トワさんの容体が快方に向かい、湖も浄化されて、ラージャはいい感じになっていた。
だが、それを快く思わない存在がいた。
???「こ、これはいかにした事か…………!?ジュラの森の開墾!?」
ラージャの人たちによって、ジュラの森が開墾されているのを見て、とある男はそう叫ぶ。
その男は、ラージャへと赴き、湖を見る。
以前に見た時は瘴気が出ていたのに、今は綺麗だった。
???「くっ……………!湖が浄化されている!?」
その男は、いつの間にか浄化されていたことに驚いていた。
???「どういう事だ?どういう事だ?訳がわからない…………!?」
トワ「ご苦労様です。皆様。」
鉱夫「トワ様こそ、ご機嫌麗しく。」
鉱夫「安心しました。」
トワ「フフッ。」
その男が頭を抱えながら歩いていると、そんな話し声が聞こえてきたので、その方を向く。
そこには、病弱だったはずのトワさんがいた。
???「女王が元気になってる!?』
モブジ「おや、これはこれはラキュア殿。」
その男がそんな風に叫ぶと、後ろからそんな風に声をかけられる。
ラキュアと呼ばれた男は、顔を青ざめながら振り返ると、そこにはモブジが居た。
ラキュアはモブジに話しかける。
ラキュア「モブジ様!ご無沙汰しております!また色々な品を集めてまいりました。」
モブジ「それはそれは。ささ、旅の疲れを癒やされるがよかろう。」
ラキュア「はは…………その……………何だか、雰囲気が変わりましたね……………。」
モブジ「ははは。この十日ほど、色々あってな。その話は夜にでもゆっくりと。では、後ほど。」
ラキュアは帽子を脱ぐと、それを手に置き、にぎにぎさせながらそう言う。
モブジがそう言うと、ラキュアは少し困惑気味にそう聞く。
モブジはそう言って、どこかへと向かう。
それを聞いたラキュアは。
ラキュア『最悪だ……………!一体、何があったと言うのか……………!?』
ラキュアはそんな風に思っていた。
その後、十日ほどに起こった事をラキュアは聞いた。
それを聞いたラキュアは。
ラキュア「くっ……………!なんという事だ……………!!
ラキュアは苛立ち気味に貧乏ゆすりをしながらそう言う。
そんな風に叫ぶと、机を思い切り叩く。
すると、ある箱から宝珠が出てくる。
それを見たラキュアは。
ラキュア「そう……………!必要なのは、混沌と悲劇……………!!」
ラキュアは何かを思いついたかの様な表情を浮かべる。
一体、ラキュアは何を企んでいるのか。
その頃、テンペストでの俺たちの庵では。
リムル「お前さ……………いちいち帰ってこなくても、思念伝達で報告してくれて良いんだぞ?」
紫苑「そうですよ、第二秘書。」
ディアブロ「何をおっしゃいますか、リムル様。このディアブロ、おそばに駆けつける事など、手間でも何でもございません。」
リムル「ハァ……………。」
リムルがそう言うと、紫苑はそう言う。
ディアブロは現在、ファルムスの国落としに参加しているのにも関わらず、ここに居たのだ。
ちなみに、俺もいるが、真眼は紅丸と共にどこかへと出掛けていた。
リムルがため息を吐くと。
ウルティマ「それで、僕にはどういった用かな?エース様。」
エース「ああ。ウルティマに聞きたいのは、この魔法陣だ。」
ウルティマ「魔法陣?」
ウルティマはそんな風に言う。
俺はそう言うと、スパイダーフォンの映像を映しだす。
ウルティマ「これって……………。」
エース「何か知ってるのなら、話して欲しいんだ。」
ウルティマはその魔法陣を見て、反応した。
やっぱりな。
俺がそう言うと、ウルティマは何かを呟く。
ウルティマ「あの魔法陣って、ルミナスへの嫌がらせに作った物だよね……………。ヴェイロン、ゾンダ。」
「「はっ。」」
ウルティマ「ちょっと気になる事があるから、調べてきて。」
「「はっ!」」
