転生したら白狐だった件   作:仮面大佐

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第49話 復活祭と渦巻く陰謀

 ヴェルドラが復活して、妖気(オーラ)を抑える特訓をする中、俺は新たに獲得した究極能力を確認していた。

 

創世之神『解。究極能力(アルティメットスキル)暴風之王(ヴェルドラ)”の権能は、『暴風竜召喚』、『暴風竜復元』、『暴風系魔法』となっています。』

エース『暴風竜召喚と暴風系魔法は分かるけど、暴風竜復元って、何なんだ?』

創世之神『解。魂の回廊の確立により、主様(マスター)と個体名リムルに、個体名ヴェルドラの記憶が複製されます。よって、何らかの要因でヴェルドラが死亡したとしても、主様(マスター)と個体名リムルより復元可能となります。』

 

 なるほどな。

 つまり、ヴェルドラが俺とリムルをバックアップに利用するって事か。

 ある程度、能力を確認出来たので、俺は立ち上がる。

 

リムル「エース?どこ行くんだ?」

エース「ちょっと、野暮用があるだけだ。待っててくれ。」

リムル「おう。」

 

 リムルがそう聞いてくるが、俺はそう答える。

 野暮用…………それは、ある人物の復活の為だ。

 俺はあるカードを取り出す。

 それは、ギロリさんを生み出した時に使った物と似た様なレイズライザーカードだった。

 俺は、そのレイズライザーカードをレーザーレイズライザーに装填して、トリガーを引いた。

 すると、レーザーレイズライザーから放たれた光がブロック状で出てきて、人の形を形成していく。

 しばらくすると、人が現れる。

 

???「ここは……………?」

エース「やあ、ニラムさん。」

ニラム「うん?」

 

 そこに居たのは、ニラムさんだった。

 ニラム。

 仮面ライダーギーツに登場したデザイアグランプリのプロデューサーだ。

 この人も本当に良い人だ。

 だからこそ、手伝って欲しくて、生み出した。

 

ニラム「私はニラムだが……………君は?」

エース「俺はエース。仮面ライダーギーツだ。」

ニラム「ギーツ?ここは、違う世界なのか?」

エース「まあ、そんな所です。」

 

 俺は、ニラムさんに説明をした。

 この世界が、仮面ライダーギーツの世界とは別の世界である事。

 俺は、白狐に転生して、仮面ライダーギーツの力を手に入れた事。

 ここは、魔物の街であるテンペストという場所である事を。

 それらを聞いていたニラムさんは、興味深そうに聞いていた。

 

ニラム「なるほど……………この世界に関しては興味深いが、私をリデザインするのは、どういう用件かな?」

エース「それは、ニラムさんに手伝って欲しいと思っていまして。」

ニラム「……………ほう?」

 

 ニラムさんは、俺を見極める様に目を細めながらそう言う。

 俺は口を開く。

 

エース「これから俺たちは、とても忙しくなる。だからこそ、デザイアグランプリのプロデューサーのあなたに協力をお願いしたいんです。」

 

 俺はそう言うと、頭を下げる。

 デザイアグランプリをプロデュースした手腕は見事だからだ。

 それを聞いたニラムさんは。

 

ニラム「……………いいでしょう。」

エース「え?」

ニラム「この世界はどんなリアリティを持っているのかを知りたいし、君にも興味がある。協力させて欲しい。」

エース「ありがとうございます。」

 

 ニラムさんはそう言い、手を差し出す。

 俺はその手を取る。

 ニラムさんを連れてリムル達の元に戻った。

 ちなみに、リムルにはちゃんと説明をした。

 それから三日が経過して、ヴェルドラの妖気(オーラ)を抑える特訓は佳境を迎えていた。

 ちなみに、リムルだけでなく、俺もスキルの統廃合を行なっていた。

 とはいえ、リムルほどは多くはないが。

 すると、ヴェルドラが話しかける。

 

ヴェルドラ「能力の把握は済んだかリムル、エースよ。」

リムル「……ああ。」

エース「ある程度はな。」

リムル「そっちも上手く妖気(オーラ)を制御できるようになったじゃん。」 

ヴェルドラ「クァーハッハッハッハッ!我にかかればこの程度造作もないことよ!」

 

 ヴェルドラがそう話しかけると、俺たちはそう答える。

 そうして、俺たちは外に出る事に。

 外は夕方になっていた。

 

ヴェルドラ「ンン……数百年ぶりのシャバか。スゥ〜〜…………空気が美味いぞ!」

 

 ヴェルドラは、刑務所から釈放された囚人みたいな事を言う。

 まあ、無限牢獄に囚われていたから、間違ってはいないが。

 リムルは、ヴェルドラに話しかける。

 

