少しでも楽しめれば幸いです。
では、どうぞ。
どうも、命です。 ほぼ毎日皆さんに語りかけていますが、youtubeの人達が撮影して使える所しか投稿しないように今も私の言葉が全部読者に届いているかは分かりません。 しかし、私は今は赤ん坊の為に暇を潰せる事がない為に毎日毎日読者に語るしかございません。 まぁ、つまらない変わり映えのない日常ばかりですが。
さてさて、今日は育児として大変な1日になりそうです。 こんばんは、命です。 今は夜中の2時でございます。 さぁ育児の中でも両親が大変な時間帯でございます。
まだまだ1回目の誕生日が三桁ほど残る0歳児である私と恵ですが、私は大丈夫なんですが…恵は夜泣きが凄いこと凄いこと。
「おんぎゃああああー! おんぎゃああああ〜!!」
「えー!? 何で泣いてるの? おっぱいでも無いしオムツでもないし…分からない。 私、お母さんできないのかなぁ?」
そう、育児の大変さは最初の赤ん坊の時と言えるだろう。 言葉は通じないのと突如として爆発する夜泣き。 平日は基本お母ちゃんはお昼のパート、お父ちゃんは変則的な夜勤帯。 そんな中で未だに帰らないお父ちゃんの為に、お母ちゃんが担当する事に。
日付的には今日も昼間にお母ちゃんは家事をした後、仕事に向かうので今の時間に睡眠を取らないと後に響いてしまう。 比較的私は昼間や夜は静かであれば寝てるしお腹が空いたりオムツチェンジの際は、あ〜なりう〜なりと唸ってその場にいる両親に訴えるだけである。
ガチャッ
「帰ったぞ」
「あっ、おかえりなさい。 甚爾さん。 お疲れ様、今恵の子守りしてるから、お風呂とか入っちゃって…。 なんで…泣き止まないのかなぁ」
おっ、人に言えないようなお仕事をしてきたお父ちゃんが帰宅。
「…恵の事は俺がやるから寝てろ。 今日も仕事だろ?」
「えっ? だって甚爾さん、帰ってきたばかりじゃない。 疲れてるでしょ? まだ私大丈夫だから、ゆっくりしてて」
お母ちゃん私は知ってるぞ。 家事に育児、仕事など色々やりながらでマトモに寝れてないのを。 出来る事なら私も手伝ってあげたいが…まだまだ赤ん坊の為に何も出来ない。
不甲斐ない…
「ありがとうな…だけど、お前が言ったんだぞ? 家族で一緒にやっていくんだって。 だから、恵を寄越せ。 命も起きてるそうだが、あいつは大人しくしてるし何かあれば唸って教えてくれる。 お前だけが背負う仕事じゃねぇよ」
お父ちゃん…そのイケメンフェイスでイケ父のような言葉はずるいぞ。 さっきまで深刻に悩んでたお母ちゃんの顔が少し力抜けてるし。 泣け叫ぶ恵をお母ちゃんから優しく貰い受けて頭を撫でながら、他の部屋に向かっていった。
「ありがとう…甚爾さん」
少し涙を流し罪悪感を感じながらもお母ちゃんは決心して布団に入り、限界が近かったのか数分で寝息が聞こえてきた。
ふむ、赤ん坊である私にも何かできる事は無いのか。 確かに私は自我があるから両親からは対処がしやすい子供であろう。 その代わりなのか恵が私の分も奪ってるように、手間がかかってしまっている。
読者の方で結婚されて子供を授かり、育児頑張ってるお父さんお母さんが居られればお疲れ様です
何はともあれ、少し私もできる事を考えよう。 赤ん坊である私は日々暇で仕方ないので、今の両親が持つ問題を軽く出来ないかを。
ふむ…
そして、呪霊を見れる私は呪力があるのは確信している。 現時点でお腹と胸にモヤモヤがあるのだから。 原作で東堂葵が言っていたが、お腹から呪力を巡らせて拳や蹴りに小数点第何位かは忘れたが『黒閃』を撃てる事を。
だけど、私には呪力と思える物がお腹にあるのは分かるんだけど…何故に胸の所にも?
それが分からないのだ。 普通の呪力を持つ人間は、よく気を丹田と言う場所で練り上げるように呪力も丹田から捻り出す。 しかし、私には胸にも呪力を作り上げている。 まぁ、何故に胸にまで呪力を生成してるかなんて考えていても進まない。 よし、とりあえずは呪力操作の練習でもして恵をあやせる術式でも発現したら御の字だ。 部位に呪力を送れば強化も出来るし一石二鳥だ! お腹の呪力を…身体の隅々に送る!
