私は寺生まれのT子さんだ。
寺生まれだからT子さん。なんとなく、そういう風に定着しているのでクラスメートや先生からもT子さんと呼ばれるくらいには有名だ。あんまり目立ったりするのは苦手なのに ここ最近はほんとにオバケが活発で嫌になってしまう。
四谷や百合川と遊ぶようになってからオバケに近づかれることが増えた。やっぱり、そういうなにかに障っているのだろうか。なんてことを考えながら私の半分にも満たないロリに私は睨まれていた。
「貴女がT子さんですね!」
なんで知ってるんだよ、新入生。
まあ、そう呼ばれてはいる。と、ビシッと私を指差すロリの手を叩き、人様を指差すなと説教する。なぜか「貴女もゴッドマザーみたいスゴい霊能力者なのはサーチ済みなんだから!!」と言ってきた。
ほんとにこの学校の噂の広まる早さは異常すぎるわ。そんなことを考えていると「ゴッドマザーのいなくなっちゃうし……」なんて呟く。
どうしよう。
なんとなく彼女の言いたいことが分かってきたんだけど。えぇ、どうしよう?私ってほとんど素人と変わらないんだけど。
「T子さん師匠、私を弟子にしてください!」
えぇ、やだぁーっ。
私はそう言いながら彼女の頭に乗っているオバケを叩き落とす。四谷や百合川、おまけにこの子もオバケを引き付ける体質のようだ。
マジでこの学校だけ可笑しすぎない?
「師匠、『破あぁっ!!』を教えてください!」
そんなことも言われてもね?あれってなんとなーく「あっ、できそう」と思ったら勝手に出来るし、なんならとっくに君もできるよ?
「えっ、マジですか?」
えっ、うん、マジだけど。
こうやって手のひらに霊的エネルギーを集束させる。まあ、ばっちゃは「これが霊丸じゃ」なんて言って指先に集束させて貫通力をアップしてたけどね。そう何気ない話題として教えたら「か、かっこいい」と言われた。
どうやらマジのオカルトマニアのようだ。
「はあ、じゃあコレあげる」
「………めがね?」
ロリは私の手渡したメガネをかけた次の瞬間、泡を吹いて倒れた。そりゃあそうだ。さっきから目の前に化け物みたいなオバケがいるのに全く反応しないんだから彼女の霊能力もそこまでなのだろう。
「は、はぁぁっ…!」
ブルブルと震えながら両手を突き出す彼女に呆れながら私も片手を出して「破あぁっ!!」と霊的エネルギーで作り出した光の玉をぶち当てる。………とりあえず、これからは霊的エネルギーを出せるように座禅とかすればいいんじゃね?
「やっぱ、寺生まれってすごい」
いや、そこそこだからね?
〈二暮堂ユリア〉
女子高生。
オバケや幽霊の見える女の子。しかし、そこまで霊視に関する能力は低く低級みたいなやつしか見えなかった。T子さんのメガネでエグいやつを見てからレベルの違いを理解し、更なる研鑽を積むことを決意しているが四谷みこのことは一番弟子だと勘違いしている。