世界とは様々な形で色々な形で樹木の根や枝のように枝分かれている
ある世界ではAの人物は学者になり、他の世界ではAは人類の存亡かけた闘いに身を捧げる戦士となっている
世界の違いで、このAは同一人物であり別人になる
それを並行同位体と言える
世界とは量子の海に根を生やし、虚数空間でその身を大きく成長させたのが虚数の木と言われる
その木の枝先には様々な世界があり、同じ名前の人物がいるが決して同じ人生を辿るとは限られない
そんな世界に突如現れた彼女は…どんな結末が待っているのだろう
どうも、命です。
お父ちゃん曰く、恵が玉犬達を少しずつと扱えてきたとの事で新しい式神を増やしても良いのではないかと言ってきた。 最近お父ちゃんは今後に必要であろうと言う事で、調伏の話を持ち込んできて恵は自分の術式に新たな式神を増やせると知ると嬉しそうにしていた。 家で調伏の儀式をやる訳にはいかないので、人目につくわけにはいかないので人気の少ない山のほうに3人で移動して行う事に。
確か…十種影法術での調伏のルールって、その一つが術者である恵が一人で行わなければ行けないとか。 二つ目は調伏の為に恵が使える式神を全てを使用していいと、今は玉犬しかいないけど。 三つ目は調伏中に式神に殺されると術者は死ぬとか…殺される訳だから死んじゃうのは当然では? まぁ、前提として色々な式神から試練を乗り越えれば新しい手駒として使用可能って訳だね。 まだまだ幼い恵に玉犬以外の式神は早い気持ちはあるけど、恵がピンチになったらお父ちゃんがヘルプに入るとの事。
それならまだリスクは小さく上手く行けば、恵に新たな力を得る事が出来る。
「恵、始めろ」
「うん…『
恵が両手を交差させて指を翼に見立て親指は嘴の形にして鵺を呼ぶと、恵の足元に写る影は移動しそこから鵺の姿が顕現される。 皆さんもご存知である体毛は茶色で翼を持ち、顔には髑髏に似た仮面が付けられて攻撃手段が雷撃だった筈。 サイズは今の恵が持つ呪力量で、恵よりは大きな身体が存在していた。 その時にチラッと鵺が私を見たように思えたが気のせいだと思った。
「きて! 白夜、黒天!」
鵺が顕現して尽かさずに玉犬達も召喚して、いざ調伏の儀式が始まる。
私とお父ちゃんは少し離れて、恵達の様子が見れる場所に待機していた。 鵺は鳥と同じで翼を持っている為に、恵から距離を離す為に空に羽ばたいていく。 それからは式神と術者の戦いが始まる。 元々玉犬達は地上を走るに特化した式神に対し、空を制圧して雷撃を飛ばす鵺には相性が悪い。 何とか玉犬を使いこなそうと頑張る恵だが、十種影法術を会得してから日が浅い。
鵺との戦闘は長引き、およそ10分間の戦闘に恵は多くはない呪力が底をつきそうになっているのか汗だくで息を切らし何とか玉犬達の顕現を維持していた。 初めての調伏での戦闘に、まだ慣れない玉犬達への指示。 誰が幼い恵を責める事が出来るか。
お父ちゃんも恵の様子を見て中断させようと私から手を離し、恵の方に向かおうとすると鵺は突如と私の方に顔を向ける。 今まで恵達の相手していたのに突如私の方に振り向き、その身に雷を纏い襲いかかってくる。 鵺の行動にお父ちゃんは咄嗟に私を抱え、鵺の攻撃を躱す。
「一体どうなってんだ!? 十種影法術の文献にはこんな事は書いてなかったぞ!」
やはりお父ちゃん言うように調伏の儀式中は、術者本人と調伏する式神のみが限定されている。 今の恵以外には調伏の参加者には誰もいない筈。 そうではなかったら私だけではなくお父ちゃんも入っていてもおかしくない筈。 それが現時点で疲労で恵が動けない状態になると、うって変わって私に目標を定め始める。
…もしかして、双子である私も十種影法術の調伏の儀式に対象として認識されている? 確かに私は玉犬達に変化を齎す事が出来ているが、術式の持ち主は恵である。 鵺が顕現した際に気の所為だと思っていたけど…あの時には私は調伏の参加者として選ばれていたのかも。
そう考えるのが無難だろう。 今でも鵺は雷撃の対象が私に目掛けて放っているのが証拠と言える。 なら…
「お父ちゃん…」
「命なんだ!?」
「私に考えがあるの
恵の力になれるかも」
