転生したら白狐だった件   作:仮面大佐

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第61話 中庸道化連

 俺とクレイマンは、対峙する。

 しばらく睨み合っていると、クレイマンが攻撃を仕掛けてくる。

 クレイマンは、ドミニオンレイを使っての遠距離攻撃をしていく。

 俺は、高速で動きながら、ギーツバスターQB9のレールガンモードで、ドミニオンレイやクレイマンに攻撃していく。

 

エース「ハァァァァァ!」

クレイマン「ぐっ!?ハァァァァァ!」

 

 俺がギーツバスターQB9で攻撃すると、クレイマンはドミニオンレイを連結させて、攻撃してくる。

 俺は吹っ飛ばされるが、結界に着地して、そのままクレイマンに向かう。

 その結界の一部が、俺のパワーに耐えきれずに壊れるが、荘厳な鐘の音と共に修復される。

 

ラミリス「えっ!?ギィの結界が!?」

ディーノ「マジかよ………………!?」

フレイ「……………っ!?」

ダグリュール「なんと……………!?」

レオン「っ!」

ロイ「何……………!?」

ギィ「ほう。俺の結界が壊れるとはな。流石は、創世の力だ。」

 

 それを見た魔王達は、驚愕の表情を浮かべる。

 ギィに関しては、感心する表情を浮かべていた。

 そんな風に気付きながらも、俺は戦闘を続けていく。

 

エース「ふっ!ハアッ!」

 

 俺はギーツバスターQB9のレールガンでドミニオンレイに攻撃していく。

 

クレイマン「ちっ!ならば、これならどうだ!」

 

 クレイマンはそう言うと、ドミニオンレイを再び連結させると、鞭状にして、俺に向かって攻撃しようとする。

 それに対して、俺は慌てていなかった。

 

エース「しーっ………………。」

 

 俺は口元に指を当てて、そう言う。

 そして、左手に持っているギーツバスターQB9から音が鳴る。

 

BLADE(ブレード)

 

 その音声が鳴ると、ブレードモードになる。

 

エース「はっ!」

クレイマン「何っ……………!?」

 

 俺はギーツバスターQB9で斬撃すると、その鞭攻撃はあっさりと受け止められ、弾かれる。

 クレイマンが怯む中。

 

エース「ふっ!ハァァァァァ……………!ハァァァァァ!!」

 

 俺はクレイマンに接近して、ギーツバスターQB9でクレイマンに攻撃する。

 クレイマンが空中を飛ぶ中、俺は地面に向かってクレイマンを叩きつけると、ギーツテールIXが光る。

 すると、再び荘厳な鐘の音が鳴り、クレイマンが地面に埋め込まれる。

 

エース「はっ!はっ!ハァァァァァ!」

 

 俺はギーツバスターQB9で斬撃したり、QB9マズルからゼロ距離射撃を行ったりする。

 すると。

 

クレイマン「ぐぉぉぉぉぉ!!」

 

 クレイマンはそう叫ぶと、俺は下がる。

 すると、自力で脱出した。

 ゲイザーに変身しているとはいえ、腐っても魔王という事か。

 俺はクレイマンに近づくと、ある物を取り出しながら、クレイマンに話しかける。

 

エース「なあ、クレイマン。これが何だか分かるか?さっき、俺たちの仲間が送ってくれた記録媒体だよ。お前の城の宝物庫で見つけたみたいだぞ。」

クレイマン「はっ。バカな。私の城だと?城は不死系魔物(アンデッド)どもが守っている。そう易々と忍び込めるものか。」

エース「残念だけど、その不死系魔物(アンデッド)達は、うちの巫女姫(かんなぎ)に降ったぞ。」

クレイマン「つまらんハッタリだな!そうまで言うなら、証拠を見せるが良い!」

 

 俺がそう言うと、クレイマンはそう言う。

 そんなクレイマンに対して、俺はそう言うと、クレイマンはそう叫ぶ。

 よし、言質取ったぞ。

 後悔しても知らねぇぞ。

 

エース「言われなくても見せてやるよ。お前が裏で画策していたところと、戦場の結末をな。」

 

 俺はそう言って、記録媒体を起動する。

 すると。

 

ティア『やっほ〜クレイマン!フォビオを上手く乗せて、計画通り暴風大妖渦(カリュブディス)の依代に仕立てたよ〜!』

クレイマン『これはフレイの弱みを握る際、ティアから受けた報告……………!まさか…………まさか本当に……………!?』

 

