妄想と捏造の産物とご理解ください〜
では行ってらっしゃいませ。
灰原は光り輝く犬。
なんか前回は色々すんませんした。どうも、禪院征哉です。モブクンって呼んでくれ。
いや〜久々にブチ切れちゃった。出払った式神2体を除いて4体くらい公表しちゃったよ。それでも禪院家半壊以上って、俺も強くなったもんだね。
んで、そう。ゴリラに『俺、当主になる!!!』って宣言したけどさ、もし俺がなりたくないって今後意見を変えても、あのジジイ共のことだから無理やりでも当主にさせてきそうなんだよね。
俺の術式が十種亜種みたいに思われてるようだし、投射呪法より十種影法術が大好きな
そして、多少はいるであろう、亜種って大丈夫なん?って方。見立てが上手くいくならば、大した問題は無いかと思われる。何故ならば、俺の式神は十種のやつより強いから。なんたって俺の術式効果とその他の能力を付与してる宝玉みたいな連中だ。強くないわけが無い。
だから実力的には申し分ないし、むしろお釣りが来るレベル。まぁ、ジジイ共も実体験したわけだし。
「ってことだからパパ。当主の座、ちょうだい?」
「バカもんが、高専卒業まで待たんかい」
「あれ、俺が当主になることには賛成なんだ?」
てっきり候補筆頭の直哉を差し置いてそれは無理だ、とか言うのかと思ってた。反対どころかむしろなんか乗り気じゃね?顔が嬉しそうなんだけど。
「言ったろう、実力次第では当主を考えていると」
「……言ってた気もする」
モブには重責だって言って断固拒否した件だな。
でもあの時点ではそこそこ強いってだけで、式神の数も3体くらいだったし重責って評価は妥当でしょ。自己肯定の低い当主とか嫌だよ俺。ナメられるじゃん。
「これで跡継ぎ問題も解決と来た!俺は後押ししよう」
「現当主からの推薦はありがたいね。他の意見は?」
「皆、お前に期待しているようだぞ。現に支持する人は多いだろう?」
「まぁ、コツコツ仲間を集めた努力のおかげだよ。みんな、この家が時代に遅れたバカ一族だって分かってるし」
「よく言うなぁ……。少々、考え無しな所は否定せんがな」
ハッ、考え無しの大半はジジイ共だけどな。
ちなみに、暴れ回って屋敷ぶっ壊したのが昨日の話なんだけど、ゴリラに会ったその後に伏黒一家を予備のセーフハウスに移動させたり、結界を張り直したり、黒服共(炳の人だった)を説教してたりだとか色々してたら夜中になったのでそのまま禪院家に泊まった。
今日も早速、当主になるって趣も伝えたし、パパと跡継ぎ関係の話し合いをしたりで忙しかったので、悟たちに一切の連絡もしていなければ任務もいくつかすっぽかしている。ま、大丈夫でしょ!
今朝チラッとガラケー画面を見た時の通知量は999でカンストしてた。いや〜、高専に戻った時が恐ろしいね!生きてることを願おう!!
「それで、直哉のことだけど」
「征哉なら異議は無いと言っておったぞ。他の人物ならキレ散らかしていただろうが」
「はぁ……、直哉には悪いことしたな」
「なに、自慢の兄が当主なら奴も本望だろ」
申し訳ない。ほんとごめんね、直哉。禪院当主は俺や!って意気込んでたのにぽっと出の兄ちゃんがその夢潰しちゃった。
うわぁああ、顔向けできないよ!!!どの面下げてお兄ちゃんしたらいい!?と、言っても直哉は現在京都校の新入生だから禪院家に居ないんですけど。
「で、直哉ってなんで高専に行ったの?御三家の人間は行かなくても問題ないのに」
「大方、兄を追って行ったんだろ。お前のことが大好きらしいからなぁ」
「やだなぁ、照れるよ。俺も直哉のこと愛してる♡」
通常、御三家に生まれた者は高専に通わず、自宅学習(笑)で呪術師デビューを果たす。
高専に通っている俺や悟は例外だ。お互い、閉鎖された
そう考えるとジジイ共が『一時的な邪魔者の排除』として俺を高専にぶち込んでくれたのは良かった。
御三家とか窮屈なんだよね。全てが家の中で完結してる人生とか嫌だし。
「あれでしょ。本当は俺と同じ東京校が良かったけど、ジジイ共が邪魔した感じ」
「まぁ、そうだろうな」
「……、アイツら暇なの?妨害に時間かけるくらいなら前線行って呪術師らしく命張って死んでこいよ。ドブカスが、少しは禪院の誇りになってからくたばればいいのに」
「……前から思っていたが、お前口悪いな?」
は?俺の口が悪いのは今更でしょーが。悟が煽り、傑が嫌味、なら俺は暴言。こうして見ると変な所で仲良いよな……。
いや待て、諸君。言いたいことは分かる。お前らの性格ゴミじゃんって?うん、硝子にもそう言われた。ゴミクズ三人衆ってあだ名だよ。征哉君悲しいなー。でも本当のことなので何も言い返せません。
「そろそろ高専に帰らなきゃ。確か今日は新入生が入学するんだよ」
「おう。服は
「問題ない。寮で着替えるよ」
用事も済ましたことで、最後に真希と真衣の所へ顔を出してから東京に瞬間移動した。
悟たちに1回だけ折り返しの電話をかけたが不在着信だった。あれだけ俺に鬼電しといてこういう時だけ出てくれないって何……?まぁ、いい。放置しよう。
「悟ー、サマー、硝子ー。ただいま〜!ってあれ?」
高専到着後、2年生の新教室に向かったがもぬけの殻だった。人っ子一人いねぇ……。
でも俺たちって四人全員問題児だから考えることは大体わかる。どうせ「よっしゃ、1年の奴ら見に行こうーぜ!」「それいいね」「私も行くー」って会話しただろ。俺ならする。てか俺の事誘えよ。ハブるなよ、ギャン泣きするぞ?
