Persona4 The StrikerS in MID-CHILDA (現在、凍結中…)   作:Neo-PSI

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第32話『説明と暴走?』

>・・・・・。

 

 

 

「・・・・という訳なの。」

 

 

>現地の協力者「アリサ・バニングス」、「月村すずか」両名への事情説明がなのはから行われた・・・。

 

 

「『ペルソナ』・・・ねぇ。」

 

「魔法以外にもそんな不思議な力があったんだ・・・。」

 

 

 

なのはからの事情説明で落ち着きを取り戻したが、相変わらず2人は興味津々らしく悠達『ペルソナ使い』を見つめている。

 

『魔法』という存在自体にも興味は尽きないのだが、2人の目からは何処か新しい玩具を貰った子供の様な無邪気さが見える。

 

 

 

「興味がある様でしたら、お見せしましょうか?」

 

「「え?」」

 

 

そんな2人には実際に見てもらった方が早いと判断した悠がペルソナを発動する態勢に入る。悠の突然の提案に驚きの声を2人が上げる中、悠の頭上にカードそして足元に魔方陣が現れる。

 

 

「『ペルソナ』!!」

 

 

そしてそのまま流れるような動作でカードを握りつぶした!

 

 

 

すると『ペルソナ』を発動した悠の前方からは青白い炎と共に一匹の獣が現れる。

それは真っ白な体毛に黒い模様が全身に広がっている4足の神獣の姿をした『ペルソナ』・・・。

 

その名も・・・『ビャッコ』だ。

 

 

 

「お、おお~!!」

 

「ほぉ、動物の姿の『ペルソナ』もあるのか。」

 

 

 

 

突如目の前に現れた存在にアリサは歓声を上げ、これまで見てきたモノとはまた違った姿の『ペルソナ』に機動六課の面々も興味深そうにしている。

 

模擬戦で実際に『ペルソナ』と戦ったシグナムも感嘆の声を上げている。「・・・・・。」

 

 

だが、アリサの隣にいるすずかは対照的に全く声を出さず『ビャッコ』を見つめたまま、体を震わせている。

 

 

 

「(お、おい・・・悠?これ・・・まずくね?)」

 

「(ああ、これは・・・、失敗したか・・・?)」

 

 

 

この状況に1番悠の近くにいた陽介が召喚した本人へと軽く肘鉄をして小声で恐る恐る声をかける。

 

実際、すずかのその様子を正面から見ている悠も内心冷や冷やモノである。

考えてもみれば活発な印象を受けるアリサと違い、すずかは典型的なお嬢様と言えるような大人しい印象を受ける女性・・・。

 

 

>あまり怖がらせないように、と注意はしていたが認識が甘かったようだ・・・。

 

 

「すみません。怖がらせてしまった様で・・・。」兎に角、この状況を打開しようと謝罪する悠・・・。

 

 

だが、この行動はまるで見当外れであった。

何故なら・・・彼女の固まっていた表情が、厳密に言うと口元が徐々につり上がって来ている。

 

 

 

「ね・・・・・。」

 

「え?」

 

 

ポツリとたった1文字が、すずかの口から発せられたと思った瞬間・・・。

 

 

「猫ちゃんだ~~!!!」

 

「ッ!?」

 

 

硬直していた状態から一気にトップスピードへと駆け上がり、正しく目にも止まらぬ速さですずかは『ビャッコ』へと飛び付いた!

 

 

「うわ~!!これが『ペルソナ』!?すご~い!!おっきな猫ちゃんだ~!!」

 

 

嬉々とした声色で尚且つハイテンションに『ビャッコ』にスリスリと顔を埋めているすずかの姿に初対面である悠達の第一印象は完全に崩壊した。その証拠に、大半の者が口元を引き攣らせて苦笑いを浮かべている。

 

 

 

 

「な、何なんだ?このテンションの変わり様・・・。」

 

 

焦りの感情を表に出していなかったためか、余りの豹変ぶりに陽介はそれ以降は呆然とその姿を見つめるのみであった・・・。

 

 

「喜んでもらえた様でなによりです・・・。」

 

 

 

突然、自らが呼び出した『ビャッコ』に飛びついて来たすずかに、悠も一瞬驚いたが“あの1年”で培ってきた精神力で何とか食いしばって耐えていた。

 

 

 

「にゃははは、すごい偶然だね。」

 

「これは一体どう言う事ですか?」

 

 

 

友人の豹変に対しなのはは全く動揺しておらず、寧ろ笑顔を浮かべている。その表情に何か事情を知っていると考えた直斗が若干固まっている悠に代わって質問を投げかけた。「実はすずかちゃんはね、無類の“猫”好きなの。」

