妄想と捏造の産物とご理解ください〜
では行ってらっしゃいませ。
やぁ、上層部のジジイ共への媚び売りが順調で毎日ウキウキな禪院征哉だ。モブクンって呼んでくれ。
前話から数年(多分2年くらい?)経ったね。順調に上層部のオキニポジを確立しつつ呪力操作・身体育成などの基礎と術式の制御に力を入れている。結構いい感じでハッピー!
「ふんふふーん♪」
「なんだ、嬉しそうだな征哉」
「兄ちゃん、ええ事でもあった?」
「あ、おはよ直哉、……とパパ。術式でできることが増えたなーって思ってさ」
成果としては上々。モブスペックでも頑張っている方である。それを実感して鼻歌を歌えばバッチリおめかししたカックィー直哉を抱えたパパとばったり会った。
やはり2年間で1番嬉しかった事と言えば、影を使った瞬間移動ができるようになった事だ。
式神も一体一体手間を掛けて作り続けている。バリアはちょっと形になってきたけど実用までには至ってない。
影を使った瞬間移動は特に難しい原理でもないし緻密な呪力操作も必要としないので案外簡単に出来た。
ただ座標っていうか、影から出る時の場所をミスるとちょっと大変なので(狭い隙間に出ちゃったり)それを制御するのに2、3ヶ月掛かった。
でもこれが便利すぎて……!俺の機動力のステータスは爆上がり、ついでにテンションも爆上がり。完璧に扱えた日には最っっ高な気分だった!発狂しながらランバダ踊ったもん。(存在しない記憶)
「これから五条家に行くんだが征哉も来るか?」
「は?直哉だけじゃないの?(俺必要なくね?)」
「いやぁ、優秀な人材を紹介しようと思ってな」
「あぁ……そういう」
なるほど、恒例の禪院vs五条のマウント取り合い合戦らしい。道理で直哉を連れていくわけだ。弟ちゃんは相伝だから、……大変だね直哉。
というか名目上は呪霊がどうこうの会議だったはず。こんな時まで500年間の拗らせ喧嘩するのかよ……。(喧嘩が)熟年しすぎた
「因みに拒否権は?」
「無いな」
「あ、そう。(五条悟とだけはエンカウントしませんように!!!)」
………思えばこれをフラグって言うんだよね。馬鹿なことをした。
◇◇◇
って事でやってきました五条家。いや〜デカイね。禪院よりは小さいけどそれでもデカい。
「ようこそ五条家へ。どうぞこちらに」
五条家到着後は色素が薄い若い男が代表して禪院一行を案内してくれた。ただその目は
嫌悪感丸出しでウケる。ちょっとは歩み寄りません?え、無理?そっすか。
「───。〜〜!」
「〜〜。─────」
「(早く終われ。足が痺れる)」
「〜──、─〜〜〜」
案内された広間でかれこれ1時間は正座をして話を聞いていた。前半15分はマシだった。真面目に話し合いをしてて会議って感じだった。
でも誰かが発した言葉が踏ん切りとなり口喧嘩、というか遠回しのネチネチ、チクチク攻撃が始まった。
大雑把に言えば「こちら、禪院家現当主譲りの天才肌。次期当主候補筆頭の相伝持ちでございますわぁ。他にも優秀な術式を持つ者が多くいるんですの〜うふふ」「あら?こちらは何百年ぶりの六眼と相伝の抱き合わせでございますわよぉ。もちろん候補ではなく次期当主ですの〜おほほ」っていう会話。
そして術式とか跡継ぎ(直哉・五条悟)の自慢大会が続いている。
俺?俺は相伝
「……ね、兄ちゃん」
「ん?」
「足めっちゃ痛い」
「うん、兄ちゃんも痛い」
頭の悪い自慢大会だなぁ、と思っていたら直哉が訴えてきた。確かにそろそろ限界。痛覚通り越して感覚が無い。
コソコソと直哉と話し合って「抜け出すか?」「うん」って事になったので行動に移すことにした。
周りを見て誰も俺たち兄弟に目を向けてないのを確認した。
よし、今ならいけるぞって直哉に言おうとしたところ
「………ッやば……」
「兄ちゃん?どないしたん?」
「いや、なんでも」
「ならええけど……あの子、五条悟やんな?」
「……そうだね」
「ほんまに平気?上の空やん」
直哉は眉を下げて心配そうに俺の顔を覗いてきた。
平気だよ。平気なんだけど、無意識的に目を奪われたというか、……ドキドキが止まらない。生五条悟、迫力やば!主に顔面が!!!この歳でこの美形はヤバすぎだろ。
いつかのフィジカルゴリラの時のように目と目が逢う〜のBGMが脳内で流れてるんだけど、いつまで続くのこれ?
