俺たちは、敵の本隊の上空にいた。
リムル「こいつらが、紫苑達を…………。」
エース「情けは無用だ。お前らには餌になってもらう。さて…………。」
リムルがそう言う中、俺はデザイアドライバーにブーストマークIIIレイズバックルを装填する。
『SET』
待機音が流れる中、俺の周囲に赤黒い尻尾のオーラが現れつつも、俺は言う。
エース「変身。」
そう言うと、レイズバックルを操作する。
『BOOST MARK III』
『REDAY FIGHT』
俺は、ギーツ・ブーストフォームマークIIIに変身する。
リムル「始めるか。」
エース「ああ。」
リムルも抗魔の仮面を被り、作戦を始める。
一方、紅丸達の方は。
騎士「ん?おい、あれ!」
騎士「ん?」
魔法装置を守る騎士達は、紅丸、真眼、ベロバ、ギロリさんの接近に気付いた。
そして叫ぶ。
騎士「総員!戦闘準備!」
そう叫ぶと、周囲の騎士達が出てくる。
騎士「止まれ!それ以上近づくと、容赦せんぞ!」
紅丸「容赦しないのは、俺たちの方だ。」
真眼「悪いな。俺たちの八つ当たりに付き合ってもらうぞ。」
ギロリ「行くぞ。」
ベロバ「さあ!アンタ達の不幸を私に味合わせてね!」
騎士達が準備をしている中、紅丸達は駆け出していく。
紅丸は、黒炎を纏った刀を振るい、敵を燃やしつくす。
真眼「ふっ!はっ!」
真眼は、ドミニオンレイを射出して、攻撃しつつ、格闘戦で倒していく。
ギロリ「フッ!はっ!ハアッ!」
ギロリさんもまた、必要最低限の動きで敵の攻撃をいなしたりして、その隙に攻撃を叩き込んでいく。
真眼、ギロリさん、ベロバの必殺技で、騎士達は一人を残して全滅した。
騎士「き、聞いてないぞ!こんな化け物……………!」
騎士はそう言うが、すぐに紅丸に切断され、消える。
紅丸は、魔法装置を切断する。
紅丸「任務完了。さて。情けなくも困ってる奴は居ねえだろうな?」
紅丸はそう言う。
一方、ガビル達が担当する南の方では。
ガビル「グハハハハッ!
ガビルはそう叫んで、向かって行き、他の龍人族も向かう。
それには、騎士達も気付いた。
騎士「あっ!敵襲!た…………体勢を整えよ!対空防御陣形!」
騎士達は攻撃に備える。
龍人族は、口から炎を吐き、空中から攻撃する。
その攻撃を受けて、騎士達は。
騎士「ど…………龍人族だと!?こんな大量に!?」
動揺していた。
一方、ガビルは声を高くして叫ぶ。
ガビル「我輩の名はガビル!見知り置く必要はない。冥土の土産にするが良い!」
ガビルは、大きく飛び、地面に向かってダイブする。
ガビルは、着地の衝撃で動けない騎士達に、容赦なく攻撃していく。
その攻撃の余波で、魔法装置は壊れる。
一方、北の方は。
蒼海「ハァァァァ!!」
蒼海が攻撃を仕掛け、騎士達は蒼海の方に意識が向く。
蒼海は、パンクジャック・フィーバーモンスターフォームに変身していた。
すると、騎士達に蜘蛛の糸が絡まる。
蒼影だ。
蒼影が糸を引くと、糸が締まり、騎士達はあっという間に倒される。
そんな中、残っていた騎士達に、蒼海が向かう。
蒼海は、モンスターレイズバックルを操作する。
『HYPER MONSTER VICTORY』
蒼海「ハァァァァ!!」
蒼海は、星のエネルギーを纏ったモンスターグローブで、騎士達をタコ殴りにする。
そこに居た騎士達は、倒される。
蒼華「蒼影様。申し訳ございません。」
蒼海「この者達は、想定していた程の強敵ではありませんでした。」
蒼影「その様だな。」
蒼華と蒼海の報告を聞いた蒼影は、魔法装置を破壊する。
そして、呟く。
蒼影「やはり、異世界人が居るのは、リムル様とエース様の読みどおり、西。」
蒼影は異世界人が西にいる事を確信した。
一方、西の方では、見回りをしていた騎士に異世界人の一人、田口省吾が苛立ちを含んだ言葉を言う。
省吾「チッ!おい!まだあの街から誰も逃げ出してこないのか!?」
騎士「本日も、敵影は確認されておりません!」
省吾「くそっ!」
その報告に、田口省吾は毒付く。
それを聞いていた橘恭弥が諌める。
恭弥「ハハッ!そう慌てる事は無いさ。他の陣からも連絡は無いし、魔物達が逃げるとしたら、この道だけだよ。」