む…難しい。 これは力を入れるのと違うっぽい
身体を動かす際に脳で信号を発信。 そして神経と言うケーブルが身体の部位に伝達。 それから部位に反応。 代わって呪力は私には未知な技術で、お腹のモヤモヤを身体の部位に移動させようとするが…上手くいかないのだ。
例えばお腹の違和感を腕や足に移動できるかと言われれば普通は無理と言うだろう。 主人公である虎杖悠仁は、五条悟の修行で呪力のコントロールをご都合主義ばりに早い段階で習得していた。
そうだ、その時に言っていたのが感情のコントロールが鍵であると。 呪骸を使ってクソ映画を眺めながら感情のコントロールしてた。 よしよし、感情を理解して呪力を操作してみよう。
呪力は基本負のエネルギーである
生前に余命が短い時、やはり私も人間である為死にたくないと悔しさと悲しさと恐怖と孤独感が凄かった。 それを思い出して呪力を動かしてみよう。 いきなり多めに動かさず少なめに…。
ふむ…何て言えば分からないけど、動かすのは出来てしまった
皆さんに分かりやすく言うなら…私の感覚ではファニーボーンの痺れと言えば分かりやすいだろうか。 何かの拍子に肘をぶつけてしまった時に、ビリッと痺れるような感覚に襲わられるだろう。 元々ファニーボーンが骨と名前に書かれているが神経である。 え〜と確か尺骨神経だったかな? 分かりやすく言うなら、指先から脳へ情報を伝達する役割を持った神経だ。
そのファニーボーンで痺れる感覚が私の呪力が移動している感覚らしい
なんとも不思議な感覚だが、無事に呪力を操作できるようになった。 あの一度の死の体験に感情の操作が容易くなるなんて、人間は慣れてしまう生き物だと実感してしまった。
話を戻して呪力を動かす事が出来たが…お腹の呪力だけでは無く、胸にある呪力も同時に動いていた。 これは…どう言う事だろう。 とりあえずは呪力操作の為にも、同時進行で構わないから身体に動かせるようにしよう。
1日目。
身体の中で呪力を練る。 ひたすら練る。 食事、排泄、睡眠。 他の時は練る。
2日目。
練る練る練る練る。
3日目。
練る練る練る練る練る練る練る練る。
4日目。
練る練る練る練る…うん? これは胸とお腹の呪力を別の場所に動かせるようになった。 よし、引き続き練っていこう。
5日目。
練る練る練る練る練る練る捏ねる練る練る捏ねる練る練る練る。
6日目。
言っておくが文字数稼ぎでは無い事を言っておく。 練る捏ねる練る捏ねる練る練る練る捏ねる練る。 あれ?
7日目。
一週間に一心と呪力を操作していて気がついた事があります。 お腹と胸の呪力は最初では一緒には成らず、別々で身体の部位に巡っていました。 それをひたすら練って練って偶に捏ねてたら…二つの呪力が混ざって一緒になりました。
本来呪力は身体の中でモヤモヤしてましたが…何か清々しいと言えばいいのか身体の調子が良くなりました。 これって反転術式って奴では? 二つの場所から二つの呪力を掻き混ぜて、−と−が+に変わった? まさかと言いたいけど…反転術式って呪力消費が凄い筈なのに呪力切れらしき反応が見られない。
今の所はお腹と胸の発生源で右回りと左回りでグルグルしてる。 私…原作の反転術式持ちとは違う使い方を見つけてしまったのかな? 頭を起点では無く身体を起点に?
次の日。
反転術式って癒しに近い高等技術。 それにアウトプットが難しいと言われている。 それを夜泣きする恵に使えれば、無事に寝かしつけれるのでは無いかと私は思った。 読者の方々は反転術式は基本戦闘に使う技術と言う方もいるでしょう。 しかし、私は家族為に使います! lets challenge!
こんばんは、今日も今日とて恵は夜泣きが凄いです。 両親はそろそろ限界に近いと言えそうな表情。 だがしかし、一週間の前の私とは違う! 空腹でも無くオムツでも無い夜泣きをする恵を私に近づけるのです!
「あ? 命の奴、なんか唸ってるぞ」
「は〜い、どうしたの。 命? ご飯でちゅか? オムツでちゅか?」
「こいつ、恵の事見てないか?」
「もしかして…恵の事ばっかり構ってたから命、私達にかまってほしいんじゃない?」
ちがうぞ、お母ちゃん! 覚えた事を恵に試そうとしてるんだ!