緊張して変な汗かきそうなんだけど。こ、こんな醜態は晒せない!やだ恥ずかしい!あと顔面偏差値がパネェ!!!
「兄ちゃん………、もしかしてあいつのせい?なんかされたん?」
「いや、そうじゃないけど」
「なんかあったら言うてな?どうにかするさかい」
何かを悟った、いや、覚悟をした顔をして俺に言ってきた。まて、直哉。なんの話をしている?絶対すれ違ってるから落ち着こう?
「え、どういう意味?」と困惑していれば弟ちゃんに手を引かれて広間を退出した。結局部屋を出るまでずっと視線は感じていた。……俺なんかしましたっけ?ガクブル
「俺、兄ちゃんが心配やで」
「……心配?」
「はぁ?2人は絶対くっ付いたらあかん雰囲気やった」
「あぁ……なるほどね」
確かに禪院と五条が共に行動するのは幻覚に等しい。モブの俺と最強の五条悟が一緒にいるのも大問題だ。でも安心しろ、モブ如きが近づける相手じゃねーから心配することは起きないって!
むしろ近づく程俺の死亡率が高くなるので出来れば関わりたくない。でも年齢的に同期なので無理そうですね。やっぱりモブに厳しすぎてウケる。………いやウケねぇよ。
「絶対分かってへんやつやん………」
「?大丈夫、ちゃんと理解してる。(俺の事心配してんでしょ?直哉優しすぎて好き!)」
「あ、マジで分かってへん……」
直哉に対して年々ブラコンが増してる気がするが仕方ない。だって直哉が可愛くてイケメンだから!まじ愛してる!!
「お!綺麗な池やな。庭もうちに負けてへん」
「桜が浮いているな」
「なかなかええ景色やん」
「だね」
可愛い直哉を噛み締めていたら丁寧に整備された日本庭園が目に入った。クソな呪術界でもこういうホッコリ系はあるんだなと思った。
晴天を写した透明な池に所々八重桜が浮かんでいる。普通に綺麗。直哉と桜のベストショット撮りたい。スタッフー!デジカメでもいいから今すぐ寄越せー!!!
「なんか飲み物頼んでくるわ。兄ちゃんはそこにおっといて」
「うん、ありがとね」
うわ〜弟ちゃんが超絶いい子だ!!兄を敬える可愛い弟!
あ''ー、洗脳教育しようとする家の奴らから守ってて良かったー。本当に良かったー。今のところ男尊女卑では無いのでこのまま育ってくれと節に願う。
「てか、春なのに暑っつ………」
多分、暑さと直哉の尊さにやられた。黒の和服だから余計に暑いし。じゃなきゃ池の上に立つなんて奇行はしない。ほら、水の上ならちょっとは涼しくなるかな……って。
これも呪力操作の応用だよね。NAR○TOの水面歩行をイメージした。いつか螺旋丸も模倣してみたい。
水面歩行……チャクラを呪力と置き換えてやってみたら成功しちゃってビビったよね。直哉にお披露目した時は「俺もやる!」って意気込んでた。カワイイ。
これも毎日コツコツやってる呪力操作の賜物だ。今では呪力が常時血のように循環し続けて無意識でコントロールできている。よく頑張ったモブの俺!!!
「なぁ」
「ッ!(び、びったぁ。いきなり声掛けんなよ!!)」
モブなのに、俺モブなのに偉すぎ、凄すぎ、頑張りすぎ。とか自分で自分を褒めてたら唐突に声を掛けられた。
おいおい、集中力が切れて池の中にドボン!とかなるから驚かせるなよ。まぁ、無意識下でもコントロール出来るからその辺の心配は無いんだけどさ。
俺に声掛けやがったのはどこのどいつだって思ったから振り返った。
そしたら誰がいたと思う??白髪蒼眼の子供だよ。五条悟だよ。マジかよ……。
「お前さ、ナマエなんて言うの」
「………はぁ?」
え、ごめん、意図が理解出来ない。名前?