省吾「ハンッ!それなら良いんだがな。この拳が暴れたくてうずうずしてるぜ。」
恭弥「ハハッ。まあ、その気持ちは分かるよ。自分の腕を信じている奴の、その自信ごとぶった斬る感触。堪らなかった。」
田口省吾と橘恭弥は、かなり危ない感性の持ち主だった。
それと同時に、油断していた。
すると、見張りをしていた騎士が叫ぶ。
騎士「あっ!前方より敵襲!」
「「フフッ!」」
騎士「その数……………えっ?ろ………六!?それに、あの者は…………爆炎の支配者、
その視界に入ったのは、ゴブタ、リグル、白老、ゲルド、ボア、シズさんだった。
一方、ボアとシズさんとゲルド、リグル、ゴブタは、変身する。
『SET』
『SET WARNING』
それぞれがそれぞれのレイズバックルを装填すると、口を開く。
「「「「「「変身!」」」」」」
そう言って、レイズバックルを操作する。
『WOULD YOU LIKE A CUSTOM SELECTION』
『BEAT』
『FANTASY』
『MAGNUM』
『NINJA』
『REDAY FIGHT』
シズさんはナーゴ・ビートフォーム、ボアはギャーゴ・ファンタジーフォーム、ゲルドはシーカー・パワードビルダーフォーム、ゴブタはダパーン・マグナムフォーム、リグルはメリー・ニンジャフォームになる。
ちなみに、ゴブタとリグルは、量産型のレイズバックルを使っている為、モノトーンカラーとなっている。
そして、ゴブタ達も仮面ライダーに変身出来る様にした。
白老は、変身出来る筈だが、変身していなかった。
白老曰く、変身せずに借りを返さないと気が済まないとの事。
田口省吾と橘恭弥はジャンプして、6人の前に立つ。
省吾「たったこれだけか?チッ!…………だが、仮面ライダーが居るのか。面白い!」
恭弥「おっ。あのジジイ、生きてたのか。フフッ。」
田口省吾と橘恭弥がそう呟く中、後ろに騎士達が来る。
そんな中、
ゴブタ「それじゃあ……………派手に行くっすよ。」
リグル「おう。遅れを取るな!」
ゴブタとリグルは剣を抜刀する。
すると、星狼族が駆け出し、ゴブタが乗る星狼族は、大きくジャンプをする。
ゴブタはそこからジャンプして、鞘とマグナムシューターから黒雷を出す。
着弾した場所は爆発する。
ゴブタ「よし!」
ゴブタは星狼族に着地して、騎士達に向かう。
そして、騎士達を倒していく。
騎士「ぐっ!神の敵め!怪しげな術を!」
リグル「うおおおおおっ!」
騎士がそう毒付く中、リグルが土煙に紛れて現れ、騎士達を倒していく。
ゴブタとリグルは、騎士達と応戦する中、アイコンタクトを取る。
すると、星狼族がジャンプをする。
その理由は、ボアとゲルドの攻撃が理由だった。
ボア「行くぞ、息子よ!」
ゲルド「はい!」
「「烈震脚!!」」
ゲルドとボアは、同一のスキルを使い、地面を揺らす。
星狼族がジャンプした理由は、自分たちが巻き込まれない為だった。
烈震脚による揺れが止まると同時に、着地して、動きを取れない騎士達を倒す。
それを見ていた田口省吾は笑っていた。
省吾「フッ!ヒャハハハッ!良いねぇ!やるじゃねぇか!面白い。俺が相手になってやるぜ!」
騎士「おおっ!ショウゴ様!お願いします!」
田口省吾はそう言いながら近づいてくる。
それに気付いたゴブタは、田口省吾が、ゴブゾウを殺した者であると確信する。
ゴブタ「あっ!来たっすね…………ゴブゾウ達の敵…………!でも、お前の相手はオイラじゃないっすよ。」
ゴブタはそう言う。
ゴブタの前には、シズさんが立っていた。
シズ「ゴブタ君。私に任せて。」
ゴブタ「頼むっすよ、シズさん。ゴブゾウはああ見えて、気のいい奴だったんすよ。」
ゴブタはそう言って、他の騎士達の方に向かう。
省吾「うお〜りゃあっ!」
省吾はそう叫んで、シズさんに向かっていく。
シズ「ふっ!」
シズさんも、省吾を迎え撃つべく、ビートアックスを振るう。
二人の攻撃のぶつかり合いは、周囲に衝撃波を生む。
一方、橘恭弥は、白老と対峙していた。
恭弥「せっかく死ななかったんだから、尻に帆をかけて逃げればよかったのに。」
白老「ホッホッホ。こう見えても負けず嫌いなんじゃよ。それにな……………若造が天狗になっておるのも不愉快じゃしのう。」