ウルティマはそんな風に呟くと、ヴェイロンとゾンダの2人を呼び出した。
その2人は、ウルティマの側近であり、俺が名付けを行った。
ウルティマがそう命じると、その2人はどこかへといく。
俺は口を開いた。
もしかしたら、ラージャ小亜国と何かしらの関係があるかもしれないと思って。
エース「ラージャ小亜国と何か関係があるんだな。話してくれ。」
ウルティマ「ええっと……………うん。話すよ。」
俺がそう聞くと、ウルティマは視線を逸らして、苦笑すると口を開く。
その頃、
同胞達が眠っている丘に居て、ヒイロは仲間の武者鎧や刀を地面に刺す。
ヒイロ「里を飛び出して、随分経っちまった…………。ようやくお前達と、ここに帰ってこれたな。」
ヒイロはそう言うと、酒を開けて、目の前に刺さっている刀に酒をかける。
ヒイロ「お前達のおかげで、俺は無事にここに居る。それに…………若様達も生きてらっしゃった。」
ヒイロはそんな風に言う。
すると、空を見上げて口を開く。
ヒイロ「……………俺たちが稼いで楽にしてやろう。美味い物を食わせてやろうって…………息巻いていたもんだよな。お前達……………皆、居なくなっちまった。皆……………すまない。俺が、俺がもっと……………。」
ヒイロはそんな風に呟いた。
ヒイロは、俺から真相を聞いていたのだ。
それが、ボアの……………魔王ゲルドの決意だったのだ。
例え、多くの罪を背負うことになっても、死にゆく同胞達……………未来ある子供達を守る為に。
それを聞いて、ヒイロは思うところがあったようだ。
すると、紅丸と真眼の2人が来た。
紅丸「……………兄者が来ていると、リムル様とエース様から聞いた。」
真眼「失礼します。」
紅丸と真眼がそう言うと、手を合わせて祈る。
すると、ヒイロは立ち上がり、口を開く。
ヒイロ「…………俺が、もっと強ければ、守れた。」
真眼「……………はい。」
ヒイロ「もっと……………上手く皆を引っ張っていければ……………!」
紅丸「そうだな。」
ヒイロ「守られたのは俺だった。全てを託し、俺を生かしてくれた。この命…………この身が滅びようとも、今度こそ俺が……………俺が仲間を守り抜いてみせる!」
ヒイロの後悔の念に対して、真眼と紅丸はそう言う。
ヒイロの後悔が、伝わってきたからだ。
ヒイロが決意を込めてそう言うと、紅丸と真眼が口を開く。
紅丸「……………兄者。兄者のそういう一本気な所、嫌いじゃないぜ。」
真眼「でも、兄者は1人じゃない。俺たちやエース様とリムル様もいる事を、忘れないで欲しい。」
ヒイロ「ああ。」
紅丸と真眼はそう言いながら、それぞれの刀をヒイロに見せる。
それに対して、ヒイロも誓いを行うかのように刀を出して、そう言う。
すると、ドラゴンが飛んできて、その上に乗っていたフジが口を開く。
フジ「隊長!大変です!トワ様が!」
ヒイロ「っ!?」
フジの言葉を聞いたヒイロは、驚愕の表情を浮かべる。
その頃、俺たちは。
エース「……………つまり、コリウス王国で行っていたゲームとやらを、ラージャ小亜国でも行ってたって事か?」
ウルティマ「う、うん……………。」
俺がそう聞くと、ウルティマはそんな風に答える。
話を要約すると、こうだ。
つまり、ラージャ小亜国でも、コリウス王国で行っていた事をやっていたのだ。
対象が、コリウス王国だとゼノビア姫、ラージャ小亜国だとトワさんだ。
かつて、ラージャ小亜国の初代女王に接触して、あるゲームを持ちかけた。
それは、『ティアラに宿る力を使って国を豊かにできるが、子孫共々そのティアラの魔力に魂が負けたらその体を自身が頂く』という物だった。
なんて悪趣味なゲームなんだ。
まあ、それに関してはもう過ぎた事だ。
そのティアラは、呪毒を流し込むのだが、それを使う事で、依代として最高の体にするつもりだったらしい。
