大変励みになっております! 嬉しいお言葉も沢山頂き、感無量でございます! 今後もよろしくお願い致します!
《メモリアルロビー》ということで、今回は出来るだけゲームの様式に近付けてみました。
〜 〜から下は、ボイスと動きがある『顔無し』をイメージして頂ければ幸いです。見た目とCVは各々ご自由に想像してくださいませ。
MomoTalk ⍰
先生。執務室の部屋、消し忘れてるぞ。消しとくか?
……まだ仕事をしているんだな
一生懸命なのは勿論良いことだけど、度が過ぎるといずれ身体に支障をきたすぞ?
……ならいいけど、駄目だと思ったらすぐ寝ろよ
先生は倒れる。ユウカ達は仕事で負担が増す。俺は仕事とユウカ達の説教で負担が増す。キヴォトスは安定しない。今言った通り、負の連鎖しか起こらないからな
これが昨夜行われた、モモトークによる『顔無し』と先生のやり取りだ。
そして現在、既にキヴォトスには朝が訪れていた。
光で照らされるシャーレの執務室には、一体のゾンビが出来上がっている。
「あ、あう……」
勿論これは比喩である。正しく言えば、着任してすぐの人間が背負う量じゃない仕事を一身に受け、身も心も疲弊し切った先生だ。
「ゔぁぁ〜〜」
乙女が出してはいけない声を出し、それでも指だけを動かし続ける。
しかし打っているのはキーボードではない。PCの画面だ。
机に突っ伏したまま、先生は腕を上げて指を動かしていた。
「……目を覆いたくなる光景だ」
シャーレの部室に入ってきた『顔無し』は、その惨状を見て溜め息混じりに呟く。
昨夜、昼に支給されたばかりの端末を用いて、無茶をしないよう伝えた筈だが先生には伝わらなかったようだ。
「先生。起きろ。そしてちゃんと寝ろ」
先生の側面まで移動し、肩を揺する。先生は身を起こしたかと思えば、『顔無し』に真正面からもたれかかった。
「おぉ〜。このキーボード、触り心地いい……でも何でカタカタ言わないの〜?」
「俺の腹筋だからだよ。夢の中でも仕事なんて、労働者の鑑だな全く……」
『顔無し』は先生を起こすことを諦めた。だが彼女の今の状態は、休んでるとも言えない。そっと先生を椅子に座らせ、背凭れに体重を預けさせる。
そのうちに、ちゃんと睡眠を取れるよう折り畳まれたふわふわのタオルを机の上に置いて、先生の顔を乗せる。書類は勿論避難させた。
両手は動かせないよう、菱形を作るようにタオルの下に敷かせる。最後にソファに置いてあった毛布をかければ、眠れる環境の完成だった。
「ん〜……すー……すー……」
「よし。ゾンビ鎮圧っと」
完全な眠りに落ちたのを確認し、そこら中にある書類の束を見渡してから、再度先生に視線を移す。
「この量を一人でやれば、そうなるわな……」
呆れたように言ってから……黙って『顔無し』はその束達を自分の机に持っていく。
「ハァ……まずは書類整理からするか」
ワークフローの中に先生が必要なものと、そうでないものを分け、前者は彼女の机に戻して、後者は自分の机に残した。海のように広く見えた書類が、二つのビルに様変わりしていく。
それでも量は多いのだが終わりが見える分、気が楽だ。
「……全く。本当に手の掛かる先生だ」
『顔無し』は黙々と、仕事に取り掛かった。
先生が目を覚ましたのは夕方であった。日は落ちて、空は薄いオレンジ色に染まっている。
部室の窓から見えるその光景に、綺麗……と思った後に今の時間帯に気付き、先生は跳ね起きた。
「うっっっそ寝坊した!!?」
やらなきゃいけない仕事が沢山残っている筈だ。
そう思い部屋を見渡し……。
「……あれ? こんなにさっぱりしてたっけ」
海のように広がっていた、書類の束が無くなっていることに気付く。
自分の傍の床に毛布が落ちていること。先程自分が寝ていた所にある、ふわふわのタオル。机の端に置かれた、前と比べて少ない書類の束。
そして『顔無し』の机の上にある、整理された書類の山。
「まさか寝ている間に、『顔無し』が……?」
そういえば、その『顔無し』の姿が見えない。
自分は大人だから耐えられたが、彼はまだ子供である。
この量の仕事をこなし、疲労で倒れていてもおかしくない。
「……ッ!」
先生は立ち上がり、『顔無し』の机に向かう。その付近の床に彼の身体は見つからなかった。安心すると同時に、どこにいるのか疑問符が浮かんだ。
ふと、先生はソファに目を向ける。
「あ」
「……」