白老は最初は笑いながら言うが、途中から、言葉に怒気を含ませる。
恭弥「へぇ。それって僕の事じゃ無いだろう?」
白老「そう聞こえなんだか?それはすまんかったな。お主が性格だけではなく、頭も悪かったのはのう。」
恭弥「ハハッ。一度斬られただけじゃ理解出来ないか。それとも、もうボケてるのか?」
白老の言葉にそう返した恭弥は、剣を抜刀しつつ、白老の元に向かう。
白老の首を飛ばそうとしたが、白老は剣を受け止める。
恭弥「なっ!?」
白老「短気じゃな。じゃがのう、おあいこじゃ。わしもそろそろ怒りを我慢するのが限界じゃからのう…………!」
恭弥は剣を受け止められた事に驚き、白老は赤黒いオーラを出す。
恭弥「うっ!うっ!」
恭弥は、白老のオーラに一瞬怯むが、すぐに距離を取る。
恭弥は白老に挑発をする。
恭弥「笑わせるぜ。この前は手も足も出なかったくせに!イキがるなよ、ジジイが!!」
白老「剣ではなく、その力にじゃな。空間属性らしいのう。」
恭弥「へぇ。分かるんだ。」
白老「タネが分かれば、対処は可能じゃぞ?」
恭弥「面白いじゃん。それじゃあ、正々堂々と僕と剣で勝負しようじゃないの。」
白老「……………よかろう。」
恭弥「キヒッ!」
恭弥と白老はそう話し、恭弥は剣を構えつつも、邪悪な笑みを浮かべる。
対する白老は、剣はダラリと下げたままだ。
そんな中、恭弥の刀身が薄く光りだす。
恭弥「じゃあ…………行くよ?」
恭弥はそう言って、剣を振りかぶり、勢いよく振り下ろす。
すると、刀身が射出され、それが分身し、白老に向かう。
恭弥は、最初から正々堂々と勝負をする気は無かったのだ。
恭弥「ヒャ〜ハハハハハッ!バカが!また騙されやがったぜ!!」
恭弥は、狂気の笑みを浮かべる。
それを、セイバー系列の仮面ライダーの変身者が見ていたら、非難が飛んでいただろう。
まさに、剣士としての誇りを踏み躙る所業なのだから。
そして、それを駆紋戒斗/仮面ライダーバロンや吾妻道長/仮面ライダーバッファが見ていたら、即座に恭弥を弱者や卑怯者だと断じていただろう。
だが、白老は慌てていなかった。
白老に刀身が当たる直前、白老は動き、全ての刀身を地面に落とす。
刀身は、しばらくすると消える。
勝利を確信していた橘恭弥は、唖然となっていた。
恭弥「あ?……………嘘だろ?」
白老「ふむ。そんなつまらぬ騙し討ちをするとは……………。どうやら、買い被っておった様じゃな。」
恭弥「ジ…………ジジイ!今何をした!?」
白老「そうか。見えなんだか。所詮は二流以下といったところじゃのう。」
恭弥がそう叫ぶ中、白老はそう吐き捨てた。
それを聞いた恭弥は、白老に問いかける。
恭弥「何だって……………!?」
白老「二流以下と言ったのじゃよ。」
白老の二流以下という言葉に、恭弥は怒った。
これまで、恭弥は強いやつを倒してきた。
だが、二流以下と断じられた事で、恭弥は先ほどまでの余裕がなくなり、叫ぶ。
恭弥「舐めるなよ……………クソジジイが!!」
白老「では、お主に剣の神髄を見せてやろう。」
恭弥がそう叫ぶ中、白老から赤黒いオーラが出てきて、額に第三の目が開く。
白老「刮目し受けるが良い!」
恭弥「黙れ!雑魚のくせに偉そうにしやがって!!」
白老の言葉に、恭弥はそう叫びながら白老に向かっていく。
恭弥は攻撃していくが、白老には躱される。
だが、恭弥はこの時でさえも、自分の勝利を確信していた。
恭弥「(はっ!どうやっても無駄さ。俺のエクストラスキル”天眼”は、周囲の動きを300倍もの速さで認識出来る!耄碌したジジイの動きなど、止まって見えるぜ!)斬り裂かれて死ね!」
恭弥は、そう思いながら叫ぶ。
だが、白老は動じていなかった。
白老「いや。まだ見えてはおらぬな。」
恭弥「あ?」
白老「そろそろお主の天眼にも、わしの動きが追えるじゃろうて。」
恭弥「は?何を言って…………!?」
恭弥は白老を斬り裂こうとしたが、動きが止まった様に感じる。
白老は、刀身に水を纏わせ、抜刀する。
白老「朧流水斬!」
白老の朧流水斬は、恭弥の首元に向かう。
恭弥(体が動かない…………いや、動けない!え……………えっ?)