「……征哉だ。禪院征哉」
「………そ」
「君は?」
「五条悟」
「へー……」
「………」
うん、全然会話が成立しない。以下無言で進展なし。
片や池に立ってる禪院。片やそれをガン見してる五条。フィジカルゴリラに続いて一体どんな出会いだよ。
「なぁ、それどうやってんの?あとその呪力操作」
「あ〜?常に呪力を巡らせてるんだよ。あと
「……すっげぇ」
お褒めの言葉頂きましたァ!!!わぁ、次期最強にすごいって言われちゃったよ!これ自慢しよ。
「……やってみる?」
「え!イけんの?」
「俺に掴まってもらったら、たぶん」
物珍しそうに俺を見てきたので誘ってみた。まぁ、某忍びの世界じゃあるまいし、この世界で水面歩行なんてしてるヤツいねぇよな。そりゃ興味も湧くわ。
「ほら」
「…うわ!ヤバ……俺水の上に立ってる!」
「手は離すなよ?落ちるから」
「わぁってる!お前すげぇな!!」
いやぁ〜喜んでもらって大変結構です。笑顔が眩しい!キラキラ通り越してギラギラ。これが神様降臨か……。
「こんな事できるのにお前が目ぇ掛けられて無いのって勿体ねぇよ」
「まぁ、相伝じゃないからね」
「ふーん?見た限り呪力操作とかそこら辺の雑魚より上手いじゃん」
「禪院は術式重視だから仕方ない。(そんなことも見える六眼やば……)」
優秀すぎても出る杭は打たれる。俺がパクった術式詳細なんかをペらっと言っちゃったら即ダウト。早死はゴメンだし、ある程度強くなるまでは大人しくしようと思ってる。
それも踏まえての上層部のオキニになるカス戦略を取ったんですけどね。ごめんよ、プライドより命を取った雑魚モブは俺です……。
「はぁ?そっちのジジイ共も見る目ねぇな」
「それは思った」
多分お目目が腐ってんだと思う。あと脳みそがクルミサイズ。
「………で、なんで五条と仲良うなっとるん?」
「成り行き……?」
「成り行きだな」
「はぁ……兄ちゃんマジか……」
途中からお茶を頼みに行った直哉が参戦。お茶を啜って3人で会話をした。
弟ちゃんよ、そんな残念な生物を見るような目しなくても……シクシク。
「五条に友達なんか作ったらドヤされんで」
「ん?友達………では無くない?(今さっき会ったばっかでは?)」
「は?友達じゃねぇの?自己紹介したじゃん」
「………こう言うてるけど?」
………なるほど、これはアレだ。新学期新クラスで隣になった人に自己紹介して「これからよろしくね!」って言い合った瞬間に友達認定されるやつだ。……純粋ピュアかよ。友達の作り方可愛いな?
「あぁ、ウン。友達だよ。トモダチ」
「だよな!マブだもんな!」
「ん?マブ………では無くない?(今さっき友達になったばっかでは?)」
「は?一緒に遊ぶのってマブじゃねぇの?」
「……兄ちゃん?」
ひえ、直哉の笑顔が怖い。
これはアレだ。友達を家に招待して一緒に遊ぶようになったら
「ウン、ウン。マブだよ、俺たち」
「だよな!!!」
「に・い・ち・ゃ・ん・?・?・?」
ごめん直哉。でもこんなに嬉しそうなのに断れねーだろ!!!
「なぁ、禪院に戻ってもさ、文通しようぜ。それから……また会ってくれる?」
「……ァ、ァ。イイヨ、また会おうネ。(頼み方可愛いかよ)」
「兄ちゃん、俺は知らへんで。けど家のもんには黙っとってあげる」
「マジありがと直哉。んじゃあ、またね
「ッ!!おう、またな
まだまだ子供な五条悟は手をフリフリしながら俺たちを見送ってくれた。
俺としては不本意にマブ認定されたし、お近づきしちゃって胃が痛い。わァ、死亡率が高くなったね!!人生ゲームの難易度がまたちょっと上がったよ!!