 ティアという少女の言葉を聞いたクレイマンは、仮面で表情は見えづらいが、驚愕している事だろう。

 それを見ていたフレイは、目を細めていた。

 すると、別の映像に切り替わる。

 

ヤムザ『っ!?ま、まさか!?や、やめろ!お止め下さい!クレイマン様ぁぁぁぁぁ!!』

 

 その映像は、アルビスが応戦したヤムザというクレイマン軍の指揮官が暴風大妖渦(カリュブディス)に変貌するシーンだった。

 それを見たラミリスとダグリュールは。

 

ラミリス「あれって確か、クレイマンとこの………………中指のなんとか……………。」

ダグリュール(身内を切り捨てたか。)

 

 ラミリスが思い出しながらそう言う中、ダグリュールはそんなふうに反応する。

 映像は、別の物に変わる。

 

フットマン『お遊びはここまでにしましょう。クレイマンの軍勢は壊滅。あの方に残念な報告をしなければなりません。』

 

 映像は、ゲルドとボアに対して、フットマンがそう言うシーンになった。

 それを見たクレイマンは。

 

クレイマン『壊滅だと?フットマンめ、何を言って……………?そんなはず無いでは無いか。圧倒的な戦力差で侵攻したのだぞ?計算に入れていない因子でも無い限り……………。』

 

 クレイマンはそんな風に考えていた。

 それがあったんだよな。

 俺は口を開く。

 

エース「なあ、クレイマン。フットマンとやらが言っていた”あの方”ってのは、誰の事だ?それと、そのヴィジョンドライバーはどこで手に入れた?」

クレイマン「っ!?う……………うおおおおおおお!!」

 

 俺はそう聞くと、クレイマンは俺から少し離れて、黒く光る糸を出してくる。

 それと同時に、バイオメトリクサーに触れる。

 

HACKING(ハッキング) ON(オン) CRACK(クラック) START(スタート)

 

 その音声が鳴ると、ドミニオンレイが俺の周りを囲む。

 ハッキングするつもりか。

 

リムル「エース!」

真眼「エース様…………………!」

シズ「……………っ!」

エース『紫苑に仕掛けたやつか。』

 

 リムルと真眼がそう言う中、俺はそんな風に思う。

 しばらくすると、俺はその糸とドミニオンレイのバリアの光に包まれる。

 すると、クレイマンの声が聞こえてくる。

 

クレイマン「ふっ………………フハハハハハっ!紛い物の映像でハッタリなど、如何にも狐らしい小賢しい手よ!喜ぶが良い!その繭が解けた時、貴様は私の命令に従う事しか出来ぬ操り人形になるのだ!ハハハハハハハっ!!」

 

 クレイマンはそんな風に言う。

 ちょうど良い。

 絶望を味わってもらおう。

 とはいえ、情報を引き出すためにも、やり過ぎない程度に。

 俺がそう思う中、それを見ていたフレイは。

 

フレイ(……………暴風大妖渦(カリュブディス)を利用して、随分とこき使ってくれたものだこと。)

 

 フレイはそんな風に思っていた。

 遡る事数ヶ月前、クレイマンから腕輪を受け取ったフレイ。

 フレイが居る部屋の中に、ミリムがやってくる。

 

ミリム「やぁ、フレイ!今日もいい天気なのだ!」

 

 ミリムはそんな風に言いながらやってくる。

 その腕には、ドラゴナックルが付けられていた。

 それを見て、フレイは口を開く。

 

フレイ「お久しぶりね、ミリム。随分素敵な物付けてるじゃないの。」

ミリム「分かるか!?」

 

 フレイはそう言うと、ミリムはそう反応する。

 それから、テンペストでの出来事を、ミリムは嬉々として語っていった。

 それを見ていて、フレイは微笑んでいた。

 その後、フレイは腕輪をミリムに渡す。

 

ミリム「む?腕輪か。綺麗な宝珠だな。貰っても良いのか?」

フレイ「ええ。親友達からのプレゼントには敵わないかもしれないけれど、私たちもお友達でしょう?」

ミリム「よし!付けてみるのだ!ちょっとこれ持っててくれ。リムルとエースがくれた大事な奴だからな!落としてはダメだぞ!」

フレイ「はいはい。」

 

