御三家に生まれたので生存戦略を遂行する   作:超甘味

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妄想と捏造の産物とご理解ください〜
ではいってらっしゃいませ。
誤字報告超助かる。みんなありがとね!


俺、フィジカルゴリラに怒られた。

 

 

 フィジカルゴリラ。またの名を禪院甚爾。

 呪力・術式を持ち得ない代わりに脅威の身体能力と五感を持つゴリラ。まぁ、そのまんまだよね。

 

 

 どうも、ゴリラの飼い主、禪院征哉だよ。モブクンって呼んでくれ。

 今日は甚爾が久々に帰省してきたので稽古をつけてもらってる。ただいま甚爾は高専4年生!実習という名のコキ使われの時期だね。

 

 

「ヴ……ェ、吐き、そ、オ''ェ……」

「お前、弱くなってねぇか?」

「バカ言え!とーじが、ウェ……バケモンにウッ、なったんだよ!!」

「……そうか?確かに前よりイイ感じだな」

「…………ウェ………ゴリラだ」

「あ''?」

 

 

 ダメだこれ、しばらく対甚爾で稽古してなかったから実力差が開いてる。いや、そもそもゴリラと並ぼうって考えが烏滸がましいか。体術は学びたいが筋肉ゴリラにはなりたくない。

 

 

「体術サボってんのか?」

「ゲホッ………まさか、俺じゃなくて指南役がね」

「あー、なるほどな。想像つくわ」

 

 

 親父に教わらないのかって?それが出来たら良かったんだけど、クソ親父は俺と直哉の術式を交互で見てるから時間が無いんだよね。俺が体術してる時は直哉が術式、そしてその反対を繰り返してるから。

 

 

 体術の稽古に関しては言わずもがな、指南役がクソ(直哉には比較的まとも)なので使い物にならない。チェンジだチェンジ!レッドカードだ退場しろ!!!

 

 

「仕方ねぇな、俺がちょくちょく顔出してやるよ」

「え、いいの?この家嫌いだろ?」

 

 

 甚爾を高専にぶち込んだのは色々と理由がある。

 一つ、単純に宝の持ち腐れ。甚爾はこんなところ(禪院家)で腐っていい存在じゃない。ゴリラを保護しよう!動物保護法仕事しような!

 

 

 二つ、お家改革真っ最中だと猿扱いの甚爾は肩身が狭い。俺が拾うまで(原作含め)苦労してきたんだ、いい加減幸せになれよってことで禪院から遠ざけた。

 

 

 三つ、戦術を習って育てた方がより良いゴリラになるのでは?との思考。これは俺の私利私欲丸出しの理由だね。我流と本流を合わせた戦いで原作よりバケモンになるのか……って思うけど楽しみな自分もいる。やっぱりアッチ側の名は伊達じゃない。

 

 

「おめぇら兄弟が頑張ってるって聞くぜ?頼むから息がしやすい家に更生させてくれよ」

「はっ、言われなくともそうするさ。今のままじゃ空気も不味いしね」

「家のヤツらも災難だな、強ぇガキ二人も敵にしてよ」

 

 

 同情するつもりは無いけど可哀想だなって思うよね。お前らの言いなりにはならねぇから、せいぜいハンカチ持って歯食いしばってな!!

 

 

「術式の方はご当主サマに見てもらってんだろ?どんな感じだよ」

「順調に伸びてるよ。ゴリラ戦法も様になってきてるし」

「その名前どうにかならねぇのかよ……」

「無理だね」

 

 

 ゴリラ戦法ってなんか語呂がよくて言いやすいし、案外気に入ってる。あ、そうだ。

 

 

「ねぇ、ちょっと付き合って欲しいんだけど」

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

「これ、狼か?」

「うん。見えるの?」

「感じるだけだが……ほぼ見えてるのと同じだな」

「あ、そう」

 

 

 甚爾を目の前にして俺は白黒の1匹の狼を顕現させた。俺が手塩に掛けて()()()()()()()式神の一体である。

 

 

「デケェな、1メートルはあるんじゃねぇの?」

「サイズは変更可能だよ。デフォルトがそれなだけ」

「マジかよ…………」

 

 

 俺の経験談から言うと式神って作ろうと思えばすぐ作れる代物だった。

 初めて作る時はなかなか出来なくて(半年くらい)苦労したけど、1回感覚を掴めば案外いけた。もちろんイメージと技術力次第ではある。

 