恭弥は、自分に何が起こっているのか分からないでいると、白老に首を切断される。
恭弥(えっ……………思考加速が切れない……………!?)
恭弥の視線に最後に入ったのは、白老だった。
白老は、恭弥の首を掴む。
恭弥の体は、そのまま倒れた。
白老「終わりじゃよ。引き伸ばされた時間を有効に使い、自らの悪行を十分に反省するが良いぞ。」
その言葉は、恭弥には届いたのかどうかは、分からない。
橘恭弥は、自らの慢心によって、死亡した。
一方、ゴブタ、リグル、ゲルド、ボアの四人が騎士達を倒す中、省吾とシズさんの戦いは、互角に進んでいた。
ゲルドは、ギガントブラスターを持ち、パワーアームでギガントハンマーを持っていた。
ある程度、攻撃を交えて、二人は距離を取る。
それを、ゴブタ達はただ見守っていた。
省吾は、シズさんに言う。
省吾「おいおい!そんな程度か!?その程度で伝説の英雄、爆炎の支配者なのかよ!?」
シズ「今の私は爆炎の支配者じゃない。今の私は、仮面ライダーナーゴ。」
省吾「そうかよ。だが、俺の敵じゃない!あの街のクソ魔物どもをぶっ殺して、俺は強くなった!ヒャハハハッ!今の俺は最強なんだよ!」
シズ「……………何ですって?」
省吾「ああ?聞こえなかったのか?俺は最強だ!あのクソ魔物どもは、俺の強さの糧になれたんだ!その死に喜んで欲しい物だなぁぁ!ヒャハハハッ!」
シズ「………………………。」
省吾は、そんなふうに言って笑う。
その言葉は、省吾の余裕を持っていたという事だ。
だが、省吾は二つのミスを犯した。
一つは、シズさんの実力を見誤っていた事。
もう一つは、その言葉が、爆炎の支配者改め、ナーゴに変身するシズさんの逆鱗に触れるのには、十分すぎた事を。
シズ「…………………そう。」
省吾「ああ?」
シズ「私は手加減してたんだよ。貴方の出方を伺う為に。」
省吾「それがどうしたって言うんだよ。」
シズ「でも………………手加減はしない。」
シズさんは冷たくそう言う。
省吾が首を傾げる中、シズさんはビートレイズバックルを抜き、ファンタジーレイズバックルを取り出す。
『SET』
その音声が鳴ると、シズさんの横に魔法陣の絵と英語でFANTASYの文字が浮かぶ。
シズさんは、ファンタジーレイズバックルを操作する。
『FANTASY』
『REDAY FIGHT』
シズさんは、ナーゴの最強フォームであるファンタジーフォームに変身する。
省吾「あぁ?それがどうした!?」
省吾は、シズさんに向かって殴りかかる。
だが…………その攻撃は届かなかった。
省吾「何っ!?」
シズ「ハァァァァァ!」
省吾が驚く中、シズさんは省吾の背後から攻撃する。
ナーゴのファンタジーフォームは、物体や攻撃をすり抜ける透過能力を持っている。
それにより、攻撃が当たらなかったのだ。
シズさんも、俺が創世の力で救っていなかったら、死んでいた。
その為、鞍馬祢音とは別ベクトルだが、透過能力を獲得したのだ。
シズ「ハァァァァァ!」
省吾「なっ!?ぐっ!?」
シズさんが攻撃してくるのを見て、省吾は腕を交差して防御しようとするが、透過能力によって、それは無意味となった。
更に。
シズ「はっ!」
省吾「あぁ?炎か?……………っ!?あ、熱い!?熱い!!なんで消えねえんだよ!?」
シズさんは怯んでいる省吾に向かって炎を放つ。
その炎は、省吾を包み込む。
省吾は熱さを感じて消そうとするが、消えなかった。
省吾「どうなってんだよ!?」
シズ「それはあなたの罪。あなたが犯した罪の分だけ、その炎は燃え続ける。」
省吾「何っ……………!?」
省吾が戸惑う中、シズさんはそう告げる。
シズさんのファンタジーフォームは、透過能力だけでなく、様々な炎を操る事が出来るようになったのだ。
これもまた、幻想を増幅して具現化する能力を持つファンタジーフォームの力だ。