 ミリムがそう言うと、フレイはそんな風に言う。

 それを聞いたミリムは、ドラゴナックルをフレイに預けて、その腕輪をつける。

 すると。

 

世界の言葉『禁呪法、操魔王支配(デモンマリオネット)が発動。成功しました。』

 

 そんな声が聞こえると、腕輪からエネルギーが出てきて、ミリムを包み込む。

 すると、ミリムの目から光が消える。

 それを見ていたフレイは、口を開く。

 

フレイ「……………終わったわよ。これで良いのかしら?クレイマン……………。」

 

 フレイがそう言うと、近くの柱の影からクレイマンが出てくる。

 

クレイマン「ご苦労様です、フレイ。これで最強の人形が手に入りましたよ。良い様ですねミリム!他人に従わされる気分はどうです!?」

 

 クレイマンはそう言うと、無抵抗のミリムを何度も叩き、足蹴にする。

 それを見ていたフレイは、口を開く。

 

フレイ「……………ねえ、クレイマン。貴方、ミリムには”狂化暴走(スタンピート)”という防衛回路がある事を知っていて?貴方が死ぬのは勝手だけど、巻き添えはごめんだわ。」

クレイマン「………………っ!」

 

 フレイはそんな風に言うと、流石にクレイマンはミリムへの攻撃をやめる。

 そして現在。

 

フレイ(……………随分と不愉快な思いをさせられたけれど、今となってはどうでも良いわ。だって貴方の命、もう長くなさそうだもの。)

 

 フレイはそんな風に思う。

 すると、光の繭とドミニオンレイの結界から、俺はなんとも無い様子で出てくる。

 

クレイマン「なっ!?」

エース「知ってるか?俺に洗脳なんて、効かないんだぜ?はっ!」

 

 クレイマンが驚いている中、俺はそう言うと、ブレードモードのギーツバスターQB9で攻撃する。

 それをまともに受けて、クレイマンが吹っ飛ぶ中、俺はレールガンモードにする。

 

RAILGUN(レールガン)

 

エース「はっ!」

クレイマン「ぐっ……………!?」

 

 レールガンモードのギーツバスターQB9の攻撃を受けたクレイマンが怯む中、俺はギーツバスターQB9を左側のレイズバックルホルダーに装填する中、レイズバックルを操作する。

 

DYNAMITE(ダイナマイト) BOOST(ブースト) TIME(タイム)

 

 その音声が鳴る中、クレイマンはプロビデンスカードを2回スキャンする。

 

SHUT(シャット) DOWN(ダウン)

 

 クレイマンは右腕にエネルギーを溜めていた。

 俺はジャンプすると、再びレイズバックルを操作する。

 

BOOST(ブースト) IX(ナイン) VICTORY(ビクトリー)

 

エース「ハァァァァァ!!」

クレイマン「ハァァァァァ!!」

 

 俺のライダーキックと、クレイマンのライダーパンチがぶつかり合う。

 しばらくは拮抗状態にあったように見えた。

 だが。

 

エース「ハァァァァァ!!」

クレイマン「ぐわぁぁぁぁぁ!?」

 

 俺のキックが競り勝ち、クレイマンはキックを喰らう。

 すると、大爆発が起こる。

 まあ、ある程度は加減しているが。

 黒幕なども知りたいからな。

 クレイマンが吹っ飛ぶ中、ヴィジョンドライバーが落ちたので、俺はそれを拾い上げる。

 そんな中、変身解除して、満身創痍のクレイマンは口を開く。

 

クレイマン「バカな……………!?貴様といい、あの鬼女といい、何故効かぬ!?」

エース「さぁ?お前が弱いだけだろ?」

 

 クレイマンがそう言うと、俺はそう返す。

 紫苑に関しては、復活した際に完全記憶というのを獲得しており、精神攻撃は効かず、俺にも創世之神(ギーツ)がいるからな。

 お前の洗脳が効くわけないだろ。

 すると、クレイマンは口を開く。

 

クレイマン「そんな……………そんな筈はない。太古の魔王ですら……………ミリムすら支配した究極の呪法だぞ!?そ、そうだ!ミリム、何をしているのです!?早くこちらに……………!?」

 

 クレイマンがそう言うと、ミリムに助けを求めようとする。

 だが、ミリムはヴェルドラと戦っていた。

 

