いのち、イノチ、命   作:㐂眼翔

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禪院家の相伝である十種影法術をもった伏黒恵は10億の価値と言われ、五条悟は20億で買い取ったと言われている




呪術界では貴重と言われた反転術式を修得してまだ未明の術式持ちの伏黒命

さぁ、女の子である彼女にはどれほどの価値があるのでしょうね







えにし、エニシ、縁 上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「甚爾さん、伊豆に旅行行こうよ。 せっかく命が当てたんだし〜」

 

「面倒い、なんで態々遠くに行かねぇといけねぇんだ。 お前らで行ってこいよ」

 

どうも、さきほど(四話)ぶりです。命です。 只今、お父ちゃんとお母ちゃんのお話をしている光景を眺める私と恵。 基本お父ちゃんは仕事で出張している為に遠出は余り良い顔をしないらしい。 それなら家でゴロゴロしていたいとのお父ちゃんの意見。 変わってお母ちゃんは初の家族旅行って事で行きたいの意見。 ふむ、お父ちゃん? 私と恵の子育てはお疲れ様と言えるだろう。 しかし、まだまだ家族サービスが必要と言えるんではないかな? 確かにお父ちゃんも思いも分かるが、基本家の近くしか移動しないのだから…他県に行って遊びにいこうよ。 ほらほら、恵が不安げな顔をしているぞ?

 

「みこ…僕達、旅行行けないの?」

 

畳に座る私と恵で、恵は無意識にだろうが可愛く私の服を掴み聞いてくる。 うん、やはり恵もお父ちゃんの血を濃く引いてるな。 女の私より可愛くね? まぁ、そんな兄である恵を笑顔に変えるにも私が一肌脱ごうではないか!

 

「大丈夫だよ、恵。 私にはひみつ道具があるのだから」

 

「ひみつ道具?」

 

テッテケテッテーテーテテー

 

「お父ちゃんの携帯電話〜」

 

先ほどくすねてきたお父ちゃんのガラケー。 これに入ったあの人に電話すれば解決に繋がる。 え〜と、電話帳開いて…あったあった。 通話ボタン押して、1コール…2コール…3コール…あれ出ないなぁ。 何か取り込み中かな?

 

ガチャ

 

繋がった!

 

『もしもし、どうした。 禪院』

 

「もしもし、お忙しい中すみません命です。 お久しぶりです、時雨さん」

 

『…あー、命ちゃんか。 今大丈夫だよ。どうしたんだい、父親の携帯から俺にかけてきて。 てか、良く俺の電話番号が分かったね。 俺の名前知ってても漢字なんか読めないでしょ?』

 

「あのですね…お父ちゃん。 特徴を表示した女性の名前ばかりで男の名前が無くて唯一《ヒゲ》って書いてあって、考えられるのが時雨さんって訳になるんですよ」

 

お父ちゃんのヒモ時代に使ってたと思われる携帯電話だしね。 何十件の電話番号が電話帳にズラ〜とならんでるけど、男の名前は一切ない。

 

『禪院…あの野郎』

 

「でも、私は時雨さんのお髭はカッコいいなぁと思ってます。 キチンと毎日手入れされてるのか、下品に見えず伸び過ぎて無くて時雨さんを引き立ててるものですもんね。 ドラマとかで見る仕事が出来る男性のお手本と言わんばかりに」

 

『……』

 

返答がない。 あまり嬉しくないか、子供の言葉じゃあ…。

 

『…命ちゃん、何か欲しい物あるかい。 おじさんが買ってあげよう』

 

ズコー。 チョロいなぁ、時雨さん。 まぁ、本当の事だしタダより高いものは無いし。

 

「恵、動物のぬいぐるみならどんなのが良い?」

 

「! ゾウさん! ゾウさんが欲しい!!」

 

「だそうです、時雨さん」

 

『ははっ、命ちゃんは相変わらず恵の事が好きだねー。 了解』

 

そんなほのぼのする会話が続いていたが、本題に移らないと。

 

「時雨さん、本題に入らせてもらうですけど…今度伊豆に家族旅行行く予定なんですが車出してもらえませんか?」

 

『うーん、命ちゃんの頼みと言えど…それは厳しいかなぁ』

 

それはそうだ、時雨さんにも予定があって利益も無くボランティアとしては厳しいだろう。 だが、私が持ちえるモノを使って彼を雇うとしよう。 使えるモノは使うのが私の生き方だから。

 

「なら、時雨さん。 今度のG I有馬記念…私の予想を代金として雇われてくれませんか? 後悔はさせませんよ」

 

