妄想と捏造の産物とご理解ください〜
では行ってらっしゃいませ。
最新話がショックで筆が進まなかった。短いよ。
どうも。めちゃくちゃ忙しい社畜の禪院征哉です。モブクンって呼んでくれ。
さて、2年生も折り返しになった今日この頃。
サマーとデジモンをしたあの日から、僕は最優先でサマーの吐瀉物雑巾味の呪霊玉を解決しようと動いた。
と言っても僕自身が動いたわけじゃないんだけどね。
でも呪具師おなじみの武倶さんに呪具を作ってもらったから僕の自腹だし、式神と同じ要領で僕の術式効果が付与された呪具をあげたからいいよね!
僕が本気で作ると
「はい、これ。お代はお前の反転術式でいいよ」
「それ高くないか……?」
「えぇ?サマーには早く僕たちに追いついてもらわないといけないし、どの道お前なら反転術式もできるようになるでしょ」
「……まぁ頑張ってみるけど。で、この2つの勾玉はなんだい?」
「黒い方が味覚・嗅覚っていうか五感を麻痺させる呪具で、白い方が五感を復活させる呪具。2つでセットだから無くすなよ」
これまた
出来れば僕の術式効果を乗せた呪具だったら良かったんだけど、残念ながら武倶さんに解釈を理解させるのはキャパ云々で無理だった。
麻痺の術式を持った呪霊を悟と一緒に探してとっ捕まえたのはいい思い出だ。
悟は吐瀉物雑巾味の件を知らないから適当に理由をつけて手伝わせた。
サマー本人が悟には自分から言いたいから黙ってろだって。律儀だねぇ……。まぁ、そこがサマーのいい所でもあるんだけど。
「今まで……と言ってもここ数ヶ月はサマーから受け取った呪霊玉をお前の胃の影から取り出して飲み込ませてたけど、今後も介護みたく世話する気はねぇからな」
「……いや、十分だ」
勾玉の呪具が完成するまでの間、僕の術式で呪霊玉を取り込ませる方法が成功して本当によかったと思う。
『呪霊操術』は降伏した呪霊を
つまり口じゃなくても胃に直接ぶち込めばいい話よ。半分くらい当たって砕けろの賭けだったけどね。解釈バンザイ!
でもずっとこんな方法は無理だから、あくまで繋ぎの手段だった。僕がいなかったら呪霊を増やせないってなると手数の多さ勝負の術式が輝かないし。
「呪具もほんと、十分すぎでしょ……。征哉はすごいね」
「は?おい、涙ぐんでんじゃねぇよ」
「ありがとう征哉。でもあの味をもう体験しなくていいと思うと、すっごく嬉しいんだ」
「……そ。僕がいて良かったな」
これからは吐瀉物雑巾を飲み込まなくていいってなれば、そりゃ開放感で涙も出るか。
僕も澄ました顔してるけど、これでもめっちゃ頑張ったんだよ。武倶さんに献上する呪具とか金とか、サマーの術式について考えたりさ。
上層部に掛け合って任務の件数を減らしたりもした。誰か僕を褒めて。
でも多分、呪術師になる前も非術師の世界で生き残る為に止むを得ず飲み込んでたりしてたと思うし、僕の数百倍くらいサマーは頑張ってたよね。
非術師は守る、とかいう善人マシマシで甘ったるい信義も相まってホントよく我慢してたと思う。もうちょっと早く助けてあげれば良かったかもって反省した。
「あーあ、目元赤くなってんじゃん。僕の前で泣くなよ。慰め方知らないんだから」
控えめに泣き始めたサマーに歩み寄る。今いるここはサマーの部屋だから2人しかいないけど、その代わり必然的に僕が慰めるしかない。
向かい合った正面から移動してサマーの隣に腰かけた。
ちょっと頭も撫でてやったら僕の肩に頭を預けてきたからびっくり。ねぇ、身長差って知ってる?ソレ首痛いでしょ。
「慰め方知らないって言ってる割には上手だね」
「直哉が元気ない時に甘やかしてたからじゃないかな。昔はご機嫌直しのチューとかやってた」
「……私には?」
「調子乗んな。これで我慢しろよ」
頭も撫でて肩も貸してるのは充分すぎると思うよ。でもサマーも秘密を暴露してくれたし、僕も一つや二つは共有しないと釣り合わないよね?