それにより、熱さによって、戦意喪失寸前にまで追い詰められていた。
シズさんは、炎の剣を生成して、無言で省吾に向かう。
その凄まじい存在には、省吾は怯える。
省吾「ひいっ!ま……………待て!ちょっと待ってくれ!」
省吾はそう叫ぶが、シズさんは無言で炎の剣を振りかぶる。
すると。
白老「まだ終わっておらぬのか?」
白老がシズさんにそう声をかける。
シズさんは、白老の方を見て答える。
シズ「……………今から止めを刺す所です。」
シズさんはそう答える。
省吾は、恭弥が居ないことに叫ぶ。
省吾「クソが……………!恭弥は何してやがる!?」
白老「お主の友達ならここじゃ。」
白老はそう言って、後ろ手に持っていたものを投げる。
それは、恭弥の生首だった。
省吾「なっ…………!?あっ、ああ…………!」
それを見た省吾は、恐怖する。
次は、自分の番であると。
その恐怖に耐えかねて、駆け出していく。
省吾「うわぁぁぁぁ!」
省吾はテントのある方へと向かっていく。
省吾「ち……………ちきしょうクソが!何で俺がこんな目に!はぁ…………!このままじゃ殺られる!」
省吾がそう言う中、リグルとゴブタ以外は、省吾を追う。
すると。
兵士「何だこの状況は……………!?」
省吾「おい!俺の為に死んでくれ。」
兵士「なっ!?がっ……………!?」
兵士の一人が、あっという間に返り打ちに遭う状況を見て、怯えていた。
省吾は、その兵士を絞め殺す。
それを見ていた白老、ゲルド、ボア、シズさんは。
白老「鬼畜の所業よのう。そこまで堕ちたか。」
ゲルド「情けをかける必要などないな。」
ボア「全くだ。貴様は武人ではない。」
シズ「ええ。」
省吾「うるせえ。俺は生きてえんだ。聞こえたか?世界の言葉が教えてくれたぜ。そこの兵士の魂を代償として、
白老達がそう言うと、省吾はそう言う。
省吾がそう言うと、シズさんの攻撃で受けた傷が癒える。
白老「世界の言葉とは……………此奴、新たな力を得る事が狙いじゃったか。」
ゲルド「仲間殺しは、リムル様とエース様が定める最大の罪!」
省吾「黙れよ、クソ虫ども!勝てばいいんだろ、勝てば!はあっ!」
白老、ゲルドがそう言う中、省吾は叫び、オーラを放出する。
すると、テントが倒れ、省吾は笑う。
省吾「ハハハッ!ハハハハハッ!見ろ!攻撃に特化した
省吾は、狂った様にそう言う。
それを見ていた白老達は。
白老「手を貸そうか?」
シズ「……………大丈夫です。」
白老がそう聞くと、シズさんは省吾に向かおうとする。
すると、ゲルドとボアの二人が、シズさんの肩に手を置く。
シズ「ゲルドさん、ボアさん……………?」
ゲルド「シズ殿。此奴の相手、我らも加勢したい。」
ボア「うむ。此奴だけは、絶対に許さない。」
シズさんがそう言う中、二人はそう言う。
その二人の目は、怒りに染まっていた。
かつて、ボアは仲間や他種族を食い荒らし、その罪を背負った。
全ては、死にゆく同胞達……………未来ある子供達を守る為だった。
だが、田口省吾は、自分が生き残る為に、兵士を殺した。
それを罪とも思わず、高笑いする省吾に、二人もキレたのだ。
シズ「………………分かりました。いきましょう。」
シズさんも、二人の思いを汲んだ。
そして、3人は省吾の方に向かう。
省吾「あ?3人で相手すんのか?」
ゲルド「見たところ、貴様は格闘技に自信があるようだな。」
ボア「ならば、俺も素手で貴様を叩き潰そう。」
省吾「カッコつけるなよ!負けた時の言い訳が欲しいだけだろうが!」
省吾がそう聞くと、二人はそう答える。
省吾はそう叫びながら、腕にオーラを纏わせ、パンチを繰り出す。
だが、ボアはそれを躱し、カウンターとしてパンチを叩き込む。
省吾「ぐああああ!!?」
シズ「ふっ!」
省吾が吹き飛ぶ中、シズさんは炎の剣から炎を発射して、省吾に当てる。