まぁ、これで駄目ならお母ちゃんを使って少しお金稼ぎするけど。 候補として時雨さんなら、仕事として話を持ち掛ければ考えてくれると思ったから。 

 

『ふー…確かに命ちゃんの予想は凄い。 だけど子供の命ちゃんは分からないだろうけど、確実性の無いモノを代金として出されても素直に首を縦には振れないよ』

 

確かに、私の予想はほぼ的中させるが…万が一のイレギュラーが起こり得る事態が発生しないとは言えない。 そうなってしまえば、時雨さんは私との口約束とは言え対価として情報を得て外したとしても文句が言えずマイナスを負債してしまう。 

これに関しては幼い私では馬券が買えず、現金も持ってないから用意できず今の状況には逆らえない。

 

「そうですよね、すみません。 無理を言って。 他の方法を考えてみます。 お忙しい中に時雨さん、ありがとうございま…」

 

『だから』

 

私は時雨さんに謝罪をして電話を終わらせようとした所に時雨さんは待ったをかけてきた。

 

『俺は君に出世払いとしてお願いを聞いてあげよう。 命ちゃんなら将来性があるし、出世証文無しでいいよ』

 

「…いいんですか?」

 

『あぁ、可愛い女の子が家族の為に手を回してると考えたら手助けするのが男の仕事とも言えるだろ?』

 

きゃーー! カッコ良すぎる、時雨さん! 惚れてまうやろー!! 何々、この人は私を落とそうとしてるの? えっ駄目ですよ、私なんて3歳だし。 中身が20歳過ぎと言えど世間的にマズイし。 でもでも将来的に考えたら、私が18歳になる頃には時雨さんは30半ば過ぎなら歳の離れたカップルになれるかな。 え〜でも時雨さんも彼女さんぐらいいるかも知れないしあり得ないよね。 私ったら慌てん坊。 

なんて、考えてクネクネと身体をくねらせていたら恵に不思議そうな表情で見られてしまった。 オッホン…恥ずかしい。

 

「本当にありがとうございます。 助かります。 時雨さん、大好きです」

 

『命ちゃんのような子に好かれるのは良い気分だな。 日時とか決まり次第、また連絡よこして。 じゃあ』

 

ツーツーツー

 

よし、これで足の確保は出来た。 後は…お父ちゃんだな。 

 

「恵、力を貸して欲しい」

 

「いいよ、僕は何したらいいの?」

 

私たちは両親の血を引いてるから2人で最強だ! 

 

「この後、私がお母ちゃんの右側にいるから恵は左側にいて。 そして、この前2人でぬいぐるみをお願いしたでしょ? それと同じようにお父ちゃんに頼み込むの」

 

「うん! わかった!」

 

良い返事を返す恵。 原作では最強の五条悟を無意識に手玉にとり、彼のお金を自由に使えてた強者と言える伏黒恵。 妹ながら思うけど…ヒモの血をガッツリ引いてるもん。

いざ行かん、決戦の地へ!

 

「だから、お願い。 甚爾さん、一緒に行こう」

 

「もうしつこいぞ、食い下がるなよ」

 

突撃じゃあー、恵! フォーメーションIだ! 私はお母ちゃんの右側に着いて、恵は左側に配置させた。 そして、持ち得る可愛らしさを全面にお父ちゃん相手にぶつける。 くらえ、愛らしさアタック!

 

「お父〜ちゃん、行こうよ〜。 私は行きたい〜、温泉とか一緒に入りたいなぁ〜、日頃の疲れとか癒した方がいいんじゃなぁい?」

 

「僕、知らない場所にお父さん達と行ってみたい。 ねぇ…行こう」

 

「う…うぅ」

 

今の私たちの顔は子供ながらの甘くて愛らしさがたっぷり。 それを受けたお父ちゃんはタジタジ。 最近、私達に甘いお父ちゃん。 まぁ、我儘や苦労なんかは余りかけないようにもしてるから、お父ちゃんも子供に甘くなってしまったのだろう。 私は肘でお母ちゃんの肩を突く。 するとお母ちゃんは私の方に顔を向ける。

 

ほらほら、お母ちゃん。 最後は貴女が決める所だよ

 

私は眼でお母ちゃんに意思を送信すると、無事お母ちゃんは受信できたようである。

 

「子供達もこう言ってるし、やっぱり甚爾さんと一緒にいきたいんだよ。 …私も本当に甚爾さんとも行きたいし」

 

おぉっと、これは伏黒真理子の渾身の甘える女の顔だぁ! お母ちゃんスゲェ…愛する男を絶対に動かざるおえないように攻め込んだ。 私も女だが、まだまだ恋もした事も無いから絶対に真似出来ない顔だわ。