俺は鵺の攻撃を躱しながら、俺の腕の中にいる命の言葉に驚きを隠せないでいた。 幼い頃に実家の禪院家で書庫に無断で潜り込んで十種影法術の書物を読んだ事がある。 禪院家の相伝である十種影法術、歴代の術者が残した記録には調伏は一体一の儀式で式神を従えさせて初めて術者の式神となる。
それが今後の為に恵を鍛える意味も含め、玉犬だけでは手札が少ない為に新たな式神の鵺を調伏の挑戦させた。 初めての調伏に苦戦する恵を見て当然だと思い良い経験で積ませ次にまた挑戦させようと儀式を中断させる為に、俺が恵に向かおうと思ったが突然鵺が命に矛先を変えやがった。
俺に抱えられながら命が何かブツブツと独り言を呟いていたが、その後に出た言葉は思いもしなかった事だった。
「もしかしたら調伏の儀式に恵だけじゃなく私も含まれているかも。 私が恵の力になってみせる。 だからやらせて…お父ちゃん」
「…これは危ねえ事だぞ? 痛い思いするんだぞ、それでもやるのか」
「私が負けず嫌いなの知ってるでしょ? 勝手に土俵に上げられて負けるなんて…悔しいもん。 やれる事やって負けるのは仕方ないと思うけど、何もしないで負けるのは癪だから」
「はぁ…無事に戻ってこいよ」
「当たり前、恵と一緒に戻ってくるよ」
小さな身体なのに命の度胸が据わっていると俺は思った。 そんな娘に父親である俺は応援するだけだ。
「恵! 黒天をこっちに寄越して!」
命が叫ぶと恵は聞こえたのか疲労でフラフラな姿で黒天に指示を送る。
「はぁはぁ…黒天。 みこに行ってあげて」
「ワン!」
恵の指示に従い黒天はこちらに向かってくる。
「お父ちゃん、黒天が来たら私を下ろして一度だけ鵺の攻撃防いでくれない?」
「OK、お安いご要望だ」
黒天が俺らの近くに接近した際に命を下ろし、その隙に鵺が雷撃を放ってきたが紅葉を胃から瞬時に出して釈魂刀を取り出し弾き返す。 命は黒天に触ると今までは小型犬から成犬ぐらいのサイズに成長していたが、今回は違く大型犬のおよそ体高90cmまでデカくなっていた。
黒天はしゃがみ込み命はその背に跨り、恵の方に走っていくと鵺も命を追いかけていく。 ここからは息子と娘の戦い。 俺は大人しく見ているか。
危なくなったら手を出すがな。
やっぱり十種影法術と私は何か繋がるモノがあるかもしれない。 少し呪力を出して黒天に触れると、小型犬から大型犬まで大きくなり私が跨っても問題ないぐらいに逞しくなっている。 作中に出てきた渾ほど大きくないが、中々に機動性が上がっていた。 振り落とされそうになったけど…
無事に恵と合流して肩に触れると、私の呪力が恵に流れていき恵は回復していく様子が見られる。 本来これすら特殊な事であると私は自覚している。
呪術師の持つ呪力は個人差があり、内容量や質など様々な違いがある。 例えれば人間の血液のように血液型があるように、呪力も同じように個人に呪力を与える事は不可能と言われている。 作中でも秤金次が拳に呪力を纏って殴られた人達からはヤスリで削られたような痛みを感じるそうだ。
なので、呪力を使って他の人間に影響を与えるのは攻撃面と反転術式の二つだけなのだが私の呪力は恵に譲渡が出来ている。 これは物凄いアドバンテージになる。 それもその筈、元々は十種影法術には10枚の手札である式神達がいるけど扱うにはその分の呪力を消費して扱う術式。
そこに私と言う呪力が有り余って他の人に譲渡が出来れば、恵をスマホに例えれば私がモバイルバッテリーなのだから完璧な布陣とも言える。
だから、『私』は恵の力になれる。
「恵、作戦あるんだけど聞く?」
「ハァ…ハァ…。 うん、みこの作戦きく…」
先程まで疲労困憊の恵は少しずつと息が整っていき、汗も引き始めて疑いもなく私の話を聞こうとしてくれた。 そんな私の事を信頼してくれてるのを裏切らない為にも、この調伏は完封してみせる。
バァン
山の中で雷撃が炸裂する音が鳴り響いた。 鵺の攻撃が私たちの頭上から降り注ぐ。 しかし、その電撃は私たちには届かず木や地面を焦がすだけだった。 私は恵に指示したのは各自で大きくした玉犬に跨り、鵺を森に誘導し姿を木で隠し錯乱させ片方を狙いつけたら木をかけ上がり鵺に攻撃する形をとった。
