東方無貌神〜Find love and enjoy the journey〜   作:文才の無い本の虫

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賽「さてさて、次はどの目が出るかな?」

白「3・・・・・奇数です」

賽「よし、じゃあ此処の英雄王に言われた通り大人しくしてるとしようか。行こう、ブラン」

白「はい、マスター」





5「凍える大地の日常」

 

 

死の間際には見えない溌剌とした彼は俺の方を一瞥して目下のウルクを、そして広がる蒼穹を見上げる。

 

 

「ルイン、貴様の前には何時か"賽"が現れる。振りどころを間違えるなよ?」

 

 

賽・・・・・俺の前にか?

 

 

「我はもう直この世を去るだろう」

 

 

お前も人であったということか・・・・・隠岐奈の仕事が増えるな

 

 

「なあに哀しむことはない・・・・・神代が終わるように柁を切った責任はとるさ」

 

 

哀しんで無いが?

 

 

「フハハハ!ではな、友よ」

 

 

ああ。

 

じゃあな、ギルガメッシュ(・・・・・・・)

 

多分、お前のことは忘れないよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

死にゆく彼の脳裏に一つの未来が写る。

 

 

「・・・・・(まだ見ぬ賢者よ・・・・・友を頼んだぞ)」

 

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

 

久し振りに彼奴の夢を見て起きた朝。

 

俺は作業台で何かの作業――多分薬の調合――をしている白衣の・・・・・いや、白衣しか(・・)身に着けていない永琳へ目を向ける。

 

 

「流石に服位は着ろよ」

 

 

「やあね、人を痴女みたいに」

 

 

痴女だろ。

 

どこからどう見ても。

 

 

「別に良いじゃない。此処には私達しか居ないのだし、それに今更でしょう?」

 

 

「・・・・・はぁ」

 

 

ため息をつく。

 

すると下の階からルーミアか俺達を呼ぶ声がした。

 

 

「永琳、ナイア、朝ごはん出来たよー」

 

 

「ああ、今行くわ」

 

 

「取り敢えず服着ろよ」

 

 

「面倒臭いわ・・・・・ニャル、宜しく」

 

 

「・・・・・はぁ。着せてやるから此方来い」

 

 

衣装箪笥から赤青の服を取り出し、彼女を手招きする。

 

慣れで永琳に服を着せ、俺達は下の階へ降りるために部屋を出た。

 

因みに此処、北極にある永琳のセーフハウス?は2階建ての屋敷で2階には部屋が二つしか無く(片方は物置)俺達はその片方の部屋(無駄に広く、永琳の研究室と寝室を兼ねる。外装は和風のくせして内装は『都』のもの(機械的))に居候している。

 

閑話休題。

 

一階に降りると、ルーミアがジト目で永琳を見る。

 

 

「聞こえてたよ・・・・・永琳、流石に服位は自分で着たら?」

 

 

「家主の特権よ」

 

 

永琳は当たり前のことのように言い、ルーミアはやれやれといった風に朝食をテーブルに並べていき、俺と永琳は席に着く。

 

準備を終えたルーミアは共用のエプロンを畳み、席に着いた。

 

 

「「「いただきます」」」

 

 

3人で手を合わせ朝食を食べる。

 

そう言えば此処に来てから、もう百年か。

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

「ニャル、ちょっとこの薬飲んでみて」

 

 

「・・・・・今度は何だ?」

 

 

また媚薬とか、幻覚剤とか、劇物とか、ショタ化とかじゃないだろうな。

 

 

「心配しないで良いわよ。唯の栄養剤よ」

 

 

「・・・・・本当か?」

 

 

「ええ」(栄養剤と言えなくは無い)

 

 

「別の効果もあるとかではなく?」

 

 

「ええ」(大嘘)

 

 

「わかった、飲むよ・・・・・」

 

 

渋々渡された銀色の液体を流し込む。

 

うむ、体調はなんとも無いな。

 

 

 

「どう?」

 

 

「何にも」

 

 

「そう。重篤な副作用()無いようね」

 

 

・・・・・今、副作用"は"って言ったか?

 

そこはかとなく不安何だ、が?

 

 

「ぐっ?!」

 

 

ゑ?

 

あたま、まわりずれぇ・・・・・?