リムル「では。そろそろ妖気(オーラ)を抑えてくれヴェルドラ。」

ヴェルドラ「おお。そうであったな。」

エース「特訓の成果を見せてみろ。」

ヴェルドラ「うむ!ヌァアアアアアア!!」

 

 リムルがそう言うと、ヴェルドラはそう言い、俺がそう言うと、ヴェルドラはそう叫びながら、妖気(オーラ)を抑えていく。

 側から見れば、妖気(オーラ)を全開にしている様にしか見えないが、抑えられているのが分かる。

 しばらくすると、妖気(オーラ)は問題ないくらいに抑えられていた。

 

ヴェルドラ「どうだ!」

リムル「おっ良いんじゃね。しっかりと妖気(オーラ)が小さくなってる。」

エース「良いと思うぞ。」

ヴェルドラ「クァーハッハッハッハッ!流石はこの世の全ての叡智が納められておる聖典の知識よ!」

ニラム「聖典?」

 

 ヴェルドラがそう聞いてくるので、俺とリムルはそう答える。

 そういや、漫画を読んでたとか言ってたな。

 何かを実践したか。

 俺たちは、テンペストへと向かう。

 到着すると、宴の準備を終えて、皆が広場に集まっていた。

 まあ、無理もないが。

 俺たちは、リグルド達に話しかける。

 

リムル「やあ皆、お待たせ。」

エース「待たせたな。」

リグルド「おおリムル様!エース様!ご無事でしたか心配しましたぞ!突如、暴風竜ヴェルドラ様の気配が復活したのを感じまして…………!」

エース「それについては、今から説明するさ。」

リムル「その前に、皆に紹介しておこう。」

 

 俺たちが話しかけると、リグルド達は俺たちの方に向かう。

 ヴェルドラは、鼻息を荒くしていた。

 リムルは、ヴェルドラの紹介を行う。

 

リムル「こちらヴェルドラ君です!ちょっと人見知りだけど仲良くしてあげてください。」

ヴェルドラ「なぁ!?」

エース「皆、呆然としてんな……………。」

 

 リムルがそう言うと、ヴェルドラはそう反応して、俺はそう言う。

 何せ、周囲の皆は、呆然としていたのだ。

 ディアブロとウルティマは、察したのか微笑みかける。

 

リムル「あれ?」

エース「あれじゃねぇだろ……………。」

ヴェルドラ「ばっ馬鹿を言うな!我は人見知りなどではないぞ!?ただ単に、我の前に生きて辿り着ける者が少なかっただけなのだ!」

 

 リムルが呆気に取られる中、俺はそう突っ込み、ヴェルドラはそう叫ぶ。

 まあ、ヴェルドラの元に辿り着けるのは、困難だろうからな。

 すると、トレイニーさんが現れる。

 

トレイニー「我らが守護神ヴェルドラ様。ご復活を心よりお祝い申し上げます。」

ヴェルドラ「おう、樹妖精(ドライアド)か。懐かしいな。我が森の管理、ご苦労であったな!」

トレイニー「勿体無いお言葉です。精霊女王(エレメント)より逸れた私どもを拾っていただいた御恩は、返し切れる物ではございません。」

ヴェルドラ「気にするな。クァーハッハッハッハッハッハッ!」

 

 トレイニーさんがそう言うと、ヴェルドラは高笑いをする。

 それを見て、本当だと分かったのか、我に返ると同時に。

 

一同「ははーっ!!」

エレン「ええ!本物の暴風竜なの!?」

ヨウム「嘘だろおい……………。」

 

 皆が跪く中、エレンとヨウムはそんな風に言う。

 無理もないな。

 すると、ヴェルドラが口を開く。

 

ヴェルドラ「今後ともリムルとエースの事を頼むぞ。これからは、我も世話になるつもりだからな。」

リムル「おい!世話になるつもりってどういう意味だ!?」

エース「まあまあ。自由にブラブラされるより、街で大人しくしてもらったほうが良いと思うぜ。」

 

 ヴェルドラがそう言う中、リムルはそう聞き、俺はそう言う。

 自由に暴れられたら、面倒な事になりそうだからな。

 すると、リグルドがヴェルドラに話しかける。

 

リグルド「あっ………あの!」

ヴェルドラ「なんだ?」

リグルド「ヴェルドラ様とリムル様とエース様は、一体どの様な御関係なのでしょうか!?」

ヴェルドラ「フフフ。知りたいか?」

リグルド「はっはい!是非とも。」

ヴェルドラ「いいだろう。」

 

 リグルドはヴェルドラにそう聞くと、ヴェルドラはニヤリと笑う。

 嫌な予感がするな。

 すると、俺とリムルを腕に寄せて、右の人差し指を天に向ける。

 そして、叫ぶ。

 

ヴェルドラ「リムルとエースとは、心の友!魂の片割れ!盟友である!!」

 

 ヴェルドラはそう叫ぶと、周囲にこだまする。

 やめろ、凄く恥ずかしいから!!