未だ制空権は制圧されているが、狙う対象が二つで木々が視界の妨げになり避雷針の代わりとして思うように飛ばせない場所が森が最適なのだ。 今の所は鵺には届かないが、錯乱させる為に私たちは森の中を走り回って鵺の様子を観察して隙見て攻撃に回ろうとしているけどお互いに進展はない。 だけど、こっちはひたすら玉犬達を走らせていれば恵の呪力が底を付くのが目に見える結果だけどご心配なく。
私と触れた玉犬は私と言うバッテリーから呪力を補充して活動し続け、恵をのせた玉犬は呪力消費によって少しずつと体が小さくなるのを見計らって一度合流してすれ違い様に玉犬の尻尾で私たちを包み入れ替え戦法で呪力切れを解消していた。
それにしても本当に私の呪力量って多いんだなぁ
そんな事を考えながら、時間をかけた甲斐もあって鵺の行動パターンが把握できたから締めにしましょう。
「恵」
「みこ」
私たちは不要な言葉を捨て目で意思を通じ合わせ、玉犬に指示を送り私たちを森の中でも開けて鵺から発見しやすい場所に下ろし配置させる。 鵺は私たちを見つけると雷撃を纏い、私たちに向かって飛んでくる。 幼い私たちには鵺の攻撃を貰えば命に関わるだろう。 だけど怖さはなかった。
何故かって? それは私と恵で最強になれるんだから
鵺が私たちに襲いかかる所に、黒天と白夜が木を駆け上がり鵺の死角から迫るが躱された。 それゆえに鵺は無理に玉犬達の攻撃を回避した為に体制を崩していた。 それを逃す私たちではない。 再び玉犬達を木に登らせて鵺より高く飛び、黒天と白夜をお互いに左回りになるように尻尾を噛ませて円を描く体制をとらせる。 玉犬達は噛んだ尻尾を外側に力を込めて空中でゆるやかに回り始める。
「…絶」
並んで立っていた私は右手を恵は左手をあげる。
ギチギチギチギチ
二匹の玉犬は外に向ける力をどんどんと高まっていき異様な音がなり始める。
「天狼…」
そして白夜が尻尾を離し黒天は固定を解放された力を鵺に白夜を放り投げる。 白夜の体は二匹の玉犬が込めた力が縦回転となり鋭い牙を向けて鵺に襲いかかる。
「「抜刀牙!!」」
天に掲げた手を重ねて勢いよく振り下ろした。 白夜が凄まじい速度で迫る中、体制を崩した鵺には何も出来ず顎はその喉元を捉え地面に叩きつけた。 地面は鵺を中心にひび割れて白夜に押さえつけられて何も出来ないでいた。 それを見て私たちは鵺に近づき、恵は鵺の顔に手で触れる。
「鵺、おまえを調伏する」
恵がそう宣言すると鵺は影に戻った。 これにて終幕。
あ〜…疲れた
無事に鵺を調伏を完了させた二人は抱きしめ合いながら喜んでいた。 俺はそれを眺めながら今回で分かったことがある。
それは命の異常性だ。
アイツの異常性は恐怖心の欠如に余りにも見えすぎている観察眼だ。 本来であればあの幼さで自分より大きな
俺から見れば第三者視点で良くわかるが、命は恵と玉犬の動きを把握しながら鵺の行動を制限しながら完全に掌握していた。 そこからは自分達を囮にして鵺の動きを突進させる行動を取らせ、死角からの玉犬を誘導して鵺を体制を崩して無力化。
後は二体の玉犬を活かした攻撃技でトドメ。
命には鵺を何手先読んでいたのか。
俺の子供達は、相伝の術式持ちに異常な精神性と反転術式持ち。 実家の奴らが知ったら躍起になって奪ってくるだろうな。 まぁ…させないがな。
はしゃぎ終わったのか、二人は俺に近づいてきた。
「やったよ、お父ちゃん! 鵺を調伏できたよ!」
「まだまだいるんだよね! 式神達!」
調伏の儀が終わったばかりにも関わらず、二人は興奮が冷めていない。 俺は頑張った子供達に頭を撫でて家に帰る事に。
二人だけで調伏の儀は絶対には行わず、俺が時間が空いてる時にする事を約束すると次の日に付き合わせられた…。
子供の行動力をなめてた…
その日から、《蝦蟇》は玉犬の機動力で翻弄し鵺でトドメ。
別の日、《脱兎》は大量の分身を生み出し本体を隠したが上空で飛ぶ鵺に乗った命が本体を探しあて恵に教え玉犬で確保。
《大蛇》はその長い体で二人を捕まえようとしていたが、白夜の頭に蝦蟇を配置して伸縮自在な舌で大蛇の頭部を拘束する。 後は白夜が大蛇の頭を引っ張り何も出来ない所に、上空に配置していた鵺から黒天を落とし撃墜。
《満象》は恵が扱える玉犬・蝦蟇・大蛇・脱兎を命が指揮を取りフルに使い見事調伏した。
残りの式神《円鹿》・《貫牛》・《虎葬》は厳しかったのか調伏出来ず、歴代十種影法術師の奥の手である《八握剣異戒神将魔虚羅》に関しては流石に俺が止めといた。