燃えながら吹き飛ぶ中、ゲルドは走りながら、パワードビルダーバックルにギガントソードのレイズバックルを装填する。
『ALL MIGHT GIGANT SWORD』
『GIGANT ALL MIGHTY』
その音声が鳴ると、ギガントソードが現れ、ギガントオールマイティの状態になる。
ゲルドは空中に浮いていた田口省吾を地面に叩きつける。
そのまま、右足で省吾を抑え、ギガントウエポンによる攻撃を繰り出していく。
省吾「がっ!ぐっ!やべ……………やべろ!ぶっ……………がはっ。」
省吾はそう言うが、攻撃はやめられなかった。
一度止められると、超速再生で回復する。
ゲルド「その再生能力でどこまで耐えられるか見てやろう。」
省吾「やめろ……………。」
ゲルドの言葉に、省吾はそう言うが、ゲルドは
三つの顔は、省吾に噛み付く。
すると、噛みつかれた場所が腐食する。
省吾「ああああっ!や…………やめろ〜っ!!」
省吾はそう叫ぶ中、ゲルドはギガントウエポンによる攻撃を再開する。
ギガントソードで斬撃、ギガントブラスターで銃撃、ギガントハンマーで打撃攻撃を行う。
普通なら、即死してもおかしくはないが、
その為、重攻撃を何度も喰らう羽目になった。
省吾「やべ…………やべで、やべでください……………!うっ!ぐっ!」
省吾は、そう言う事しか出来なかった。
確かに、再生能力は凄まじい。
だが、それは裏を返せば、死ぬ事が出来ず、その苦痛を味わい続ける事と同じだ。
そしてそれは、精神が崩壊してもおかしくない位の苦痛となるだろう。
ゲルドは、ギガントソードを大きく振りあげ、叩きつける。
ゲルド「フン!」
省吾「ギャアアアアッ!!」
ゲルドの攻撃で地面は更に大きく凹み、省吾は絶叫する。
省吾は、受けた傷が回復する。
ゲルドは、省吾の頭を鷲掴みにして、持ち上げる。
省吾「うっ…………冗談だったんれす…………。本気じゃなくて、ちょっと調子に…………。助けて………………。」
持ち上げられると、省吾はそんな風に命乞いをする。
それを見て、ゲルド達は呆れていた。
白老「ゲルドよ。」
ゲルド「今、終わらせます。」
白老がそう言うと、ゲルドは省吾を解放して、ギガントソードを取り出す。
省吾「あっ……………!」
ゲルド「一撃で頭を割る。」
ゲルドはそう言って、肉切り包丁を振り上げる。
それを見た省吾は、歯を鳴らして恐怖する。
省吾「うっ、うぅ………………!」
ゲルド「その苦痛から解放してやろう。」
省吾「ひいっ!あっ、あっ、ああ!」
省吾は、その恐怖に耐えきれず、逃げ出すが、ゲルドは容赦なく行く。
だが、その攻撃は結界に阻まれ、届かなかった。
ゲルド「うっ!うう…………!」
ボア「息子よ!」
ゲルドは下がり、ボアはそう叫ぶ。
すると、省吾の元には一人の老人がいた。
省吾を守った老人が口を開く。
???「ふむ。生き残ったのは省吾のみか。わしとした事が、魔物共の力を見誤っておった様じゃな。」
省吾「あっ、ラーゼンさん!俺を助けに!」
省吾は、ラーゼンに寄る。
そのラーゼンは、ゲルドとボアの二人を見る。
ラーゼン「ふむ…………なるほどのう。
ゲルド「逃がさぬ!」
ボア「逃すか!」
ゲルドとボアは、ラーゼンと省吾の方へと駆け出す。
だが、白老が静止させる。
白老「止まれ!ゲルド!ボア!」
ゲルド「ぬっ!?」
ボア「なっ…………!?」
ゲルドとボアは、白老の警告にすぐさま止まり、ジャンプする。
すると、爆発が起こる。
ラーゼンが罠を仕掛けていた様だ。
ゲルド「なっ……………!?」
ボア「罠……………!?」
ラーゼン「カカカッ!鋭いのう!この罠を見抜くか。警戒すべきはお主の方じゃったか。」
白老「狸め。最初からわしを警戒しておった癖に。」