「とりあえず恵を命の横に置いてみるか…今の所泣き止まないし」
「…そうね、命は恵の鳴き声に釣られて泣かないから大丈夫そうね」
よしよし、おいで〜恵。 私と握手をしようでは無いか。 はい、ぎゅ〜。
「ふぇえええん! ふぇええ…。 ふぇ…。 すぅ…すぅ…すぅ…。」
「「おぉ〜」」
意外にもアウトプット出来ていてよかった。 ぶっつけ本番だったけど。 これでお父ちゃんお母ちゃんの負担が少し解消できるな。 恵、これからは私とお手手繋いで寝ましょうね。
「もしかして、今まで妹の命と一緒に居たかったのかしら? だから、私達があやしても泣き止まなかったのかしら」
「赤ん坊の時からシスコンかよ、恵の奴。 だけど、助かったのは本音だ。 これからは命には悪いが恵の夜泣き防止に使わせてもらおう。 流石にしんどかったわ」
「確かに。 もしかして、命も私達の事を分かって恵を泣き止ませてくれたのかな?」
「まさか。 偶々だろう。 今日の昼から仕事なんだろ? 早く寝ちまおう」
「そうね、おやすみなさい。 甚爾さん」
「おやすみ」
これでお父ちゃんお母ちゃんの睡眠を守る事は出来た。
どうだい、私にだって出来る事はあったんだ! おやすみなさい、恵
私と恵の誕生日12月22日を迎えて、やっと1歳になりました。
少しずつ毛量が増えて髪型が現れるようになったが、恵は原作のようにお母ちゃん似の癖っ毛が目立つ。 変わって私はお父ちゃん似のストレートヘアーでした。 両親は私達の髪型を見て、お互いに似ている所があって嬉しそうにしていました。 この歳になると平均体重が7kgぐらいになり、お父ちゃんはともかくお母ちゃんの腕に負担がかかるでしょう。
そんな中で、すくすくと育ちハイハイが出来るようになって家の中を移動できる歳頃で私と恵はある闘いが始まっていた。
ほら、恵。 そっちに行ったらテーブルの足に激突して、上に置いてあるコップが落ちてくるよ
どうにか恵から離れないように追いかけて、何か危険な所に向かう際には先回りや身体で押し退ける私。
お父ちゃ〜ん、テレビを見るのは良いけど…恵の事も見てー!
そんな苦労を知らないお父ちゃんと何処と無くハイハイする恵。 そんな激戦を戦い抜いた私と恵は疲れ、お父ちゃんはドラマを見終わったのか寝っ転がっていた身体を起こし私達に近寄ってくる。 回収された私達は布団に運ばれて、私と恵を並べ両方の頭を優しく撫でるお父ちゃん。 この時、2人してほにゃと笑っていたらしく無表情のお父ちゃんが少し微笑んでいた。
良きかな良きかな、少しずつとお父ちゃんも父親の顔になってきていた。 私達だけでは無くお父ちゃんも成長をしているのが分かった瞬間であった。
「今日のレースは、9・12・3の3連単だな。 これで決まりだな」
「とう〜」
「あ〜」
「? どうした、命と恵。 お馬さんに興味あるのか?」
「あうあうあう…」
「ん? 命が叩いた馬の順番で言えば…
『差した差した差したー! 1着、3番。 2着、2番。 3着、1番。 今日のキラークイーンは強かったー! 他の優良馬を押しのけたー!』
「ま…マジかよ、本命の3頭じゃなく人気薄の3頭がくるなんて。 それもオッズが986.3倍。 俺のは見事全部外れて5万すったけど、命のお陰でプラスになったぜ! はー! 最高! やっぱり、あいつは天使のような奴じゃなく天使だったんだ!」
私は一度、競馬新聞を読むお父ちゃんに予想として馬を選んだら私のを買っていたらしい。 その日、ニコニコで家に帰ってきていきなり頬ずりをしてきた時は何事だと思った。 すると、高い高いしながら私の予想した
それからはレースが近くなると、お父ちゃんは私に競馬新聞を見せてくるのだ。 それを見たお母ちゃんは教育に悪影響だと言って叱ったが、お父ちゃんは余りの喜びにお母ちゃんの言葉が届いておらず聞く耳持たず。 それにキレたお母ちゃん。 私は五条悟を追い詰めた伏黒甚爾の土下座をその日に眺める事になるとは思わなかった。
しかし、タダで引かないのがお父ちゃんである。 お母ちゃんが仕事に行ってる際に家事を終わらせて恵を寝かせて、私をお父ちゃんの足の上に乗せて競馬新聞を広げてくる。
