御三家に生まれたので生存戦略を遂行する   作:超甘味

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妄想と捏造の産物とご理解ください〜。
では行ってらっしゃいませ。

やっっっと過去編ラスト。作者超疲れた。


僕、退学させられた。ウケる。

 

 

 どうも、ジジイ共を掃除する為の小細工が終わった禪院征哉です。

 ちょっくら術式を使って内臓を弄って来ました。ジジイはゆっくりじっくり不調に陥って死んで欲しいマジで。

 

 

「フー……。(やーっと休みが取れる)」

 

 

 だいたい死ぬ目安は5〜10年かな。その時になったら僕が訪問したことも忘れてるだろうし、ほぼ自然死と同じなのでバレることは無いと思う。

 マージで早く死んでくれ。ジジイとか生きてて害しかないから。

 

 

 ちなみに真希真衣に手を出した扇おじさんにも小細工は仕掛けた。

 もうあの人の事を家族って呼べねぇし、家のジジイと同じようにさっさと死んでもらうことにした。どーせ原作じゃ殺されてるゴミクズだしいいよね!

 

 

「あれ……、征哉?何してるの?」

「おー、サマーか。ちょっと飲み物買いにね」

「相変わらず紅茶なんだ……」

「だって美味しいし」

 

 

 正確に言えば『サマー+九十九由基の待ち伏せついでに飲み物を買ってる』なんだけど、まぁ、誤魔化せるならいいや。

 

 

「ほんとかい?ずっと居たように見えたけど」

「何買おうか迷ってて。新作出てたし」

 

 

 勘のいいサマーは好きだよ。僕が待ち伏せしてるの怪しんじゃって〜。

 はぁ、なんだろう……。サラッと違和感なく嘘を吐けるようになったことに悲しめばいいのか、立ち回りが上手くなったことに喜べばいいのか……。

 

 

 これも上層部になったおかげ(せい)で身についた処世術か。なんという誇れないスペック。僕がガチの上層部じゃなくて良かったね。

 

 

「〜♪あ、夏油さん!禪院さん!」

「……灰原」

「お疲れ様です!」

「おつかれ〜灰原」

 

 

 椅子に座って暫く喋っていたら灰原がやってきた。ハイ、もうちょいで九十九さんが来ますね。深呼吸しておきましょう。

 

 

「何か飲むか?征哉が奢ってくれるって」

「おいコラ」

「えぇ〜、悪いですよ〜。コーラで!」

「フフッ」

「覚えとけサマー……」

 

 

 軽口を叩きながらもチラッとサマーを見てみる。

 顔色が少し悪い。ちょっと疲弊してるな?やっぱりメンタル面の育成間に合わなかったか。人間のクソな所に慣れさせたはいいけど、精神にキてるみたいだな。

 

 

「明日の任務、結構遠出なんですよ」

「ん?任務?」

「はい!」

「そうか。お土産頼むよ」

「了解です!甘いのとしょっぱいの、どっちがいいですか?」

「悟と征哉も食べるかもしれないから……甘いのかな」

「了解です!!」

 

 

 あれれ〜?おかしいぞ〜??僕が確認した限り1年に振り分けられた任務は無かったはずなんだけどなァ〜???

 

 

 ……あのクソジジイ(上層部)どもめ。こうなるから僕が全部の任務を確認してから降ろしてるってのに。

 僕の主な仕事は任務振り分けにおいての中継地点なの!関門なの!!僕を通せよハゲ共!!!なんの為の激務中間管理職だ!!!!

 

 

「……征哉、そんな顰めっ面してどうした?」

「別に。こっちの話!!」

「あ、そう……」

「禪院さんにも悩みってあるんですね!」

「はぁー?灰原は僕をなんだと思ってるの……」

 

 

 明日が例の任務ね。OK。バリバリ割り込んで勝手に任務を降ろしたジジイを処してやろう。

 そうと決まれば絶対に灰原は死なせねーぞ。……あ、呪具()あげるか。

 

 

