Persona4 The StrikerS in MID-CHILDA (現在、凍結中…)   作:Neo-PSI

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第27話『不安』

>・・・・・・・・・。

 

 

「昼」―――――――→「午後」

 

 

>機動六課内、訓練場・・・。

 

>全員が目を覚まし、説明も終えた事で改めて、なのは達に事情に話すことにした。

 

 

この場には悠達、訓練着をきたフォワード陣と教導官の2人。そして仕事を早めに切り上げたはやて達に気を失っていたシャーリー等、機動六課の主要メンバーが勢揃いしている。

 

 

「さて!説明も終わったようやし、こっちも色々聞きたい事あるから、説明頼むで!悠君!」

 

「はい。」

 

 

>色々と話す内容が多いため、また質疑応答の形式で説明を始める事にした。

 

 

「ええっと、それじゃあ・・・まず、聞きたかったんだけど、その子は一体・・・。」

 

 

皆の口火を切ったのは、なのはだ。矢張りまず気になるのはクマについての様だ。

当たり前だ。外見がキグルミであるクマの存在は、ハッキリ言って魔道師と言う存在の彼女達よりも異質だ。

 

 

「クマの名前は“クマ”クマよ?」

 

「へ?」

 

 

あまりにも名前が見たままのものだった故か、クマの自己紹介に皆目を丸くしている。後、クマの喋り方が若干分かりにくかったのも原因の1つのようだ。

 

 

「え、えっと~、つまり、クマって名前なんか?」

 

「そうクマよ?」

 

「は、はぁ・・・。」

 

「外見そのままの名前ね・・・。」

 

 

あっけらかんと肯定するクマに、はやてとフェイト、ティアナが力なく言葉を発する。

 

 

「俺達の時と同じリアクションだな・・・。」

 

「まぁ普通、皆そう思うわな・・・。」

 

「そ、そうだったんだ・・・。ハ、ハハハハ・・・」

 

 

このメンバーの中で一番クマと付き合いの長い悠と陽介の2人は懐かしむ様に思い起こしており、それになのはが苦笑を返す。

 

以前にも悠達が感じていたが、クマのこのとぼけた性格はこう言ったピリピリした場を和ませるには最適だったようだ。

 

 

>緊張感に包まれていた空間がこの質問で若干緩和された様だ。皆の雰囲気が柔らかくなった。

 

 

「それで、皆は一体どういう関係なの?仲間だっていう事は聞いたけど・・・。」

 

 

和やかな雰囲気になった事で今度はシャーリーが質問を投げかけた。

 

既に仲間だと言う事は聞いたが、どうにもそれを理解する事ができなかったようだ。

まぁ、彼女からして見たらこのメンバーはハッキリ言って接点のなさそうな、言ってしまえば強烈な個性の持ち主ばかりだったからだ。

 

 

カリスマ性のある年齢にそぐわない大人びた男(悠)、人当たりの良い明るい男(陽介)、強面で見るからに不良っぽい男(完二)、男装の麗人(直斗)、正体不明のキグルミ(クマ)・・・。

 

これだけ見たら、接点がないと見ても仕方がないだろう。

 

 

 

「ああ、俺と悠は同級生。完二、直斗とは高校の先輩後輩の関係なんですよ。クマは俺の家の居候ですね。」

 

「へぇ~、随分と個性的な学校なんだね~。」

 

「ハハハ・・・、うちの学校個性しかないですよ・・・。」

 

 

悠も改めて思い返してみたが本当にあの高校“八十神高校”は個性的な者達が多く集まっていた。生徒だけではなく教師の方も実に個性的であった。通っていて1日として退屈しなかったものだ。

 

 

そう物思いに耽(ふけ)っていると・・・。

 

 

「それにしても・・・、ペルソナが使えるのは鳴上だけではなかったのだな・・・。」

 

「あれには驚きました!」

 

「あんな珍しい能力、他に使える人がいたなんてビックリ!」

 

 