 すると、皆は歓声を上げる。

 

リグルド「何と!?ミリム様だけではなくヴェルドラ様までも!!」

紅丸「おお!」

ゴブタ「リムル様とエース様は最初っから凄かったすよ!」

ヨウム「…………もう何でもありって感じだぜ。」

裂牙「流石は主達です!」

嵐牙「我が主達ならば当然である!」

ディアブロ「その通りです。クッフフフッ。」

ウルティマ「流石はエース様だね。」

 

 それを聞いたリグルド達はそう言う。

 かなり盛り上がってんな。

 すると、ドリスがヴェルドラに話しかける。

 

ドリス「それで、その……………そのお姿は?」

ヴェルドラ「うむ。これはリムルが用意してくれた依代だ。リムルとエースは、我の妖気(オーラ)を抑え込む修行にも付き合ってくれたのだぞ?」

 

 ドリスとディアブロがそう話すと、それを聞いたディアブロとウルティマは。

 

ディアブロ「ほう。あの強大な妖気(オーラ)を抑え込む修行とは……………。」

ウルティマ「流石はエース様とリムル様。あとでその方法を聞いてみよっかな。」

紅丸「……………俺は、暴風竜と友達になる方法を聞きてみたい。本当、なんでもありだ、あの人達。」

 

 ディアブロとウルティマがそう言う中、紅丸はそう呟く。

 すると、リグルドが口を開く。

 

リグルド「納得ですぞ!リムル様とエース様が姿をお見せくださったのは、ヴェルドラ様が消えた頃でした。」

エース「秘密にしていたからな。」

リムル「ヴェルドラを解放出来るまで、百年以上は掛かると思っていたし、この事が広まると誰に狙われるか分かったもんじゃないからな。」

紅丸「確かに。」

 

 リグルドがそう言うと、俺とリムルはそう言い、紅丸も納得する。

 ヴェルドラを宿したスライムなんて、討伐対象になりそうだからな。

 俺たちは、乾杯の音頭を取る為に、壇上に上がる。

 

リムル「皆、色々大変な事があったが、今日は全部忘れて食べて、飲んで、楽しんでくれ!」

エース「互いに、皆がこうして生きている事を喜ぼう!」

 

 俺たちはそう言うと、歓声が上がる。

 そうして、復活祭が始まったのだった。

 その夜は、祭りの様などんちゃん騒ぎとなった。

 復活を祝い、互いの再会を喜んだ。

 ミュウランが酒をたくさん飲んで、ヨウムが気絶して、他の人たちは苦笑していた。

 他にも、色々と盛り上がっていた。

 ゴブタとゴブゾウが腹踊りをしたり、ヴェルドラが演武を行ったり。

 そんな中、シズさんとディアブロは話をしていた。

 

ディアブロ「思いの外、早い再会となりましたね。シズ殿。」

シズ「あなたもね、クロ。いや……………ディアブロだよね?」

ディアブロ「ええ。今後ともよろしく。」

 

 2人はそんな風に話をしていた。

 ちなみに、ニラムはというと。

 

ニラム「うん。美味い。これがこの世界のリアルなのだな。」

ギロリ「ふっ。そうだな。」

 

 ニラムは食べ物を食べまくっており、ギロリさんと話をしていた。

 だが、俺、リムル、紅丸、真眼は死刑を待つ人みたいな感じになっていた。

 

紫苑「もうすぐ出来上がります!」

 

 紫苑がそう言うのに対して、俺たちは体を震わす。

 なんで俺や真眼まで?

 

エース「なんで俺たちまで食う流れになってんだよ!?」

紅丸「一緒に紫苑の料理を味わってあげて下さい!」

真眼「私たちまで巻き込まないで下さい!」

紅丸「アイツだって頑張ってるんだし、奇跡的に美味しいかもしれないじゃないですか!」

リムル「そんな簡単に奇跡なんざ起きねぇんだよ!俺たちはもう行く!」

紅丸「待ってください!1人にしないで下さいよぉぉぉ!!」

 

 俺たちは、席から離れようとするが、紅丸が必死に俺たちを掴み、逃がそうとしない。

 その姿からは、無敵の侍大将の面影は感じられなかった。

 俺たちが逃げようとするが。

 

