転生したら白狐だった件   作:仮面大佐

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第51話 人魔会談

 中庭で会議をする為に準備をする中、ウルティマはというと。

 

ウルティマ「やぁ、元気にしてたかな。」

 

 ウルティマはある牢屋の前に来ていた。

 牢屋の中には、ラーゼンが居た。

 ラーゼンは憔悴しきった表情で、怯えた表情でウルティマを見る。

 

ラーゼン「貴様は……………原初の紫は何を企んでおるのじゃ………………。」

ウルティマ「あのさぁ……………その呼び方はやめてよ。僕はね、エース様からウルティマって名前を貰ったんだから。」

 

 ラーゼンはそう聞くが、ウルティマは不満そうにそう言う。

 それを聞いたラーゼンは。

 

ラーゼン「なっ、名前だと!?あやつらは原初の悪魔に名付けをしたのか!?」

 

 ラーゼンは目を見開きながらそう言う。

 原初の悪魔への名付けは、同格か竜種か最古の魔王でなければ不可能なのだ。

 そんな風に思うのを他所に、ウルティマは口を開く。

 

ウルティマ「それじゃあ、君にはこれから色々と教えてもらわないとね。確か……………生存者(イキルモノ)っていうスキルを持ってるから、フルポーションを使わなくて良いし、洗いざらい吐いてもらうよ?」

ラーゼン「ひっ、ひぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

 ウルティマは黒い笑みを浮かべながらそう言い、ラーゼンは恐怖してそんな悲鳴を出す。

 その後、中庭で、俺たちは会議をすることになった。

 朱菜は、こちら側の紹介をする。

 

朱菜「……………続きまして、新しくリムル様の第二秘書になりました、ディアブロ。」

ディアブロ「以後、お見知りおきを。」

朱菜「エース様の秘書となりましたウルティマ。」

ウルティマ「よろしく♪」

朱菜「そして、ジュラの森の管理者として……………。」

トレイニー「樹妖精(ドライアド)のトレイニーです。」

 

 トレイニーさんも参加する事になった。

 ちなみに、シズさんもテンペスト側で参加する事になった。

 

朱菜「以上が、テンペスト側の紹介になります。続きまして、来賓の方々を紹介します。武装国家ドワルゴンより、ガゼル・ドワルゴ国王。」

ガゼル「うむ。」

朱菜「魔導王朝サリオンより、エラルド公爵。」

エラルド「よろしく。」

朱菜「獣王国ユーラザニア戦士団より、三獣士のアルビス様、スフィア様、フォビオ様。ブルムンド王国より、自由組合支部長(ギルドマスター)のフューズ様。」

フューズ「あ……………はい。」

朱菜「そして、今後のファルムス王国を代表して、グルーシス様、ミュウラン様、ヨウム様。」

ヨウム「っほん!どうぞ、よろしく。」

ガゼル達「ん?」

 

 朱菜の紹介は続いた。

 それにしても、ドワルゴン、サリオン、ユーラザニア、ブルムンド、そして、今後のファルムス王国といった感じに、錚々たるメンバーが揃ったな。

 リムルは、朱菜に聞く。

 

リムル「朱菜、ヴェルドラはどうしてる?」

朱菜「はい。お召し物を変えられて、まもなくいらっしゃるかと。」

 

 服を変えさせたのか。

 まあ、あんな服装は、これからの会議には相応しくないしね。

 すると、ヴェルドラが到着する。

 

ヴェルドラ「待たせたな、皆の者!」

朱菜「まあ、よくお似合いです。サイズもぴったりのようですね。」

ヴェルドラ「そうであろう。実にナイスな衣装だ。褒めて遣わすぞ。ぐあ〜〜はははっ!」

朱菜「ありがとうございます。」

 

 ヴェルドラはそう叫ぶ。

 その手には、リムルから受け取った漫画と、スパイダーフォンがあった。

 ちなみに、スパイダーフォンに仮面ライダーの映像をダウンロードしてるので、ヴェルドラには見せておく。

 見せろとうるさかったので。

 すると、ガゼル王が口を開く。

 

