東方無貌神〜Find love and enjoy the journey〜 作:文才の無い本の虫
作者「これで第弐章終了」
作者「次が最終章(予定・・・・・変わるかも)」
風が強い春
とある村にて
村にはミシャグジ様という信仰が残っていた
ミシャグジとは湖に住む白い大蛇の姿をした祟り神とされ、祟り神の他に豊穣の神としての側面を持つ
村人に聞き、その信仰のもととなったであろう場所に行ってみると、其処には綺麗な湖があった
湖は透き通っており、表面の波が陽光を反射してまるで輝いている様だった
――――風雲の旅人、第七章、第八五頁より
◇◇◇◇
あー、拝啓稗田阿礼殿。
如何がお過ごしでしょうか?
俺――神式銀は今日も今日とて世界を見て回っています。
「銀、どうしたのだー?」
「いや、少し思うところがあってな」
「へー。取り敢えず私は寝るのだぁー」
「何か最近お前よく寝てないか?」
「ふぁー。せーちょーきと言うやつなのだー・・・・・ふぁー」
「・・・・・怪異に成長期なんてあったのか」
「多分、あと数年位寝るのだ。そしたら完全体になるってえーりんがいってたー・・・・・ふぁー。おやすみなさいー」
そう言ってルーミアは俺の影の中に引っ込んでいった。
・・・・・数年、完全体、永琳?
「何かいま重要そうな情報があった気がすんだが・・・・・まあ、良いか」
取り敢えず、阿礼が死んでから暫くの時間が過ぎた。
その間に星の神秘は薄れ、龍神は深い眠りに着いた。
彼女曰く「星は、廻る。今の星には、私は必要無い・・・・・何かあったら起こして」とのことだ。
隠岐奈の方は神秘が薄れたことでバランスを取る必要性が下がり、手持ち無沙汰だそう。
今は能力を使って人の世を覗いてるらしい。
・・・・・そういや、「面白い妖怪に会った」とか言ってたか?
「さて、次は東の方に行ってみるか」
さて、俺は神式銀と名乗って旅をしている。
日本を周って、様々なことを新しく用意した手帳に書いている。
最近は村や地域にある逸話や言い伝えを記すことが多い。
阿礼への土産話という側面もあるが、如何せん長い時間の中でやることが無いという理由の方が大きい。
正直、仙人のように引き籠もっても良いのだがそれだと勿体無い。
人というのは極稀に素晴らしい物語を紡ぐからだ。
今思うとギルの物語も鮮烈だったと思う。
・・・・・シドゥリなら粘土板を遺してるだろうし、探しに行ってみるのも良いかもしれない。
ん?
南から風が吹いた。
「良い風だ・・・・・」
まるで、阿礼と会ったときのような・・・・・。
あー、南の方に行ってみるか。
何か面白いことがあるかもしれん。
「・・・・・まぁ、ゆっくり行くか。時間だけはたっぷりあるからな」
◇◇◇◇
稗田の―――――之を『御阿礼の子』と云う
その傍らには―――の『守り人』が現れん
彼の―――名を『銀』と云う
――――稗田家に伝わる掠れた古文書より、一部抜粋
『神式銀』
暇人。無職。財布は野盗。阿礼を探しているのかも。
「あぁ・・・・・暇だ」
『ルーミア』
もうちょっと(数年)で完全体に成る・・・・・らしい。
「おやすみなさいなのだー」
『風雲の旅人』
太古の旅人と関わりがあるとされる書物。江戸時代より前に書かれているのだが風土信仰や土着信仰の研究に関してはこれより正確な資料は無いとされる。
『稗田阿礼』
今は地獄でお仕事中。再会は近い。
「・・・・・銀さん、待ってて下さい」