「今週の土曜日に狐火神社でお祭りがありまーす!是非お越しくださーい!」
配るチラシを通りかかる男性に向けるがそのままこっちに視線をもってくることなく通りすぎていく。
内心、最初はこんなの簡単に終わると思っていたが一時間近く頑張ったが三人しかわたせてない。
なんぜこんなことに····。
人通りが多いここなら百枚近くのチラシを配ることぐらい簡単だとみくびっていた。
現在俺こと、佐田夕斗は冬戸駅前で祭りの案内を配っていた。
現在の状況はかなり不味い。
ここで助言を求めてスマートフォンに電源をいれる。
画面のロックを解くと神の使いである天使がいることだろう。
だが、
『むにゅあ·····』
幸せそうに寝ているこの白い妖精みたいなのが天使なのだが····。
<起こすな。逆鱗に触れるべからず>
というメッセージの看板らしきものがが天使の寝ている頭上に出ている。
このメッセージはいつも天使が使ってるものだ。
なぜ『~べからず』にしたかは俺の存じるところじゃない。
だが、俺は天使を起こすことを断念した。
それはこの
このメッセージを無視して起こしたときがあった。
だが、天使は起きたとたん人が変わったように襲ってきたのだ。
その日を境に俺はこのメッセージが出てるときは起こすのをやめた。
他の奴らはどれくらい配れたのだろうか···。
空を見上げると青い空が広がり、雲が一つも見当たらない。
冬戸がこんなにいい天気になることは珍しいことである。
こんなに天気がいい休日に俺は何をしてるのだろうか?
事の発端は三時間前になる。
「みんなは狐火神社って知ってるかしら?」
いつも通り休日にアリスの家で集合した俺たちトラブルバスター部。
集合した途端に篠原が口にしたのは例の神社のことだった。
「知ってるもなにも、最近建て直ししたって言うじゃねえか。知ってるに決まってるだろ?」
竜也が椅子に座りながら答える。
「そうね。じゃあ、アリスはどうかしら?」
「うん。知ってるよ!めんどくさいから···加藤、頼んだわよ。」
「はい、お嬢様。」
この黒いスーツに、黒いサングラスこと
と言うより今までこの大きな屋敷で暮らしているのがアリス一人だったことに驚いたが。
で、加藤さんが派遣してきたメイド三人とで四人でこの屋敷を掃除やらなにもかもしている。
話に聞く限りじゃあ、アメリカで訓練されてきた精鋭たちらしい。
「狐火神社とは、昔灯りがなかった時代の夜道を一匹の狐が狐火で照らし人々を助けたという伝説があり、その狐を奉った神社が狐火神社です。建て直しする前は神社の主である神主やその家計のものが事故に遭い一家全滅してしまい次代の神主がいない状態になり、境内はかなり荒れていたと聞いております。ですが、次代の神主···いえ、巫女が現れ建て直しをした。そしてまた神社として機能するように行動している。これが今の狐火神社の現状でございます。」
加藤からの説明が終わり篠原が紅茶を飲みながら話の続きを始めた。
「このトラブルバスターに狐火神社から依頼が来たわ。」
「「「なるほど。」」」
篠原以外の俺たちの声がはもった。
「それで、俺たちトラブルバスターはなにをしたらいんだ?まさか···警備とか?」
「竜也くん···。あのね少しは考えなさいよ···。」
頭を抱えてため息をつく篠原。ここは俺が言ったほうがいいか。
「竜也。俺たちトラブルバスターは地域支援を主軸に活動をしている。警備や戦うことが目的じゃないんだ。そもそも知られていないしから依頼の内容はもっと違うものだと思うぞ?」
「そういえば···」
「竜也君、夕斗、今回の依頼は猫探しとは違うわ!」
ビシッ!!と聞こえてきそうな篠原の気迫により俺たちの気持ちが引き締まった。
「で、篠原···。依頼の内容ってなんなんだ?」
「そうだぜ!そこまで言われたらすげえ気になるぜ!」
「香織早くー!!」
篠原がここまで言うなら依頼の内容が嫌でも気になるものだろう。
「一週間後に開かれる『狐火祭り』を手伝うことよ!」
「「おおおおおーーー!」」
竜也とアリスの声が屋敷に響くなか俺も驚きを隠せないでいた。
「猫探しから···祭りの手伝い···だとっ!?」
「早速狐火神社に向かうわ。行くわよ!」
「「「おおおおおーーー!」」」
全員のやる気が高まった今。篠原の言葉を合図に狐火神社に向かって走り出していた。
「そ、それで皆さん息があがっているんですね···。」
狐火神社に着いて迎えてくれた白火にこれまでの事情を話していた。話を終えた白火の表情はやや引き気味だった。話を終えたところで周りを見渡してみると、まだ息があがったままのアリスとここまで来るのに『筋力上昇』を使って五分を過ぎて死にかけて鳥居にもたれかかっている竜也と横で平然と立っている篠原だった。···篠原の野郎、絶対魔術で強化しやがったな。
更に周りを見渡すと前来たときより空気が澄んでいた。伸びきっていた草たちも全て抜かれてきれいな地面見える境内は広い。ここ全ての草を白火一人が抜いたと思うとどこぞの
「ああ。俺は一応これでも身体を鍛えてるから息はあがってないが。」
「へえ。佐田さん身体鍛えてらっしゃったんですか?」
「これでも週二で朝は走っているからな。あと、俺のことは夕斗でいいよ。」