半泣き(嘘)しながら1年教室へ足を進める。着物を着替えるのは後ででいいや。どうせ今日は入学おめでとうの儀式で一日が終わるだろうし。あと、コッチの方が着慣れてる。
「失礼、君たちが新入生?」
ガラガラ、と古い扉を引いた先に見えた新顔と同期たち。新顔の方は方や金髪の渋いイケメン、片や犬系男子の元気なイケメン。……チッ、どっちもなかなか顔がいいじゃねぇか。
「あ!もしかして先輩方が言っていた超強い先輩ですか!?」
「ふはっ、なにそれ。禪院征哉だよ、よろしくね」
「はい!僕は灰原雄です!よろしくお願いします禪院さん!!」
うわ、犬じゃん。輝く光系の犬じゃん。か、可愛い。
「で、外国人っぽい君は?」
「七海建人です。祖父がデンマーク人でして……。よろしくお願いします禪院さん」
「うん、よろしくね。外国の血かぁ、彫りが深くてかっこいいじゃん」
「いえ、……ありがとうございます」
2人に握手を求めたら七海はおずおずと、灰原は勢いよく握り返してくれた。いいね、気に入った。良き後輩認定の判子を押しましょう。
「禪院さんっていい人ですね!」
「え、そう?特別いい人間って訳じゃないと思うけど」
「少なくとも、あちらの2人よりはいい人ですね」
「あ''ぁ''ん???気を使って黙ってやったらなんだってぇ?」
「ん?新人教育がお望みかな?」
「ほら、アレより100倍ましですよ」
同期たちが喋らねぇなって思ってたら気を使ってたのか。というか、七海って高専時代からこんな感じなのね、ウケる。
「んで、だいぶ奮発して京都から美味しい物持ってきたんだけど……」
「「「「「……ッ!!!」」」」」
「するでしょ!新入生歓迎会!!!」
ふふふ、御三家の懐事情舐めんなよ!金は腐るほどあるんだわ。
◇◇◇
灰原雄side
僕は呪術師を育成する高専に通う事になった。
僕にはそういう才能があるらしい。僕にしかできない事なんだって言われて、それがお世辞だとか勧誘のセリフでもドキドキした!
「私は七海建人です。新入生は2人だけのようですし、よろしくお願いします」
「うん!僕からもよろしく!!」
たった2人の入学生。事前にマイノリティな職だとは聞いていたけどここまで少ないとは思わなかった。
同期の七海はあんまり笑わないし、ちょっと近づきがたい雰囲気を出していたけど、話してみれば良い奴だった。これから上手くやれそうだ!楽しみ!!!
「よぉ、1年。俺たちはパイセンだ、言うこと聞けよ?」
「悪いね。初めての後輩で浮かれてるんだ」
「ちぇー、女の子いないじゃん。ガッカリ」
七海と談笑をしていたら、先輩を名乗る人達が入ってきた。
白髪でサングラスをかけてる……えっと五条さん?は僕たちに向かって術式しょぼ〜とか言ってた気がするけど、よく分からなかったからスルーした。
七海が顔をおじいちゃんみたいにしてたのが面白かったし、笑ってたら先輩の話なんて忘れちゃった。
あ、でも夏油さんっていう前髪が特殊な先輩は五条先輩に「そんなこと言ったら可哀想だよ」って言ってたから、多分いい人だ!