ガゼル「リムル、エースよ。其奴も部下か?」

ヴェルドラ「あ?」

ガゼル「初めて見る顔だな。」

リムル「ああ、皆さんに、俺たちの盟友を紹介したい。」

エース「ヴェルドラだ。」

ヴェルドラ「えっへん!」

ガゼル「ヴェルドラ…………?」

エラルド「ヴェルドラ?」

フューズ「ヴェル……………ドラ?」

 

 俺の言葉を聞いた途端、ガゼル王、エラルド、フューズが固まる。

 まあ、無理もないが。

 ヴェルドラは、口を開く。

 

ヴェルドラ「我は暴風竜、ヴェルドラ=テンペストである!我と語る事ができた者は、数えるほどしかおらぬ故、貴様達は幸運である。光栄に思うが良いぞ!」

 

 ガゼル王達が唖然とする中、物音がする。

 それは、フューズがぶっ倒れた音だった。

 情報過多で気絶したのだろう。

 

エレン「あらら、気絶しちゃった。」

ヨウム「無理もねぇ。」

シズ「大丈夫………………?」

ヴェルドラ「ふむ。感極まったか。」

エース「違うって。」

 

 シズさんがフューズの介抱をする中、ヴェルドラは見当違いの事を言って、俺は突っ込む。

 

リムル「なあ、ヴェルドラ。俺たちはこれから真面目な話をするんだから、邪魔しないでくれよ?」

エース「会議中は顧問的な感じで大人しくしてくれれば良い。なんなら、散歩に出ても良いぞ?」

ヴェルドラ「ぐあはははは!釣れないな〜!ズッ友、マブダチ!我を仲間外れにするのはやめるのだ!」

 

 俺とリムルがそう言うと、ヴェルドラは頰を突いてくる。

 すると、ガゼル王が叫ぶ。

 

ガゼル「リムル、エースよ!」

エース達「ん?」

ガゼル「話がある……………!」

リムル「あ……………こちらもです。」

 

 こうして、テンペストの未来を決める為の重要な会議は、始まる前に中断された。

 その後、執務室にガゼル王とエラルド公爵を案内する。

 

朱菜「それでは、失礼します。」

 

 朱菜は、俺たちの紅茶を出して、そのまま後にする。

 しばらくの静寂の末、ガゼル王とエラルド公爵が詰め寄る。

 その圧は凄まじかった。

 

ガゼル「どういう事だ!?暴風竜ヴェルドラが復活だと!?」

リムル「え〜と、簡単に説明するとだな……………。」

エラルド「その前に言っておきましょう。」

エース「はい。」

エラルド「私は、魔導王朝サリオンの天帝陛下より、全権を任されています。私の言葉が、サリオンの立場を決める物となる。その事を踏まえて……………説明をお願いします。」

エース「わ、分かった。ちゃんと説明するから。」

 

 そうして、俺とリムルは、経緯を話す。

 この世界に、リムルはスライムとして、俺は白狐として転生した事。

 封印の洞窟でヴェルドラと会った事。

 色々あって魔王となり、死んだ仲間を蘇らせて、ヴェルドラの封印を解除した事。

 

リムル「……………で、今に至るという事だ。」

ガゼル達「あああ………………。」

エース「大丈夫か?」

 

 俺たちの話を聞き終えると、ガゼル王とエラルド公爵は、頭を抱えていた。

 まあ、無理もないが。

 すると、ガゼル王が口を開く。

 

ガゼル「…………想定外だぞ。お前達が魔王になったのも問題だったが、それ以上の難問を用意するとは……………。」

リムル「いや〜そんなに褒められても。」

エース「褒めてねぇだろ。」

ガゼル「ぐっ!」

 

 ガゼル王がそう言うと、リムルはそう言って、俺は突っ込み、ガゼル王は睨む。

 

エラルド「リムル殿、エース殿……………彼の方は本当に本物の暴風竜なのですか?」

リムル「さて、どうでしょう?」

エラルド「いや、そうであろうな。邪竜の名を騙るような愚か者など、人間にも魔物にもおるはずが無い。」

エース「だろうな……………。」

 