「征哉の悩みか。……灰原、呪術師やっていけそうか?つらくないか?」

「そう、ですね……。自分はあまり物事を深く考えないタチなので、自分にできることを精一杯頑張るのは気持ちがいいです!」

「……!そうか。……そうだな」

「自分にできることねぇ……。(僕にとってはそれが、仲間を守ることか)」

 

 

 灰原いいこと言うね。でも僕にとっては眩しすぎる言葉かな。

 だってほら、僕がみんなを擁護するのは僕の自己満だし。灰原みたいな善意じゃないし。

 

 

 コツコツコツ……。

 

 

「「「ん?」」」

「君が夏油くん?そしてそっちは禪院くんか。どんな女がタイプかな?」

「……どちら様ですか?」

「げっ……」

 

 

 来たよ来たよ。喋るな危険の九十九由基。頑張れ僕、今こそ話術を発揮しろ。

 

 

「自分は沢山食べる子が好きです!」

「ほう〜?」

「灰原、知らない人と仲良くしちゃダメだよ」

「大丈夫ですよ禪院さん!悪い人じゃないです。人を見る目には自信があります!」

「私の隣に座っておいてか……」

「サマーは兎も角、僕がいい人はねぇわ」

「ん?はい!」

 

 

 僕がいい人なわけないじゃん。実際、つい昨日までジジイを殺すべく下準備してたワケだし。なんならジジイが死ぬ事は確定だしね!フフ、体内の内臓機能を見くびっちゃいかんのよ。

 

 

「プハハハハ!!君、今のは皮肉だよ」

「灰原、明日の準備は終わってる?遠出なんでしょ」

「あ!そうでした。ありがとうございます禪院さん!じゃ、失礼しま〜す」

「……後輩?素直でかわいいじゃないか」

「術師としてはもっと人を疑うべきかと」

「素直過ぎるのも棘だね。で、どちら様?」

 

 

 原作読んでるから僕は知ってるけどね。一応会うのは初めてだし、知らない事を繕う。頑張れ僕の演技力。表情筋は凍らせろ。

 

 

「私高専ってきらーい!!上層部もー!」

「スネタ……」

「……アハハ。(僕の方を見てるのは気のせい。絶対気のせい)」

「冗談。でも高専と方針が合わないのは本当。ここの人達がやってるのは対症療法。私は原因療法がしたいの」

「原因療法?」

 

 

 九十九さんの話をまとめるとこうだ。呪霊を狩るマラソンゲームじゃなくて、呪霊がいない世界を作ろうって事。

 

 

 彼女によると呪霊の生まれない世界を作る方法は2つ。

 1、全人類から呪力を無くす。

 2、全人類の呪力のコントロールを可能にさせる。

 知ってはいたが選択肢の難易度が高すぎる。そこらの術師がまず無理だね。

 

 

「1はね、結構いい線いくと思ったんだ。モデルケースもいたしね」

「モデルケース?」

「君達がよく知っている人さ。禪院甚爾、禪院くんの従兄弟だね」

「!」

「呪力が一般人並になるケースはいくつか見てきたけど、呪力が完全に0なのは世界中探しても彼1人だった」

「アイツは呪力0にも関わらず五感で呪霊を認識できた。呪力を完全に捨て去ることで肉体は一線を画し、逆に呪いの耐性を得たんだ。自慢の家族だよ」

「そう、そこが面白い点だよね。正に超人……。彼を研究したかったが、振られてしまってね」

 

 

 そういえば「ケツとタッパがでかい女が付き纏ってくる」って前に愚痴ってな。ん、あれって九十九さんの事だったのかよ。

 モテるオトコは辛いね〜って今度奥さんの前で弄ってやろ。……いや、やっぱやめとこう。僕が殺される。

 

 

「天与呪縛はサンプルも少ないし、私の今の本命は2だね。知ってる?術師から呪霊は生まれないんだよ」

「あ、はい。知ってます。征哉が教えてくれたので」

「こんなの術師やってたら常識だろ」

「あ、知ってたんだ」

 

 

 少し前までサマーは呪術界とか術師師の知識が低かった。

 それに気づいた頃からクソなところ愚痴大会にプラス、基本知識を叩き込むために授業を開催していた。僕と悟が先生ね。

 

 

 今では御三家育ちと変わらないくらいココの仕組みを理解出来てるんじゃない?