本来であれば、もっと成長してから式神の数が増えると思っていたが五体の式神を調伏してみせた。 この先、残りの式神も調伏できる日も遠くはないだろうと思う。
今考えてみれば命はあの観察眼で競馬とかでの脅威の的中をさせていたんだな…。 騎手や馬を掌握して。
いや〜、幼い恵に無事原作でも調伏できていた式神達を使えるように出来たのは大きい。 やっぱり原作知識があれば対策出来るけど、円鹿はヒーラーでジリ貧に貫牛は突進を止めれないし虎葬なんかデバッファーでやり辛かった。
魔虚羅に関してはお父ちゃんから強めにやめとくように言われてしまった。 そりゃあ、あの魔虚羅を相手にするのは自殺行為と言えるだろう。
…あのやり方さえ出来れば話は変わるけどね。
さてさて平穏な日常が流れ、時には時雨さんの仕事を恵の十種影法術と私で手伝ったり津美紀ちゃんと津美紀ママと私達家族とお祝い事したりと幸せな日々を暮らしていた。
だけど私と恵が5歳に上がる頃に突如として不幸が降り注がれてしまった。
ある日の夕方、お父ちゃんと恵はお買い物に出かけていてお母ちゃんが夕飯を作っている所に私が手伝っていた時だった。
お母ちゃんが大根の煮物を作る為に大根を切っている時に突然包丁を落とした。
カラン
「大丈夫!? お母ちゃん!」
「う…うん、貧血でクラっとしただけ。 少し経てば良くなるわ」
その時はお母ちゃんが包丁を落として怪我しなかった事に意識が向いて、余り心配する事でもないだろうと思っていた。
が、その日からお母ちゃんの様子が少しずつと変わり始めていた。 腹痛などあって傷んだ食べ物を食べてなってしまったかもしれないと胃薬を飲み経過を見たけど変わらず痛むそうだ。
私とお父ちゃんでお母ちゃんに病院行くように勧めたが、お母ちゃんは少し経てば治ると言い行かず仕舞いになっていた。
だけど、ある日汚い話になるけど偶々朝に用を足そうとトイレに入ると微かに血の匂いがあった。 最初はお母ちゃんの生理かと思ったが、嫌な予感がして寝ているお父ちゃんを起こして匂いを嗅いでもらった。
お父ちゃんの嗅覚は鋭く大抵分かってしまうほどで、何と答えは血便らしく私の前に使っていたのは…お母ちゃんである。 これにはお父ちゃんと私で身支度をしてお母ちゃんを病院に連行した。
「伏黒真理子さん…大変申し難いのですが、大腸がんです」
「大腸…がんですか」
医者の言葉に私達は思考が止まってしまった。
「それもステージ4まで進行しています。 本来であれば初期症状が出てから、段階を踏んでステージが進んでいくものなんですが…伏黒さんのがんは不思議な形で進行していますね。 少しずつと癌細胞が進行しては停滞する傾向が見られまして、今の今までに初期症状すら顔を見せない形に。
何か治療を受けながら癌細胞を抑え付けたかのような」
私には医者の説明が日本語で話している筈なのに、余りにも受け止められないモノに違う言語で話されている感覚に襲われていた。
「この後入院されて闘病生活を行なわれますが…ここまで進行してると転移した臓器が多すぎて今の医学では…」
何故。 何故、お母ちゃんにこんな事が。 別に悪い事もせずに善人として生きていたのに。 私がいた事で正史である原作とは違い、今の今まで普通に生きてきたのに。
何故? これが原作修正力なのか。 やっぱりお母ちゃんはお父ちゃんと私や恵を置いて死んでしまうのか。
お父ちゃんが原作や今まで見せたことのないほど絶望感に襲われた表情で立ち尽くしていた。
そっか…これが前世の家族である3人が感じていただろう感覚なのか
頭は鈍痛に襲われ胸は引き裂かれるような痛みが私に理解させる
これが残される側の痛みだと…
どうも、本編とifの話を並走させて悪戦苦闘の中で作り上げられました
大変お待たせして申し訳ございませんでした
(´;Д;`)
今までこの作品を読んでくれている読者の方々に一言
この作品もカウントダウンが始まりました
さぁ、彼女はどんな結末を迎えるのか
やっぱり感想貰えると嬉しいですね(^ν^)
ではまた次回作で
サラダバー!ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌( ̄◇ ̄)┘