東方無貌神〜Find love and enjoy the journey〜   作:文才の無い本の虫

8 / 19

作者「あーぱー」

作者「どうしてこうなった??」(流れはプロット通り、中身は別物)


3「再誕」

 

 

光の巫が死んでから数分。

 

彼女の死体は黒い繭に成っていた。

 

 

「・・・・・正しく、運命の悪戯ってやつかね」

 

 

止める気にはなれなかった。

 

何故なら、その繭は彼女の魂を中心に据えていたからだ。

 

 

・・・・・多分だが、彼女には高い人外の適性があったのだろう。

 

それ故に短命で、死んで、強い『渦』に成った。

 

その『渦』は生命の生み出す渦ではなく、正反対の巻き込む、吸収する渦。

 

負の渦。

 

今も近くの(俺の力)を巻き込んで、吸収している。

 

再誕には――正確には魂を消費せずにするためには――力が足り無いと言ったところか。

 

これは、俺の(・・)腕一本位位は必要みたいだな。

 

・・・・・規格外だとは思っていたが、それ程とはな。

 

まぁ、良いさ。

 

付き合うと言ったのは俺だ。

 

 

「ったく・・・・・持ってけ」

 

 

俺は左腕を引き千切ってその『渦』に焚べる。

 

『渦』は俺の腕を糧に新たな形を組み上げていく。

 

あー、止血止血。

 

『クックック・・・・・ルイン、貴様、とんでも無い事を仕出かしたな?』

 

ん?

 

仕方無いだろう。

 

交わした約束は軽くない。

 

・・・・・それに、彼女には少しぐらい救いが有っても良いだろう?

 

『ククッ・・・・・それをヒトは自己満足というのだよ』

 

はっ。

 

自己満足大いに結構。

 

救わない善より救う偽善、だ。

 

最悪の場合は俺が彼女を殺せば良い。

 

『ハハハハ!!』

 

それが偽善の責任だよ。

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

 

 

暗い、暗い、闇の中。

 

ぐるぐるぐるぐる。

 

回り、輪り、廻る。

 

乾く、渇く、寒い。

 

足り無い。

 

もっと、もっと、もっと。

 

ぐるぐるぐるぐる。

 

回り、輪り、廻る。

 

 

「ったく・・・・・持ってけ」

 

 

何故か、懐かしくて、温かい。

 

満たされる。

 

後は、編み上げるだけ。

 

ぐるぐるぐるぐる。

 

回り、輪り、廻る。

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

彼女が繭――『渦』に成ってから数時間が経った。

 

 

「『そろそろだな』」

 

 

■■■と見解が一致する。

 

ぴしりと真黒な繭に罅が入っていく。

 

やがて繭はほろほろと崩れて行き、艶やかな金にも見える黄髪の少女が現れた。

 

俺は左袖が無い外套を脱いでその少女に掛ける。

 

 

「・・・・・?」

 

 

「風邪はひかねえと思うが羽織っとけ」

 

 

「?」

 

 

「ん?・・・・・喋れないのか?」

 

 

眼の前の少女はただ首を傾げるだけで答えが返ってこない。

 

・・・・・どうやら喋れ無いらしい。

 

 

「光のかんな・・・・・」

 

 

「?」

 

 

「・・・・・」

 

 

いや、コイツは光の巫じゃない。

 

仮の名前が必要だ。

 

・・・・・光の巫から一字取って「光」。

 

俺の名前の語源からラテン語にするか。

 

確か、光はラテン語で・・・・・

 

 

「よし、お前の名前は取り敢えず"ルーミア(Lumia)"だ」

 

 

「・・・・・るーみあ」

 

 

ルーミアは譫言のようにぺたんと座り込んだまま名前を復唱する。

 

いや、立ち方が理解らないのか。

 

 

「・・・・・ったく、立てないのか。本当に産まれたばかりってか。仕方ない」

 

 

「るーみ、?!」

 

 

「よいしょっと」

 

 

俺はルーミアを横抱きにし、古ぼけた社の中へ歩いていった。

 

 

『絵面が幼女性癖の変態のよう(犯罪現場)だぞ?』

 

 

黙れ。

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

湖を一望出来る小高い丘に銀髪の青年が黄髪の少女を肩に乗せて歩いていた。

 

 

「ないあ、あれはなに?」

 

 

「ん?・・・・・ああ、アレは湖って言って・・・・・」

 

 

俺は肩に乗っているルーミアに説明する。

 

ある程度言葉を話せる様になるまでに3年、まともに動けるようになるまでに2年、物を教えながら旅を5年。

 

そうしてルーミアが産まれてからかれこれ10年が経った。

 

今は日本の南の方を旅している。

 

ルーミアはどうやら彼女(光の巫)の人格をそのままベースにしたようで妖怪や神特有の自己が初めからはっきりとしているなんてことはなく、俺が教える必要があった。

 

ルーミアは時折、彼女(光の巫)の記憶を持っているかのような行動を取ることがある。

 

真実は分からないが、ルーミアが成長すればわかるだろう。

 

因みにルーミアは俺の腕を存在の材料にしたからかパスが繋がっており、俺のように寝食は必要無い様だ。

 

・・・・・偶に俺を食う(物理的に)のは止めてほしいのだが。

 

「がじがじ」

 

 

「耳噛むな。千切れる」

 

 

「?・・・・・ないあおいしいよ?」

 

 

「そう云う問題じゃねえ」

 

 

『くくくく・・・・・幼女に(物理的に)食われるとは・・・・・ははははは!!』

 

 

お前は黙ってろ。

 

お前が笑うと頭に響くんだよ。

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

ルーミアと旅を初めてからはや二十年。

 

彼女は光の巫の人格と記憶を受け継ぎ、そこから成長してルーミアという確固とした自我を確立した。

 

 

「ナイアー」

 

 

ルーミアが背中に抱き着いてくる。

 

 

「ん?どうしたルーミア」

 

 

「キスしよー」

 

 

・・・・・キスなんて単語は言ったことがない。

 

と、なると。

 

 

「・・・・・エディ姉さんか」

 

 

「うん!!初キスは血の味って言ってた!!」

 

 

「血の味・・・・・?」

 

 

・・・・・エディ姉さん、キスするような相手居たのか??

 

というか血の味って噛まれてないか??

 

『寝てた貴様だぞ?』

 

・・・・・聞かなかったことにする。

 

 

「ねぇ、しよ?」

 

 

妖怪に成ったからなのか妙な色香がある。

 

効かないが。

 

・・・・・うーむ、無難に返しとくか。

 

 

「・・・・・お前がもう少し成長したらな」

 

 

「むぅ・・・・・約束ね!!」

 

 

『・・・・・光源氏』

 

 

オイヤメロ。

 

 

 

 

 

因みにこの後エディ姉さんの『座』に殴り込んだ・・・・・が、

 

 

「ルーミアに何を吹き込んでるんだエディ姉さん!!」

 

 

「くふっ・・・・・うん、もっと殴って!!」

 

 

「・・・・・えぇ」

 

 

『・・・・・手に負えん』

 

 

後半はとてもイイ笑顔で殴られに来て■■■すらドン引きした。

 

本人曰く「Sも M もいける」という大変知りたく無い情報に俺は頭を抱えた。

 

 

 

 

 




『ナイア』
ヒロイン育成中(笑)。自身の姉の惨状(変態度合)に頭を抱えている。

『ルーミア』
幼女から少女に成長。光の巫が成長した姿とも言える。ヒロイン(確定)。

『エディ』
どうしてこうなった??ナイアの姉(笑)。正に敵無し。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。