……はぁ、アプデあり系のクソゲーだァ……、と萎えていたら禪院家に帰った瞬間に直哉の説教が始まった。
……うん、ごめんね直哉。軽率でした。兄ちゃんが悪かった。あ、はい。うん。ほんとごめん。俺のおやつあげるから許して。
◇◇◇
無事フラグを回収して五条悟とエンカウントしてしばらく経った。誕生日を迎えて10歳です。
文通は週に1、2回程度。あまり回数は多くないけどその分内容が濃すぎて胃が痛い。
曰く『女中が毒を盛ろうとして捕まった』曰く『また懸賞金が上がった』曰く『一日に来る呪詛師の数が最高記録を更新した』曰く『寝てる時に裸の女が入って来た』
………こ、濃すぎる!!なんだこのマラソンの後に唐揚げ30個食ってパフェおかわりしたような内容は。
毎回こんなモン送られたらドン引きだぜ?しかもどんどんグレードアップしてる。
直哉に見せたら顔色が青通り越して真っ白になってた。そりゃそうなる。俺もなった。
「み、身内でも怖いもんやな……特に最後の」
「うん、同情した。寒気がヤバい」
鳥肌立ってきたよ……。随分と……その……、騒がしい毎日をお過ごしで???
うん、これは多少クソガキになっても許されると思う。環境がそもそも地獄。俺なら早々に発狂してる。
「まさか、うちにもそないな輩いーひんよな……?」
「……保証はしかねるな」
「こんなん見たら夜も寝れへんわ」
同感。すやすやTimeに呪詛師とか夜這いは恐怖だよ。悟の場合抱き合わせだったのが余計裏目に出てる。
あれ、その線でいったら相伝持ってる直哉もヤバくない?直哉の貞操大丈夫そう?
「直哉の危機……これは家に革命起こすしか……」
「え、うん?」
そうだ!お家改革をしよう!主に人選・思考の観点で。
当初ではお家改革はできたらやるね〜だったけど、直哉の命と貞操の危機が判明した今は、お家改革できなきゃ俺(と直哉)が精神的に死ぬ〜なのでやることリストの項目に追加だ。
弟を守るのが兄ちゃんの勤めってもんよ!俺はお兄ちゃんだぞ!!!!!とイマジナリー脹相も言っている。
あんまり言ってこなかったけど、禪院は現在進行形で男尊女卑の最前線を突っ走っている封建的な家だし、相伝の術式を引き継いでいない者は男でも落伍者扱いだし、
「いいか?直哉。家のヤツらの傀儡にはなるなよ」
「おう。話の善し悪しをつけろってことやんな」
「『女性は3歩後ろを歩け』とか悪意の根源だからね。ほんと有り得ない」
「分かってる。守る為に3歩後ろを歩かせるんやろ?」
「そう!そうだよ!!女の子は大切にしなきゃいけない」
家のヤツらの言うことは聞くな、聞くならパパの酔っ払い話にしろって直哉が小さい頃から言いつけてる。
そのおかげか家のジジイ共の話もスルーしているし、更には使用人に気遣いまでできるいい子に育ってる。子育て大成功だぜ。
「アイツらは相伝を取り込もうとしてる。直哉自身なんて見ちゃいない」
相伝だから、跡取りだから手元に置く。将来が約束された子供を洗脳して自分達のいいようにする。
……心底胸糞悪い話だ。可愛い弟ちゃんが操り人形になるのを俺が黙って見ているとでも?ゼッタイ無いね。
「兄ちゃんがこの家のクズさを語った時から理解してんで。なんべんも言われたらいやでも察するわ」
「ははっ、さすが俺の弟。でも完全に突っぱねるのはまだダメだ、徐々に
「あぁ!その為に仲間集めてるん?」
ソーナンス!!実はね、ちょっとずつ仲間を増やしてるんですよ。
使用人や落伍者扱いの人、それから新世代の子供と若い人たちと友好関係を築いてから、こんな家だったらな〜っていうifを語りまくった。
夢見る子供は可愛いんです。直哉も途中から加わってコロコロと仲間が増えていった。
さすが禪院、力を求めて他家を取り込んできただけはある。人数だけは伊達じゃなかった。おかげで禪院の3分の1は同士になったよ。子供パワーすごい!!
「この調子でいったら改革も夢とちがうかもな」
「そうだね、このクズカスな家を建て直す。表は直哉で俺は裏からだ」
「俺は相伝やさかい何してもだいたい許されるしな。兄ちゃんは影の支配者的な?」
「何その厨二病チックな名称」
「パパのアニメや」
「なるほど理解した」
ちょっと?直哉まで影響出てるんですけど?親父ー、アニメもほどほどにな!ちなみに俺も見たいから後で見せろよ!!!!
お家改革で快適なお家に〜全ては直哉との仲睦まじい人生の為に〜