 

 ここで問題だ。パパっと作った式神が頑丈で強力かって言われたらどう答える?俺は首を傾げた。それが答えだった。

 

 

「この狼は殺傷能力が高い。爪と牙あと瞬発力と機動力が武器だ。概念の相殺を付与して耐久面も優秀」

「ヒュゥ〜、すげぇ式神じゃねぇか」

 

 

 そこで考えた、強力で頑丈な式神を作るにはどうしたらいいか。

 三日三晩じゃ足りない、もっと時間をかけて性能の上書きをしなきゃいけない。

 そうして完成したのが式神の【幻狼(げんろう)

 

 

「他の式神もそれぞれ役割がある。みんな違う性能効果を持つからちょー大変だった」

「この一体でも十分強ぇのに?まだあんのかよ」

「モチのロン!十種みたいに10体を目安にね」

「お前それで呪力足りんのかよ。維持だけでも呪力は消費すんだろ?」

「へぇ?なんでそう思う?」

 

 

 ゴリラはゴリラでも頭が回るゴリラだったか。高専通わせて良かったと嬉しくなる反面、敵に回したら厄介だなと思った。こいつと戦いたくはない!

 

 

「お前が言ったんだろ。『十種影法術』の式神は元から備わってるヤツってよ。つまり影とは別物で維持するのに呪力コストがかからねぇ」

「うん。『十種影法術』も術式発動の際には必要かもしれないけど、式神が持ってる呪力を除けばコスパはいいなって思ってる」

「そんでお前の『幻影法術』。びっくりなことにただの影から式神を作りやがった。影は操れるが式神は操れねぇのがお前だ。それなのに式神がお前の支配下にあるってのは影と式神を同じに見てるからだろ?」

 

 

 ……うせやん、ドンピシャです。立派なゴリラになって帰ってきちゃって!!俺感激!!完璧な回答に花丸120点あげちゃうわ。

 

 

「ふふ、大正解。甚爾の予想通り区別してないからこそ式神を操れる。式神=影って思ってるから、結局俺は影を操ってることになるね。ちょっと強引だけどちゃんと成り立ってる」

「……あぁ、強引だ。強引すぎる。おめェ、影と式神の区別をしてねぇつったな?じゃあ影の中に仕舞ってる状態の式神はどうやって維持してんだ?」

「は?…なんで怒ってんの?」

 

 

 何故か急に機嫌が降下した。え、何、なんなの。今ので怒る点あった?

 顔面がヤクザのソレだよ。怖すぎ。

 

 

「ただの影と式神を成り立たせる影、それを区別するのに呪力使ってるんだろ。手間かけた式神がただの影に戻っちまったら本末転倒だもんなァ?ってことはおめェ、ずっと術式展開してんじゃねぇの?あ''??」

「…………………おっと。(これはまずい)」

「式神を作り始めた5歳からずっと、食ってる時も寝てる時も、………ずっと発動させてんだろ?なんか言えよ。えェ?」

 

 

 うーん、バレちゃったか。悟の六眼レベルがないと気が付かないと思ってたんだけどなぁ。恐れ多い……学があるゴリラってやばいね。

 

 

「術師の呪力が枯渇した場合、最悪は死ぬ。その危険性に加えて常時術式を展開?頭おかしいんじゃねェの?」

「………これ以外に式神を維持する方法が思いつかなかったんだ」

「は?そんなんでこれからどうすんだよ。今は問題なくても後々引きずるぞ」

 

 

 確かにそう。俺の式神はこの狼一体じゃない。何体も作って維持してるから、もう既に呪力回復量が消費の分量に追いついてない。

 『十種影法術』が式神専攻のコスパ最高の術式なら『幻影法術』は式神には超絶不向きと言っていいだろう。

 

 

 例えるなら、コンクリートで整えられた形に水を掛けても何ともないのが前者で、水の形を整える為にコンクリートで型を作ってるのが俺だ。

 ただし、そのコンクリートは補強し続けないといけない。無理やりすぎて向いてないどころじゃねぇよ。

 

 

 それと甚爾は知らないが、俺は式神を常に最高なコンディションにする為に維持とは別に定期的に呪力を供給している。

 かれこれ5、6年は呪力供給を続けているので式神がどんどん強力になる一方、俺の呪力残量は右肩下がりだ。

 

 

 呪力供給で日々成長する式神、だから俺は()()()()()()()って言い回しをしている。

 いや〜随分と無理があるよね。自分でも無理してるって自覚はある。命大事に!って言ってる割にはやってる事無謀すぎね?って話。マジそれな?