……サマーになら、上層部の事も言っていいかな。僕強いし、上層部じゃ中堅レベル&禪院次期当主だから流石にもう
上層部オキニになるって決めた幼少期みたいに立場と権力にビビるほど弱くないから、妨害があっても自分で対処できるはず。
「僕さ、実は言ってなかったけど上層部なんだよね」
「うんうん、……ん!?」
「上層部って腐ったジジイが8割でね?僕を気に入ってる人が大体なんだけど、それはそれとして都合のいい駒みたいに扱ってくるヤツがいるんだよ」
「え、征哉って上層部だったの?……マジ?」
「マジマジ。この間だって僕を呪術総監に立てるとか言われたの。結局自分たちは裏で保身しながら高慢してどうこうしたいとかナントカだろうに笑えるよ。第1回呪術界&呪術師のクソなところ愚痴大会でも言ったけど、上層のジジイ共ってクソだよクソ。早く死んで欲しい」
疲れたんだよね、僕。
1年生の頃からできる限りの監視ってことで月に1回くらいのペースでジジイ共に連絡してるんだけど、悟とサマーに影響しないように問題ない範囲で報告するのってすごく大変。
家族以外には上層部だって事実も言ってないから、バレないように周りへ配慮するのも面倒。
でも本当の事を悟やサマーに言うと2人に火の矢が飛ぶから出来ない。ジジイ共の監視の目があるからね。
上層部は僕がどうにかしなくちゃいけないんだ。2人まで巻き込みたくないから、1人で頑張るしかなかった。
「待て、なぜ私にそんな重要な事を?」
「……傑にならいいかなって。でも悟には言うなよ?アイツって上層部のヘイト買いまくりだから」
ご存知の通り、悟はジジイ共に嫌われてる。
五条家次期当主&抱き合わせの実力で手出しが出来ない目の上のたんこぶで、革新派の思想で危険視もされてるからジジイ共に動向も見られてる。
能力値だけ見れば好かれそうなのに中身が残念だとこうも対応が変わるんだね。常に監視対象とかある種の才能だわ。
そんな悟に『僕上層部なんだよね』『ジジイ共マジクソ』『上層部乗っ取って革新起こすわ』なんて事を言ってしまったら僕の目的や立場が上にバレるわけだ。
せっかくジジイ共は僕が上層部側の保守派だって勘違いしてくれてるのにそんな事になったら大惨事。なので悟には絶対に言えない。
「言いたいのに言えないって辛くないかい?」
「それブーメランだよサマー。でも元々上層部は僕でどうにかする予定だったから平気」
未来のために暗躍ってほどじゃないけど、上層部でもいい感じに乗っ取りゴホゴホ……多少の目はあるが自由に動けようになった。
これからも出世して上層部を乗っ取りゴホゴホ……権力のトップに立つつもり。
僕の上層部生活も案外順調でしょ?前にも言ったよね、悟が表で僕が裏だって。現状の呪術界を見る限りその方が色々いいんだよ。
「上層部が落ち着いたらちゃんと言うんだよ」
「まぁ考えとく。サマーも呪霊玉の事言うんだよ?」
「でも今更言いにくいんだよなぁ」
「それ気にするか?僕の時みたいに絞られるのをご所望か??」
「フフフ、それは勘弁だね。もう少ししたら言うよ」
「うん、それでいい」
ちゃんと話し合ってくださいよ。原作みたいに溜め込んで爆発とかやめてね。僕悲しいから。
「あ、そうだ。お前の術式についてだけど……」
急に思い出したんだけど、僕と悟って死にかけて術式のレベルアップを果たしてるじゃないですか。
反転術式を会得した点もあるけど、僕みたいに解釈を見直して強くなる方法もアリでしょ?
だから唐突だけどサマーにはしばらく術式と向き合って貰いたいな〜って思った。
僕がヒントを出すから極の番【うずまき】の早めの習得をしよう!それから領域展開とか拡張術式もね!!!
「……つまり取り込んだ呪霊を1つに纏める、と?でもそれって勿体なくない?」
「確かにね。でも手数を捨てる分クソ強い呪霊を一体作れたり、呪力に変換して呪力砲を撃てたりできるんじゃないの?あとは……術式の摘出とか」
「!そんなことが可能なのか!?」
「解釈次第でしょ。呪霊を操るんだから呪霊が持つ術式もその範疇ってだけ。多少の制限はありそうだけど呪霊が使ってた領域も展開できるんじゃない?」
原作クソメロンパンがサマーボディで出来たならサマー本人も出来るでしよ。コレは断定できるよ。傑は
「挑戦してみなよ。傑ならできるからさ」
「……すぐ、君達に追いつくから」
「あはは!!うん、僕達は待てないから置いてかれるなよ」
もう1回言うけど、マジで僕がいて良かったな。この調子でサマーを助けたいところだよ。はぁ、僕めっちゃ頑張ってる……。偉すぎ。
◇◇◇
「ふーん?それでクズ2号にヒントを零してきたってことね」
「そーゆーこと。あ、硝子には無いよ」
「要らねーよ。そもそも私の術式は回復特化なんだから広げるも何も無いって」
「ふっ、知ってる。冗談だよ」
場所は変わって保健室。硝子はコーヒー、僕は砂糖を大量に入れたミルクティーを飲んで話をしていた。
