東方無貌神〜Find love and enjoy the journey〜   作:文才の無い本の虫

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作者「くっくっく、そろそろルイン君にはマトモ(異議は認めるし、内心コレ大丈夫?って思いました)な触れ合いをしてもらおうか!!」

ルイン「は?」

エディ「ヒロイン?ちゃんにはちょーーーっとばかし不幸になってもらうけどね?」

作者「さあ、(色んな意味で)覚悟は充分か?!」

※作中で少し暗く成るかも?というわけでテンション高めなのです!!


作者「一話の文字数が2000字位でいくか迷ってます・・・・・良ければ意見が欲しいっ」




2「光の巫」

 

 

 

隠岐奈の手伝いをするようになってから少し。

 

俺は穢れや神秘の調節――それをしないと生命が変な進化を遂げたり、最悪の場合星自体に影響が出る――の帰りに、少し前(数百年前)は小さかった村に寄った。

 

・・・・・とは言ってももう夜なので外から見るだけだが。

 

 

「へぇ・・・・・ここら辺も随分大きくなったなぁ」

 

 

『この規模の結界・・・・・強力な庇護者でも居るのか?』

 

 

いつも通りに隠居のルーンで姿を隠した俺は村を見渡せる丘の上で■■■と雑談する。

 

・・・・・妖怪や魔獣が闊歩するこの時代にこの規模。

 

それに里をぐるりと囲う様に張られた強力な結界。

 

■■■の言ったように何かあるな。

 

ん?

 

 

「・・・・・貴方は誰?」

 

 

人にしては強い・・・・・いや、規格外の気配。

 

振り向くと見えない筈の俺を見上げる作り物の様に白く、瞳だけが紅い少女。

 

・・・・・猛烈な既視感。

 

 

「・・・・・」

 

 

俺を見る彼女の紅い瞳には何の感情も写っていない。

 

まるで、『昔の自分の様、だろう?』

 

・・・・・その通りだ。

 

取り敢えず、俺はその少女にこう言った。

 

 

「俺はナイア、しがない旅人だ。お前は?」

 

 

「・・・・・光の巫。人々は私をそう呼ぶ」

 

 

それが俺と少女――光の巫との出会いだった。

 

 

・・・・・そして、彼女と俺の短い物語の始まりだった。

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

 

 

光の巫。

 

彼彼女らは里の守護者である私の事をそう呼ぶ。

 

朝起きて、身体を清め、里の外周を周り、妖魔を見つけたら祓う。

 

日が暮れたら、里の外周に強い結界を張り、里の外にある(・・・・・・)古ぼけた社に帰り寝る。

 

親も居らず、人と掛け離れた私は物を食す必要が無く、ただ里を守護するだけ。

 

それが私の役割(・・)

 

そんなある日、結界を張り終えた私は社の近くの里を見渡せる丘で、月を背に、銀に輝く彼と出会った。

 

最初は人の気配が無く、見たこともない髪色だったので警戒して近付いた。

 

 

「・・・・・貴方は誰?」

 

 

彼はこう言った。

 

 

「俺はナイア、しがない旅人だ。お前は?」

 

 

「・・・・・光の巫。人々は私をそう呼ぶ」

 

 

彼のその質問に私は何故かそう答えていた。

 

 

「・・・・・ふむ、光の巫。もし良ければ一晩泊めてくれないか?」

 

 

その後、少し考える素振りを見せ、人のようで人に見えない彼はそう言った。

 

 

「・・・・・着いてきて」

 

 

私は何時の間にかそう言っていた。

 

理由は・・・・・理解らない。

 

監視などの後付は出来るがこの感情を私は理解が出来なかった。

 

彼と話してみれば理解る様になるのだろうか?