紫苑「お待たせしました!」

俺たち「っ!?」

 

 紫苑がやって来てしまったので、俺たちは渋々、席に戻る。

 それで、器に盛られたのだが、これはまあ酷い。

 近くを通った蛾が、テーブルに落ちる。

 

紫苑「遠慮なく召し上がって下さいね!」

リムル「紫苑、お前……………。」

紫苑「ん?」

リムル「”料理する”って言葉を知ってるか?」

紫苑「勿論ですとも、リムル様!どうです?美味しそうでしょう?」

エース「なら、言わせてくれ。どうして、玉ねぎの皮も根も残ったままで、トマトも茎ごと丸ごとなったまんまじゃないか!取ったり、刻んだり、皮を剥いたり色々しなければいけない事があるだろうが!!」

 

 俺は紫苑に対して、そう叫ぶ。

 料理という概念が無い!

 すると、紫苑が言いづらそうにする。

 

紫苑「え〜っとですね……………。私が加工しようとすると、建物も一緒に切ってしまうので……………。」

リムル「は?調理台じゃなくて、建物?」

紫苑「はい。」

リムル「わあっ!?」

 

 紫苑はそう言って、剛力丸を取り出す。

 まさか………………!?

 

紫苑「この剛力丸は、素晴らしい切れ味なのですが……………ちょっと長くて……………。」

エース「それで調理してんのか!?」

紫苑「はい!」

 

 笑顔で言うんじゃ無いよ。

 堂々と言える事じゃねぇだろ!

 すると、紅丸と真眼が口を開く。

 

紅丸「………………フッ。子供の頃から不可能なんてないと思っていましたが、思い上がっていた様ですね。」

真眼「ですね。」

 

 良い顔で何を言ってんだ!

 悟りを開いた顔をするな!

 もう突っ込みどころが多過ぎるわ!

 俺は、紫苑に話しかける。

 

エース「あのな!剛力丸は戦闘用だ!料理には、包丁やナイフとかあるだろう?」

紫苑「私は剛力丸一筋なのです。浮気はちょっと………………。」

 

 何が浮気だよ!

 用途が違うだろうが!

 別に違う刃物を使ったって、良いだろ!?

 俺が心の中でそう突っ込む中、リムルが口を開く。

 

リムル「あっ、そう。今度、包丁をプレゼントしてやろうと思ってたが………………。」

紫苑「間違ってました!私の勘違いです!剛力丸も多少の浮気は大丈夫と言ってます!」

リムル「そうか。じゃあ、次からは包丁で料理する様に。」

紫苑「はい!」

 

 リムルがそう言うと、一瞬で掌を返す。

 あっさりだなぁ………………。

 俺たちは、覚悟を決めて、紫苑の料理を口に入れる。

 卒倒するかと思ったが……………普通に美味しい。

 

リムル「あ、あれ……………?」

エース「美味しい……………?」

真眼「え、え!?」

紅丸「どういう事だ!?」

紫苑「ンフフフフッ。実はですね……………生き返る際の祝福(ギフト)で、新たなスキルを獲得したのです!」

「「「「はあっ?」」」」

紫苑「ユニークスキル。その名は”料理人(サバクモノ)”!」

 

 紫苑曰く、どう料理してもイメージした味になるらしい。

 生き返るか否かの瀬戸際で、そんなことを願うか?

 俺とリムルは、呆れて言葉も出ない。

 まあ、それが紫苑なのだろうが。

 とはいえ、見た目と食感は最悪なので、それをどうにかして欲しいと伝えた。

 それと、紫苑の料理で生死を彷徨う人が居なくなる事を知り、紅丸は涙を流していた。

 そんなことがありながらも、復活祭は盛り上がっていた。

 そんな事が起こる少し前、傀儡国ジスターヴでは、クレイマンがワイングラスを地面に叩きつける。

 

クレイマン「くそっ!たった2人の魔人に殲滅させられるとは……………!所詮は脆弱な人間の軍隊か!(その上、偵察任務中のピローネが殺された。まさか、あの悪魔達は、狙って上空に逸らしたのか!?)」

 

 クレイマンは、そう言って割れたワイングラスの破片を靴で踏み潰す。

 そう。

 ディアブロとウルティマがラーゼンの熱収束砲(ニュークリアカノン)を捻じ曲げた際、曲げられた先にいた魔人は、クレイマンの配下だったのだ。

 

クレイマン「(だが、四万の人間の魂をあの2人の魔人が掌握した所までは確認できた。奴らが覚醒に至ったか否かはともかく、私自身の覚醒は失敗だ。)あのお方のお膳立てを無駄にしてしまうとは……………!」