傍にいた女の人は同性がいなかったから興味を無くしちゃったらしい。タバコをふかしてるダウナー系ってやつだ!カッコイイ!!!
「へー、夏油さんって強いんですね!五条さんも凄いです!」
「だろだろ?もっとパイセン褒めろよ」
「灰原、こういう人種は調子に乗らせたらダメですよ」
「ア?生意気だぞ後輩」
「まぁまぁ悟。でもね、もう1人すごい同期がいるんだよ」
「今は禪院家に帰省してるけどねー。おっ、噂をすれば……、おいバカども!あいつ帰ってくるって!!」
「はぁ?昨日は全然連絡つかなかったのに?」
「悟のケータイにかけたっつってるぞ」
「…………ほんとだ」
五条さんと家入さんが話してる間に、七海と一緒に夏油さんからもう1人の同期の話を聞いた。
話を聞く限り超強いらしい。しかも全力は見たことないとか!思わず「みんな強いんですね」と言ったら夏油先輩は「そうなんだ、私達は3人で最強なんだよ」と嬉しそうに笑っていた。
すごい!!この界隈はこんなにも強い人が沢山いるのか!!!僕も置いていかれないように頑張らないと!!!!
「失礼、君たちが新入生?」
まだ見ぬもう1人の先輩へ胸を踊らせていたら聞き覚えのない声が聞こえた。振り返って見れば高価そうな黒袴に身を包んだ美人?いや、イケメンな人だった!!!
172cmくらいかな?身長は僕より低いけど、洗練された雰囲気は僕より上だった。
もしかしてこの人が僕たちの先輩かな?って思ったから興奮気味に聞いたら笑って答えてくれた。わっ!いい人だ!!
「禪院征哉だよ。よろしくね」
七海と僕とで軽く自己紹介をし合ったら握手を求められた。夏油さんの話では御三家っていういいとこの家系出身って聞いたから、少し緊張してたんだけど立場によらず優しい人だった。
強い上に優しい!僕の先輩ってすごい!握手で差し出された手をブンブン降っちゃったけど笑って「君たちの事気に入った」って言ってくれたから良かった!
「やるでしょ!新入生歓迎会!!!!」
「うおー!!!」
「ケーキは?ケーキはあるかい?」
「私の酒は?」
「もちろん!!!手当り次第買ってきたよ」
禪院さんは僕たちのために奮発して美味しい料理を振舞ってくれた。
しかも!全部有名な老舗料理店だったり高級ケーキ屋のホールケーキだよ!?好きに食べなって言われたからいっぱい食べちゃった!!
五条さんと夏油さんに三角帽子と『新入生おめでとう』のタスキを押し付けられたし、家入さんに写真を沢山撮られたけどとても楽しかった!七海もうっすら笑ってたし、いい初日だったなぁ!
◇◇◇
禪院征哉side
新入生歓迎会をしてから数週間程が経った。何故か灰原に懐かれているが心当たりはない。
七海も普段は仏頂面だけど、俺と話す時はちょっと口元が柔らかいので好き!おいそこ、チョロいとか言うなよ。
はい。で、急に話は変わるけど、この度
ま、そのための準備ってことでゴリラに会いに行きます。現在地は東京が見渡せる高層ビルの屋上。
「よ、ゴリラ。仕事は順調?」
「おう、いい感じだぜ。やっぱフリーの方が合ってるわ」
ゴリラは俺が2年生に上がった時に子守りを卒業し、職場復帰を果たした。
しかし高専勤めじゃなくてフリーデビューらしい。個人情報を秘匿するならフリーの方がいいって言っていた。
確かに制圧し切ってない禪院の一部のバカがやらかしそうだしな。いい判断だ。
「で、あの連絡は本当?見た時びっくりしたんだけど」
「あぁ、盤星教『時の器の会』ってとこからの依頼だ。仲介役は孔時雨」
「その人知ってるよ、聞いたことある」
甚爾は高専所属の術師だった時の人脈……、まぁ、率直に言うと孔時雨と縁があるらしい。つまり時期的に例の任務の勧誘があるはずだ。
というか、彼から接触があったって連絡がきた。だから俺は今こうしてゴリラに会いに来ている。
「正直、俺は受けたくねぇ。リスクが大きすぎる」
「だろうな。星漿体、天内理子の暗殺……。そうともなれば、その護衛に俺や傑、悟が抜粋されるはずだ」
「負け戦だな。どこ情報だ?」
「……御三家・上層部となれば大体のことは分かる」
