相手の訓練を終えた途端に乱入してきたシグナムとの模擬戦。
シグナムの猛攻に悠が窮地に追い込まれたかに思われた戦いは急展開を見せていた。
「炎は効かんと言う事か・・・。だが・・・、まだだ!」
悠が新たに呼び出した“ペルソナ『スルト』”によって、シグナムは炎という攻撃手段を潰されたが、未だに闘志は消えていなかった。
「ハァァァァ!!」
「ッ!『スルト!!』」
シグナムは再び『スルト』に攻撃しようと空を駆け、悠が身構えると・・・・・・。
《「そぉこまでぇぇぇ!!」》
「「!?」」
>訓練場に大きな叫び声が木霊した!
その声に驚いたシグナムと悠、『スルト』の動きが止まる。
「この声は・・・?」
聞き覚えのある声に、悠は首をかしげて誰の声か考えている。
だが・・・・
「ま、まさか・・・・。」
シグナムは何故か顔を青ざめさせている。声が誰のものか分かった様だ。
そんな中、その声の発信者が悠とシグナムの間の空に、モニターとして映った。
その人物とは・・・
「あ、ある、じ・・・?」
《「シグナム!あんた、ええ加減にせえ!!」》
朝会ったばかりの機動六課部隊長「八神 はやて」だった!
「はやてさん?どうして?」
《「ああ、いやな。書類作成が一段落したと思ったら、そそくさとシグナムが部屋を出てってな?なんやおかしいと思うてたら、ヴィータが・・・。」》
「あ、あああ・・・・。」
凛とした大人の雰囲気を持っていたシグナムが、今では悪戯がばれた子供の様に縮こまってアタフタしている。
《「悠君の出した『イザナギ』にシグナムが熱視線を向けてたって・・・。」》
「う、うううう・・・・。」
《「そんで、もしかしたらと思って、なのはちゃんに通信を繋いだら・・・・。案の定や・・・。」》
「あ、あの、主はやて・・・。」
何とか弁明しようとシグナムはおずおずと声を出すが・・・。
《「シグナム!アンタ仕事をほっぽり出して何しとるんや!!」》
「も、申し訳ありません!」
何か言おうとする前に、はやてにアッサリと封殺されてしまったシグナムは背筋を正して硬直した。
《「分かったら、はよ仕事に戻りい!」》
「は、はい!」
>はやてに叱責されると、シグナムは一目散に機動六課隊舎へと走り去った。凄い速さだ・・・・。
「・・・・・・・。」
先程まで戦っていた悠はその場に1人ポツンと、取り残されてしまった。
思いもしない形で戦いが終わってしまい、虚しさを感じ始めた時・・・。
《「・・・悠君。あの子にはキツくゆうとくから・・・。」》
「あ、は、はい・・・。」
はやてからの謝罪で何とか現実に戻ってきた悠。何だか母親が、やんちゃな子供の起こした不祥事を謝っているようだ。
《「ホントごめんな~。朝から迷惑かけて。あ、私仕事あるからこれで・・・。」》
「お疲れ様です・・・。」
そう断りを入れてはやては通信を切った。
何とか意識を別の所に持って行けたが、またポツンと1人になってしまった。
そして、再び虚無感に襲われる悠は・・・
「・・・・・戻るか。」
取り敢えず移動する事にした。
その際、背中からはどこか哀愁が漂っていた・・・。
>なのは達の元へ戻る事にした・・・・。
>・・・・・・。
>機動六課、食堂・・・
>少々波乱があったが、訓練を終え、皆で朝食をとりにきた。
>テーブルの上には8人分の料理が並んでいる。
「お腹空きましたね~。」
「うん、そうだね。」
「私も~。」
「今日はいつもより終わるのが遅かったしね。」
「俺もお腹が空きました。昨夜から何も食べていませんし。」
「あ、そう言えばそうだったね!それじゃあ早速食べようか!」
「はい。それじゃあ・・・、いただきます。」
「「「「「「「いただきます!」」」」」」」
>異世界に来て初めての食事だ・・・。
「うん、美味しいな。」
半日以上何も口にしていない悠は、機動六課の食事に舌鼓を打っている。
「そうですよね!六課(ここ)のご飯はどれもすっごい美味しいんですよ!」
まるで自分が褒められているかのようにスバルは嬉しそうな声を大ボリュームで上げる。
「スバル!食堂では静かにしなさいよ!」
そんなスバルを注意するティアナ。
「ま、まぁまぁティアナさん・・・。」
そして、それを更に宥めるキャロ。