 おかげで九十九さんの発言にも衝撃を受けてないし。 ちょっとホッとした。

 

 

「なら話が早い。術師の呪力は本人の中をよく廻る。大雑把に言ってしまえば、全人類が術師になれば呪いは生まれない」

「……じゃあ、非術師を皆殺しにすればいいじゃないですか」

「は?何言ってんのお前」

 

 

 おいおい、サマーの様子が変だぞ〜。ちょっとその気になるのやめてもらっていいですかね?「気になったから」じゃねーんだよ。頭のネジ吹っ飛んだんか?

 

 

「夏油くん……、それはアリだ」

「えっ?いや……」

「ちょっと九十九さん、変な事言わないでよ。サマーが殺っちゃったらどうすんの」

「ごめんごめん。別に催促してるわけじゃないから。でもそれが1番イージーだ」

 

 

 イージーなのは認めよう。僕や悟、傑がいたら一晩で鏖殺できる。

 でもそれは許されない行いだ。常識的に。

 

 

「非術師は嫌いかい?夏油くん」

「分からないんです。呪術は非術師を守るためにあると考えていました。でも征哉に言われて非術師も術師も、価値が分からないんです。どちらも同じように尊いし、愚者もいる」

「弱者故の尊さ、弱者故の醜さ。人間ってそーゆーモノだしね」

「……分別と受容ができなくなってしまっている。非術師を見下す自分と、それを否定する自分。術師を嫌悪する自分と尊敬する自分」

 

 

 何が本音か分からない、とサマーは言った。

 はぁ、バカめ。僕言ったよね?何かあったら言いなって。そんな事で悩んでたなんて知らなかったよ。知ってたら早めに話し合いしてたのに。

 

 

「傑。迷う程なら結論なんて出さなくていいんじゃないか?」

「そうだね。禪院くんの言うように、今言ったどの君もただの思考された可能性だ。どれを本音にするのかは、君がこれから選択するんだよ」

「………」

「って九十九さんは言ってるけど、僕の意見は違う」

 

 

 僕だって迷ってる。なんのために術師をやってるかとか、何を思って皆を守ってるのか、とかね。

 禪院征哉としてのスタートは自分の命が何よりも優先されていた。友情、家族、愛なんかより己の命だった。でも今の僕を見てよ。大事を守るために自分の命を晒してる。

 

 

「僕は自分の命が大事だ。仲間も家族も大事だ。そのエゴためならなんでもやるつもり。でもさ、どっちもって無理じゃん?」

「……君が言うか」

「違う。できる、できないの話じゃない。心の問題だよ。優先度で同率1位は無い。あるわけが無い」

「ふーん?禪院くんは自分に厳しいね」

「……いつか選択を迫られた時、僕はどちらを取るか迷う。それは九十九さんが言う『本音』では無い。僕はどちらか片方なんて選べないからね。だからこそ本音を選ばない道を進むんだ」

 

 

 なんかペラペラ言ってるけど、要は欲張りって事ね。選べないからぜーんぶ守りたいの。

 そうだなぁ。イメージとしては僕はお店行った時、食べたい物があったら片っ端から注文していくスタイルで、でもサマーは食べたい物は多いけど、無意識に1個に縛ろうとする人だ。

 

 

 これって所謂、典型的な無意識の症状でしょ。

 思考面の選択でもそうだ。4つのうち正しいものを選びなさいって問題で、4つ全部の選択肢を選ぶ人っていないじゃん?誰も1つだけ選びなさいなんて言ってないのに。ま、そういうこと。

 

 

「硝子にも言われたから端折らないではっきり言おう。傑、1つを選ぶ必要は無い。どのお前もお前であることに変わりは無い。僕はそれを尊重するし、そんなお前を愛してるよ」

「征哉……」

「ヒュ〜、友情だねぇ」

 

 

 まあ、言いたいことは言えたし最前は尽くせたと思う。あとはサマー本人の意思がどうなるかだな。僕の言葉が響いてればいいけど。

 

 

「じゃあね。本当は五条君にも挨拶したかったけど、間が悪かったようだ。これからは特級同士4人で仲良くしよ」

「悟には私から言っておきます」

「あ、そうだ最後に。星漿体のことは気にしなくていい。あの時もう1人別の星漿体がいたのか、既に新しい星漿体が生まれたのか。どちらにせよ天元は安定しているよ」

「へー。そうなんだー」

 

 

 星漿体、天内理子は死んだって報告が浸透してるらしい。僕が直接上層部に報告上げたからかな?