だが、女王は高潔な魂を宿しており、必要以上にティアラに頼ることはなかった。
それは、ラージャがどんな戦乱に巻き込まれていこうとも、歴代の女王は全員人格者であった為、必要以上にティアラを頼らないというのは変わらなかった。
ウルティマとしても、ゲームの敗北を認め、諦めるつもりもあったらしい。
俺は気になって、ウルティマに聞く。
エース「だったらさ、なんでトワさんにティアラを無理矢理使わせる様な状況に追い込んだんだ?」
ウルティマ「っ!?そ、そんな筈は…………!?」
俺はそう聞く。
ルールを聞く限り、女王自らの意思で、ティアラを使わせる事に意味があるという感じがした。
だが、湖に流れ込んだ毒といい、無理矢理使わせる様にも見えるのだ。
ウルティマが動揺していて、俺がそれを見ていると、トレイニーさんが現れる。
トレイニーさんは、トワさんが倒れた事を伝えにきたのだ。
リムル「倒れた!?」
トレイニー「湖が急に瘴気を発するほどに毒されて、民を救う為に、ティアラの魔力を使ったそうです。」
エース「そんな急に変貌することがあるのか?毒を出してた魔法陣も除去した筈だ。」
創世之神『是。個体名リムル=テンペストによって完璧に排除され、溶け込んでいた毒も浄化されている。』
リムルがそう聞くと、トレイニーさんはそう言う。
俺がそう言うと、創世之神はそう言う。
ウルティマ「まさか…………!?」
ディアブロ「おや?心当たりがありそうですねぇ……………!」
リムル「ディアブロ。それ以上言うんだったら、ファルムス王国の国取りが終わるまで、思念伝達での報告しか受け付けないぞ。」
ディアブロ「そんな!?…………分かりました。」
ウルティマが苦虫を噛み潰したかの様な表情を浮かべると、ディアブロはニヤニヤしながら話しかける。
リムルが釘を刺すと、すぐに大人しくなったが。
その頃、ヒイロ達の方は。
フジ「それでまた、呪いが全身に広がって………リムル様とエース様に頂いた蜂蜜で、体はなんとか持っていますが……………ただ、それとは別に……………!」
ヒイロ「何だ?」
フジ「隣国の軍隊が動き出したという情報が入って、もう皆パニックで!」
フジはそんな風に報告する。
隣国の軍隊が動き出して、ラージャ小亜国はパニックになっていた。
ヒイロが紅丸達の方を見ると、2人も頷く。
その頃、俺たちの方は。
リムル「う〜ん……………。」
紫苑「リムル様?エース様?ラージャに急ぐのでは?」
エース「そうなんだろうが……………浄化したと思ったらまた毒が出てきて、トワさんが倒れた途端に、動き出す隣国……………。」
ディアブロ「偶然にしては、出来過ぎていると?」
リムル「ああ。」
紫苑「わ、私も今、そう言おうと思っていたんですよ!」
リムルが唸り声を出して、紫苑がそう聞くと、俺はそう言う。
あまりにも出来過ぎているからな。
ディアブロの言葉に、紫苑がそう言うと、リムルは口を開く。
リムル「トワさんは酷く生命力を消耗していた。あのチクアンという医者、本当に今まで治療していたのか?」
エース「引っ掛かることが多いな。」
リムル「蒼影!」
俺とリムルはそう話す。
多分、チクアンはコリウス王国に居たグスタフと似た存在だろうな。
すると、リムルが口を開く。
リムル「蒼影!」
蒼影「ここに。」
エース「ラージャを何で狙うのか、探ってくれ。」
蒼影「早急に。行くぞ。」
蒼華「はい!」
蒼月「はっ!」
リムルが呼ぶと、蒼影達が現れる。
俺はそう指示を出すと、蒼影達は情報収集の為に動き出した。
リムル「紫苑、皆を集めてくれ。」
リムルはそう言う。
俺も動こうとすると。
ウルティマ「エース様!あの……………。」
エース「そうだな。今はとにかく、ヴェイロンとゾンダの2人が戻ってきてから、判断する。待っててくれ。」