クレイマン「な、何だ!?何なのだ!?あの桁外れの力は!!」

リムル「何だ、出てきた所、見てなかったのか。ヴェルドラだよ。言っただろ?友達だって。」

 

 クレイマンがそう叫ぶと、今度はリムルが近づきながら答える。

 ヴェルドラとミリムの戦いは。

 

ヴェルドラ「鉄山靠!」

 

 ヴェルドラとミリムは格闘戦を行なっており、鉄山靠を放ったと思ったら、エネルギーを貯めていく。

 

ヴェルドラ「か〜め〜は〜め〜波ァァ!!」

 

 ヴェルドラは、ミリムに向かってかめはめ波を放つ。

 やめろって。

 多方面から怒られるだろうが。

 すると、クレイマンはフレイに向かって叫ぶ。

 

クレイマン「ふ、フレイ!何をしているのです!?さっさと私に手を貸しなさい!!」

フレイ「あら。悪いわね、クレイマン。この結界は、ギィが認めないと通れないのよ。本当に残念だわ。」

 

 クレイマンがそう叫ぶと、フレイは素っ気なくそんな風に言う。

 完全に小物だな。

 すると、クレイマンが叫ぶ。

 

クレイマン「くっ……………!ミリム、ミリムよ!私の命令に従い、”狂化暴走(スタンピート)”しなさい!この場にいる全員を殺し尽くすのです!!」

リムル「おいおい、とんでもない事を言い出したぞ!?」

エース「………………潮時だな。」

 

 クレイマンがそう叫ぶ中、俺とリムルはそう言う。

 すると。

 

ミリム「………………何でそんな事をする必要があるのだ?」

クレイマン「なっ……………!?」

リムル「ええっ!?」

ミリム「リムルとエース達は友達なのだぞ。」

 

 ミリムはそんな風に言い、それを聞いたクレイマンとリムルは驚く。

 やっぱりな。

 

リムル「えっ!?ミリム!?お前、操られていたんじゃ…………………!?」

ミリム「ふふっ……………!わーっはっはっは!見事に騙されてくれた様だな、リムルよ!」

リムル「さ、最初から支配されていなかったのか!?」

ミリム「うむ!」

 

 リムルとミリムはそんな風に話す。

 それを見ていた他の魔王たちは。

 

ラミリス「えっ!?えええ……………!?」

ダグリュール「何と!」

ディーノ「殴られても反応しなかったじゃん。」

フレイ「ふっ。」

ギィ「ふっ。」

 

 そんな風に反応していた。

 やっぱり、何人かは気づいていたみたいだな。

 まあ、気づいていない奴も居るっぽいけど。

 すると、リムルから思念伝達が来る。

 

リムル『おい、エース!お前は最初から気づいていたのかよ!?』

エース『ああ。ミリムが操られている振りをしているのは、分かってた。』

リムル『だったら何で……………!?』

エース『お前、俺の話を聞こうとしなかったじゃん。』

リムル『ぐっ……………!?』

 

 リムルがそう文句を言う中、俺はそんな風に返す。

 すると、リムルはミリムに聞く。

 

リムル「なんで操られた振りなんてしてたんだよ?」

ミリム「うむ!クレイマンが何か企んでいると思ったのでな。それを探っていたのだ。」

 

 リムルはそう聞くと、ミリムはそう答える。

 すると、クレイマンが口を開く。

 

クレイマン「振り……………!?そんな…………そんな筈はない!支配の宝珠(オーブオブドミネイト)で、私の支配下にあったのは間違いない筈です!」

ミリム「これの事か?呪法が成功したように見せねば、用心深いお前は信用しないだろう?だから、わざと受けたのだ。」

 

 クレイマンがそう言う中、ミリムは二つの腕輪を破壊して、クレイマンに投げつける。

 すると、クレイマンは震えながら言う。

 

クレイマン「ふ、ふざけるな……………!あの方より授かった魔宝道具(アーティファクト)に私の全魔力を注いだ究極の操魔王支配(デモンマリオネット)だぞ?例え意図的であろうと、受けたなら最後、自らの意思を失い…………!?」

ミリム「そうなのか?でも、私を支配するのは無理なのだ。」

 

 クレイマンがそう言う中、ミリムはそう返す。

 やっぱり、黒幕が居たか。

 そいつがヴィジョンドライバーをクレイマンに渡した可能性があるわけだな。

 すると、それを聞いたクレイマンが叫ぶ。

 