今度はシグナムがポツリと思い返すように呟いた。。

それが切っ掛けとなりエリオとスバルも会話に入る。声色から興奮している事が伺える。

 

 

「確かにね~。あれは私も驚いたよ。」

 

「そ、そんなに珍しいっすか?」

 

 

その場面を思い起こし、反芻する様になのはも頷く。

思った以上に反応された事で陽介は少し動揺しているが、同時に別に悪い気もしていないようだ。

 

 

「珍しい、か・・・。そう言った感覚が僕達は麻痺していたのかもしれませんね。」

 

「まぁ、皆“ペルソナ”使えたしな。実際異世界に来て、おまけに魔法っつうもんにもあんまり驚きが無かったなぁ。」

 

「え!?ちょ、ちょい待ち!い、今“皆”ってゆうたか?」

 

 

 

直斗と完二もしみじみとこれまでを省みていたが、当然その言葉に食いつかない者はおらず、はやてが動揺で上ずった声を上げた。

 

 

「はい、僕達全員“ペルソナ”が使えますので・・・。」

 

「と、と言う事はク、クマ君も使えるんか!?」

 

「ムッフゥ~ン!そうクマよ~!」

 

「「「ええええええ!?」」」

 

 

 

明かされた新事実に皆が驚くが、そんな中、約2名逸早く次の行動に出た者達がいた。

 

 

「ど、どんなペルソナなんですか!?」

 

「み、見てみたいです!と言うより、見せてください!」

 

 

 

>エリオとスバルが興奮した様子で目を輝かせている・・・。

 

 

元々、男子であるエリオはそうだが、スバルもヒーロー物が大好きなので、2人は悠の“ペルソナ『イザナギ』”にすっかり魅了されており、陽介の“ペルソナ『スサノオ』”も2人の好みのフォルムをしていた。故に完二たちのペルソナがどのようなものか興味が尽きないのだ。

 

 

「まぁ、問題が無いか確認するのに丁度いいし・・・。完二、直斗、クマ、やってみてくれ。」

 

「押忍!!」

 

「はい。」

 

「合点承知の助クマ!!」

 

 

 

完二達のペルソナ能力に異変が無いか確かめるために、悠の号令の下、各々場を移し、それぞれ発動の動作に入る。それをなのは達は緊張したおもむちで、エリオ・スバルはキラキラした目で見守っている。

 

 

「んじゃ、まずは俺からッスね。」

 

 

そう言うや否いや、完二の頭上から例のごとくカードが現れ、それを完二はボクシングのアッパーカットの要領で殴り砕いた!

 

 

「『ペルソナァッ!!』」

 

 

そして、砕けた瞬間青い炎が上がり完二の背後に巨大な存在が現れた。

筋骨隆々とした体形に、頭部には日本の鎧兜の様な装飾、ホットロッドの様な意匠が施された真紅の体、そして焔の様な大きな昆棒の様な物を左手に持ち、天に掲げている。

これが、完二のペルソナ。名を『ロクテンマオウ』と言う。

 

 

「「おおーー!!!」」

 

「でかっ!!赤っ!!」

 

「わぁ、見るからに力が強そうだね・・・。」

 

 

『ロクテンマオウ』に各々が反応する。スバルとエリオは目を輝かせ、ヴィータはこれまで見てきたものとは一味違った完二のペルソナに驚き、シャーリーは冷静に分析をしている。

 

 

「それでは、次は僕が・・・。」

 

 

そして、一息入れた後、今度は直斗が発動態勢に移る。

直斗の前方にカードが出現し、直斗は右手でピストルの形を作って、凛々しく自らの力を叫んだ!