ウルティマ「はい……………。」
ウルティマがそう話しかけてくる。
ウルティマの配下が関係しているのは確かだが、確定した情報を得てから、どう動かすのかを決める必要がある。
その為、待っている様に言っておく。
俺が出ていくと。
ウルティマ「……………ラキュアの奴…………!」
ウルティマは苦々しげにそう言う。
その頃、ラージャでは。
隊長「迎撃体制に入れ!」
兵士達「はっ!」
隊長の指示のもと、ラージャ小亜国の防衛の為に動き出していた。
すると、トワさんの部屋から、チクアンとモブジと大臣が出てくる。
モブジ「チクアン殿…………。」
チクアン「今の状態では、ここから動く事は難しいじゃろう。戦火を避けて逃げ続ける前に、体が持つまい……………。」
モブジ「何と……………!?」
モブジがそう聞くと、チクアンはそんな風に答える。
今のトワさんの状態では、逃げ続けるのは困難だからだ。
その頃、トワさんの部屋には、ヒイロの姿があった。
トワ「ごめんなさい……………ヒイロ…………あなたの…………仲間達を救えなくて…………。」
ヒイロ「トワ様……………!謝ることなど、何も…………!」
トワ「あなたは……………あなたのしたい様にして……………良いのですよ……………。」
ヒイロ「何をおっしゃって…………!?」
トワ「ごめん…………なさい…………ヒイロ……………。」
トワさんはそんな風に謝る。
ヒイロはそう言うが、トワさんはうなされながら、眠りについた。
それを見ていたヒイロは。
ヒイロ『謝る必要なんかねぇだろうが…………。何で……………あなたが苦しまなきゃならねえんだ…………。』
ヒイロは、そんな風に思っていた。
こんな時に何も出来ない自分を恥じて。
その頃、
ゾンダ「お嬢様、お待たせしました。」
ウルティマ「で、何があったの?」
ヴェイロン「はっ。ラキュアめが、勝手な振る舞いを。ラージャが隣国より攻撃を受けようとしております。」
ウルティマ「……………で?」
ヴェイロン「ラキュアが偽の情報で煽った様です。女王の体にも、呪毒以外に手を加えていたとか。」
ヴェイロンとゾンダの2人が戻ってくると、ウルティマは不機嫌気味にそう言う。
ラキュアが勝手に動いた事を聞いたのだ。
それを聞いたウルティマは。
ウルティマ「……………本当に興醒めだよ。余計な事をして……………!」
ウルティマは、そのラキュアに怒りを向けていた。
その心は。
ウルティマ『……………エース様に対する印象が悪くなったじゃん。どうしてくれようか……………!』
俺のウルティマに対する印象が悪くなってしまったと見て、その屈辱を晴らそうとしていた。
その頃、俺たちは。
リムル「…………というわけで、裏で糸を引いているのが何者なのかは分からないし、戦いになるかもしれない。」
エース「だが、俺たちはトワさんを信用して、ラージャに着く。皆の力を貸して欲しい。」
紅丸「異論はありませんよ。」
朱菜「それに、兄様も居ます。私達も、エース様とリムル様にお力添えをお願いしたいです。」
リムル「では早速、準備にかかってくれ。」
一同「はっ!」
俺とリムルがそう言うと、紅丸と朱菜はそう言う。
異論はないか。
リムルの言葉と共に、皆が準備に取り掛かる。
俺とリムルは、ヴェルドラの元に向かう。
リムル「ヴェルドラ!」
ヴェルドラ「どうせ、我は留守番なのだろう?」
エース「
リムルがそう言うと、ヴェルドラは予期していたかの様にそう言う。
ヴェルドラなら、守りを任せる事が出来るからな。
ヴェルドラ「ふふふっ…………!やはりな。大船に乗ったつもりで我に任せておくが良い!クワ〜ハッハッハッハッ!」
エース「……………不安だ。」
ヴェルドラはそう言いながら立ち上がると、笑いながら去っていく。
俺はそう呟いた。
やらかさないよな?