 

私は古ぼけた社に向かって歩いた。

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

光の巫という少女と出会ってから数ヶ月。

 

俺は彼女の家――古ぼけた社――で寝食を共にしていた。

 

何故かというと、昔の俺と同じ目をする(感情が薄く受動的な)彼女に興味が湧いたからだ。

 

 

「光の巫、飯が出来たぞ」

 

 

「今行く」

 

 

水浴びをしていた彼女を呼ぶ。

 

朝食を食べた後、彼女――と姿を隠した俺――は里の外周を周り、妖魔を見つけたら祓い、日が暮れたら、里の外周に強い結界を張って帰って寝る。

 

そんな生活を送っている。

 

勿論隠岐奈からの仕事は彼女が寝ている夜に済ませ、彼女の手に終えない――まぁ殆ど居ないが――最上級妖怪は俺が間引いていたりする。

 

親が居らず、人から逸脱した――鍛錬無しで上級の妖怪は普通に祓える――彼女は自意識が薄く、最近漸く一言二言喋るようになったほどだ。

 

 

ルイン(・・・)、行くよ」

 

 

彼女は最近教えたもう一つの名前で俺を呼ぶ。

 

 

「ああ、今行く」

 

 

人は理解出来ない物を恐れる。

 

彼女は里の守護者であるが、里の一員では無い様だ。

 

・・・・・気の毒には思えないが、彼女は此処でひっそりと一生を終えるだろう。

 

 

ある日の夜、寝る前に彼女が話しかけて来た。

 

俺は彼女と縁側の様な所に並んで腰掛ける。

 

 

「貴方は・・・・・何故、生きる?」

 

 

「ん・・・・・生きる、か。難しい問いだな」

 

 

「何故、難しい?」

 

 

この時代の命は軽い(・・・・・・・・・)。この里もお前が居るから人死が少ないが、日を跨いだら村が半壊・・・・・なんていうこともザラにある。だから生きること自体が生きる目的っていう奴も少なくない」

 

 

「生きることが、目的」

 

 

彼女は自身の掌を見下ろした。

 

 

「ああ・・・・・まぁ、俺は探し物を見つけるのが目的だがな。目的は更新・・・・・新しくしていくもんだ」

 

 

「私に、目的は無い」

 

 

普通、未だ十も無い少女が持ってるもんでは無いがな。

 

親代わり、では無いが、彼女を見ていると何故か気になる。

 

 

「ん、これから探せば良いさ。お前はまだまだひよっ子だよ」

 

 

「・・・・・手伝ってくれる?」

 

 

「ああ、勿論だ」

 

 

この生活も思いの外気に入っている。

 

徒人の一生位は、付き合ってやるさ。

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

光の巫と暮らし始めてから余り変化もなく10年の月日が経った。

 

俺は、寿命で死にかけの(・・・・・)彼女の横で成長した彼女の弱々しい言葉を聞いていた。

 

 

「・・・・・ナイア、目的・・・・・見つけた・・・・・」

 

 

「そうか・・・・・どんな目的だ?」

 

 

「・・・・・貴方と、同じモノが、見てみたい・・・・・私は、此処以外、知らない、から」

 

 

彼女は相変わらずの無表情で言う。

 

だが・・・・・少し笑った気がする。

 

 

「私は・・・・・喜びや哀しみ、感情が理解らなかった、けど・・・・・貴方が、私と似ている(・・・・・・)のは、わかった。だから、貴方と同じモノが・・・・・見てみたかった」

 

 

少し彼女の顔が悔しげに歪んだ気がした。

 

 

「そうか」

 

 

「きっと、私は、もうすぐ死ぬ・・・・・もし、良ければ、私のことを覚えていて、欲しい」

 

 

彼女の紅い瞳には――俺が写っていた。

 

・・・・・その真っ直ぐな魂が綺麗だと、思った。

 

短い時間だったが、良いものを見た。

 

 

「ああ、忘れんよ」

 

 

「悔いはある。けど、ルイン、さようなら・・・・・」

 

 

「・・・・・ああ、さようなら、光の巫」

 

 

紅い瞳は閉じられ、糸が切れた様に全身の力が抜ける。

 

作り物の様に白い彼女は俺の腕の中で息を引き取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・?

 

どうして死んだ体から魂が抜け無いんだ?

 

 

 

 

 






『ナイア』
昔の・・・・・■■■の記憶の中の『黒い鳥』と呼ばれていた自身と光の巫が重なり、彼女に興味を持った。■■■に引っ張られて感情はあるが、人としての感情では無い。少し人間っぽく成ったかな?

『光の巫』
アルビノの少女。強過ぎる魂により魂魄(魂と体を支える力)のバランスが取れずに二十に満たずに死去。・・・・・さて、残された強過ぎる魂は、我が無いのに強い力の淀みはどう成るのやら。

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