クレイマン「では……………では貴女は私を欺く為だけに、カリオンを殺したというのですか!?」

???「おいおい、誰が死んだって?」

 

 クレイマンがそんな風に叫ぶと、そんな声が聞こえてくる。

 その声の主は、フレイの従者の1人だった。

 その男は、ライオンのマスクを外す。

 

カリオン「俺がリムルとエースを唆しただとか、随分面白い事を言ってくれてたじゃねぇか。なあ、クレイマン。」

 

 その正体は、カリオンだった。

 やっぱりな。

 そんな中、リムルは驚いていた。

 気づいていなかったんかい。

 まあ、レオンの方に気を取られていたから、無理もないが。

 

リムル「び、び、獅子王(ビーストマスター)カリオン!無事だったんだな。」

カリオン「無事……………とは言えねえかな。俺の部下達が世話になった。」

エース「気にするな。困った時には力を貸す。それだけだ。」

カリオン「ふっ。」

 

 リムルがそう言うと、カリオンはそう言い、俺はそう言う。

 それを見ていたクレイマンは。

 

クレイマン「そ、そんな……………では、本当に……………?だが、フレイの報告では…………そ、そうか!フレイも!貴様も裏切っていたんだなぁァァァァァ!!」

フレイ「あら?いつから私が貴方の味方だと勘違いしていたの?」

 

 クレイマンがそう叫ぶと、フレイはそんな風に言う。

 フレイを敵に回すと、怖いな。

 それを聞いたクレイマンは。

 

クレイマン「フレイ……………!貴様ァァァァァァ!!」

 

 クレイマンはそう叫びながら、フレイの方へと向かう。

 だが、すぐに地面に叩き落とされる。

 何故なら、ミリムがぶん殴ったからだ。

 

フレイ「ミリムったら。結界があるから大丈夫なのに。」

ミリム「それは分かっているのだ。ギィ、結界を解いてくれ。」

ギィ「ふん。」

 

 フレイとミリムがそう言うと、ギィは指を鳴らして、結界を解除する。

 だが、空間は拡張されたままなので、まだ戦闘があると踏んでいるのだろう。

 すると、フレイはミリムに話しかける。

 

フレイ「貴女なら操られないと信じていたけど、ヒヤヒヤしたわよ。でも、私との約束を守ってくれたわね。感謝するわ。」

ミリム「ワハハッ!友達だからな!当然なのだ!それよりもあれ、ちゃんと大切に持ってきてくれて居るんだろうな?」

フレイ「はいはい。」

 

 フレイがそんな風に話すと、ミリムはそんな風に叫ぶ。

 すると、フレイはドラゴナックルを取り出す。

 

ミリム「そうそう!これなのだ!」

フレイ「でもあなた、演技は全然ダメね。ガッツポーズなんてして、クレイマンに見られていたらどうするつもり?魔力感知で見てたらバレバレよ?」

ミリム「しょうがなかろう?リムルとエースが私の為に怒っているのが分かって、嬉しかったのだ。」

 

 ミリムがフレイからドラゴナックルを受け取っていると、フレイは苦言を呈する。

 確かに、ガッツポーズしてたな。

 ミリムはそんな風に言う。

 そう言ってくれるのは嬉しいな。

 すると。

 

レオン「……………三文芝居だったな。」

ラミリス「うっ!わ、私は気づいていたぞ………………?」

ダグリュール「う、うむ!そんな事だろうと思っていたぞ!」

ディーノ「やっぱ………………そうだよね。」

 

 レオンがそう言うと、ラミリス、ダグリュール、ディーノの3人はそう言う。

 絶対気づいていなかったな。

 すると。

 

ヴェルドラ「我は気づいておったぞ。クワハハハハ!」

 

 ヴェルドラはそんな風にダグリュールの肩に腕を乗せながらそう言う。

 やかましいわ。

 すると、ミリムがやってくる。

 

ミリム「リムル〜!エース〜!私の為に怒ってくれていたのが分かって、嬉しかったのだ!」

リムル「お前な……………。」

エース「でも、無事で良かったよ。」

ミリム「えへへへ……………!」

 

 ミリムがそう言いながらやってくると、俺とリムルはそう言う。

 すると。

 

クレイマン「い、いつからだ……………?いつから、私を欺いていたのだ……………?」

ミリム「うむ、苦労したぞ。お前は用心深いからな。だから私は、すっごく頑張ったのだ!」

 