ラーゼン「そんな事は無いぞ、鬼人よ。強さで見れば、そちらの豚頭帝に目が行くのが自然じゃろうて。爆炎の支配者もいる以上、場が悪いのう。では、失礼するとしよう。生きておれば、戦場でまた会えるやも……………。」
ゲルドとボアが驚く中、ラーゼンは笑いながらそう言う。
白老がそう言うと、シズさんと白老を見ながら、ラーゼンはそう言って、撤退しようとする。
すると。
白老「それは無い!」
ラーゼン「ん?」
白老「貴様が向かう戦場には、我らが主達が向かわれるからのう。」
ラーゼン「主達…………。片方はあの魔女、
白老の言葉に、ラーゼンはそう聞く。
すると、シズさんが口を開く。
シズ「貴方達はやり過ぎたの。決して怒らせてはいけない人たちを激怒させたのよ。」
白老「シズ殿の言う通りじゃな。貴様らには同情するぞ。楽には死ねぬじゃろう。」
ラーゼン「カカカッ!つまらんハッタリよ。一応は、忠告としてこの耳に留めておこうぞ。では、さらばじゃ!」
シズさんと白老はそう言う。
すると、ラーゼンはそう言って、転移魔法で省吾を連れて逃げる。
ゲルドは、白老に聞く。
ゲルド「宜しかったのですか?あの魔法使いを逃してしまって。」
白老「良くは無かろうが、戦えばここにいる全員、死んでおったやもしれぬ。」
シズ「どういう事ですか?」
白老「奴め、自らの死をトリガーにした核撃魔法を仕込んでおったからな。」
シズ「えっ!?」
ボア「何と!」
そう。
ラーゼンは、自らの死をトリガーにした核撃魔法を仕込んでいたのだ。
つまり、下手をしたら全員が死んでいた。
白老「まあ、リムル様とエース様であれば、問題あるまいが。」
白老がそう言う中、衝撃音が響く。
白老達が振り返ると、ゴブタとリグルが魔法装置を破壊していた。
四つの魔法装置が破壊された事で、弱体化を引き起こしていた結界が解除される。
朱菜「あっ…………。」
それを見た朱菜とミュウランは、新たな結界を生み出す。
魔法装置の破壊の知らせは、俺たちの方に届いていた。
紅丸『リムル様、エース様。街の四方の魔法装置を破壊しました。』
リムル「分かった。」
エース「街に戻って、警戒を続けてくれ。」
紅丸『はっ。』
そうか。
俺は、創始者に聞く。
エース『創始者、行けるか?』
創始者『解。ブーストマークIIIの破壊の力はコントロールします。』
エース『分かった。』
創始者に聞くと、そう答える。
行けるか。
俺はリムルに聞く。
エース「リムル。そっちの準備は整ったか?」
リムル「ああ。せめて…………俺たちの進化の役に立てる事を光栄に思うが良い。」
俺たちは、準備を開始する。
一方、ラーゼンと省吾は本陣に着き、省吾はラーゼンに話しかける。
省吾「す…………すまねえ。助かったぜ。」
ラーゼン「気にするな、省吾よ。お前はファルムス王国の大切な戦力なのじゃから。」
省吾「ああ。次は勝つ。勝ってみせるさ!」
ラーゼン「そうじゃな。どれ。」
省吾がそう言う中、ラーゼンは省吾の体の方を見る。
ラーゼン「ふむ。体の怪我はもう完治しておる様だ。新しく手に入れたスキルのおかげか。でかしたぞ、省吾。念の為、回復魔法をかけてやろうぞ。」
省吾「ああ。」
そう言うと、ラーゼンは魔法をかける。
だが、それは回復魔法ではなく、精神を殺す魔法だった。
省吾「なっ…………!?」
ラーゼン「フフフ……………。」
そう。
ラーゼンは最初から、省吾の肉体だけが目当てだったのだ。
すると、そこにフォルゲンが現れる。
フォルゲン「心を殺したか。予定より早いのでは無いか?」
ラーゼン「仕方あるまいて。こやつは最早、使い物にならなかった。しかし、残念じゃったな。恭弥の
フォルゲン「構わんさ。次に期待するとしよう。」
そう。
この二人は、最初から3人のスキルが目当てだったのだ。
フォルゲンは、ラーゼンに話しかける。
フォルゲン「それはともかく、失敗したりせんのだろうな?」