 エラルド公爵はそう断言した。

 まあ、無理もない。

 そんな中、俺、ガゼル王、エラルド公爵は口を開く。

 

ガゼル「しかし……………。」

エラルド「どうしたものか……………。」

ガゼル「公表するか、隠蔽するか。」

エース「まあ、公表する流れで考えてる。どの道、ヴェルドラの復活は隠す事が出来ないからな。」

エラルド「そうですか。どちらにしても、西側諸国は問題あるまい。我が魔導王朝サリオンも、天帝陛下に報告するだけで良いが、問題は……………。」

エース「西方聖教会。」

ガゼル「そうだな。隠し立ては通じぬ。竜種の中でも、特に暴風竜を敵対視しておるからな。」

エラルド「そもそも、既に邪竜の復活には気づいているだろう。」

エース「どっちみち、ヴェルドラの事は公表するしかないという事だな。」

ガゼル「そうだな。」

 

 やっぱり、立ちはだかってくるのは、西方聖教会か。

 という事は、再び坂口日向(ヒナタ・サカグチ)と戦う可能性があるって事か。

 借りを返したいところだな。

 すると、ガゼル王はリムルに向かって叫ぶ。

 

ガゼル「聞いとるか、リムル!」

リムル「は…………はい!」

エラルド「真剣に考えてもらわねば困りますよ。エース殿を見習って下さい。」

リムル「すみません……………。」

 

 リムルは考え事をしていたのか、反応に遅れる。

 ちゃんと話は聞け。

 俺が呆れた視線を向ける中、リムルは口を開く。

 

リムル「まあ、エースの言う通り、ヴェルドラの事は公表するつもりだったし、西方聖教会は避けて通れなそうだし……………何とかするしかない。」

ガゼル「うむ。そう決めたのなら、俺に文句はない。」

エラルド「魔王と竜種が手を組むなど、これ以上に厄介な問題がありましょうか。笑えない冗談です。しかし、これは幸運でした。」

エース「ん…………というと?」

 

 まあ、魔王と竜種が手を組むなんて、マジでやばい事なのだろう。

 俺の質問に対して、エラルドは紅茶を飲み、口を開く。

 

エラルド「……………今、この密談に参加できたのですから。我が国の立場を決定するのに、これ以上ない情報を得られたという物です。」

ガゼル「うむ。」

リムル「ほう……………。」

エラルド「魔王2人と竜種が共存する国に喧嘩を売るのは、愚かですからな。」

ガゼル「そういう事だ。」

 

 ガゼル王とエラルド公爵は、そう言う。

 すると、リムルがガゼル王に話しかける。

 

リムル「ほほう……………今の発言は、俺たちが西方聖教会を敵に回しても味方してくれる。そう受け取って良いのか?」

ガゼル「リムルよ。貴様はもう少し腹芸という物を覚えたほうが良いぞ。……………その点はエースは上手よ。己の考えを見透かれない様にしておるわ。」

エース「ふっ。」

 

 リムルがそう言う中、ガゼル王はそう言う。

 褒め言葉として受け取っておくか。

 ガゼル王は説明する。

 

ガゼル「つまりだな…………あえて敵対する理由もないのに、国を危険に晒す事はしない。西方聖教会には、義理もないのだから。分かるな?」

エース「ああ。ガゼル王が協力してくれるのなら、心強いよ。」

リムル「だけど…………エラルドさん。サリオンとは、国交すら樹立していないのに、どうしてそこまで親身に……………。」

エース「エレン絡みだろ?」

 

 ガゼル王の言葉に俺がそう返すと、リムルはエラルド公爵にそう聞く。

 それを聞いたエラルド公爵は答える。

 

エラルド「リムル殿。公の場では、名前と役職で呼んでください。あなたは一国の主の片割れなのですから、他国の重鎮へ遜る必要などないのです。まあ、”さん”でも”殿”でも、好きに呼んでくれても結構ですがね。」