 クレイマンがそんな風に呻きながら聞くと、ミリムはそう言う。

 確かに、結構頑張ってたよな。

 クレイマンの殴ったのにも怒らなかったしな。

 すると、カリオンが口を開く。

 

カリオン「あー、ところでミリムよ。一つ聞きたいんだが、良いかな?」

ミリム「む?良いぞ。何でも聞くのだ!」

カリオン「じゃあ、遠慮なく。お前さん、操られて無かったんだよな?という事は、ノリノリで俺を甚振ってくれたのかな?あぁん?」

ミリム「ぬうっ!?そっそれはだな…………その…………なんと言うか…………言うか。え〜と……………。」

 

 カリオンはミリムにそう聞くと、ミリムはそう答える。

 すると、カリオンから怒りのオーラが出てきて、ミリムは唖然となる。

 確かに、それは気になる。

 流石に現場に居なかったからな。

 それは分からん。

 ミリムが必死に言い訳を考える中、カリオンは口を開く。

 

カリオン「いやいや良いんだよ?それは俺が弱かっただけの話だからな。だがよ、俺たちの国を吹き飛ばしてくれたのも、全て、貴女の意思って事ですよねぇ………………?」

 

 カリオンは額に青筋を浮かべながらそんな風に言う。

 やれやれ。

 すると、ミリムは開き直ったのか、頬を膨らませながら口を開く。

 

ミリム「む!カリオン!そんな小さな事はどうでも良かろう!」

カリオン「小さな事じゃねぇよ!下手したら俺様も死ぬ所だったし、王都が消えたんだぞ!?」

ミリム「ええい!うるさい!うるさいのだ!あれは演技に熱中………………じゃなくて、クレイマンを騙す為に頑張っただけなのだぞ!なので悪いのはクレイマンなのだ!!」

カリオン「おいおい、クレイマンのせいかよ。……………って、もう良いや。」

 

 ミリムとカリオンがそう言い争いをする中、ミリムはクレイマンになすりつけた。

 それを見て、カリオンが涙を流す中、俺とリムルが話しかける。

 なんか、可哀想だしな。

 

リムル「まあまあ、三獣士や国の皆さんも無事だし、カリオンさんの復讐戦って事で頑張っていたんだしさ。」

エース「まあ、悪い事ばかりじゃ無かったと思うぜ。」

カリオン「おお、リムル、エース……………!すまんな。慰めてくれて。」

 

 俺とリムルがそう言うと、カリオンは涙を拭いながらそう言う。

 まあ、カリオンにとって、今回の一件は、悪い事ばかりではないからな。

 

リムル「だから気にするなって。それに街なら、また作れば良いさ。その為にクレイマンの配下の魔人を労働力として捕えたんだし。」

カリオン「おいおい、マジかよ…………!?」

リムル「俺たちも手伝うさ。前より立派で快適な国に作ろうぜ。」

エース「金銭面については心配するな。クレイマンの宝物庫から、迷惑料と称して、たんまり頂いたからな。」

 

 リムルがそう言うと、カリオンは唖然となる。

 そんなカリオンを見て、俺たちはそう言う。

 そんな中、それを聞いたクレイマンは。

 

クレイマン(捕虜…………。私の…………いやカザリーム様より預かった軍団が。…………私は失敗したのだ。)

 

 クレイマンは朦朧とする意識の中、己が全てを失ったことに気付いたのだった。

 すると、カリオンは手を差し出す。

 

カリオン「助かる!リムル、エース……………いや、リムルさん、エースさん!今後、獣王国はアンタ達の国と永世友好国として、協力を惜しまないと誓うぜ!!」

 

 カリオンはそう言う。

 俺とリムルはカリオンの手を取る。

 すると、ミリムが笑う。

 

ミリム「わーはっはっはっ!良かったな、カリオン!これも全て私のおかげなのだぞ?」

カリオン「お前はもうちょっと反省してもらいたい物だがな………………!!」

ミリム「うっ!ふひゅ〜ふひゅ〜!」

 

 ミリムがそう言うと、カリオンはそう叫び、ミリムは吹けていない口笛を吹く。

 すると、ギィ達がやってくる。

 

ギィ「労働力とはな。魔人を生かすなんて、甘い野郎達だと思ったが、なかなかに面白い事を考える。黒が懐き、紫や残りの2人が興味を示すわけだ。」

 