実の母親であるお母ちゃんが、マジに可愛いと思ったもん。

 

「〜〜〜〜!! 分かったよ! 行けば良いんだろ! 行けば!」

 

「「「やったー!」」」

 

無事、お父ちゃんを陥落させらた。 私と恵とお母ちゃんで円になり、隣同士で片手ハイタッチをきめる。 チラッと見えたが、そんな光景をため息吐きながら微笑んでみていたお父ちゃんの姿が。

 

「だけどよ、足はどうするんだ? 車はねぇから電車で行くのか?」

 

「それに関しては無問題。 私が時雨さんに頼んで車を出してもらうように話をつけといたから」

 

私がお父ちゃんの携帯電話を片手にすると、みるみる青ざめてフィジカルギフテッドを使い私から奪い取った。

 

「み…みみみこちゃん? パパの電話を勝手に使ったら駄目だろ!」

 

その反応は自ら自白しているもんだよ。 ヒモ時代から使っているガラケーだから、今は愛する妻と結婚してるから黒歴史に近い物が携帯に詰まってるもんね。 あ〜あ、お母ちゃんが勘付いて黒い笑顔が噴き出てるよ。 

 

お父ちゃんのバ〜カ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

肌寒い季節で木々は葉は無く、何処か寂しさを感じる光景が広がる他県の街路樹。 今伏黒一家は、時雨さんの所有している三菱のデリカD5に乗って目的地に向かっていた。

 

「時雨さん、お忙しい中ありがとうございます。 車出していただいて申し訳ないです」

 

「大丈夫ですよ、真理子さん。 初めての家族旅行で大変でしょう、困った時はお互い様ですよ」

 

運転している時雨さん、助手席にお父ちゃん。 後部座席に真ん中がお母ちゃんの右側に私で左側が恵。 後ろには私達の着替えが入ったキャリーバッグなどが積まれている。 序でに時雨さんも伊豆観光するとの事で荷物を用意してある。 基本伏黒一家と時雨さんで別れて、帰る時に合流する手筈で決まった。

 

「時雨さん、これ。 良かったら食べてください。 一口サイズで運転されてても食べれる物なんで」

 

「ありがとうね、命ちゃん。 クッキーかな?」

 

「はい、普通のクッキーでは無く生姜ですが」

 

「クッキーに生姜?」

 

前日にお母ちゃんに手伝ってもらいながら私が作ったクッキーである。 これは家族皆が生姜が好きなので作ってみました。 材料は薄力粉・三温糖・すりおろし生姜・シナモン・サラダ油・胡桃。

 作り方は基本混ぜて形にして焼くだけなので簡単なお菓子なのだ。 旅先に摘めるようにと車の中で食べる事を前提に粉を落とさないよう一口サイズに小さく作りました。 

 

「お父ちゃんに聞いたんですが、時雨さんは甘いの得意では無いと聞いたのでお口に合うと思います。 味を整えるぐらいしか砂糖入れてないので」

 

「ちっ。 命の頼みじゃなかったら言わなかったけどな」

 

「…禪院」

 

お父ちゃん、私が時雨さんに何かする度に質問攻めやめてね。 自分の娘が他の男に壁を作るのは、面倒くさい父親じゃないかな。 

 

「まぁ、いただきます。 うん、甘すぎず生姜の風味と味がしっかりしてて胡桃を噛み締めるとまた違って美味しい」

 

「やった」

 

「良かったわね、命」

 

生前に病が完治した時に作ってみたかったお菓子。 それが今では作れて人に美味しいと言われれば、素直に嬉しく思える。 お父ちゃんも恵もモソモソと美味しそうに食べてくれている。

 

「命ちゃん、良いお嫁さんになるね。 可愛くて賢くて料理まで出来るんだから」

 

「馬鹿言ってんじゃねえ! 命を嫁に行かせるか!!」

 

「…お父ちゃん、静かにしようか? 時雨さんは運転中だよ?」

 

「………ハイ」

 

最近お父ちゃんは私にマジギレさせてからは、怒った口調とガン見しながら言うとショボンと小さくなる。

 

 

 

 

 

あれは私が皆の為に出汁漬け生姜を初めて作った時のことだ。 私にはまだ包丁は早いと言われたのでお母ちゃんに薄く切ってもらい、お父ちゃんとお母ちゃんの分で分けて私と恵のが一緒のタッパーに入れて作り置きしといた。 

これには、皆が絶賛してくれて子供である私と恵は消費量が少ないの当然である。 皆のが無くなり次第作り直そうとしていたが、お父ちゃんは自分の分だけでは飽き足らず私達の出汁漬け生姜にまで手を伸ばしたのだ。 