 

 クレイマンは、苛立っていた。

 すると、ドアがノックされ、フレイが中に入ってくる。

 

フレイ「荒れてる所悪いんだけど、良いかしら?」

クレイマン「……………フレイですか。なんです?下らない要件なら、後にしなさい。」

フレイ「指示を出しておきながら、その態度?あなたの配下には同情するわ。嬉しい知らせよ。魔王ミリムが魔王カリオンを一蹴。獣王国ユーラザニアは消滅したわ。」

 

 クレイマンは苛立ちながらそう聞くが、フレイの言葉を聞いて、機嫌がなおる。

 フレイの後に入ってきたのは、ミリムだった。

 それも、殺気まみれの。

 

クレイマン「……………そうですか。(そうとも。計画の失敗は痛手だったが、私は力を手に入れた。絶対的な力(ミリム・ナーヴァ)を。)」

 

 クレイマンは、上機嫌になった。

 それを見ていたフレイは、退出しようとする。

 

フレイ「報告は以上よ。これで借りは返したわね。」

クレイマン「待ちなさい、フレイ。その殺気まみれのミリムをここに置いていく気ですか?連れ帰って世話をしなさい。」

フレイ「……………これ以上、協力する義理は無いのだけれど?」

 

 フレイが退出しようとすると、クレイマンはそう言う。

 フレイは、クレイマンにそう反論すると、クレイマンは新しいワイングラスにワインを注ぎながら言う。

 

クレイマン「勘違いをしている様ですね、フレイ。ミリムはもはや、この私の傀儡。貴女は獣王国ユーラザニアが消し飛ぶその様を、魔王随一と言われるその美しい目で見たのでしょう?」

 

 クレイマンがそう言うと、フレイはクレイマンの意図を察する。

 逆らうのなら、ミリムを差し向けて、フレイの国を吹き飛ばすと脅しているのだと。

 それを察して、フレイはため息を吐きながら言う。

 

フレイ「……………そう。最初からそういう目的だったのね。分かったわ。私もまだカリオンの様にはなりたく無いもの。」

クレイマン「聡明ですね、フレイ。行ってよろしい。」

フレイ「…………………。」

 

 クレイマンは笑顔でそう言って、フレイはミリムを連れていく。

 その際、フレイはクレイマンを睨んでいた。

 クレイマンは、ワインを飲みながら思う。

 

クレイマン(私は切り札を手に入れた。もはや、他の魔王を恐れる必要はない。そして、ミリムの力があれば、数万の魂を刈り取る事など、造作もない。労せずして、私は真なる魔王へと覚醒出来るだろう。)

 

 クレイマンはそう思いながらワインを飲み終えると、笑みを浮かべる。

 

クレイマン「クックックッ……………!これでようやく、魔王レオンを始末出来ます。(ですが、その前に、目障りな西方聖教会には消えてもらいましょうか。生憎、あそこは謎が多く、実態を掴めずにいますが…………。一先ず、あの方の任務で潜入しているラプラスの報告を待つとしましょう。)」

 

 クレイマンの目的は、魔王レオンの排除だった。

 その為に、西方聖教会を潰そうと画策する。

 一方、神聖法皇国ルベリオスの霊峰の奥にある大聖堂。

 そこが光りだし、扉からラプラスが転げ落ちる。

 

ラプラス「うおああああっ!?…………ってぇ、なんやねんあんた!?神聖な筈のこの場所に……………なんで吸血鬼族(ヴァンパイア)がおんねや……………!?」

 

 ラプラスはそう叫ぶ。

 一方、大聖堂から出てきた男は、ラプラスに向かって叫ぶ。

 

???「口をきくな、神の座を汚すゴミ虫が!余が自ら裁くのだ!光栄に思いながら死ぬが良い!!」

 

 一体、何が起こっているのか。




今回はここまでです。
今回は復活祭と苛立つクレイマンの話です。
ニラムも登場して、仲間になりました。
復活祭も、盛り上がっておりました。
シズさんとディアブロの2人が話す。
2人は、転スラ日記でも絡みがありましたからね。
そんな中、ラプラスは誰かと遭遇する。
次回は、人魔会談が始まる頃になる予定です。
感想、リクエストは絶賛受け付けております。
前回の話で、ウルティマがクロスギーツの変身能力を得ましたが、アルティメットスキルにするのか、ユニークスキルにするのかという意見が来まして。
ユニークスキルにする場合は、ブーストマークIIIに相当する形態になって、アルティメットスキルを得て、本当のクロスギーツになって、アルティメットスキルの場合は、最初からクロスギーツになれる感じです。
どうしましょうか?
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