 

 

「永琳、ナイアにナニ飲ませたの?!」

 

 

前に死んだ研究者(后羿に滅ぼされた馬鹿)の作った『狂戦士薬』の改良版よ」

 

 

「・・・・・いちおう、きくが、こーかは(一応聞くが効果は)?」

 

 

「一時的に狂化(A)を付与ってところかしら。そろそろ回り切る頃ね」

 

 

「ぐ、うう?!」

 

 

あ、もうむり、ねる。

 

えーりん、おぼえてろよ・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ナイア大丈夫?!」

 

 

「ルーミア、それよりも私達の心配をしたほうが良いわよ」

 

 

「・・・・・」(むくりと起き上がる)

 

 

「え?」

 

 

「こっそり媚薬も混ぜたからどうなるかわからないわ♪」

 

 

「絶対確信犯だよね?!てか数年に一回はこのくだりやってるぅ!!」

 

 

「うふふ♡だって偶には刺激があった方が良いでしょう?」

 

 

「そうだけど・・・・・ってナイア、ちょっとま」

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

「やぁ、久し振り」

 

 

「ああ。久し振りだなエディ」

 

 

「ニャルラトホテプ、君は元気そうだね~」

 

 

「まぁ、ただ此処で見守っているだけだからな・・・・・それにしてもルインのあの惨状(面白い状況)はお前の仕業だな?」

 

 

「その通り!」

 

 

「頼むってーのは『面白可笑しく引っ掻き回せ』って意味じゃない筈だが?」

 

 

「てへ☆」

 

 

「気持ち悪っ」

 

 

「酷くない?!」

 

 

「そう云うあざとい仕草はナタルみたいな残念美女がやるもんだろう」

 

 

「残念美女て君、奥さんに叩かれるよ?」

 

 

「もう叩かれた。で、その後いちゃついた」

 

 

「うそん・・・・・で、私を呼んだ理由は?」

 

 

「"賽"が動き出した」

 

 

「・・・・・第一位が?」

 

 

「ああ」

 

 

「成程ね・・・・・世界樹の危機ってところかな?」

 

 

「それ以外無いだろうな。奴は面白い事柄(破滅や英雄譚)に目がない」

 

 

「そしてそれには試練(賽を投げる事柄)が付き物ってね」

 

 

「あー面倒臭え・・・・・働くか」

 

 

「頑張ってね〜一応第二位の『世渡り上手』(クランドール)第三位の『白黒夫婦』(出雲夫婦)に協力を要請しておくよ〜」

 

 

「頼むわ」

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

永琳のセーフハウスに転がり込んでから百年程が経った。

 

百年もの時間が過ぎれば――俺や永琳にとっては短い時間だが――この生活に慣れていた。

 

朝起きて(永琳に服を着せ)、ルーミアが作ってくれる朝食を食べ(偶に俺や永琳が作る)、ルーミアや偶に永琳と北極()(宇宙)を散歩したり、随分前に俺が作ったソファーで寛いだり(月一位の頻度で隠岐奈や龍神が来ることもある)、昼飯は気が向いたら俺が作り(基本的に食事は要らない。朝食と夕食は習慣的なもの)、セーフハウスにある畑の世話を終えて縁側で駄弁り(ゼリーとサプリで済ませようとしていた馬鹿が居たため増設した。縁側はルーミア(光の巫)の要望)、ルーミアか俺が作った夕食を食べて、三人で寝る。

 

そうやって一日を過ごしている。

 

偶に永琳の薬の実験に付き合ったり(六割失敗、二割成功、残り二割は永琳の悪戯)、腕が鈍らないように狩りに出かけたり、殴り合い(物理魔術問わず)をしたり、隠岐奈の仕事の手伝いをしたり(月一位の頻度)。

 

最近は事情が一段落したのか龍神もちょくちょく遊びに来ている。

 

初めの方は永琳が創造神ということで少し堅くなっていたが今では打ち解けている・・・・・いや、慣れたのだろう。

 

隠岐奈とかも来るし、俺だって結構上位の神性とかは持ってるしな。

 

 

そう言えば■■■の声・・・・・幻聴は聞こえなくなってから久しい。

 

自分では理解らないから隠岐奈に調べて貰ったのだが「どうやらその幻聴・・・・・いや、(意思)はナイアの血に刻まれているもの(原理血戒)だからふとした瞬間に聞こえる様になると思うぞ」とのこと。

 

そうやって思考を走らせていると二人の声が聞こえる。

 

銀の懐中時計を取り出して時間を確認する。

 

もうこんな時間か。

 

行こう。

 

 

「ニャル、出かけるわよ」

 

 

「ナイア、行こう!」

 

 

「ん、今行く」

 

 

 

 

 





『ナイア』
■■■は消えたわけではない。ソレは魂の戒めなのだから。因みに永琳の薬を飲むときは身体を月人や人間と同じ位の抵抗力に下げている。

『ルーミア』
スローライフ中の妖怪。殴り合い(物理魔術問わず)によって能力が覚醒した模様。未だに成長途中。目指せ(胸部装甲)永琳レベル!!(※貧乳ではない)

『永琳』
家主。数年に一回は意図的に失敗を起こしてナイアに美味しく頂かれるのが楽しみ。生活力は皆無だったがルーミアによって矯正中。



『作者』
ペンをグーで握ってキーボードを打っている。とってもシュール。案外打てるもんなんだなあ。(左は無事なので変換とかは左でやってる)
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