深夜、仕事から帰ってきて私達が寝ている間に自分の分が無いからと言って黙って食べたのだ。 翌日、2人で食べようとしたらタッパーの中はスッカラカン。 それに驚いていた私達に、悪気無しにお父ちゃんは食ったの一言。 これには恵は号泣。 泣く恵を見て面倒くさそうにするお父ちゃん。 私は生前も含めて初めてキレた。 

 

「ったく、高が生姜如きで泣くなよ。 また作ればいいじゃねぇか。 なぁ、みこ…と?」

 

「…………」

 

「ど…どうした、命? なんで返答してくれないんだ?」

 

 

「…」

 

私は余り強い言葉を使った事が無い。 それにお父ちゃんには効かないし無駄である。 だから、私は出来る事を表現としてお父ちゃんをガン見している。 決して揺れず視界にお父ちゃんが入るのであればガン見。 お母ちゃんや恵には普通にして、お父ちゃんと話す時や近くにいる時にはガン見。

これにはお父ちゃんも音を上げた。

 

「……」

 

「なんだよ、命。 しつけぇぞ! 小さい事でダラダラ引きずりやがって!」

 

「だって、お父ちゃん? 無くなったら作り直すって私言ったよね? お父ちゃんが言ってくれれば、また新しい出汁漬け生姜を食べれたんだよ? なのに言わずに私達の食べたんでしょ? 逆の立場ならどう? 私は作らないと言ってないんだよ? 何故? なんで? どうして? 私が悪いの? ねぇ…お父ちゃん?」

 

「………」

 

その後は、お父ちゃんは父親の威厳を捨てて私達に土下座で謝ってきました。 食べ物の恨みは凄いぞ、お父ちゃん?

 

 

 

 

 

それ以来からはあの眼で叱ると大人しくなるお父ちゃんであった。

その後、無事に私達が泊まる旅館に到着。 車から荷物を下ろして、部屋に運び終わったのでお父ちゃんとお母ちゃんは露天風呂に入浴に。 個室の露天風呂、お父ちゃんとお母ちゃん…私達少しゆっくり旅館を回ってきますね。

 

「みこ、こっち行ってみよう」

 

「恵、焦らなくても旅館は逃げないよ」

 

初めての旅館に興奮気味な恵に引っ張られ、私は恵を落ち着かせようとしていた。 まぁ私も旅館は初めてだから興奮しているのだが、恵が凄いから冷静になっている。

旅館の十字路に差し掛かると声が聞こえてきた。

 

「こら、……き! 待ちな…い! 危…いでしょ!」

 

「大丈夫! 大丈夫!」

 

その声に釣られて、左側を向くとそこには男の子が私に向かって走ってきていた。 男の子は、後ろから呼ばれていたのか後ろを向き前を見ずに私と衝突した。

 

「いてて」

 

「あいたたた…」

 

「みこ、大丈夫?」

 

私は男の子に覆い被せられるように倒れ、頭と頭をぶつけて余りの痛みに目を瞑っていた。 恵は心配した声で私に寄り添うと、何故か聞き慣れた声が聞こえた。

 

「大丈夫かい、お嬢ちゃん? 怪我は無いかい?」

 

「ほら、言った側からやって! 大丈夫かい?」

 

私達に近寄ってくる大人2人だと思われる声は聞いた事がある。 私は倒され痛みで目を瞑っていたが…忘れるように引いてしまい、恐る恐ると目を開ける。

そこには整った幼い顔付きに男の子ならではの短い髪型。 私が生前で幼い頃に見た事がある。 そして、近寄ってきた大人2人は男の子の両親と思われる。 いや…思われるじゃない。 親子だ。 

 

 

 

 

 

だって、一樹とお父ちゃんとお母ちゃんなのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作品(呪術廻戦)エラー(イレギュラー)が発生しました

 

 

 

 

 

 

 

 

 




お待たせしました。少し長くなってグダる前に出してしまえ精神で分けました。

それと評価と感想を入れて頂いた方、本当に!ありがとうございます。

名指しは余り良くないと思い出しませんが、本当に嬉しい限りです。

今はアニメで二期やってるらしく、ランキングとかでも呪術廻戦が結構ありますね。

そんな中で、私の作品など他の人の作品と比べれば…と思いますが見て頂いてる方々がいるのでネガティブな発言は控えます。

どうでしたか、私の呪術廻戦は? 

先に言わせてもらうと戦闘描写はございません。 

そんな作品ですが、今後ともよろしくお願いしますm(_ _)m


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