Persona4 The StrikerS in MID-CHILDA (現在、凍結中…) 作:Neo-PSI
「あ、申し遅れました。私は“時空管理局本局武装隊” 機動六課スターズ分隊隊長『高町なのは』と言います。」
>目の前に現れた女性「高町なのは」はそう言ってこちらに挨拶してきた。
(時空管理局・・・。成程、イゴール達の言っていた次元を超える技術を管理する組織の人か・・・。)
彼女から告げられたその言葉、所属する組織名で悠は“彼女は敵ではない”という確証が持てた。
嘘の可能性もあったが、見ず知らずの人間を騙す必要はない。もし何か悪事を働くつもりなら律儀に声をかけて名前を名乗らる様な事はせず、相手が感知する前に攻撃などをする筈だ。
(よかった、この人は信用できる人の様だ・・・。)
漸く信用できる人間に会う事が出来、悠は心の中で安堵する。
そんな中、なのはが悠に質問してきた。
「あの・・・。」
「はい?何ですか?」
「・・・この『ガジェット・ドローン』達は、あなたが倒したんですか?」
おずおずと尋ねる彼女は如何やら困惑している様だ。
だが悠も彼女と同じように少し困惑していた。
「ガジェット、ドローン?このロボットの事ですか?」
「え、ええ・・・。」
確認の為に悠は尋ねると、彼女はそれにきちんと答えてくれた。
如何やら、このロボットの名は『ガジェット・ドローン』と言うようだ。
だが、彼女は悠に対して少し警戒している様だ。
改めて見ると悠は完全な手ぶら状態でこちらの世界に来ている。先程のあの男の一連の動きから見ると、あの『ガジェット・ドローン』達は特殊な武装をしていなければ倒せるようなものではない様だ。
そして現在の状況を見れば・・・
何の変哲もない一般の男性がそれを倒したように見える・・・。警戒して当然だ。
>下手をしたら、険悪な状況になりかねない。慎重に言葉を選ばなければ・・・。
(どうする?適当にはぐらかすか?・・・、・・・いや、後で嘘と知られたら、それこそ警戒されてしまう。正直に答えた方がいいな・・・。)
彼女がこの世界を護る者ならば信頼してもらわなければ、いざと言う時、上手く協力し合えない。それに正直に自分が倒したと言えば、最悪の場合警戒はされるかもしれないが多少は彼女の心に余裕が出来、話をし易くなるだろう。
悠はそう判断し、素直に答える事にした。
「ええ、そうです。」
「ッ!?そ、そうですか・・・。」
>未だ警戒しているが、正直に答えた事で少し警戒は解けたようだ!
なのはは、口元に手を当てている。これから如何するか、考え込んでいる様だ・・・。
沈黙が辺りを支配し始めたその時・・・。
【マスター。】
(ッ!?今の声は!?)
新たな第3者の声が聞こえてきた。
悠は若干驚くが、なのはは“これが日常”と言わんばかりに全く驚いていない。
「どうかしたの?“レイジングハート”?」
なのはがその声に対し返事を返す。その視線は彼女の手ある杖に向かっている。
【レリックの反応があります。】
よく見ると杖の赤い球の部分が点滅している。その動作はまるで意思表示をしているかのようだ。
(あの杖、AIが組み込まれているのか?)
冷静に悠は分析を行うが、今まで比較的冷静だったなのはの顔が一気に驚愕の色に染まる。
「レリックの反応!?何処に!?」
【非常に近いです。】
機械仕掛けの杖からの返答でさらになのはの表情に焦り、戸惑い、混乱がプラスされる。
「ねえ、君!赤い結晶みたいな物を、この辺りで見なかった!?」
彼女は慌てた様子で、悠に尋ねてきた。如何やら相当重要な物のようだ。
切羽詰まった様な雰囲気をしているなのはの質問に悠は戸惑いながらも考えた。
(赤い結晶みたいなもの・・・?・・・ッ!?もしかして!)
悠は自分のポケットに手を入れ、“ある物”を取りだした。
「もしかして、これの事ですか?」
取り出した物は『ベルベットルーム』で出発前に渡された“謎の赤い結晶”であった。すると、なのはが一気に悠に詰め寄って来た。
「ああ!?そ、そう!それだよ!!」
【貴方が持っていたのですか。】
「これ、重要な物なんですか?」
「う、うん。」
>本当に重要な物のようだ。彼女はホッとしている。
(成程・・・。確かにこれは新しい出会いを生むものだな・・・。)
気掛かりだった問題の1つが解消され悠も表情にはあまり出さないが、心の中で安堵した。
「そうでしたか。それでしたら、あなたに渡した方がよさそうですね。」
「あ、ありがとう!」
探していた物が見つかってホッと一息、安堵した彼女は続けて悠に尋ねてくる。
「あの、私と一緒に“管理局”に来てくれるかな?色々話を聞きたいんだけど・・。」
>彼女の所属する組織“時空管理局”に共に来るように求められた。
更に詳しい情報が得られるかもしれないが、何が行われるか分からない。
下手をしたら捕まってしまうかも知れないが・・・。
(此処でじっとしていても何も進展しない・・・。正直に話せば、何もされないだろう・・・。)
「分かりました。俺にとってもその方が都合がいいですし。」
「ありがとう!ああ、そうだ。あなたの名前は?」
「ああ、俺は鳴上 悠と言います。」
「鳴上 悠君だね!ゴメンちょっと・・・。レイジングハート、ロングアーチに繋いで!」
【了解しました。】
なのはがレイジングハートに指示を出し、悠から少し離れた。
その瞬時、なのはの前に画像が現れる。
《「なのはさん、どうかしましたか?」》
その画像には眼鏡をかけたロングヘアーの女性が移っている。
(この世界は通信手段も発達しているのか・・・。)
悠は冷静に状況を見守っている。
「シャーリー、次元震の様子は?何か変わった事は無い?」
「あれから少しずつ、収束に向かっています。」
「そう、よかった!あ、そう言えば実は現地で民間人を保護したんだけど、その人レリックを持ってたの。」
「え!?」
「しかも、たった1人でガジェット4体を破壊したみたいで・・・。」
「ええ!?」
少しばかり距離があり、なのはは悠に背を向けているので、何の会話をしているのかは所々しか分からない。
だが、シャーリーと言う画面内の女性は何か驚いているようなのは分かった。
なのはは構わず話を進めている。
「それで、機動六課で直接話を聞こうと思って。ヘリをこっちに回してくれる?」
「りょ、了解しました!直ぐに向かわせます!」
なのはは仲間の下に通信で移動手段を要請したようだ。
「こっちにヘリを向かわせたから、少し待ってね。」
「分かりました。」
>彼女、高町なのはと共に時空管理局へと向かうことになった・・・。