「ここはどこかしら...?」
私は朝香果林、ここお台場にあるマンモス校の虹ヶ咲学園の3年生である。
今は絶賛、校内を迷子中...本当は部室に行きたかったはずなのにいつの間にか見晴らしの良い中庭に来ているのだ。3年間もこの学校に通っているのに迷い続けるなんてほんと情けなくなってしまう、同じクラスのよく眠る友人にこんなことを言ったら「また〜?」なんて言われることだろう。
本当なら今すぐにでも助けを呼びたい、けれど今は他の学部の子たちは授業中なはずだ。現在の時刻は午後の2時半。ライフデザイン学科は担当教師が研究会の集まりとかで他の学科の生徒たちよりも早く終わった。
(エマは今日は遅くなるんだっけ?彼方も課題をやるとか言って図書室に言っちゃうし...どうしようかしら...)
迷子になる人の特徴だが、自分が今いる場所がわからない。地元のように見晴らしが良ければいいのだが、学校なのに高いビルのような建物が並ぶため地元で培った感というのも全く役に立たないのだ。
暑い風に打たれながらぼーっと空を眺める、みんなが終わった時間帯を見計らってグループチャットに助けも求めようか?いや、そんなことをすればユニットのパートナーや部長である1年生にいじられて終わるだろう。
「あれ、カリンじゃないか?どうしたの、こんなんところで」
食堂で買ったのだろうか、近くのコンビニで買ったのだろうか...冷たいソフトクリームを片手に半袖姿で暑さを凌ぐ同じ部員の同学年で年下の少女、彼女と視線が合う...その瞬間にミア・テイラーは朝香果林の現状を理解する。
「また、迷子かい?」
「....涼んでいただけよ」
「へぇ〜、それにしては髪が頬にくっついてるけど...」
ぺろぺろとアイスを舐めながら会話を続ける彼女、あれ?授業はどうしたのだろう...彼女は不良というわけじゃないし侑だっているはず
「音楽科は授業はないの?それに侑は...?」
「あぁ、音楽科は午後はライフデザインと同じ時間で終了、来週行われる作曲した作品の発表になっているんだ。ベイビーちゃんはその残り」
なるほど、ミア自身音楽活動においては天才だし日本の高校レベルであればなんて事のないレベルなのだろう、彼女はこちらに近づいいて私の隣に腰をかける。暖かい熱風は今だに続いておりじっとりと汗が垂れていく。
「日本の夏は暑いね、ほんとアメリカとは大違い...カリンの地元ってこの辺りじゃないんだろう?.」
「えぇ、東京だけど少し離れた場所だけど。そうだ、ミア。食堂で少し時間を潰さないかしら?アイス奢ってあげるわ」
私は何のアイスを食べようかしら、、、今日ぐら良いわよね?