 

 

 でも、その無理を続けるための(すべ)があるのです。俺はちくわならぬ、術式の中身を見てしまった!

 

 

「拡張術式の話をしよう。影での『呪力吸収』が【術式順転】、影での『呪力放出』が【術式反転】だと仮定する」

 

 

 そもそも『幻影法術』……純粋な影を操る術式に順転と反転がある事もびっくりだが、まぁ、拡張術式だからそういう事もあるか。

 んで、その(すべ)っていうのが今言った【順転】と【反転】、()()()

 

 

「俺は、【順転】で吸い取った呪力を俺自身の呪力に変換してる」

「………はぁ…?」

「影から呪力を放出する『呪力放出』。【反転】であるこれを、俺はまだ扱えない。だから順転と反転の間を作った」

 

 

 【術式順転】は影で呪力を吸収する(奪う)

 【術式反転】は影で呪力を放出する(与える)

 ……なら、その中間はなんだ?

 

 

「『吸い取った呪力を己が呪力へ変換する』。他から奪いとりはするが、他に与えることは無く自己完結で終わる【間転】、それを使って足りない呪力を補ってる」

「………ちっ、先に言えよ。心配して損したじゃねぇか!」

「あぁ、心配してたから怒ってたの?顔がめっちゃ怖かった。(あれは人をコロコロした顔だった)」

 

 

 つまり、術式反転をしなくても順転と間転で俺の呪力は満たされるし、式神の維持・強化も行えるってこと。

 【間転】を生み出すのはそりゃクソほど大変だったけど【反転】よりは10倍くらいは楽だと思う。そう思わないと俺の頑張りが報われない……。

 

 

 式神維持のために術式を展開しながら間転も発動させる。

 呪力消費が半端無いし、術式の要である前頭前野が絶大なダメージを負うが、そこは呪力回復と呪力強化でどうにかしてる。今のところこれで運用してて問題ないので実行中。

 

 

 まぁ、最終的にはヤバいデメリットをヤバいメリットで覆してる感じで完結した。イイとこどっこいなのでホクホクである。

 だけど脳の方のダメージは補いきれないし蓄積し続けてる。将来的には脳みそが心配なので反転術式欲しいなぁ〜?なんて思ってたりする。無理ゲーだけど。

 

 

「……待てよ。って事は、呪力に困らねぇじゃねーかよ。呪霊なんか呪力の塊だ。吸い取った呪力をストックすることもできんのか?」

「ご名答。影の概念にストックできるから吸えば吸う(祓えば祓う)ほど俺の呪力は実質無限になる」

「……やべぇな。お前ほんとに人か?呪霊じゃねぇのか?」

「ははっ、酷いなぁ。あと、周りに人がいる場合もそう。非術師も微量だけど呪力を持ってるし、塵も積もれば山となるって言うよね。どうせ見えないし術式も持ってなくて祓えないんだ。俺が有効活用してるだけだよ」

「……チートだな」

「……それは、うん。確かに」

 

 

 言い返す言葉が御座いません。でも死ぬのが怖い以上、みんなもこれくらいはするでしょ!………多分!

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 そういえば、上層部のジジイの一人に呪具師を紹介された。なんとも呪術始まって以来の屈指の呪具師らしい。

 会ってみればまぁ、平凡なオッサンだった。街中ですれ違っても普通のサラリーマンに見えるくらいなモブ顔。なんか結託組んだよね。同種意識というか……なんというか。

 

 

「あ゛ー、呪具師だ。武倶(ぶぐ)って呼ばれてる」

「名前そのまんまじゃん。(はい、よろしくお願いします!)」

「逆になってんぞー」

「アッ」

 

 

 人は見た目じゃない!中身だ!!とは思ってるし、何より呪具師としての名が高いため、「こりゃ貴重な人脈だ!!オラァ、囲め囲め!!!」となった俺は全力ぶりっ子媚び売りバージョンで近づいた。

 ははっ、やり方がカスで気持ち悪い。

 

 

 まぁ、結果は初戦敗退だった。おっけー、対あり!!!