リムル「あ……………ありがとう。」

エラルド「それはともかく、質問にお答えしましょう。といっても、エース殿が答えたのですがね。娘のエレンちゃ……………ううん!エリューンがリムル殿とエース殿に魔王覚醒の情報を流した事で、その責任を追及されましてな。」

 

 やっぱりか。

 どうやら、早くもバレたみたいだな。

 まあ、無理もないか。

 

エラルド「言ってしまえば、娘が新しい魔王を2人も生み出したような物ですからな。ですが、それを知っているのは、私と天帝陛下のみ。そこで、リムル殿とエース殿を見極め、万が一の場合は、討伐部隊を派遣する事も視野に入れ、私自ら出向いたという訳です。」

エース「それで、その判断は如何に?」

エラルド「…………先ほど申した通り、友好を選びます。」

ガゼル「当然の選択よな。我が国も最初から、友好国であるテンペストを支持するつもりでおったわ。フッ……………。」

エラルド「だが、問題が無い訳ではない。リムル殿とエース殿が滅ぼしたファルムス王国軍だが、流石に死者が多すぎます。四万の死者を出した魔王ともなると……………。」

 

 サリオンも、国交を樹立してくれそうだな。

 まあ、問題はそれだ。

 とはいえ、俺たちは、既にその覚悟はできている。

 これからも、その罪を背負って生きていく。

 すると、ガゼル王は口を開いた。

 

ガゼル「それは安心しろ。」

リムル「ん……………?」

ガゼル「死体は全て消え、証拠はない。そして、捕虜を除いて、生存者も誰1人としていない。ならば、どうとでも筋書きを変えられよう。聞く者を皆、納得させられれば良いのだ。」

エース「……………そうだな。それで?どういう筋書きなんだ?」

リムル「教えてくれ。ガゼル王。」

ガゼル「清濁併せのむ覚悟が決まっているようだな。それで良い。王たる者は、悔いてはならぬ。ふっ……………では、説明しよう。いいか、よく聞け。筋書きはこうだ。」

 

 ガゼル王は、筋書きを説明する。

 それから俺たちは、綿密な打ち合わせを行なって、会議を再開しに戻ったのだった。

 フューズは、目元にタオルを置いていた。

 

フューズ「はぁ……………。」

リムル「大丈夫か?」

シズ「大丈夫だよ、リムルさん。」

フューズ「ありがとうございます、シズ殿。こんな重要な話、予め聞かせといて下さいよ。」

リムル「あれ?言ってなかったけ?まあ、過ぎた事はもう良いだろう?」

フューズ「さらっと流すな!!」

エース「大丈夫そうだな。」

フューズ「…………ったく、上になんて報告すれば…………はぁ……………。」

エース「では、会議を再開する。まずは、今までの経緯から話させてもらう。」

 

 フューズも苦労してんな。

 俺たちは改めて、転生した事、ヴェルドラとの出会いから、今までの事を話した。

 その際、坂口日向(ヒナタ・サカグチ)との戦いに関しては、俺が話した。

 ヒナタと戦ったのは、俺だからな。

 それを聞いていたシズさんは、悲痛な表情を浮かべていた。

 シズさんとしては、弟子であるヒナタと俺とリムルが戦って欲しくなかったのだろう。

 それを聞いたフューズは、驚いた声を出す。

 

フューズ「なんと!?あの坂口日向(ヒナタ・サカグチ)と戦ったんですか!?」

エース「ああ。とんでもない強敵だった。こっちの話を聞いてはくれないし、容赦なく攻撃してくるし。冷酷で恐ろしい殺人者……………という印象だな。あ、いや、すまん、シズさん。あなたの弟子なのに。」

シズ「ううん。こっちこそ、ヒナタがごめんね。」

 

 少し言い過ぎたか。

 俺はそう思い、シズさんに謝る。

 シズさんにとっても、弟子を愚弄されたと思われても仕方ないしな。

 シズさんは、複雑そうな表情を浮かべて、そう言う。

 すると、それを聞いたフューズが唸り声を出す。

 