サマーを慰めて強化のヒント(ほぼ答えだったけど)をあげてからサマーの部屋を退出したら、硝子とばったり合ったのでそのまま保健室まで着いて行ったのだ。硝子の顔が迷惑そうだったのは気の所為。
「まさかお前に他人を気遣う心があったとはね」
「僕だって人を想う心くらいはあるさ。優しいだろ?」
「本当に優しいやつが非術師を呪力補充として見るか?呪術を
「それとこれは別。大事と他人じゃ尊さが違う。呪術に関しては活かせるのが僕自身しかいないんだよ」
「……クズ」
「なんとでも〜」
力を他人の為に使うとかサマーじゃないんだからさぁ……。僕は自分の為に力を
「禪院さ、変なところあるよね」
「なにそれ」
「お前は強い。最強だ。でもその割にはその自覚が無い。そうでしょ?」
「……何言ってんの???」
自覚?僕が最強の自覚?……まぁ、確かに強いのは認めるけどあんまりピンときてないな。
覚醒前までは生きるために必死だったし、強さより生存率を重視してたから。
「初めから自分を下げてたよね。というか目立ちたく無かったの?そこんところどう?」
「……あぁー、なんとなく心当たりはあるかも」
この世界で生き残りたいって思いが目立ちたくないってなったのかな。目立つ=狙われる可能性って大きいし。
高専に入学した時も僕が悟やサマーと並ぶとは思わなかった。てか思いたくなかった。最強と同レベで名を連ねるとか違和感だし。
「今すぐソレやめな。禪院より弱いやつに失礼だ」
「そんなつもりは無かったんだけどな」
「世の中そんなモンでしょ。自分の存在を自覚しなよ」
存在の自覚、ね……。そっか、もう俺は前世じゃなくて今世の僕か。ただのモブじゃなくて、列記とした禪院征哉という一人の人間。
……認めてやるべきかな、自分を。だとするとモブの称号は捨てた方がいいね。自分を冒涜してる感じがプライドの邪魔だ。うん、僕は禪院征哉、モブじゃない。
「あと、このさい言うけど、禪院が言う『3人で最強』って言葉もただ言ってるだけに聞こえる。その場面に合わせたセリフって感じ」
「だって最強って思ってなかったし……」
「洗脳に近いな。クズ1号と2号が口癖みたいに言うから禪院も言わざるを得無かったんだろ」
「はは、そうかもしれない。自認を改めるよ。……なんかスッキリした。ありがと硝子」
「うん、お礼は酒でいいよ」
……僕は最強で僕達は3人で最強。胸張って言える日が来るといいな。
◇◇◇
オマケ☆
「は?ぶっ壊れた?」
『正確にはぶっ壊れてた、だな。多分五条悟とお前との戦闘のせいだ』
事の発端はゴリラから電話が来たことだ。天内の件にコイツが関わっているのはその場にいた人に嘘7割の説明で黙ってもらったし、ちょいバレしたのは僕個人で上層部権力で揉み消した。
呪力がないからなんの証拠も上がらないしね、噂話程度だから最小限の動きで済んだのが良かった。権力最高。バンザイ。
その後、勝手に帰宅したゴリラから電話が来て、生存報告と呪具師に作ってもらった呪具がぶっ壊れたとの連絡を受けた。
……は?壊しただと??模造品だけでウン十億したんだぞ???僕キレそう。
「うっそー。耐久力は高めだよ?どっちも死んだわけ?」
『天逆鉾はボロボロ。黒縄もちょちょ切れてる』
「いやァー……!!!その2つにどれだけの金と禪院家の呪具が持ってかれたと思ってんだよ!!!」
ねぇ、あの2つを作るのにすっげえトんだの。それなのにあっさり破壊されちゃって僕の懐が痛いのなんのって!!もー、やだぁー!涙目だよ涙目。
『仕方ねぇだろ、オリジナルほど性能は良くねぇんだから』
「そりゃそうだけどさぁ……」
『お前らがバケモンだったせいでもあるぞ』
「うん、否定できない」
確かに戦闘中ゴリラが呪具を使ってた気もする。黒縄とか僕の絶影にあたってブチブチ鳴ってたわ。
「オリジナルは無事?」
『ヘーキヘーキ。本物の天逆鉾はピカピカだぜ』
「黒縄はなぁ、もう呪具師に直接頼んで?1本編むのに1年くらいかかるけどオリジナルは数十年の代物だからめっちゃ早い方だよ」
『なに、くれねぇの?』
「あれは結婚祝いだからあげたんだよ。これからは自払で払え」
そう言ったら『懐が狭ぇ』と言われたので「数十億の呪具を壊したヤツに言われたくない」って言っておいた。事実だろ。
甚爾の事だから有り金はギャンブルにつぎ込むんだろう。依頼の製作費が払えなさそうなのが簡単に予想出来た。ふん、鼻で笑ってやった。
「くれぐれもオリジナルは壊すなよ。天逆鉾とか世界遺産ぐらいに重要だから保管しとけ」
『わかったわかった。んじゃ恵が泣き出したんで切るわ』
「おう。あ、また会いに行くって言っておいて!」
『りょーかい』
ギャンブラーなのにゴリラがちゃんとパパやってて偉いな……。
ハッ、そういえば最近直哉に会ってない!!愛しの弟ちゃんの元へ行かねば!!!