ラーゼン「安心せい。これが初めてと言う訳ではないわ。我が師の
ラーゼンはそう言うと、魔法を発動する。
すると、ラーゼンだった肉体は倒れ、省吾だった肉体が起き上がる。
それを見たフォルゲンは驚く。
フォルゲン「おっ!ラ…………ラーゼン殿なのか?」
ラーゼン「フフッ。それ以外の誰に見えると言うんじゃ?」
フォルゲン「あ…………。」
ラーゼン「わしがどれだけの年月、ファルムス王国に仕えていると思っておる。これでわしは、不屈の精神と強靭なる肉体を併せ持つ…………ファルムス王国史上、最強の魔人となったのじゃ。」
フォルゲン「ハハ…………。省吾の姿でその調子だと、違和感があるな。」
ラーゼンの言葉に、フォルゲンは苦笑しながらそう言う。
ラーゼンは、使っていた杖を拾い、服を着替える。
ラーゼン「さて。では、エドマリス王に報告と…………生まれ変わった挨拶に向かうとしようぞ。」
フォルゲン「うむ。」
ラーゼン「今のわしなら、魔王すら倒せるかもしれぬぞ?」
ラーゼンとフォルゲンは、そう話しながら移動する。
その会話は、俺には筒抜けだった。
異世界から無理矢理召喚して、幸せを奪い、その上で、スキルを奪ったら始末するつもりだったのか。
それを見て、俺の怒りのボルテージが上がる。
こいつらは絶対に許さない。
幸せを奪い、道具として使うそのスタンスが。
お前らはスエルと同等の屑だ。
俺は新たに作ったバリアを張り、リムルは
創始者『マスターのバリアおよび、
創始者がそう報告する中、俺たちは発動する。
リムル「誰一人…………逃がさない。」
エース「ああ。」
リムルが手を上げると、空中に水のレンズが出来上がり、そのすぐ真下に、水玉が生まれる。
俺はブーストマークIIIレイズバックルを操作する。
『BOOST TIME』
その音声が鳴り、待機状態になる。
一方、ファルムス王国の兵士共は。
兵士「ふぅ……………ん?」
兵士「何だこれ?」
兵士「水…………玉?」
突如現れた水玉に首を傾げていた。
ここからが、奴らの地獄の幕開けだ。
エース「死ね。自分達の罪をその身で知れ!」
リムル「死ね。神の怒りに焼き貫かれて。”
その宣言と共に、リムルは手を振り下ろし、俺はブーストマークIIIレイズバックルを操作する。
『BOOST GRAND STRIKE』
すると。
兵士「ギャアアアアア!?」
兵士「な、なんだ!?」
兵士「い、痛い…………!?ぐはっ!?」
兵士達がそう叫びながら、倒れていく。
俺の破壊者の力で、兵士達の急所や心臓などを破壊して、殺していく。
これも、創始者のサポートがあっての事だ。
リムルの
しかも、発動の際には、音は殆ど鳴らない。
その為、意識外から飛んでくる不可避の即死攻撃となる。
これも、魂を集める為の魔法だろう。
そして、リムルのファルムスの兵士達に対する僅かな情けだろう。
俺の場合は、苦痛を与えて、甚振ってから殺していく。
己の罪を自覚させる為に。
そう思う中、創始者の死者報告が聞こえていた。
俺たちはただ無言でその光景を見ていた。
今回はここまでです。
いよいよ、反撃の時が始まりました。
テンペストの周囲4箇所で戦闘が起こる中、西側は特に苛烈だった。
省吾の言葉が、シズさんやゲルド、ボアの逆鱗に触れ、ボコボコにされました。
省吾の体が乗っ取られる中、ファルムス軍の蹂躙が始まる。
ブーストマークIIIの破壊の力で、苦しみを与えながら、殺していく。
そして次回、いよいよ魔王への進化の時と、ある悪魔二人が現れる。
果たして、その悪魔とは。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
今後の展開でリクエストがあれば、活動報告にて受け付けています。
魔王への進化と共に、ギーツIXにも覚醒する。
果たして、蘇らせる事は出来るのか。