 俺の演技がバレた(逆だった)ので素で対応したら「お前も苦労した人生歩んでるんだなぁ」と、特に何も伝えてないのに同情された。(あわ)れんだ目を向けられましたね。はい。

 

 

「まぁ、呪具が欲しかったら言え。オーダーメイドも受け付けるぞ。気が乗ったら」

「あ、えっと………あざす?」

 

 

 そんなこんなでご贔屓にさせて貰ってる呪具師さんだが、現代だと活躍の場はあまり無い。皆が皆複雑化された術式と己の肉体のみでバチコラどっこいしょしてるからである。

 

 

 昔は術式も呪言や影みたいに極単純だったし、体も現代より小さく、ひ弱で病弱だったはずだ。単純故に術式は強力だったと思うが、やっぱり時代が浅いために解釈の問題もある。

 だから呪術全盛期の平安時代とかを生き残るには呪具かなんかを積極的に使っていたはず。呪言師とか想像しやすいよね。

 

 

「ったく、術式ばっかに頼ってっから死んじまうってのによぉ……」

「過信って怖い。(俺みたいにビビりで媚び売りカス戦略とかしたらいいのに……いや、俺が例外なだけか)」

「だよなぁ!話のわかる小僧だぜ!」

 

 

 その昔は呪具師の一族もあったと聞く。今はあんまり見ないから大体は衰退して補助監督とかのサポート系に移動したんだろうけど……。それでもなお、素人の俺から見ても呪具ってすごい。

 

 

 特級呪具【天逆鉾】がイメージしやすいのでそれを思い浮かべてくれ。

 天逆鉾ってさ、はっきり言ってかなりチート武器じゃん?

 『術式の強制解除』とか誰が作ったねんって話よ。作ったやつ偉大すぎだろ。もしアレが自然発生とかでできた代物だったらもっと恐ろしい。

 

 

 それから、当たり前だけど呪具の中には効果が付与されてるものがある(2級、1級、特級ら辺)。数は多くないが少なくもない。はい、これ便利道具って感じ。

 呪具次第では格上にも勝てるし、生き延びて撤退することもできる。装備してるだけで戦力が上がるサブ武器的なのがソレだ。

 

 

「あ、じゃあ早速オーダーメイドいいっすか?」

「おうよ、どんな依頼も完璧にこなすのがオレの売りだからなぁ」

 

 

 こんなん言われたらありがたく利用させてもらうしかなくね?でもね、俺はいつもの事ながら考えた。

 ゴリラ戦法で戦う場合、ちゃんと攻撃力や耐久力がある系のゴリゴリ呪具な得物じゃないとダメだなぁ〜って。

 

 

 現代の呪具師は少ない。よって呪具をぶっ壊しちゃったら治す術が少ない。

 だからまずは、やべ、やらかした!ってなりやすい戦闘呪具よりサポート系のホンワカ呪具を優先的に作ろうと思った。ま、主に作るの俺じゃなくて呪具師さんなんですけどね。

 

 

 んで、そのサポート系呪具の内容が生命線の頂点、攻撃の跳ね返しと俺の影のバリアを付与した呪具。

 これチート、まさにチート。持ってるだけで安心安全1000%の呪具ですね。作れるかは別としてあったら素晴らしい。大拍手。

 

 

「天逆鉾か黒縄。それと鈴を作って欲しいんだけど、いい?」

「鈴はいいが、天逆鉾ってマジかよ。黒縄はまぁ、いける」

「じゃ、黒縄お願いしますね。天逆鉾については効果があったら他は脆くてもいいんですけど……」

「あ゛〜、……ま、似た効果持つヤツがあったらいいぜ。それか無理だろうけど天逆鉾本体」

 

 

 噂で聞くとこの呪具師、なぜか実在する術式効果を写すことが出来るらしい。

 効果をそのまま写して、呪具を複製することができるので呪具師界隈では崇められる存在であるとか。

 

 

 実態ある無機物にのみ写すことが可能であり、術者本人を含む生命体には使用不可。

 戦うことが出来ない術式だが、内容が呪具師にピッタリすぎたお人なのである。言っちゃえば術式効果さえ用意してくれたらすんげぇ呪具を作ってやるよって事。

 

 

 なお、既に写された効果をさらに写すことが出来るので絶対にオリジナルから写さないとダメって訳でもない。なるほど、この人は呪具師になるために生まれてきたのか!

 

 

「ふふっ、そう言うと思ったので、………はい、ドン」

 

 

 ド〇えもんの如く、影から取り出したのはなんと特級呪具【天逆鉾】!!!