 ギィはそんな風に言いながらやってくる。

 まあ、ウルティマに関しては、懐かれているのかな。

 すると、フレイが満身創痍で動けないクレイマンに話しかける。

 

フレイ「ねえ、クレイマン。ミリムが我慢していたから邪魔はしなかったけど、少し怒っていたのよ。私も。」

カリオン「弱肉強食がルールとはいえ、お前さんはやりすぎた。俺たちとしても、国を荒らされた恨みは晴らさせてもらうぜ。」

 

 フレイとクレイマンがそんな風に話す。

 そんな中、クレイマンは。

 

クレイマン(……………ああ、ラプラス。君の言う通りだったよ。お前達に信頼され、任された魔王という役目なのに。……………私は失敗したのだ。)

 

 クレイマンはそんな風に思っていた。

 クレイマンは走馬灯として現れたこれまでの記憶を思い返す。

 

ティア『クレイマン。アンタは弱いんだから、無茶したらダメだよ?』

フットマン『そうですよ。ちゃんと私たちを頼る様に。』

 

 フットマンとティアとのやり取りを思い返すと、クレイマンは。

 

クレイマン(ああ、ティア。フットマン。…………私は彼らに近づきたかった。その為には無茶もする。当然だろう?私だって、中庸道化連の一員なのだから。)

 

 クレイマンはそう思う。

 そして、ある出来事を回想する。

 

???『やあ、君がクレイマンだろう?』

クレイマン『馴れ馴れしく私を呼ぶとは、死にたいのでしょうか?』

???『おいおい。そう警戒するなよ。こっちは紹介されて来てるんだからさ。』

クレイマン『紹介?』

ユウキ『魔王カザリームからな。』

 

 クレイマンはある時、背後から声をかけられた。

 クレイマンは警戒しながらそう言う中、その男……………神楽坂優樹(ユウキ・カグラザカ)はそう言う。

 場所を移動して、ユウキの話を聞く。

 

ユウキ『……………て訳でさ。僕はこの世界を手に入れる。それに協力してくれよ。』

クレイマン『ふっ。フハハハハハ!面白い。それは依頼ですか?』

ユウキ『ああ。中庸道化連への依頼さ。』

クレイマン『……………報酬は?』

ユウキ『そうだね……………。魔王カザリームの復活……………なんてのはどうかな?』

クレイマン『ふっ。良いでしょう。』

 

 ユウキとクレイマンはそう話すと、ワイングラスをぶつける。

 ワインを飲むと、ユウキは口を開く。

 

ユウキ『僕たちで世界を手に入れよう。そして、面白おかしく暮らそうぜ!』

 

 ユウキはそんな風に言う。

 すると、クレイマンは決意を固める。

 

クレイマン「(……………そうだ。目標はあの方に出会った時から決まっていた。君たちから信頼されて任された魔王という役目なのに。私は力に拘りすぎた。自分に足りない物を埋めねばならないと思っていた。真なる魔王に覚醒しなくても良い。今だけで良い。ラプラス、フットマン、ティア、カザリーム様…………!)私に力を寄越せぇぇぇぇ!!」

エース「っ!?」

 

 クレイマンはそんな風に思うと同時に叫ぶ。

 すると。

 

世界の言葉『確認しました。これまで集めた魂を魔素に変換……………成功しました。肉体を分解。再構築を開始します。』

クレイマン「天は!まだ私を見離していなかった!!」

エース「離れろ!」

 

 世界の言葉が聞こえて来て、クレイマンはそう叫ぶと、オーラを出す。

 俺たちが離れると、切断された筈の背中から生えた腕が再構築されていた。

 遂に来たか。

 すると。

 

紫苑「リムル様、エース様。」

真眼「これは……………!?」

リムル「心配ない。予定通りだよ。』

エース「どうやら覚醒したらしいな。本物の魔王に。」

シズ「えっ……………!?」

 

 紫苑と真眼がそう聞く中、俺とリムルはそう言う。

 いよいよ、クレイマンとの決着の時だ。




今回はここまでです。
今回は、クレイマンが覚醒するまでです。
クレイマンのスエルゲイザーとの戦闘は、ギーツIXの初戦闘と、最終回の物を参考にしました。
そして、クレイマンが覚醒する。
クレイマンの運命が決まります。
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