すると、ウルティマがやってくる。
ウルティマ「エース様。」
エース「うん?」
ウルティマ「……………ヴェイロンとゾンダが戻ってきて、分かった事があるの。」
エース「聞かせてくれ。」
ウルティマがやってきて、そんな風に言う。
俺はそう聞く。
どうやら、ラキュアというウルティマの配下が、こんな状況になる様に誘導した黒幕で、チクアンもグルらしい。
エース「なるほどな……………。」
リムル「そのラキュアって奴が黒幕か。」
俺とリムルはそう話す。
さてと……………そうだな。
エース「……………ウルティマ。お前には、ラキュアの始末、他の配下への情報の徹底、ラージャでの行いのアフターサービスを行え。」
ウルティマ「……………え?良いの?僕をクビにしたりするんじゃなくて?」
エース「誰もそんな事言ってないだろ?自分のミスは、自分で挽回しないとな。」
俺はそう命じる。
ウルティマが鳩が豆鉄砲を食ったような表情をする中、俺はそう言う。
原初の悪魔を放置するのは危険だからな。
それに、ウルティマも何だかんだで頑張ってるわけだし。
それを聞いたウルティマは。
ウルティマ「うん!任せてよ!さて、どうしてくれようか……………!」
エース「とにかく、俺とリムルがラキュアを誘き寄せるから、ウルティマには、始末をするかどうかを任せる。」
リムル「俺も!?」
エース「コリウス王国の一件。」
リムル「うっ!?……………分かったよ。それに、俺もラキュアって奴は許せないからな。」
ウルティマはそう言い、すぐに優しさが微塵もない笑みを浮かべた。
リムルが文句を言いかけたが、コリウス王国の一件では、お前が俺を巻き込んだからな。
これでおあいこだ。
そうして、俺たちは準備を進めていく。
その夜、ヒイロは廊下を歩いていた。
ヒイロ『…………あのリムル殿とエース殿が手を尽くしてもなお、例の毒は湧いてくる。そして、その度にトワ様はティアラの力を使ってしまう。どうすれば断ち切れる…………!?』
ヒイロはそんな風に考えていた。
どうすれば、トワさんを救えるのかを。
すると、ヒイロに話しかけてくる人物がいた。
ラキュア「ヒイロ様。」
ヒイロ「……………何か用か?ラキュア。」
話しかけてきたのは、ラキュアだった。
ヒイロがそう聞くと、ラキュアは口を開く。
ラキュア「内密な話がありまして。女王陛下をお救いする事が出来るかもしれない…………という話なのですが。」
ヒイロ「っ!?どういう事だ?聞かせろ。」
ラキュアはそう言うと、ヒイロはすぐに反応した。
2人は場所を移して、どこかの倉庫へと入る。
ラキュア「秘術があるのです。魂を別の体に移す……………つまり、体を乗り換えるという秘術が。」
ヒイロ「…………まさか、そんな事が?」
ラキュア「疑われるのも仕方ありません。しかし、あるのですよ!」
ヒイロ「っ!」
ラキュアは、体を乗り換える秘術があると話した。
ヒイロが半信半疑の反応をすると、ラキュアはそう言う。
ラキュアの言葉にヒイロが驚く中、ラキュアは口を開く。
ラキュア「もちろん、無条件で執り行える物ではありません。相性という物があるようでして……………ですが、女王様とヒイロ様の様に、名付けによって魂が結びついたお二人であれば、上手くいくのではないでしょうか?」
ヒイロ「本当か!?」
ラキュアはそう話していく。
ヒイロに顔を見られない様に顔を背ける中、ニヤリと笑う。