「そうですか、それでは夕斗さん、篠原さん···でしたよね?」
「ええ、篠原香織よ。よろしくね。」
「では皆さんお入りください。」
白火に案内されて家になかに入る。
この時点でアリスはなんとか着いてきてるが竜也は鳥居で死んだままだった。まあ気にしない気にしない。
神社に家があるわけなので俺はいろんなところに目がいってしまう。
きれいに整備された玄関からすぐ横に客室につくと、新しい畳の客室には座布団の山がひとつと一つの木製のちゃぶ台。その上にはお客用のお菓子まで用意されていた。
「それでは――」
「お···俺を···置いてぇ···いくな··よぉ···。」
「あ!竜也忘れてたよ!」
「忘れるなよ!アリス!」
「「忘れてた」わ」
「お···おま··えら··ひど··すぎだろ。」
座布団を並べ横たわった竜也も入れて話を進める。
「一週間後の狐火祭りなんですが···。人手が少なすぎて祭りの準備だけで手一杯なんですが···。」
そう言って後ろから出してきたのは一枚の紙だった。
「えっと、もしかして。」
「はい。実は前からチラシを作っておいたんですが。配る時間がなくて。」
「それでは、私たちはこれを配るのが依頼ですね?」
「はいそうです。お願いしてもいいですか?」
「はい、問題ありません。」
笑顔で篠原がチラシをもらう。
「それでは、私たちはいきますね」
ぶっ倒れている竜也を引きずりながら退室した。
「チラシの数は約三百枚あるわ。南はアリスに五十枚を任せるわ。」
「任せなさい!」
「西は竜也くん百枚。任せたわよ。」
「オッシャーーー!!」
『筋力上昇』によって死にかけていた竜也も復活を果たし今では元気に叫んでいる。
「北に夕斗。百枚頼んだわよ。」
「百枚くらいたいしたことないぜ。」
「私が東で五十枚。それじゃあ、始めるわよ。」
現時刻9時半過ぎ。各々がチラシを配るため冬戸の北東南西に散らばったのだった。
現時刻12時半。
現在に至る。
「もう···心が折れそうだ。」
残り枚数89枚。え?何でわかるって?数えるほどしか配れてないからですよ。はい。
奇跡でもおきない限りもう無理かもしれない。
まあ、起こそうとして技能の"奇跡"は使えないしここで必要なのは幸運なのかもしれないな。
『幸運が必要なら使えばいいじゃないですか。マスター。』
突然スマホから天使の声が聞こえる。
「どういうことだ?」
というか起きていたのか。起きてたんだったら手伝えよ。
『マスターの運命のダイスには二種類のダイス判定があるんですよ。』
「え、なにそれ。初めて聞いたんだけど?」
『使う機会がなかったからですね。』
「そうですか···。で?その二種類のダイス判定てなんだ?」
スマホの画面で寝る体勢からちゃんと起きた天使は二種類のダイス判定について説明が始まった。
『マスターが回避を使ったりこぶしを使う自ら判定のダイスを"行動判定"と言います。これはいつもマスターは使ってるので分からないことはないんですが、二つ目の判定するダイスは不確定の判定なんです。それは"現状判定"と言って三つの技能が使うことができます。アイディア、六感、幸運この三つの技能が使ええるのですが、どれも技能の値が不確定であってその現状によって技能値が違ったり、使えなかったりします。なので使用する機会がすごく少ないです。以上ですマスター。』
一通りの説明を聞き終えた天使はもう一度寝ようと体勢を変えようとして――
「まてまて、どうやって使うか教えてくれよ。」
『そうでしたね。スマホにアプリをインストールしておいたんでそれを押したらダイス判定が始まります。それでは···。』
それを合図に寝息がスマホから聞こえてくる。
寝るのはやくね···?
天使に言われた通りにスマホには俺の見たことがないアプリがインストールされていた。
また、意味わからないアプリが増えた。自分の技能がわかるアプリといい、この現状判定のアプリをいれて二つ目だ。
アプリを開くと三つのボタンが画面にでる、アイディア、六感、幸運とかかれた三つのボタンが。
その内二つのボタンのアイディアと六感は灰色のいろになっていて押すことが出来なかった。残りの幸運はというと青色になっていていかにも押せますよという感じだった。
どうやってもこのチラシを配れないんだ。
何だっていい!!チラシを配るチャンスだ!
というわけで押したわけだが二つのダイスが出てくると転がり始めた。
うえには成功率20と書かれている出てきた値は19とでた。
やったね!大成功!
とでてくるとアプリは強制的に終了した。
「····?」
幸運が成功したが何か起きたわけでなかった。
結局振り出しか?と思われたその時。
幸運はすでに発動していた。
「あら、夕斗じゃない。こんなところでどうしたのかしら?」
『冬戸の剣神』こと藤原雪と剣道部の登場だった。
投稿遅れてすいません。
書き方を少し変えたためですかね。
かく時間がながくなってきました。
突然ですいませんが書いていたストックが無くなったため少し休みます。
かく時間がとれなくてなかなか続きが書けてません。
一月の後半には帰ってくる予定です。
本当に身勝手ですいません。
それでは年明けで。