…証拠を残さないようにしっかりと家事を終わらせるなんて、抜かりないなお父ちゃん。
「なぁなぁ、命。 パパと一緒にお馬さんを選ぼうな」
上を向いたらニコニコのお父ちゃん。 原作でも見せないほど笑顔。 これは不味いな。 沼らせない為にも断ろう。
「やー!」
「どうしたどうした? 命はお馬さんが好きなんだろう? 三つのお馬さんを選んでくれるだけで良いんだ」
「やー!」
「頼むよ〜、命ちゃ〜ん」
ぐぬ…これがプロのヒモである甘いフェイスか。 しかし、実の娘に向ける顔では無い。 仕方ない。 二つの予想を出して、お父ちゃんの事だから高いオッズの方に賭けるに違いない。 それで…懲りてもらおう。
「あい、あい、あい。 うー、うー、うー!」
「何何何、
やれやれ…案の定、私の予想を覆さなかったなお父ちゃん。 これで懲りて欲しいものだ。
その週の日曜日。 私は東京競馬場に連れてこまれた。 当然、犯人はお父ちゃんである。
「楽しみだな、命。 これで大金ゲットだぜ」
「おい、禪院。 何子供を競馬に連れてきてんだ。 非常識だぞ」
お父ちゃんを注意してるのが
まぁ、注意されてるお父ちゃんは聞く耳持たず馬に念仏。
「気にすんなよ、俺の愛しい娘の命だ。 命、コイツが孔時雨だ」
「あい…」
とりあえず紹介されたので、孔時雨さんにお父ちゃんに抱えられながら頭を下げる。
「賢い子だ…まだ一歳なら言葉を理解できずにキョトンとするぐらいしか出来ないのに。 父親が良いんじゃなく母親が良いんだろうな」
「どっちもだ、馬鹿」
そんな話をしている2人であったが、季節はまだ寒い時期。 お父ちゃんは突如身震いし始めた。
「すまねぇ、時雨。 俺小便してくるからよ、命を頼むわ。 決して攫うなよ?」
「お…おい」
お父ちゃんは時雨さんに私を押し付けて、1人トイレに行ってしまった。 任された時雨さんは、抱えた私を見て困った表情で見てくる。
「やれやれ、アイツも今じゃあ一端の父親か。 それもこんな可愛い子を持って」
時雨さん、お父ちゃんがすみません。 お世辞と言えど嬉しいです。 時雨さんは立ち続けたのが疲れてきたのか、近くのベンチに座り足の上に私を乗せて競馬新聞をお尻ポケットから取り出して広げる。
「さてさて、今日のレースはっと」
時雨さん、今日はお父ちゃんがご迷惑を。 なので私の渾身の予想したモノを教えてあげます。
「うん? なんだい、命ちゃん」
「あいあいあい」
「何何、
時雨さんは私の顔を見ると、何か勘付いたような表情になる。 やはり、この人刑事やっていた事はある。 そして競馬新聞を畳み横に置いて右手の人差し指を鼻の下に配置してブツブツと喋り始めた。
「…今日何故禪院が娘を競馬場に連れ込んだ? そうだ、アイツはギャンブルに嫌われた男だ。 基本勝てない勝負をしてきて稼いだ金をドブに捨ててきた。 だが、今日はいつもより自信を持ってやってきた。 それは何故か? 確実に勝てると踏んだからだ。 何が原因か。 …それは命ちゃんだと」
良く出来ました。 普通であれば子供の行動など、大人は考えなくてもその場を流してしまう。 だけど、ちゃんとヒントを掘り出して時雨さんは答えに突き止めた。 驚いた顔をする時雨さんに私は笑顔で返す。 すると、時雨さんは私の頭を優しく優しく撫でてくれた。
「アイツが持ってないものをこの子が持っていてもおかしくないな。 よし、勝負だ。 命ちゃんの予想の
おっ、凄いな。 この人は勝負師な所がある。 だからなのであろう、裏の世界で生き抜いてきたのは。
それからお父ちゃんが帰ってきて、私の予想したレースが今始まった。
「もう結果は決まったレースだ、大金はすぐそこ」
「禪院、お前何買ったんだ?」
「聞いて驚け、命が選んだ
「!?」
お父ちゃんの言葉に、お父ちゃんに抱えられた私を驚いた顔で見てくる。 確かに18・3・6の予想はあり得るだけど…
『残り1000m! 先頭18番、続く3番と6番!』
「そのまま行けー!」
馬券を右手に左手を天に伸ばすお父ちゃん。
『さぁ、最後のコーナーが過ぎて残すのは直線。 このまま18番逃げ切れるか!?』
今日の8・7・16の馬と騎手は差すのが上手い。現状3頭は上手い場所に配置されており体力を残し末脚の馬に、絶妙に差すタイミングが上手い騎手であれば場面をひっくり返すだろう。