 

「猫好き・・・?」

 

「うん。御屋敷で何匹も猫ちゃんを飼っててね。どうも悠君の出した『ペルソナ』にも反応しちゃったみたい。」

 

「ああ・・・成程、それで・・・。」

 

 

すずかの幼馴染であるなのはからの説明に納得したのか、呆然としていた陽介がすずかへと視線をうつすが・・・。

 

彼女は未だに『ビャッコ』に対して頬ずりを続けており、悠達はただただ突っ立っている以外できなかった。

 

 

 

>・・・・・・。

 

 

>そっとしておこう・・・。

 

 

 

取り敢えず“本人が満足するまでそのままにする以外無い”と皆が判断した・・・。

 

 

 

 

>・・・・・。

 

 

>あれから数分後・・・。

 

 

「はぁ~・・・・。」

 

 

満足行ったのか、漸くすずかは『ビャッコ』から離れてくれた。『ビャッコ』は既に戻したのだが、未だに余韻が残っているのか、正に“心ここに在らず”といった状況で彼女は恍惚の笑みを浮かべていた。

 

 

 

「す・ず・か!いい加減戻ってきなさい!話進まないでしょ!?」

 

 

そんな状況に痺れを切らしたアリサが喝を入れるようにすずかの耳元で叫ぶ。

 

 

「ハッ!?ご、ごめんなさい。猫ちゃん見て、つい興奮しちゃって・・・。」

 

 

すると漸く現実に戻って来たのかすずかの意識は急激にクールダウンした。心底申し訳ないと言うその表情に、何だか辺りが居心地の悪い雰囲気に包まれてしまった。

 

 

 

「そんなに気にしないでください。大丈夫ですから。」「う、うん。ありがとう・・・。」

 

 

 

何とかフォローし、すずかも多少救われた様で、ほんの少しではあるが表情を明るいものへと変えた。

だが、まだ申し訳なさで心が一杯である様で声には先程までの様な張りがない。

 

そんな中・・・。

 

 

「まぁ、あのフサフサしたのに、猫に触りたいっつう気持ちは俺もよく分かりますし。」

 

「俺も猫相手なら時間を忘れて遊んでいられますね。」

 

 

 

完二、そして悠も彼女の落ち込む姿を見かねてフォローを入れると、すずかはまた一気にハイテンションになり、悠と完二へキラキラした視線を向け始めた。

 

「あ、ありがとう!君たちも猫好きなの!?」

 

「は、はい。お、俺としちゃ猫を嫌う気持ちが分かんねぇッス。」

 

「確かに・・・。」

 

 

その視線に完二は戸惑いながら、悠は真剣に完二の言葉を考える中・・・。

 

 

 

「う、嬉しいよ!やっと分かってくれる人が、お仲間さんが見つかった!」

 

 

余程嬉しかったのか、悠の正面に立つとそのまま自らの両手で悠の両手を包み込むように“ガシッ”っと握った。

 

 

 

「本当にありがとう!悠君!」

 

「いえいえ。」

 

 

 

>心なしか彼女の目元には少し涙が溜まっている様に見える・・・。

 

 

(フッ・・・、予想以上に面白い人だな・・・。)

 

 

最初に感じた印象とのギャップに悠は自然と頬を綻ばせ微笑みを浮かべた。

 

 

「貴方もありがとう!初めて見た時は怖そうだと思ったけど、君とも仲良くなれそうな気がするよ!完二君!」

 

「え!?あ、あ、い、いや。え、え~と・・・、ど、どうも。」

 

 

そして、すずかはそのまま同じ様に完二の前に立つとまた同じ様に完二の両手を取り、感謝の言葉を述べていた。

 

しかし、女性との触れ合いに慣れていない完二は顔を真っ赤にさせており、既に一杯一杯な状態になっていた。

 

 

>・・・・・。

 

 

>一方その頃、彼女の幼馴染達は・・・。

 

 

「な、なんか、あそこまで明るいすずかちゃんは初めて見た気がするよ・・・。」

 

「私もや・・・。」

 

「うん・・・。」

 

「一番付き合いの長い私ですら見た事無いわよ・・・。」

 

 

彼女のハイテンションな姿にただただ呆然としていた・・・。

 

 

>さらに、一方・・・。

 

 

「悠に完二・・・。羨ましいぞ!コンチクショー!!」

 

「セ、センセイはまだ良いとして・・・。完二・・・、チョーシ乗んな~!!」

 

「・・・・・。」

 

 

 

悠と完二に対する陽介とクマの嫉妬の念が降り注いていた・・・。

 

 

後補足だが、若干直斗も悠に対して冷たい視線を向けていたそうな・・・。

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