 あの九十九由基ですら偽情報で踊らさせるのは予想外だったけど、まぁ、結果的にいっか。忘れよう。

 

 

「ねぇ、理子ちゃんって……」

「今はハワイでバカンス中」

「ブフッ、だよね」

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

「なんてことは無い、2級呪霊の討伐任務のはずだったのに……。クソっ!」

 

 

 翌日、僕達は医務室に集まっていた。

 ベットで横たわる灰原の傍には目元を冷やしている七海が居る。空気はどんよりとして最悪だ。

 

 

「産土神信仰……、あれは土地神でした」

「……堕ちた神は最低で1級案件だ。僕が行かなかったら間に合わなかったよ」

「今はとにかく休め、七海」

「死んでねーのが幸いだ。生きて帰ってきただけすげぇよ」

「禪院さんですら反転術式に苦戦していたんですよ……。事前に鈴も貰っていた。でも連撃に下半身が吹っ飛んだんだ」

「お前ら、目の前で同期が死にかけたんだ。今は黙ってろ」

 

 

 灰原の容態を見ていた硝子の一言で会話は終了した。

 ただ、七海の苦しそうな嗚咽を聞いた僕の機嫌は氷点下ぶっちぎりだ。あのジジイ共、今すぐ殺してやりたい。

 

 

「僕が報告に行ってくる。硝子、目を離すなよ。まだ危ない」

「分かってる。死なせないよ」

「傑と悟は七海に付き添ってやれ」

「おい、本当に報告だけか?」

「……あぁ」

 

 

 僕が医務室を出た後、七海が零した言葉で沈黙が走ったそうだ。部屋を出た僕には知る由もないけどね。

 

 

 まぁ、そんなことより、1年に任務を降ろしたジジイは既に特定済みだ。調べたところ、僕が小細工を仕掛けたジジイの1人だった。

 ちょっと僕、キレてる。だから死ぬのが前倒しになってもいいのよね?それほど僕は怒ってるんだから。

 

 

「ひぃ……!な、なぜだ。儂はお主を想って……ガハッ!!」

「僕を想って……なんだって?」

 

 

 先生にある程度報告した後、バレないように高専を抜け出した。残穢を残さぬように極限まで呪力を抑えたため追跡は無いと思う。

 向かう先はジジイの邸宅。……コイツの名前なんだっけ。まぁ、いいか。僕にとっては有象無象だ。

 

 

「嫌そうにしていたではないか!奴らが付き纏い、囲まれておるのを!!!」

「……はぁ」

 

 

 呆れてものも言えないってコレだよ。元気が良すぎる後輩達を、僕が困ったように対応する姿が迷惑そうに見えたから?低脳が、アイツらの事は大好きラブリーだわ。

 それなのに勝手に勘違いしちゃってさぁ。こいつの脳ミソ猿以下だろ。イラついたから腹を殴ってやったわ。

 

 

「ゲホ、ゴホッ……」

「僕、お前を生かす気ってないんだよね。言い残すことはあるか?」

「儂は!お主のためにィ!!」

「まじお前バカ。向かって勝てるわけないのに」

 

 

 目が血走ってんぞ。僕の狂信者か何かか?てか何、その刃物。そんなんで僕傷つかないけど。

 だんだん話が通じなくなってきたから手首掴んで捻ってやった。でもおかしいな、高専にいる僕の様子をなんでコイツが知ってる?