 

 

「『ペルソナ!!』」

 

 

実際には触れていないにも関わらず、カードが独りでに砕けた。まるで、直斗の力強い言霊で砕けたようにも見える。

 

そして、それと同時に直斗の背後に青白い炎と共に直斗の半身が現れる。

頭部はイルカの様な形をしており、昔の警察官の様な形の白い制服を身に纏っている。

さらにその両腕は、まるで蝶の様な装飾で後ろから繋がっており、右手には日本刀が握られている。

 

 

「うわぁ、綺麗・・・。」

 

「男性らしくも見えるし、女性らしくも見えるわね・・・。」

 

「不思議なペルソナ・・・。」

 

 

 

中性的な部分が見える直斗の“ペルソナ『ヤマトタケル』”に、なのは、シャマル、フェイトがウットリとした表情で見つめている。

 

 

「ハイハイ!クマの番!!」

 

 

ウキウキ、と言う表現がピッタリな具合に最後にクマが発動の動作に入る。

右手を上に掲げ、カードがゆっくりとクマの目線より少し下に降りてくると、クマも自らの力を叫んだ!若干、オリジナリティが見えるが・・・。

 

 

「『ペルクマー!!』」

 

 

 

そして、クマはカードを叩き落とす形で砕いた。するとクマの背後にも青白い炎が上がり、クマの分身が姿を現した。全体的に白で覆われ、赤、青、黄などカラフルな体をしており、ミサイルの様な物が、まるで尻尾のようにくっ付いている。何処か道化師、ピエロを思わせるこの存在が、クマの“ペルソナ『カムイ』”である。

 

 

 

「随分と、カラフルね・・・。」

 

「何だか可愛いです!」

 

「クマ君らしいペルソナやな・・・。」

 

 

 

今までのイメージとは打って変わったクマのペルソナにティアナ、キャロ、はやてが別の意味で度肝を抜かれている。

 

一方、3人はペルソナを召喚し終え、自分の体に変化はないか見渡し、手を握ったり開いたりなど各々違和感が無いか感触を確かめている。

 

 

「皆、どうだ?」

 

「今ん所、問題ねぇッス!」

 

「僕も大丈夫です。」

 

「クマも無問題(モーマンタイ)クマ!」

 

 

>確認を終え皆が一斉にペルソナを戻して行った。エリオとスバルは未だに興奮した様子で悠達を見ている。

 

 

「ほぉあ~、ホンマに皆ペルソナが使えるんやなぁ~。・・・あっ!そや!」

 

 

改めて、悠の仲間達がペルソナを使えたことを実感したはやては感嘆の声を上げ、何かを考え込んだと思ったら、突然大声を上げた。

如何やら、今まで感じていた疑問を思い出したらしい。

 

 

「聞きたい事が1つ!」

 

「な、何ですか?」

 

「悠君、シグナムと戦った時『イザナギ』じゃないペルソナ出しとったよね?あれって一体どういう事なんや?」

 

 

 

昨日の模擬選で悠が見せたペルソナ能力についてが、今のところ最大の疑問の様だ。その証拠に、はやての質問にあの場にいた六課メンバーが、「あっ!」と言う顔になって悠の顔を見ている。

 

 

「確かに、あれってどういう事?ペルソナって使う人の人格だって聞いたけど、皆も2つ使えるの?」

 

「いや、俺らは1つしか使えませんよ。ペルソナは基本1人に1つですから。」

 

 

はやての勢いに押され気味になっていた悠の代わりに陽介が説明をしてくれた。

 

 

「え!?そ、そうなの!?」

 

「ええ、俺らもよく分からねぇんスけど、悠だけが複数のペルソナを自由に使える力があるんですよ。」

 

 

本来ならばペルソナは1人につき1体が原則の筈なのだが、悠にはペルソナ使いの中でもさらに希少な能力“ワイルド”と言う能力があるため複数のペルソナを使役できるのだ。

 

 

「へぇ~・・・、悠君ってそんな特別な力を持ってるんだ。すごいね~。」

 

「いえ、そんな事は・・・。」

 

 

 

その特異な能力を持つ悠に、なのは達が単純に感心している中・・・

 

 

「・・・・・。」

 

 

ティアナは1人、表情を歪めていた・・・。

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