フューズ「う〜ん……………。」

リムル「どうした?」

フューズ「いえ……………我々が掴んでいた情報とは、少し印象が違いましてね。」

エース「というと?」

フューズ「彼女は、自分を頼ってきた者には、必ず手を差し伸べているんです。助言を聞かなかった者は、二度と相手をしないそうですが……………。つまり、理性的で合理的な考え方の持ち主なんですよ。」

 

 そんな一面があるのか。

 とはいえ、それはあくまで、人間(・・)に対してだけだろう。

 元日本人であるとはいえ、今の俺は魔物だ。

 聞く訳がないか。

 すると、ガゼル王とエラルド公が口を開く。

 

ガゼル「ふむ。流石は情報操作に長けたブルムンド王国のギルマスだな。余の知り得る物と同じだと証言しておこう。」

エラルド「我々の情報とも同じですね。ルミナス教の教義を破った事は一度もなく、最も模範的な騎士……………純然たる法と秩序の守護者という事です。」

リムル「それほどの者なら、何故召喚儀式を阻止しようとしないんだ?」

エース「子供を連れ去るなんて、許されざる行いなのにな。」

シズ「………………。」

 

 そう。

 それが気になっていたのだ。

 そんな奴なら、子供を異世界に連れ去る召喚儀式は阻止する筈。

 すると、フューズが口を開く。

 

フューズ「彼女が、各国の召喚を見逃していたかどうかは、本当の所は分からないでしょう?」

エース「まあ、それはそうなんだが。」

フューズ「異世界人を呼び出す召喚魔法は、公には出来ぬ禁断の秘儀でしょう。西方諸国評議会では、禁止事項に指定されてますし。問われた所で、国家としても、簡単には認めぬでしょうな。」

リムル「やっていないと言われれば、それまでか……………。」

フューズ「ええ。」

エラルド「エース殿に対して、問答無用だったのは、ルミナス教の教えに、”魔物との取り引きの禁止”という項目があるからでしょうな。」

 

 そういう事か。

 まあ、追及出来ないんじゃ仕方ないか。

 それはそれとして………………。

 

エース「俺らには交渉の余地はないか。もし、西方聖教会が、俺たちの事を神敵と認定したら、ヒナタはそれに従う。間違いないよな?」

フューズ「そうでしょうな。」

 

 となると、神敵に認定されたら、大軍が再び押し寄せてくる。

 下手をしたら、ファルムスの時の二の舞になりかねない。

 すると、ディアブロとウルティマが口を開く。

 

ディアブロ「クフフフフフッ……………!では、私が出向き、始末して参りましょう。」

ウルティマ「エース様に喧嘩を売ったからね。」

エース「ちょっと待て。ヒナタは強敵なんだぞ。」

リムル「お前に始末出来るのか?」

紫苑「そうですよ、ディアブロ。」

エース達「ん?」

紫苑「ディアブロとウルティマが出向くくらいなら、私が始末します。リムル様、私にお任せ下さい。」

 

 ディアブロとウルティマがそう言う中、紫苑も対抗意識を燃やしたのか、そう言う。

 なんでやねん。

 真眼は頭を抱えていた。

 すると、ディアブロが口を開く。

 

ディアブロ「これはこれは、紫苑殿。あなたには秘書の心得を教わった恩があるので、言いたくはありませんが……………残念ながら、あなた達では、ヒナタとやらには勝てぬでしょう。」

紫苑「面白い事を言う。つまり、お前は私よりも強いという事か?では、どちらが上なのかはっきりさせ……………!」

「「させんでよろしい!!」」

 

 紫苑達がそう言うのを見て、俺たちはそう叫ぶ。

 すると、ヴェルドラも驚いていた。

 