『おおっと、内から外からと差しにきた8番7番16番! 早い早い! 先頭18番を抜き去り、3頭の勝負!』
で、最後を決めるのは馬のポテンシャルでは無く騎手であった。 馬のスピードをのせれる技術が高い順に8・7・16となるわけだ。
そして、結果は決まり予想を外したお父ちゃんは私を再び時雨さんに預けて落ち込んでいた。 これで懲りてくれれば良いのだが。
「残念だったな、禪院」
「うるせぇ! てめぇはどうだったんだ、どうせ外したんだろ」
「禪院とは違い、俺は命ちゃんが教えてくれた8・7・16で稼がせてもらったよ」
「なんだと! なら、その馬券は俺の娘が予想した馬券じゃねえか。 寄越せ!」
「な、なんでだよ!? 返せ!」
お父ちゃんは負けた腹いせに時雨さんから当たっている馬券を強奪した。 これはイケナイ。 私はしっかりと選択肢を与えて、お父ちゃんが何も考えずに高倍率の予想を買ったのだ。 変わって教えたと言え、時雨さんは本来自分の予想を考えていたが私の予想に確率があると踏んで勝負をした。 それを奪うような事は許されない…。
「とう! めっ!」
「み…命。 これはだな、コイツがお前の予想をパクって…」
「めっ!」
「わ…悪かった、命」
「とう! しー!」
「悪…かった、時雨」
「…お前、嫁さんと子供には敵わないな。 あんだけ強いのに」
この後、時雨さんから勝ったお金で奢ってくれました。 私は恵と食べるお菓子で、お父ちゃんにも500缶ビール6本入りを買ってもらいました。 ありがとうございます、時雨さん。
その後、家に帰りましたが…しっかりとバレており3日間お母ちゃんから無視されて今後私が競馬場に行く事はありませんでした。
月日は流れ、もう少しで3歳を迎える11月。 私と恵は立てるようになっており、舌足らずな所はあるが話せるようになっていた。
肌寒い青空、私とお母ちゃんは買い物に出ていた。 夕飯の食材を買いに近くの商店街に足を運び、スーパーで買い物を済ませていた。 すると、お会計が終わると目標の金額が到達しておりくじ引き券を店員から貰った。
これによって今まで貯めていたくじ引き券が5枚になり、一回の抽選を受けれるようになった。 スーパーを出て近くにくじ引きを開催してる場所があった。
一等が旅行チケット、二等が松坂牛、三等が商品券だった。 くじ引き券を持って、手を引かれる私。 そして、お母ちゃんはしゃがみ込み私の目線に合わせる。
「みこちゃん、お母さんね。 こういう運ないからね、みこちゃんがやって。 残念賞でも良いから」
「あいあいさー」
これは前に競馬事件で私が運持ちだと思っているんだな、お母ちゃん。 まぁ、家族全員で旅行行けたら生前出来なかったことが達成できる。 行ってみたい、旅行。
さて、くじ引きだが残念賞はポケットティッシュで123等の3つは色がついた玉。 赤青黄の順に一等二等三等になるわけだ。 一等は先着一名だけどまだ出てない。 二等と三等は先着2名でこれは一個ずつ出たらしい。 すると赤青黄の玉は一球ずつ。 他は白い球である。 お手本の球が開示されているが、赤青黄と白い球と若干サイズが違う。 となると、ガラガラを回してる時に音の違いがあるはず。 そこは耳に呪力で強化して聞き分けるだろう。
えっ、ズルい? 卑怯? イカサマ? 何を言っているのか、持っているモノを使って何が悪い
いざ…実行。 くじ引き券5枚を従業員に渡して、ガラガラの取手を右手で掴む。 そして球が出る穴を上にして左右に揺らして、ガラガラの中の音を聞き分ける。 定期的に聞こえるのが白玉であろう。 偶に白玉と違う音を出す球が3個確認できた。 ガラガラと音を鳴らし、3個を纏めて穴の近くにスタンバイさせる。 3個とも同じサイズの為に識別が出来ない。 なら、最後は運に賭けよう! 勝負!
コロッ
出てきたのは、無事に赤玉だった。 後ろからお母ちゃんに抱きしめられていた。
やった、家族全員で旅行だ!
これが旅行先で思わぬ出会いするとは彼女は予想もできていなかったであろう
いのち
おもい
あらた
つながり
らく
次は、な〜んだ?
答えは感想欄に