 

 

「ほらほら、今際の際だぞ。最後の言葉、それでいい?」

「わしは、お主のために……。そう、言われたのだ……」

「へぇ、誰に?」

「わ、わしは……」

 

 

 ダメだな。完全にイカれてやがる。情報も引き出せそうにないし用済みか。

 残る疑問は……、ジジイを唆した人物が誰かだな。どうやらバカが引き起こした単純な事件じゃ無さそうだ。頭が痛てぇ。

 

 

「後は殺っといて。『解』」

『ァァ、ア゙ア゙』

 

 

 どーすっかなぁ、と考えながらソレにジジイを任せて高専に戻った。

 

 

 後日、上層部保守派の1人が原型も残らないほどの死体となったことが話題に上がった。発見者は使用人。

 

 

 原因と思われる準1級呪霊は担当1級呪術師によって祓われたらしい。

 その保守派が普段過ごす部屋には多量の血痕のみが残っていたそうだ。……ざまぁ見やがれ。

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 ___9月18日 ■■県■■市 (旧■■村)

 

 

 一言言っていい?……来ちゃったよこの任務。ってかもう現場にいるよ。

 

 

 いつものように、各術師に振り分けられる任務の確認をしてたんだ。

 この任務を見つけちゃった時の絶望感と言ったらもう……。うん、思わず手で顔を覆ったよね。

 

 

「……サマー。最後の特別授業をしよう」

「うん、それはいいんだけどさ。征哉はなんでここにいるの。これ私宛の任務だよね?」

「まぁまぁ、細かいところはいいから。ほら、さっさと行くよ」

 

 

 とは言いつつも、サクッと呪霊を払い終わった。やっぱり特級が2人いると作業効率がいいね。呪霊共が一瞬で塵になったよ。

 

 

 で、無駄話はここまで。今どこにいるでしょーか。

 正解は双子ちゃんが閉じ込められてる檻の前!ハハ、胸糞すぎて吐きそう。サマー風に言うならこの村の非術師は猿だわ。

 

 

「これはなんですか?」

『何とは?この2人が一連の事件の原因でしょう』

「違います」

「原因は僕達が取り除きましたよ〜。そちら様の思い違いでは?」

『私の孫もこの2人に殺されかけたことがあります。思い違いのわけないでしょう!』

「それはあっちが……」

『黙りなさいこのバケモノめ!!!!』

 

 

 うるっせぇババアだな。てめぇが黙れよ。ヒスは嫌いなんだわ。

 こういう時はスルーに限る。ついでにガラケーを開いて、とある番号に電話をかけた。

 

 

「全員、一旦外に出ましょ?お迎えが来ますから」

「迎え……?何を言ってるんだ?」

「後で分かるよ。困った時は……ってやつ」

 

 

 逃走されないように村人達を外で1箇所に固めた。僕とサマーは端によって村人に聞こえないように小声で会話をする。

 ねぇねぇ、知ってる?現代、職業が担う幅って広いんだよ。特に教師とか警察。って内容ね。

 

 

「街中で猪が出たらどうする?普通どこかに電話するよね。どこに?」

「それは……警察?」

「ピンポーン。人を守って正義を掲げる警察サマは時として動物も相手する。サマーは今、コイツら非術師の事を()って思ったよね」

「い、いや。そんなことは」

「いいよ、誤魔化さなくて。僕だってコイツらはゴミクズだって思ったもん。でね、そんな()を相手するのは僕らじゃない」

 

 

 こっちの界隈で起こったことはこっちで処理する。だからこういう非術師の問題は非術師に解決してもらうのが1番だ。

 

 

 最後の授業の題目は『困った時は警察に電話!!!』である。

 人任せだって???いやいや、態々僕達が手を焼く必要は無いし、彼等には社会的に死んでもらえるしね。いい事しかない。

 

 

「覚えとけ、こういう猿は警察に押し付けとけば何とかなる。呪術界にいる猿は僕に言え。上層部で処分を下してやるから」

「……おぉ、なんか猿共に対する殺意が無くなったよ。自分よりヤバいやつを見たら冷静になれるってホントなんだね」

「ンだとコラ。鎮まったようで何よりだなサマー!ま、今ここでプッチンして皆殺しとかになったら呪詛師として処刑対処だよ。僕にお前を殺させないでね」

「ハハ、無いね。でもいい授業だ」

 

 

 アン?何笑ってんだよ。ハハ、無いね、だと?原作であったから言ってんだよバーカ。

 

 

 しばらくサマーと喋っていたら遠くから聞こえてきたサイレンの音。

 はい、表のヒーローのお出ましだね。事情は電話で伝えたので大丈夫。あとは引渡して終了でOK!!