咄嗟に誤魔化してしまった。やべぇ、やらかすところだった!原作情報ですとか言ったらアタオカって思われる。けれど嘘でもないから複雑だ。
御三家や上層部に所属してると情報量が豊富なのは本当。
星漿体の話だって上層部が一番最初に話し合いをしたわけだから、色んな情報の新鮮度が桁違いなんだよ。ジジイ共の相手をするのは嫌だが、こういうのは地味に助かってる。
「はぁ?いい立場だなオイ」
「うっせ。で?星漿体には賞金とか賭けられてるはずだけど……、1級レベルの任務を熟すお前には必要ないか」
「あぁ、あって文句はねぇが金には困ってねぇ。家族まで巻き込むのは違ぇしな」
「ハハッ、知ってた」
うん、やっぱり奥さんが生きてることでゴリラは活き活きしてるな。自己肯定感も上がってるし、金より家族を選ぶか。むしろここで金を選んでたら俺が殴ってたよ。よかったよかった。
「そんで甚爾、建前は終わりだ。お前に依頼をしていいか」
「……なんだ?」
「星漿体の殺しを受けろ。ただし、表面上でのみだ。殺しはダメ」
「おう、質問だ。殺しが無しで依頼を受けるんなら、星漿体の死体はどうする?あのイカれた宗教団体は実物をお望みだぜ」
「上層部なら代わりの死体なんていくらでも用意出来る。その辺の心配はしなくていいよ。俺が何とかするから」
「じゃあもう1個質問だ。それをする理由は?」
「……やりたいことがあるんだ」
この時点でやりたいことって言えば、天内理子と黒井さんを海外に逃がしたりだとか、悟を最強に覚醒させたいとかだ。最も、前者は傑の為だし、後者は悟の為に。
「絶対か?」
「うん」
「未来の為に?」
「そうだ」
俺は仲間が大切だ。俺の命も大事だし家族も大事。愛してるから。
共に並んでいく仲間も一生モノだし、無くしたくない。欲張りも程々にしろって思うよね。俺もそう思う。
でも大事なものは守りたいんだ。俺が望む幸せハッピーな未来のためには、できる範囲で救済だってなんだってやってやる。その覚悟も持っている。
弟ちゃんも応援してくれてるしね。兄ちゃんとしては頑張るしかないよ。
「あ、そうだ。悟は3回殺して欲しい。鈴を2個持ってるから」
「は!?マジで言ってんのかよ!それも絶対か?」
「うん。死に際は呪力の確信を掴みやすいっていうじゃん?悟にはもっと強くなって貰わなきゃ」
「お前何考えてんだ……。もし本当に死んだらどうする」
「大丈夫。悟なら確実に生き返る」
横にいる甚爾を見れば盛大に頭を抱えていた。
そりゃそうだ。無理難題を押し付けている自覚はある。でもほら、原作じゃあ1回は瀕死にさせたし?結果的にはゴリラが負けたけどいい所まで追い詰めてたじゃん?詰めが甘くて死亡確認しなかっただけで、ちゃんと殺した気ではいたじゃん?
この世界のゴリラは学も術もあるハイパーゴリラに進化してるから悟と戦っても勝てるでしょ!確証はないが、確率は高いって話だ。
「6でどうだ」
「15」
「……8」
「12」
「呪具つきで10」
「呪具つきで12だ」
「……仕方ない、わかった。それでいいよ」
はぁ……、これはまた蔵の呪具が空っぽになりそうだ。因みに上の数字は億単位の報酬金ね。
次代最強を相手にして3回も殺さなきゃいけないし……、うん、そうなると安い方か。甚爾はこれから戦闘の下準備もあるだろし、俺も天内理子の死体代用を用意しなきゃな。顔とか体格が似てる死体っているかな……。
最悪、似てるヤツが無くても、ゴリラの依頼元の盤星教『時の器の会』は頭のネジがイカれた非術師だから呪術的な誤魔化しも効く。大体は適当に見繕って終わりでいっか。問題があればその時でどうにかするし。よし、決まりだな。
「じゃあ、俺は死体役。お前は悟の殺し役ね。悟は殺してもいいけど殺すなよ」
「ハッ、言ってること矛盾してるぞ?」
「大丈夫。あいつはマジで大丈夫」
「そうと願うぜ。……数年ぶりの
「どうだろう。お前こそヘマして死ぬなよ。いざという時は、俺が助けてやるからさ」
「ハハッ!んじゃ、俺の命は任せたわ」
「おう」
さて、あとは
頑張れ俺。頑張れゴリラ。これが終わったら依頼料で焼肉行こうな!!!もちろん甚爾が奢る方で。
救済フラグは立った。あとは回収するだけ。