「喧嘩しちゃだめだよ。ご飯の時間なんだからさ。」
「にゃははは♪」
「皆元気だねぇ~。」
それを優しく見守るフェイト・なのは・シャーリー。
>賑やかな朝食になりそうだ・・・・。
若干遅めの朝食に、流石に皆お腹を空かせているのか、せっせと口に運んでいる。
だが・・・・。
〈ガツガツガツガツ!!モグモグモグモグ!!〉
せっせと、という表現を超えたスピードで食事をしている者が約2名。
大量に用意された朝食が凄まじい勢いで無くなっていく。
その2人とは・・・。
「それにしても・・・、よく食べるな2人共・・・。」
「んぇ?」
「ふぉうでふか(そうですか)?」
スバルとエリオは頬をパンパンにしながら食べている。
仲間の1人に大食いな奴がいたが、2人の食べる勢いも負けていない。
何だか見ているだけでお腹一杯になってくるようだ。
「まぁ、訓練後だし、エリオはまだまだ育ち盛りってこともあるか。」
確かにエリオはスバルよりも身長が低く、声もまだ幼さのある高い声をしている所から若い事が伺えるが・・・。
そこで、ふと悠が感じていた疑問を口にした。
「そう言えばエリオとキャロ、2人は幾つなんだ?スバル達より若いのは分かるが・・・。」
「あ、僕とキャロは同い年で、10歳です。」
「ッ!?・・・10歳、か・・・・。」
若いとは思っていたがここまで若いとは思っていなかった。
本来なら小学生である筈の2人が戦場に出ると言う事に悠の表情は曇っていく。
すると・・・。
「管理局は慢性的な人手不足で優秀な人なら何歳でも入局できるけど・
・・。やっぱり、抵抗、ある・・・?」
悠の表情で考えを察したのか、なのはが探る様に聞いてくる。
「一応、魔法には“非殺傷設定”っていう制限もあるから命にかかわる怪我はしないはずだけど・・・。」
「それでも、任務では何があるか分からない・・・。」
「・・・・・・。」
なのは、フェイトの表情が暗くなる。彼女達としても幼い2人を戦場に出す事に少なからず抵抗感、後ろめたさがある様だ。
だが、それ以外にも何かある様だ。なのはの表情にはそう思わせるものが見えた。
そして、新人のスバルとティアナも食事を止め、改めて考えているようで共に口を閉ざしている。
「え、えっと・・・。」
「あ、あの鳴上さん・・・。それは、僕たちも覚悟しています。だから、その・・・・・。」
自分達のせいで険悪な雰囲気になったと思い、エリオとキャロも何とか悠に分かってもらおうと必死に言葉を探している。だが、まだ子供の2人にはこれ以上の説得の言葉が思いつかない。何とかしようとオロオロしていると・・・。
「そうか、分かった。」
「「「「へっ!?」」」」
アタフタしていた人を置き去りに悠はあっさりと納得した。
「本人たちが覚悟して決めた事なら、俺はもう何も言わない。」
こうもあっさり納得するとは思っていなかったため、なのは達は素っ頓狂な声を上げてしまった。
「え、え?」
余りの急展開にエリオは頭の処理が追いつかなくなり、悠となのは・フェイトを交互に見ている。
「ず、随分あっさり納得するね・・・。」
「2人の年は気にならなくなったの?」
なのはも同じなようだ。
どうしてこんなに早く納得できたのか疑問が乗る皆を代表してフェイトが質問してくる。
「いえ。まだ2人の年齢は気になります・・・。だけど・・・・。」
「だけど?」
悠の次に放つ言葉を皆が注目している。そんなどこか緊張した雰囲気がこの食卓を支配していた。
「エリオとキャロも、自分で考えて行動できる年齢です。その2人が決めた事なら俺はもうこの事には口を出しません。2人も一生懸命に考えた筈ですから。」
「「鳴上さん・・・・。」」
エリオとキャロの目は、どこか輝いている様に見える。
「それに、2人にはスバル達、仲間がいます。なのはさん達もいます。心配いらないでしょう。」
「おぉ~。」
悠の寛容な考えに皆圧倒されていたようで、スバルは感嘆の声を上げた。
「あっと、すみません。何だか暗い雰囲気にしてしまったみたいですね」
「う、ううん!大丈夫だよ!」
「う、うん!」
一瞬呆けていたなのは達が慌てて、気にしないようにと声をかける。
>・・・・・・・。
>一瞬止まっていた食事が再開される。