 ちなみにガチガチに封印されてたから影に入れても問題ない状態である。いや〜、探すのに苦労シマシタワー。運良く禪院家にあってよかった。

 

 

 数多くある蔵から探すのは骨が折れた。もちろん上層部のジジイ共にも探してもらうように進言したが見つからないったら見つからない。

 見つからなすぎて諦めかけた時に、この家(禪院)ならなんかありそう、なんたってこの家(禪院)だし……。っていう謎理論で半目になりながら探したらあった。

 

 

 随分と頑丈に封印してあって、天逆鉾特有の異質な呪力が微塵も感じられなかったので手探りで一個一個見て回った結果、肉体労働の筋肉痛でバキバキになった。翌日はオフトゥンとお友達だった。

 余談だが、甚爾を高専にぶち込む際に縄運用しちゃった特級呪具【万里の鎖】は蔵の手前側(The隅っこ)にあったので、探すもなにもなかった。

 

 

「おいおい、マジかよ!!!これ実物か!?」

「偽物があったら大変でしょ。これでいけますよね?」

「オー、ヤル気でてきたわ!!オリジナルがあんなら耐久面も粗方心配しなくていい。ただしオレが作れる限界は1だ」

「十分です。この世に天逆鉾が2個あるってだけでヤバいですから」

 

 

 これは保険だ。てか、俺がやってる事って命を守る為の保険しかない。

 原作通りいけば確実に地獄が待ってる。そんな場所で生き残るためにも倫理や道徳は捨て置く。

 媚び売りカス戦法やパクリ戦略を取ってでも命の保証はしなきゃいけない。本当にクズカス戦法だから常識人は真似するなよ。

 

 

「鈴は何個だ?」

「ざっと50個くらいで。1回限りの使い捨てを検討してポッケに入れられる小さめでお願いします」

 

 

 鈴はさっき言った『持ってるだけで命の安心安全1000%の呪具』を作るのための依代(よりしろ)だ。

 なんで依代?呪具のまま作ってもらえば?って人。いい所に気が付いたね!

 

 

 影のバリア(アレ)は解釈の応用だ。つまりあの効果を付与するには呪具師さんに俺の解釈を理解してもらわなきゃといけないワケ。

 でもそれってほぼ不可能じゃん?説明したとしても、たぶんキャパが足りない。俺は自分の術式についてだからよかったものの、他者となると物理的に脳が焼き切れると思う。

 

 

 って事で依代だけ作ってもらってあとは俺が呪具に昇華させる。

 影の中(支配下)ならバリアの概念も付与できるやろって思ったけど、こればっかりはやってみないと分からないね。

 

 

「りょーかいだ。ご利用ありがとうございましたぁ、またの機会をお待ちしてますー」

「武倶さんって実は気ダルい人でしょ」

「あ゛?あたりめぇだろ」

 

 

 俺の呪具作りが成功したら直哉やパパ、ゴリラにも持たせたい。俺の大事な家族だからね。

 俺としても人脈がイイ感じだし、生存戦略が着々と築き上げられてて明るい(でも地獄な)未来が見えてきたので、ちょっとだけ心に余裕がある。

 イキッて死なないように気をつけつつも家族は守りたいかなって。使命を持ったモブは頑張ります!

 

 

 さて、やる事は沢山あるが今日はここまでとしよう。これから直哉とお茶会なんで!じゃ、行ってきます!

 

 

 

 






作者の言い訳聞きたいか?本編の裏を語りますヨ。
見たくない人は飛ばしてクレメンス。









 では、第6話誕生の裏話パチパチ。事の発端は主人公(作者)の解釈が行き過ぎちゃってチートになってるからデメリットを設けようと思った事。
 ところがどっこい、主人公の解釈がまたもや行き過ぎてクソ重なデメリットになった。それを回復させようと、またまた主人公の解釈が行き過ぎちゃってクソやばメリットになった。何やってんだって話だよ。

 結果としては元の数値マイナス1000プラス1500みたいに覆してチートになって落ち着いた。なんならチート具合が成長してゴリラから人外判定出された。
 主人公の初期設定はこんなんじゃ無かった!!嘘じゃない!本当なんでだよ!!今後の展開どうすんだよ!!
 でも嘆いても仕方がないので、主人公はこのまま突っ走って行く様子。こうなればヤケクソ。


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