ヒイロがそう聞くと、ラキュアは口を開く。
ラキュア「ええ、ええ。ただし!ただしですよ……………もし女王陛下の魂をヒイロ様に移すとなると、ヒイロ様の魂は行き場をなくし、失われる事になります。その覚悟がおありならば……………としか、私には申し上げる事が出来ません。」
ラキュアはそう言う。
つまり、ヒイロの死と同義だったのだ。
ヒイロは自分の胸に手を当てると、口を開く。
ヒイロ「俺の体……………救ってもらったこの命を……………トワ様に渡せるという事か?」
ラキュア「うんうん!」
ヒイロ「そうか……………ならば、俺のやるべき事は決まった!」
ヒイロがそう聞くと、ラキュアはそう頷く。
すると、ヒイロは覚悟が決まった表情でそう言う。
ラキュア「ああ…………!?ま、まさか…………!?」
ヒイロ「この命、トワ様に返そう!すぐに取り掛かってくれ!」
ラキュア「はっ…………!ご自分を犠牲に、その美しき心……………!このラキュア、感服いたしました!」
ヒイロがそう言うと、ラキュアはそんな風に大仰に言う。
ヒイロは気づいていなかった。
ラキュアの真意に。
その後、トワさんを移した後、ラキュアはある箱を開ける。
その中には、宝珠が入っていた。
ヒイロ「それは?」
ラキュア「紫縛の宝珠…………カースオーブと呼ばれております。」
ヒイロ「
ヒイロがそう聞くと、ラキュアはそう説明する。
ヒイロが首を傾げる中、ラキュアは
ラキュア「力の秘宝とでも申しましょうか。体を頑強に作り変えると言われておりましてな。西の果てで仕入れたとても高価な代物なのですが…………魂を移す儀式を確実な物にする為、ヒイロ様に服用していただきたく存じます。」
ヒイロ「分かった。」
ラキュア「うん。」
ラキュアがそんな風に説明をしていく。
それを聞いたヒイロは、何の躊躇いもなく、それを飲み込む。
すると、ヒイロから紫色のオーラが出てくる。
そのオーラが消えると、ヒイロは口を開く。
ヒイロ「……………妙な気分だ。」
ラキュア「オーブの力が体に馴染むまでの辛抱です。それでは、邪魔の入らないところへ参りましょう。」
ヒイロがそう呟くと、ラキュアはそう言う。
ヒイロがトワさんをお姫様抱っこで連れて行き、ラキュアが先導する。
ヒイロがトワさんを見つめる中、ラキュアは邪悪な笑みを浮かべた。
ラキュアの企みが加速していくのだった。
今回はここまでです。
遂に、ラキュアが動き出す。
だが、その行動はウルティマの意に反しており、破滅へのカウントダウンとも言える。
ウルティマとしては、エースに対する自分の印象が悪くなったと感じて、始末する事を決めた。
次回は、ラキュアと対峙します。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
転スラの漫画の最新話が来ましたが、グレンダはポイントで満喫していましたね。
優樹がマリアベルに操られている事が発覚する。
そして、リムルはミリムやカザリームと共に、ジスターヴの遺跡調査へと赴く。
そこで、リベンジのエヴァが逆輸入されましたね。
その頃、マリアベルは何かを企んでいる模様。
リムルとミリムを共に消すつもりらしいですが、ミリムに返す物を利用しようとしているらしい。
それは、一体。
ただ、かなり危険な事には変わりありませんが。
漫画もどうなっていくのか、楽しみです。