エース「ヴェルドラ………………。」

リムル「まさか、お前……………。」

ヴェルドラ「わっ、わわわ……………我は、べっ、べべ……………別に混ざろうとかしておらぬよ!」

エース「そう言いたいのなら、挙動不審気味な態度はやめろ。」

リムル「向こうから来るならともかく、こっちから行く必要はない。」

ヴェルドラ「ええ〜……………。」

エース「”ええ〜”じゃない!俺たちは西方聖教会と敵対したい訳じゃない。」

リムル「お前達もだぞ。」

紫苑達「すみません。」

 

 ヴェルドラが文句を言う中、紫苑達は、そう謝る。

 

リムル「ううん!というわけで、ヒナタ及び、西方聖教会についての議論は以上だ。相手の出方次第では、争う事になるが……………ええ…………慎重に対応して、様子を見ることとする。」

エース「あと、一つ言いたい事がある。もし、ヒナタ達が来た場合は、ヒナタの相手は、俺がする。」

真眼「えっ!?」

 

 リムルがそう言うのと同時に、俺はそう言う。

 すると、真眼はそう叫ぶ。

 

真眼「私では…………ダメなんですか?」

エース「いや、真眼を信頼していない訳じゃないさ。」

リムル「だったらなんで…………?」

エース「……………ヒナタには、借りがあるからな。その借りは、きっちり返す。その為さ。」

真眼「なるほど………………分かりました。エース様を信じます。」

エース「ありがとう。」

 

 俺がそう言うと、真眼は納得する。

 まあ、それだけじゃないんだけどな。

 あいつがどんな風に生きていたのか気になるからな。

 それよりも、気になる事がある。

 

ヒナタ『そうね。密告があったもの。』

 

 ヒナタはそう言った。

 という事は、ヒナタに俺たちの事を売った輩が居る。

 俺がシズさんを魔物にしたのを知っているのは、ごく限られる。

 可能性としてあるのは、エレン達にクロエ達を始めとする子供達、そして、神楽坂優樹。

 この中で疑わしきは。

 

創世之神『告。その可能性が一番高いのは……………。』

 

 創世之神も、ある人物の事を指摘する。

 そう、最初に会った時から、怪しいと思っていた奴。

 だが、目的はなんだ?

 俺とヒナタを争わせる事に何の意味がある?

 それに、あいつなら、ジャマトとも繋がっていても不思議ではない。

 何を企んでいるのかは知らんが、もし牙を剥いたのなら、俺は容赦なく叩き潰す。

 すると、ガゼル王とリムルが話しかける。

 

リムル「エース、エース!」

ガゼル「エースよ。」

エース「あっ、悪い。考え事をしてた。じゃあ、本題に戻ろう。」

 

 まあ、あいつがジャマトとも繋がっていたのかは、まだ確証がない。

 現状、様子見という事にしておこう。

 俺たちは、テンペストの運命を決める議題を俎上に載せる時が来た。

 すると。

 

???「うわっ!?」

エース達「ん?」

 

 上から何かがぶつかる音がして、上を見ると、天井部分に見覚えのある妖精が居た。

 そう、ラミリスだ。

 

ラミリス「うっ、うう……………。」

リムル「ラミリス?」

エース「あいつ、何しに来たんだ?」

 

 俺たちは、ラミリスを回収する。

 

ラミリス「うぅ……………。」

リムル「一体、どうしたんだ?」

ラミリス「あっ!話は聞かせてもらったわ!この国、テンペストは……………滅亡する!」

エース「なっ……………!?」

リムル達「何だって!?」

 

 ラミリスの言葉に、リムル達は驚く。

 無論、俺も。

 なんだって滅亡する話になるんだ?

 俺はそう思い、困惑する。




今回はここまでです。
今回は、人魔会談の前半です。
ウルティマは、準備中にラーゼンへの尋問を行なっていました。
果たして、ラーゼンはどうなったのか。
それは、想像しただけでも恐ろしい。
ヴェルドラの復活に詰め寄るガゼル王とエラルド。
そりゃあ、無理もないですが。
そんな中、ラミリスがやってくる。
ラミリスの言葉に驚くエース達。
次回は人魔会談の後半です。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
次回の転スラからOPがレナセールセレナーデに変わりそうですね。
開国祭がどんな感じになるのか楽しみです。
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