そこには彼が横になっていた。上下に規則よく動く胸から、ただ休んでいるだけだと分かる。
「よかっっったぁ〜〜……!」
先生は親を見つけた小鳥のように、よたよたと『顔無し』の側に行く。
彼の全身を流れるように見るなかで、あることに気付いた。
寝付きが悪くなるからか分からないが、その仮面がただ顔の上に置かれているだけなのだ。
『顔無し』が寝返りしたり先生が触れば、仮面は簡単に外れ落ち、その素顔は晒されることだろう。
人は好奇心には中々抗えない。先生はダメだと分かっていながらも、その指を震わせながら、仮面を掴んだ……。
〜 〜
『顔無し』の瞼がゆっくり開かれ、その瞳に見つめられる。
「俺の寝顔なんて見ても、別に楽しくないだろ……」
呆れたような、ジトっとした目だ。光を灯していないその瞳は、霞んでいるため灰色のようにも思えた。
見れば見るほど、その霞んだ灰色の中に吸い込まれそうで先生は慌てて、そこだけを見ないようにした。
その代わりに衣服から覗く、彼の細い首筋や鎖骨、そこから両肩と胸の中央に生じる線で出来上がった胸板が目に飛び込んでくる。それは厚くはないが、しっかりとその存在を主張していた。
「寝坊だけに飽き足らず、人の寝顔にまで手を伸ばすなんざ、先生……さては反省してないな?」
"ま、まさか! ちゃんと反省してるよ!"
「どうかねぇ……反省してるようには見えないけどな。ま、気にしないけどよ。変に言いふらしたりする奴じゃないってのは、知ってるつもりだからな」
それで? と溜息を吐きながら『顔無し』は言う。
「自称反省してる先生は、さっきから何をうずうずしてるんだ? 何か聞きたいことでもあるのか?」
"失礼だと思うんだけど、いいかな……?"
「いいぜ。目の前で身体を揺するのをやめてくれるなら、喜んで答えてやるよ。気になって仕方ない」
"……私の腕を掴んで、首を絞めたりしないんだね"
『顔無し』は噛むように白い歯を見せ、目を閉じた。その額には少しだけ青筋が浮かんでいる。
「……あのな。そろそろ俺に対する、そういうイメージやめようぜ……いや、自業自得な所もあるんだけどよ」
〜 〜
裏社会で暗躍してそうというイメージを、『顔無し』は結構気にしているようだ。理由は、『そういう時期の未成年が妄想する存在に近付くのは恥ずかしく思うから』とのことだった。
しかし、一度根付いたイメージはそう簡単には消えない。
そう言った先生に対し、『顔無し』は溜息と共に返した。
「はぁ……なら早くそのイメージが払拭できるように、頑張りますかね」
「いやいやいや。今日はもう頑張らなくていいよ。働き詰めだったでしょ? 後は私がやる」
先生が自分の机に向かい、守るように自分の書類の束を抱いた。
「……そう言って、また同じことするなよ?」
「しないよ。だって同じこと繰り返したら、まーた『顔無し』を無茶させちゃうって知っちゃったもん。私が無茶しないんだから、勿論これから、『顔無し』も無茶しないよね?」
そう言ってニンマリと笑う先生。
だが内心では穏やかではなかった。光のない彼の瞳が、自分に嫌と言う程伝えてきたからだ。
もう普通に生きられないよ、こいつは。
『顔無し』は既に取り返しのつかない所の一歩前まで来てるのだと、教えられた気がした。であるならば、それを引き戻してやるのは大人である自分の務めだ。
だから自分の目の届く範囲では、これ以上彼が人から外れた者にならないよう、子供らしい生活をさせてあげたいと思った。
そんな彼女の思いに対し、『顔無し』は困ったように笑うだけに留める。
しばらく黙るが、その反応に満足したのか。先生は自分の仕事に向かい合う。
渋々とだが妥協してくれた。そう感じ、安心したためである。
それは出来ないな、先生。
俺が尻込むわけにはいかないんだよ。
『顔無し』の心の内を、彼女は知る由もない。
いつか出来る時があれば!
掲示板形式で『顔無し』に対する反応集を上げることを!
許してくれますか!!?
一つのイベントにつき、話数を使い過ぎ? 文字数とか内容を削った方がいい?
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使い過ぎ
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丁度良い
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寧ろ少ない!!