 

 

『な、何よあなた達』

「我々はこういう者です。失礼ながらご同行願います」

『警察が何の用だ!帰れ!!』

「……フフフ、集団での児童虐待ってマスコミのエサだと思わない?世間は騒ぐぜ〜?」

「征哉……。そのクズさは抑えなよ」

「ハッ、今更どうにもならねーよ」

「あの〜すみません、お電話くれた方ですか?」

「あ、はい。そうです」

 

 

 近づいてきた警察の1人に事情聴取を受けてから解放された。

 警察の人と双子ちゃんの件でもついて話し合い、とりあえずは警察病院に搬送らしい。

 

 

 夜も遅い時間の為双子の今後については明日話し合うそうだ。あ、僕は面倒なので行きません。ここはサマーに任せましょう。

 

 

「はぁー、疲れたー。呪霊より人間の相手する方がダルいって何?」

「それは同感だね。……今回のことで決めたよ。非術師も術師も猿はいる。どちらか選ぶ必要はないって」

「……うん。いいんじゃないの?ゴミはゴミ。善人は善人だ」

「ありがとう征哉」

「別に。何もしてねーよ」

 

 

 補助監督が運転する車でそんな会話をした。照れ隠しでそっぽ向いて目を瞑ったら爆睡をかましたのをここに記しておく。

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 Noside

 

 

「……は?」

 

 

 旧■■村の任務から約1週間後。

 高専内の夕日が照らす廊下、そこには五条悟と夜蛾正道がいた。

 

 

「何度も言わせるな。征哉は退学した。既に部屋はもぬけの殻だ。あるのは退学届けと手紙のみ」

「聞こえてますよ!!だから『は?』っつったんだ……!」

「禪院家は黙認。上層部……しかも総監からの直々命令。置き手紙には自分は上層部だから縁を切ると」

「ンなわけねぇだろ!!!!」

「悟!突然過ぎてな、俺も何が何だか分からんのだ」

「……ぁ、……くっ……!!!」

 

 

 悟が握りしめた拳には血が滴った。

 以下、夜蛾先生が持つ手紙を1部抜粋しよう。

 

 

 

 

 ___知ってる人もいるだろうが、僕は上層部だ。それからこれは言ってなかったけど、実は次期呪術総監でもある。経緯やこれまでの所業は割愛しよう。

 単刀直入に言えば僕は君達と縁を切る。何故なら現総監から命令が下されたからだ。

 曰く、生徒ですら死にかける高専では禪院征哉(次世代)を育成するに値しないらしい。無駄な縁は断ち切れだってさ。笑っちゃうよね。

 

 

 僕にはやることがある。でもそれは、僕が上層部でなければ成せない事だ。皆……、特に悟の事を裏切るようで悪いけど、僕は上層部側につくよ。

 だから忠告しよう。多分、これで(これからかも?)皆が皆理解したはずだ。僕が引き抜かれたことでどれだけ最強に頼っていた事実があったかを。

 別に僕が凄いって自慢したいんじゃない。ただ、危機感を持って欲しかった。僕や悟と傑だけが最強じゃダメなんだ。これからは強く聡い仲間が必要だ。

 

 

 抜きん出た誰かに頼るんじゃなくて、皆が強く引っ張っていく状態ね。その点、教鞭を執るって手段はいいんじゃないかな。これからの子供達を君達が育んでいく。僕にはできないけど、君達ならできるでしょ。

 まぁ、長くなったけど最後に。3年間ありがとう。いい青春ができた。皆大好きだ。愛してるよ。

 

 

 追記 同期へ。あの時の約束だけど、もうちょっと我慢してくれ。まだ死ねないからね!!

 

 

 

 

 






ジジイを殺したソレは式神化呪霊のこと。
縛りを放棄した本来の呪霊の姿のため征哉の残穢が残らない。

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